思わぬ展開(青木行雄)/週刊トレセン通信
先々週の週刊競馬ブックでラジオNIKKEIの「うまきんⅢ」という番組が面白いということを書いたところ、そこから思わぬ展開に発展した。先週の番組をいつものように土曜朝の調教帰りに聴いていると、他のリスナーから「こういうことが某競馬週刊誌に書かれていましたよ」という投稿が。そこから結構長い時間、イジッていただくことになり、競馬ブック、栗東のA記者とワードが出てきたので、それが私であることはもうバレバレ。出番の増加を切望していた藤原アナは過去になかったほどの長尺出演。「Aさん聴いてますかぁ」なんてことも言われたりして、車の中でひとりニヤニヤとしていた。
言うなればラジオに投稿したハガキやメールが採用されたような感覚。学生時代からラジオ好きで、昔はよく投稿もしていただけに、嬉しいことこの上なかった。それに対してのメールは一応番組に送っておいたが、さて今週はどうなるか。身内ノリみたいになってしまいそうなので、今回はスルーされるかもしれないが、もうすっかりルーティンになってしまったので、また調教帰りに聴くことは間違いない。
実を言うと週刊誌に書いていた内容の後半は違うものだった。番組中盤の「さがきん」というコーナーがJBC終了後は存続するのかとか、やや余計なことを書いていたため、編集部からちょっとこの内容はどうだろう?という意見があり、締め切りを延ばしてもらって急きょ書き直していたのだ。結果的にはそれが大正解。編集部のナイスジャッジに感謝をしたい。
今回の件で藤原アナには認知してもらえたような気がするが、さすがにこのタイミングでXをフォローするのはキモすぎ。ここはグッとこらえて自分から検索をかけ、たまに見させてもらう程度にしよう。最近、東の主場では毎週のように実況をされているが、西でとなると、あってローカルの中京か小倉。京都、阪神に関してはまだしばらく時間がかかるだろうか。先週のエリザベス女王杯なんかはいいタイミングだったのかもしれないが、まだキャリアも浅いし、東でローカルも開催されているだけにちょっと厳しかったようだ。初めて実況が流れた時は衝撃的だったが、今ではもう当たり前になった。私が好きなボートレースでは昔から普通に女性アナが実況しているので、割とすんなり受け入れることはできた方だが、ファンの数がケタ違いに多い中央競馬でこのポジションにつけたのは本当に凄いことと思う。
上から目線になってしまって恐縮だが、藤原アナという宝も手にし、ラジオNIKKEIは見事にV字回復した。私が入社してしばらくは、まだラジオたんぱの時代。専用の受信機がないと聴くことができず、車を運転しながら楽しむなんてことはまず不可能。グリーンチャンネルがなかった頃は午前のレースは窓際にラジオを置いて、雑音交じりの放送を社内で聴いていたものだ。ラジオ業界全体にも言えることだが、ラジコができたことは本当に大きかった。今では自分もテレビを見る時間よりもラジオを聴く時間の方が圧倒的に長い。新たな推しパーソナリティもできたことで、これからますますラジオを楽しめそう(勿論MBSも聴いてます)。
本稿は2024年11月13日に「競馬ブックweb」「競馬ブックsmart」に掲載されたコラムです。下記URLからもご覧いただくことができます。