【今週末の予想提供】、【全頭診断・騎手評価】の例
【今週末の予想提供】
※提供レース、提供時間、価格は変更になる場合があります
※各曜日の【メインレース】と【後半レース】は、1つの記事として合わせて提供することがあります。その場合の提供時間は当日の12時~14時ごろになります
◆8月24日(土)
【土曜メインレース+後半レース】(600円)
…当日の11時~13時ごろ
朱鷺S、瀬戸S
他に2鞍以上(9R以降)
【土曜超万馬券予想】(200円)
…当日の13時~14時ごろ
4鞍以上(9R以降)
【土曜無料予想】(無料)
…当日の14時~15時ごろ
1鞍以上(9R以降)
※提供は不定期
◆8月25日(日)
【日曜メインレース+後半レース】(600円)
…当日の11時~13時ごろ
新潟2歳S、キーンランドカップ
他に2鞍以上(9R以降)
【日曜超万馬券予想】(200円)
…当日の13時~14時ごろ
4鞍以上(9R以降)
【日曜無料予想】(無料)
…当日の14時~15時ごろ
1鞍以上(9R以降)
※提供は不定期
※クレジットカード決済とキャリア決済がご利用になれます
※キャリア決済は、docomo、au、ソフトバンクモバイルに対応しています。携帯料金と一緒に支払いができるサービスで、パソコンからも決済できます。noteに会員登録(登録料無料)している方のみ、ご利用になれます
【全頭診断・騎手評価】の例
【全頭診断・騎手評価】に関して、2021年のチャンピオンズカップの週まで結構なボリュームを書いておりました。ポイントとなる部分を端的に示し、量を減らそうと思ってはいるのですが、どうしてもそれができませんで…。
もちろん過去のレースVTRチェックや調教のチェックなどをおろそかにしたことはありません。ただ、全頭診断を書くことに費やす時間は非常に長く、その分を予想の時間に回せないかと思うことがあるというのが正直な気持ちです。
つきましては、【全頭診断・騎手評価】は不定期に公開することとします。状況によっては、「評価A 騎手S」の部分のみの公開とするかもしれません。また、評価項目に状態(デキ)を加え、「評価A+ 騎手S 状態B」という形にすることも考えております。
なお、出走馬の特長に関しては、ツイッターで情報を発信していきます。こちらをご覧いただけると、うれしく思います(ユーザー名:@y_ohyauchi)。
【今週末の予想提供】の下に、2021年11月~12月のエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ、ジャパンカップ、チャンピオンズカップの週の【全頭診断・騎手評価】、および予想の内容、結果のすべてを載せております。長い文章になっており、よかったら一部でもお読みください。わたくし大谷内泰久がどのような考えで予想を組み立てているかがわかるかと思います。
みなさまにとって有益な情報、有益な予想をお届けできるよう全力を尽くしてまいりますので、これからも本ブログ、ならびに大谷内泰久をよろしくお願いいたします。
【チャンピオンズカップ週の予想と結果、全頭診断・騎手評価】
(2021年12月4日・5日)
【日曜メインレース】
チャンピオンズカップ
3連単 5万2,660円
3連複 1万7,650円
馬 連 610円
ワイド 280円
ワイド 4,570円
ワイド 5,540円
単 勝 330円(30%)
複 勝 150円(60%)
◎チュウワウィザード2着(3人気)
○◎でヒット
ラピスラズリS
馬 連 3,480円
単 勝 440円(10%)
複 勝 190円(50%)
◎エーポス1着(1人気)
◎×でヒット
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中山11R
ラピスラズリステークス(L) 12月5日(日) ムラなタイプ多く
中山の芝1200mで争われるリステッド特別。
外回りコースの向正面からの発走。スタート地点が下り勾配で、下り坂は3コーナー部分の残り700mまで続く。そこからは平坦で、4コーナー部分の残り400m~直線残り200mの前までは緩めの下り坂に。そして、残り180m~残り80mが中山名物の急な上り坂になっている。高低差2.2m、最大勾配2.24%はJRA全10場の中で最大の数字になる。直線距離は310m。コース全体の高低差は5.3mで、これも10場の中で最大。
芝は開幕週でAコース使用になっている。土曜に2勝クラスの芝1200m戦が組まれていて、1分07秒8(良)と速い時計で決着。人気のゼログラヴィティが早めにポジションを上げて3番手につけ、直線でグッと伸びて抜け出した。2着が飛ばして逃げたコスモアンジュで、3着は外から差したクムシラコだった。前半3ハロンのラップは33秒3。上がりは11秒4-11秒2-11秒9の34秒5だった。
高速馬場とまではいかず、ただ、スピードが出る馬場。全体を見て、後半で早めにラップが上がって、ラスト1ハロンがかかるというケースが多かった。外差しが決まることもあったが、内は十分に走りやすかった。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アスタールビー】評価A+ 騎手A+
5歳の牝馬、栗東。祖母はオークス2着のチャペルコンサート。4歳の夏に札幌で3勝クラスをクリア。次走で重賞のキーンランドカップに挑戦し、重馬場の中で先行して厳しい競馬になりながら4着に粘っている。5歳の夏はUHB杯で逃げて0秒1差の5着。ひと息入れて阪神のオパールSでは、外の14番枠から好ダッシュを見せてハナを奪い、最後は苦しくなりながら0秒1差の3着に残った。中間は短期放牧に出され、栗東に戻ってからの乗り込みは順調。今週はCWコースで内めを通り、65秒台-11秒台の中ほどをマークしている。仕上がりは良さそうだ。中山は初になるが、阪神で走れているので急坂に対応できないことはないだろう。自分の競馬ができると渋太く、スピードと粘り強さに注目すべき。
【アルピニズム】評価B 騎手B
4歳、美浦。3歳の暮れに中山の芝1200mで2勝クラスをクリアし、4歳になって1月に同じ舞台で3勝クラスを勝って連勝。どちらも外枠から好位につけ、直線でしっかりと脚を使って抜け出す強い競馬だった。着差はそれぞれ2馬身、3馬身半だった。オープンの3戦はすべて2ケタ着順だが、出遅れたり、突かれたりでリズムを欠いたものである。リフレッシュ放牧を入れ、昨年に結果が出ている冬場の中山を目標に仕上げてきた。坂路でしっかりと乗り込み、2週前の段階で52秒0が出ている。動ける態勢にあるとみていい。スピードは通用するし、流れに乗って息を入れることができれば、直線で脚を使ってくるだろう。あながち軽視もできない。
【エーポス】評価A+ 騎手B
4歳の牝馬、栗東。兄にカイザーミノル(現オープン)。3歳の春にフィリーズレビューを制覇している。出が悪かったが、中位の後ろまで上がり、道中は力んだ走りに。それでも直線で脚を使って馬群を割り、最後でグッと抜け出して快勝した。相当に強い競馬だった。続く桜花賞は不良馬場、大外18番枠、やはりダッシュがつかず。直線で頑張りは見せていて、9着なら悪い結果でもない。その後に1年の長い休養が入ったが、復帰戦の阪神牝馬Sで0秒2差の5着。2番手で行きたがって引っ張り通しで、直線は渋太く応戦して寸前まで追い比べに加わっていた。京王杯スプリングカップはスタートに接触して少しムキになって走り、直線で伸び切れずに7着に終わっている。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは熱心な調整ぶり。CWコースで65秒台-11秒台の中ほど、坂路で52秒0-12秒1が出ていて、仕上がりの良さが目立っている。一本調子で気性は若いが、能力は高いレベルにある。折り合い面で言うなら1200mはプラス。スタートでトモの入りが良くないので、遅れた場合の対処はジョッキーにゆだねられることになる。問題のヤネは厩舎所属の亀田温心。甘さがある若いジョッキーで、気性の強い同馬を御して操れるかは微妙なところだ。中間は熱心に稽古をつけてきたので、しっかりとコンタクトが取れるといい。力的には上位で、あっさり決めるシーンまで。
【キタイ】評価B 騎手A-
5歳の牝馬、美浦。今年の春に府中の芝1400mで2勝クラスをクリア。2番手追走から直線ですぐに先頭に立ち、長くしっかりと脚を使って1馬身3/4差で押し切るという内容だった。3勝クラスを勝ったのは、秋の中京の芝1200m戦。押してハナは譲らない構えで、テンの3ハロンを33秒4で通過する。ラスト2ハロンを11秒4-11秒9でまとめ、渋太く勝ち切った。初めてオープンを走った新潟の信越Sは、しんがりの18着。16番枠からのスタートで内に寄せられず、好位の外を走って4コーナーですでに手応えがなくなっていた。陣営は「道中で後ろから引っ掛けられた」と話している。その後は放牧へ出され、美浦に戻ってからはウッドコースで熱心に乗り込んできた。今週は併せ馬で先着し、時計は66秒2-12秒2だった。仕上がりは上々といったところか。走りが大きく、自分のリズムを守れると粘り強く脚を使う。中山の坂は歓迎できないが、スムーズなら抵抗を見せてきそうだ。押しが利くかは微妙である。
【コロラトゥーレ】評価B 騎手B
7歳の牝馬、栗東。当レースに出走するボンボヤージの姉。2勝クラスを勝ったのが4歳の夏で、9番人気の単勝2,210円。そこから2年近くが経ち、19戦目で3勝クラスをクリアした。舞台は中京の芝1200m、馬場は稍重、シャドーロール着用2戦目。好スタートを切ったが、行き脚は平凡で下がっていく。脚は溜まっていて、直線は内ラチ沿いをグイグイ伸びて抜け出した。自身の上がりは33秒4で、最後はソラをつかう余裕があった。ちなみに、16番人気で単勝配当が1万1,350円だった。オープン緒戦は4コーナーでかなり外を回って0秒8差の11着。2戦目は前進気勢を欠く走りで、後方ままの15着だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってから坂路でしっかりと乗られてきた。2週前の段階で52秒7が出ている。仕上がりは良さそうだ。気性面の課題が抜けないが、3勝クラスの勝ちっぷりからはオープンで通用していい。2勝クラス勝ちもラチ沿いを抜けてきたし、ロスなく運んで紛れがあるとあるいは。
【シーズンズギフト】評価A- 騎手A-
4歳の牝馬、美浦。3歳の春にフラワーカップで3着、ニュージーランドトロフィーで2着、秋には骨折明けで紫苑Sを3着、暮れにターコイズSで4着。実績を残してはきたが、ゲートをきちんと出られないことが多いし、実戦でガッとハミを噛んで行きたがってしまうし、直線は内にモタれるしと、大変な気性である。4歳の6月に策がない感じで1200mを使う。やはり道中は力んだ走りになってしまい、それでも直線で脚を見せて4着で入線した。秋のオパールSは13着。これも行きたがって制御できず、流れに乗れずに13着に終わっている。その後は短期放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースを中心に意欲的に乗られてきた。今週は中ほどを通って64秒7-12秒0の好時計をマークしている。能力は高く、とにかく気性。丸山元気は新馬で勝たせ、2走前の1200m戦で4着に持ってきた。リズム良く走れれば勝ち負けまである。
【タイセイアベニール】評価B 騎手B
6歳、栗東。5歳の春に京都の芝1200m(内)でオープンの鞍馬Sを勝っている。中位の外の追走から直線で鋭く伸びて差し切る内容で、勝ち時計は1分07秒7(良)。自身の上がりは32秒6で、ラスト1ハロンを11秒0前後で駆けている。この時の秋には、GIIのCBC賞(中京)で0秒3差の4着に食い込む健闘を見せた。今年の夏には札幌でオープンのUHB賞(ハンデ56キロ)でハナ差の2着。その後の3走は9着、8着、13着だが、外を回ったり、掛かったり、不利があったりで、力を出せていない。中2週での再遠征になり、攻めは今週の坂路の1本。使い込んでいて上積みは微妙だが、しっかりやれているあたり疲れはないか。行きたがってみたり、反応が鈍くなったりと、走りが不安定なブリンカー着用馬。しかし、切れ味は相当で、中山は2勝していて、リステッド競走で0秒1差の3着に駆けたこともある。スムーズな走りができると浮上するシーンも。
【ダイメイフジ】評価A- 騎手B
7歳、栗東。姉にダイメイプリンセス(アイビスサマーダッシュ、北九州記念)。4歳だった18年に当レースをV、クビ差の2着がモズスーパーフレア(のちに高松宮記念を制覇)だった。ほか、当舞台ではオーシャンSで2度の3着がある。4歳の春には京都でオープンの安土城Sを勝っていて、この時にモズアスコット(のちに安田記念、フェブラリーSを制覇)を負かした。6歳時にはダートでオープン勝ち。7歳の秋になって初めて新潟の直線競馬を使ったが、ハンデ57キロで5着に食い込んでいる。自身の上がりは32秒7だった。中間はいつも通り坂路で熱心に調整。今週はダイメイコリーダ(オープン)に先着していて、デキは良さそうだ。淡白にやめることがあって安定しないが、キャリアと実績は上位で、前走を見ると衰えもない。58キロは克服済みだし、スムーズなら好勝負になる。ただ、テン乗りになる秋山稔樹は甘さがあるジョッキー。
【ダノンチェイサー】評価A- 騎手A+
5歳、栗東。3歳時には、きさらぎ賞を2馬身差で快勝。続くNHKマイルカップは3番人気という評価で、レースに行って強くハミを噛み、直線で伸びかけたところで内からグランアレグリアにぶつけられる。それでも気持ちを切らさずに脚を使い、グランアレグリアとクビ差の5位で入線した。グランアレグリアが降着になり、繰り上がって4着になった。その後は骨折による1年2ヵ月の長いブランクがあり、課題である気性の成長がなくて軌道に乗れない。5歳の今年は最高が9着で、前走のポートアイランドSは好位につけてやはり行きたがり、淡白に止まって15着に敗れている。中間の稽古は意欲十分。1週前にCWコースで66秒台-11秒台の中ほどをマークし、今週は坂路で52秒5-12秒0で追われている。デキ自体は、かなり良さそうだ。今回は初の1200m。だからといって折り合ってスムーズな競馬ができるかはわからないが、ピタリとハマる可能性もある。初めて着けるブリンカーに関しては、どちらに出るか微妙なところだ。能力的にはまったくヒケを取らず、警戒が必要になる。
【タマモメイトウ】評価B 騎手A-
5歳、栗東。3勝クラスを勝ってオープン入りしたのが4歳の9月。オープンではしばらく上位に踏み込めなかったが、終いに脚は見せていた。昨年の当レースは捌きがスムーズでなく、それで0秒3差の8着まで伸びた。5歳になった春に新潟の直線競馬を53キロのハンデV。6番枠から出てすぐに外に動かし、馬群を縫いつつ伸びて逃げ込もうとしていたケイアイサクソニーを内から差した。秋緒戦のオパールSはラチ沿いを伸ばし、ひと息の伸びで6着。見た目以上に内にモタれていたのかもしれない。続く直線競馬のルミエールオータムダッシュは、ハンデが春から2キロ増えて55キロ。有利な外の18番枠からロスなく伸ばし、2着に食い込んだ。自身の上がりは32秒3だった。その後は短期放牧を挟み、坂路で熱心な調整ぶり。攻めはそう動く方ではない。モタれる右回り、斤量が57キロで楽ではないが、力をつけているのは確かだし、うまく捌いてくれば。
【トウショウピスト】評価B 騎手B
9歳、美浦。61戦のキャリア。重賞で掲示板に載ったのは2回で、函館2歳Sの3着と、7歳時のアイビスサマーダッシュの4着。オープンは1勝で、5歳時のオーロカップ(東京芝1400m)になる。かつては先行して結果を出していたが、年齢を経て差す形で脚を使うようになった。ただ、行きっぷりが悪くなったということではない。8歳だった昨年の当レースは5着。直線で馬群を割って伸び、着差は0秒2だった。今回は春以来で7ヵ月ぶりの実戦。ポリトラックで速い時計が出るタイプだが、4ハロン48秒級などあって、仕上がりは良さそうだ。強調はしづらいが、時計と上がりがかかる競馬になればソコソコのところには来る。
【ノーワン】評価B 騎手B
5歳の牝馬、栗東。3歳の春にフィリーズレビューを内めの狭いところを割って伸びる競馬で同着でV。同年の秋にスプリンターズSで0秒7差の8着と上々の走りを見せている。フィリーズレビュー以降は、19戦して最高が5着。ただ、前半で脚を使わない競馬をしているといえ、直線で伸びは見せてくる。中山の芝1200mでは、今年の1月にカーバンクルS(ハンデ53キロ)で0秒3差の5着。夏のCBC賞(ハンデ53キロ)は超高速馬場の中で日本レコードでの決着になったが、直線で外にヨレるロスがありながら0秒5差の6着まで伸びてきた。中間は短期放牧を挟み、坂路とCWコースを併用して熱心な調整ぶり。55キロで走るのは久しぶりで、そこは減点になる。直線で脚は使うので、もつれる展開になるのを待つのみ。
【ボンボヤージ】評価B 騎手B
4歳の牝馬、栗東。当レースに出走するコロラトゥーレの妹。今年の夏に小倉の芝1200mで3勝クラスをクリアした。良発表でも少し水を含んだ芝で、2番手につけて抑えつつの手応え。直線入り口で並び、直線でしっかりと伸びて勝ち切った。ラスト1ハロンは11秒5だった。続く北九州記念はハンデが52キロ、大外18番枠。道中は外々の追走でまともに掛かってしまう。普通なら末をなくしているところ、直線は弾けもせずバテもせずで0秒5差の10着で入線した。なお、鞍がズレていたようだ。中京のセントウルSはボコッと後手。持っていかれそうな気合で、ヤネが抑えながら前と離れていってしまう。4コーナーでは最後方で、直線で伸びを見せて12着(0秒9差)だった。自身の上がりは33秒1である。その後は放牧に出され、栗東に戻ってから順調に乗り込んできた。CWコースで4ハロン51秒前後の時計が4本出ていて、仕上がりは良さそうだ。掛かりそうな危うさがあっても、我慢が利く範囲内ではある。平坦向きのイメージがあるが、セントウルSの走りを見ると中山の坂でも脚は使えそうだ。相手は強力だが、噛み合うと一発も。
【マリアズハート】評価A- 騎手B
5歳の牝馬、アメリカ産馬、美浦。岡田一族。2勝目、3勝目、4勝目と中山の芝1200mで挙げた。4歳の春のオープン緒戦(春雷S)もこの舞台で、ハンデが53キロ。出遅れて最後方を進み、直線で大外を攻める形になりながら33秒1の上がりで猛然と追い込んでハナ差の2着に駆けた。5歳の春雷Sもハンデ53キロで2着。中位の内めで脚をタメ、直線で馬場が荒れ気味の内を伸びて連対を果たした。外から抜けたジャンダルム(57キロ)は強すぎた。秋緒戦のルミエールオータムダッシュは初の直線競馬、ハンデが53キロ、外の16番枠。攻め量は少なめで、16キロ増の514キロで少し余裕のある体つきだった。スタートでヨレたが、行き脚は上々で流れに乗る。逃げていた17号馬が少し内に動き、そこで外ラチ沿いに入った。しっかりと脚を使って抜き去り、タマモメイトウの追撃を押さえて勝ち切った。秋の開催で55秒1(良)なら時計は上々。ラスト1ハロンは11秒4で、自身の上がりは32秒5だった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからコースと坂路で乗られてきた。日曜にウッドコースで66秒6-11秒7で追われている。量的には多くないが、前走もそんな感じで結果を出した。当コースは(3.2.0.0)のパーフェクト連対。別定の55キロ、うるさくなってゲートが怪しく、捌きも問題になってくる。ただ、ハマッた時の脚は強烈で、やはり怖い存在だ。
【ルッジェーロ】評価A+ 騎手B
6歳のセン馬、美浦。新馬勝ちが芝で、2勝目~4勝目はダート。5歳の12月からは芝を使われることが多くなっている。今年の6月には札幌の芝1200mで2着。ゲートダッシュがひと息だったが、押して流れに乗せ、内を捌いて伸ばす形に。抜けていたロードアクアに内から迫ったが、ハナだけ届かなかった。続いて新潟芝1400m(内)の朱鷺S。楽でない大外18番枠だったが、3コーナーでうまく少し内に寄せることができた。手応えは抑えつつといった感じだった。直線は勝ったカイザーミノルを追う形でグイグイ伸びて2着に入った。秋の信越Sは重馬場の中で厳しい内の2番枠。道中はインを走り、直線は少し外に動かして自身なりに伸びている。外差しが決まる競馬の中、0秒4差の8着なら十分すぎるぐらいの走りだ。中間は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースと坂路を併用して熱心に乗り込んできた。変わらずデキは良さそうだ。中山で芝1200mを走るの初めて。少し忙しいかもしれないが、無理についていこうとしなければ終いに脚を使ってくるだろう。スムーズに伸ばせれば上位浮上が可能になる。
【ロードアクア】評価B 騎手A-
5歳、栗東。4歳の秋に新潟の芝1200m(内)で3勝クラスをクリア。5歳になった今年の夏に、札幌の芝1200mでオープンのTVh賞を勝った。好スタートから2番手につけ、道中は持っていかれそうになるぐらいの闘争心を見せる。直線入り口で早くも先頭に。抜け出して最後はさすがに脚色が鈍ったが、内から来たルッジェーロをハナだけ押さえて1着でゴールした。続くUHB賞は外を回る競馬で伸び切れず11着。キーンランドカップはインの追走で4コーナーで反応が悪くなって13着。スプリンターズSはアオッて出て後方を進み、脚を使えずにしんがりの16着に敗れた。中間は短期放牧を挟んでの調整。浅見秀一流で日曜に坂路で強めに追われ、50秒6-36秒4-12秒3の好時計をマークしている。仕上がりは良さそうだ。最近は平坦コースで走ることが多いが、新馬勝ちが府中で、2勝目が阪神(稍重)だから坂を苦にするわけではない。スッと好位につけ、うまく息が入ると抵抗するシーンも。
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芝スプリントのリステッド競走、フルゲートの16頭立て。「自分の形で走れると強いが、それが崩れると脆い」、「能力は高いが、気性が悪くて安定して走れない」…。そんなタイプが多くいて、やってみないとわからない部分が多い。なかなかやっかいなレースだ。
北出成人厩舎(栗東)の4歳牝馬エーポスに◎を打った。
3歳の春のフィリーズレビュー(GII)勝ちが強い競馬で、長欠明け後の2走もGIIでの戦いで力んだ走りになりながら大きくは負けなかった。
今回は初の1200m参戦。折り合い面からはプラスのはずで、スムーズに走れると直線でグッと伸びて相当に高いパフォーマンスを見せるはずである。攻めで動いて、デキも良さそうだ。
問題がヤネが甘さのある亀田温心で、しかも、内の2番枠を引いたこと。ゴチャついた競馬になってリズムを取れず、力を引き出せない結果になる可能性は低くないぐらいだろう。亀田はじっくりと稽古つけてきたし、馬を信じて落ち着いて立ち回ってきてもらいたいところ。うまくハマれば抜け出してくるシーンがある。
南井克巳厩舎(栗東)の5歳牝馬アスタールビーも注目される存在。スピード能力は高く、前2走では逃げて0秒1差に踏ん張っている。
今回は関東遠征になり、直線に急坂のある中山は初めて。楽な状況ではないが、馬自身は力をつけているし、ヤネが騎乗技術の高い石川裕紀人である点は見逃せない。11番枠で外は差し馬ばかりで、内の出方をうかがいつつレースを組み立てられそうだ。
▲はルッジェーロ。前走の8着は道悪で内を走らされたことが応えたもので、3走前と2走前の連続2着を見直したい。
△はマリアズハート。鋭い切れ味が武器で、中山は(3.2.0.0)とパーフェクト連対である。55キロを初めて背負う点が鍵に。
※シーズンズギフトと×ダノンチェイサー(初ブリンカー着)は、能力は高いものの、実戦でそれを出し切れない。噛み合うと上位浮上がある。
以下、警戒が必要な勢力が多くいて、とても印が回り切らない。人気は派手に割れているし、高配当期待で連勝式は手広く買っていくことにした。
◎2番エーポス
○11番アスタールビー
▲13番ルッジェーロ
△16番マリアズハート
※6番シーズンズギフト
×1番ダノンチェイサー
×8番ダイメイフジ
×3番タイセイアベニール
×14番ボンボヤージ
【単勝】2番(10%)
【複勝】2番(50%)・11番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
2→全通り
11→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
2.11→全通り(14点)
2.13→全通り(14点)
2.16→全通り(14点)
2.6→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
2.11→全通り(84点)
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中京11R
チャンピオンズカップ(GI) 12月5日(日) 脆いタイプ多く
中京のダ1800mで争われるGI競走。
正面直線からの発走、コーナーは4つ。スタートして100mほどは急な上り坂になっている。2コーナー部分からは緩めの上り勾配になり、向正面の残り980mから直線入り口まで600mの距離の下り坂が続く。直線に入って残り380m~残り220mまでは勾配1.14%(高低差は1.8m)の急な上り坂になっている。直線距離は410.7m。コース全体の高低差は3.4mとなっている。
土曜のダ1800mの競馬を見ると、まず1勝クラスが1分53秒7(良)で決着。好位を進んでいたテイエムマグマが力強く抜け出して勝利し、4馬身差の2着が馬群を割って伸びたハイラブハンター、3着が外から差したエルモドーロだった。1000m通過は62秒7で、レースの上がりは12秒7-12秒6-13秒0の38秒3だった。
2勝クラスの牝馬限定戦は、勝ち時計が1分54秒3(良)。2番手にいたアリエノールが渋太く抜けて押し切り、2着が勝ち馬を追ってワンテンポ遅れて伸びてきたフラーレン、3着が内で頑張っていたピクシーメイデンだった。1000m通過が65秒1という異常なスローで、レースの上がりは12秒3-11秒9-12秒5の36秒7だった。
少しタフなダートになっているという印象。チャンピオンズカップは一昨年が少し走りやすい馬場、昨年が少しタフな馬場だったが、今年は後者になりそうな感じである。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アナザートゥルース】評価B 騎手A+
7歳のセン馬、美浦。岡田一族。兄にサウンドトゥルー(東京大賞典、チャンピオンズカップ、JBCクラシック)。5歳時にアンタレスSで重賞初制覇を決めた。6歳時にチャンピオンズカップに挑戦したが、出していって3番手につけ、楽でない流れになる。4コーナーはインにいてモタついて離され、失速して13着に終わった。7歳になった今年の1月に東海Sで2着に好走。不良で少し走りやすい馬場の中、タテ長の展開の6番手で揉まれない形になり、直線で渋太く伸びて連対を果たした。勝ったオーヴェルニュとは1馬身3/4の差があった。前走のみやこSは3着。逃げてマイペースに持ち込み、残り150mでも押し切りがあるかという態勢だったが、最後は苦しくなった。中間はいつも通りウッドコースと坂路でしっかりと乗られている。1週前にはウッドで併せ馬を行い、終いにしっかりと追われて大きな走りで先着。5ハロンは67秒7で、ラスト1ハロンは11秒5だった。今週もウッドの併せ馬で、楽な感じ同入。引き続きデキは良さそうだ。ポジションにかかわらず、揉まれずに運ぶと渋太く脚を使ってくる。問題はGIの舞台でそれが叶うかだ。坂井瑠星はテン乗りになるが、腕っぷしが強いので同馬には合うだろう。左回りはスムーズで、今回はブリンカーは着けない。
【インティ】評価A- 騎手B
7歳、栗東。5歳の1月に今回と同じ舞台で東海SをV。気持ちが入りすぎた逃げだったが、ラスト2ハロンを11秒6-11秒9と強烈なラップで上がって押し切ってみせた。2馬身差の2着がチュウワウィザードだった。次走でフェブラリーSを逃げ切ってGI制覇を決めている。同年のチャンピオンズカップは逃げて3着。最後で苦しくなってクリソベリルとゴールドドリームに交わされたが、良で1分48秒7と走破時計は速かった。6歳のチャンピオンズカップは、力んで並走の逃げに近い形に。それでも2着とクビ差の3着に踏ん張っている。7歳になってフェブラリーSは待機策。それでもハミを噛んでいて、直線で外に出して6着に伸びた。地方の交流GIの前2走も控える競馬。折り合いはついた方だが、直線で押しが利かなかった。中間は放牧に出され、栗東に戻ってからはCWコースと坂路で入念に乗られてきた。今週は坂路で終いにしっかりと追われて52秒6-12秒4。攻めはそう動く方ではなく、馬場が悪かったことを考えれば合格点をあげられる内容だった。馬体は少し立派に映るが、体型的なものがある。今回も控える形を取りそうで、ただ、無理に引っ張ることはしないだろう。ポジションはともかく、力を抜いて走れるかがポイントになる。中京のダ1800mは(2.0.2.1)と相性の良い舞台。武豊は乗り慣れているし、噛み合えば上位浮上が可能に。
【エアスピネル】評価A- 騎手A-
8歳、栗東。3歳時に三冠で4着、4着、3着。4歳時にマイルチャンピオンシップでハナ差の2着。7歳の7月からダートを使い、同年の秋に武蔵野Sを3着している。続くチャンピオンズカップは後方に下げて脚をタメ、直線は内めを伸びて7着だった。8歳になった今年2月のフェブラリーSでは、中位のインを追走し、直線で捌いて伸びて3/4馬身差の2着に駆けている。1分34秒5(良)の走破時計は非常に優秀な数字だ。前走の武蔵野Sは流れに乗っていたが、直線で馬群の凝縮したところに入って動けなくなる。抑えながら外に出し、脚を使って2着に上がった。今回、中2週とレース間隔は詰まっているが、1週前に坂路で乗り、日曜にもCWコースで大きめを乗られている。今週は藤岡康太が跨って坂路で併せ馬。馬場が悪い中でほぼ馬なりのまま先着し、51秒0-12秒4と見た目以上に時計が速かった。いいデキにあるのは間違いない。マイルの方が脚を使える印象があるが、1800mもこなせる範囲内。実際にGIで何度も好走しているわけで、スムーズに運べば食い込むシーンがある。藤岡康太はテン乗りになるが、攻めで乗って感触はつかんでいるだろう。
【オーヴェルニュ】評価B 騎手A-
5歳、栗東。昨年の後半にリステッド競走を連勝。明けて5歳の1月に、不良馬場だった東海Sを3番手追走から強気に動く競馬で快勝している(1馬身3/4差)。春の平安Sは舞台が中京のダ1900m、重で走りやすい馬場。58キロを背負っていたが、好位につけて追走ぶりが良く、直線で抜け出して6馬身差で圧勝した。1分54秒7のレコード走破で、1800mの通過は1分48秒5だった。ゴールする時に手綱を少し緩めるぐらいの余力があった。秋緒戦のみやこSは凡退。好位のインにつけて道中はスムーズだったが、3コーナーを過ぎて鞍上の手が動いて反応がなくなり、後退して12着に終わった。走るのをやめた感じだった。中3週の競馬になり、CWコースで福永祐一が跨って終い重点を2本。1週前は強めに追われ、今週はほぼ馬なりだった(今週の時計は68秒級-12秒級)。2週ともに気合の乗りが良く、体を大きく使って推進力ある伸びを見せていた。久々を叩いて、しっかりと上積みを乗せてきている。理想である脚抜きの良い馬場にはならなそうだが、乾いた馬場でも結果は出ている。中京は3戦3勝。自分のリズムで走って気持ちが乗ると強く、力を出し切ればGIでも互角にやれていい。
【カジノフォンテン】評価B 騎手A+
5歳、船橋からの挑戦。4歳の暮れに東京大賞典で2着。2番手追走から直線で先頭に立ち、中央の実力者オメガパフュームと叩き合ってクビだけ交わされた。年が明けて5歳になり、1月の川崎記念で逃げてオメガパフュームに3馬身差の差をつけて交流GI初勝利を決めている。春にはかしわ記念で交流GI2勝目。武器はパワフルな先行力で、中央の一線級と渡り合えるまでに成長した。前2走は崩れたが、どちらも展開が厳しく、長距離輸送があった金沢の前走はイレ込みがヒドかったようだ。中間は外厩の坂路で乗り、船橋競馬場(外コース、渋った馬場)の最終追いでは軽く気合を乗せられる程度で61秒級-11秒台の中ほどの好時計をマークしている。スピード感があり、動きはダイナミック。久々だった前走を使ってデキを上げている。中央の舞台で走るのは初めて、しかも、起伏の激しい中京コース。条件は楽でないが、 左回りで強さを見せるし、息を入れることができると抵抗するシーンをつくってきそうだ。ヤネはテン乗りでミルコ・デムーロ。ハナにはこだわらないが、2番枠を引いたことで積極的に行かせるかもしれない。
【カフェファラオ】評価A- 騎手S
4歳、アメリカ産馬、美浦。3歳の6月、ユニコーンS(東京ダ1600m)をハイペースの好位から抜けて5馬身差で圧勝した走りが衝撃的だった(勝ち時計は稍重で1分34秒9)。同年の12月のチャンピオンズカップは6着。タメる競馬で外々を回る厳しい形ではあったが、直線はジリジリとしか伸びなかった。明けて4歳の2月にフェブラリーSをV。初めてチークピーシズを着けて3番手のインを進み、直線に向いて外に出す形に。追われてしっかり伸びて抜け出し、危なげなく押し切った。良で1分34秒4の走破は相当に速い。春のかしわ記念は、深い砂で動けずに5着に終わっている。夏の函館記念は初芝でハンデが酷量の58.5キロ。それでも普通に競馬になり、9着でも2着との差は0秒2だった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからは堀宣行流でウッドコースと坂路でじっくりと負荷をかけられてきた。1週前はルメールが跨ってウッドに入れ、カウディーリョ(オープン)を追いかける稽古。少し気持ちが乗りすぎで頭も高かったが、強く追われることなく、みずからグイグイ伸びて相手を圧倒した。グリップの利いた走りで、5ハロンは66秒4、ラスト1ハロンは11秒5だった。今週はウッドで大きめにとどめ、それでも活気があってバランスの良い走りを見せていた。仕上げに抜かりはない。気になる点といえば、東京ダ1600mでの2勝で見せたパフォーマンスと、他のレースでの走りに差があることだ。アメリカ血統のスピード馬。距離は1800mでまったく問題ないが、府中のように砂は軽めの方がいいのだろう。芝でも普通の斤量で走れば相当な能力を発揮するはずである。馬場が渋ってくれると良かったが、それは叶いそうにない。実戦では初めてブリンカーを着けて挑む。これがプラスに出るのかマイナスになるかは、やってみないとわからない。堀師も「(ブリンカー着用で)引っ掛かってしまうと距離は微妙かも」と話している。大外の16番枠を引いていて、早めにバラけて内に寄せることができると理想的。この点の対処はルメールに任せるしかない。不安な点はあるが、能力的に期待されて当然である。
【クリンチャー】評価B 騎手S
7歳、栗東。3歳時に皐月賞4着、菊花賞2着。4歳時に京都記念1着、天皇賞(春)3着。6歳だった昨年の2月からダートを使い、同年の秋にみやこSで重賞制覇を決めた(2着に3馬身)。続くチャンピオンズカップは11着に敗れている。GIの流れで追走が楽でなく、直線残り300mではヨレるシーンがあった。7歳になって地方の交流重賞を連勝。帝王賞は正攻法の競馬で3着だった。勝ったテーオーケインズには離されたが、2着ノンコノユメとの差はクビだった。秋緒戦のみやこSは、外の追走で後半で突かれて動かされ、伸びを出せずに6着に終わっている。中間の調整は意欲的。1週前にCWコースで終いにしっかりと追われ、今週は坂路で無理なく39秒4-12秒6(4ハロンは計測不能)をマークした。バランスの良い走りで動きも力強かった。もともと特別に動くタイプではなく、使った分の上積みを見込んでいいだろう。川田将雅は同馬とコンビを組んで3戦無敗。左回りの経験が浅いし、中央のGIだと壁がある印象があるが、脚を残しつつ追走できれば見せ場はつくってきそうだ。最後の押しが利くかどうか。
【ケイティブレイブ】評価B 騎手A-
8歳、美浦。4歳時に帝王賞を制覇し、同年の暮れのチャンピオンズカップは勝ったゴールドドリームと0秒3差の4着。5歳時には1月に川崎記念を勝ち、秋に京都ダ1900mで行われたJBCクラシックを制している。この年のチャンピオンズカップは11着だった。7歳のフェブラリーSでは、直線でしっかりと伸びて2着に奮闘。しんがり16番人気という低評価をくつがえす好走だった。その後、脚部不安による長い休養が入り、今年の夏に復帰。緒戦のエルムSは58キロで0秒7差の6着だから悪い走りではなかった。続くシリウスSは、ハンデが58.5キロで、4コーナーでゴチャつく不利もあって11着。前走のJBCクラシックは5着だったが、金沢は内めの砂が深いことを意識してか外を回り、コースロスがあっての結果である(直線で挟まれる不利も)。中間は坂路で追い日のほかに日曜にも時計を出して入念に乗られてきた。1週前に少し気をつけてパワフルに先着し、日曜は53秒0-12秒7で同入。今週は大きめにとどめ、それでも楽に先着している。元気があって、デキは良さそうだ。ただ、衰えたとまでは言わないが、さすがに全盛期の力はない感じ。無理せず脚をタメ、もつれる展開になってあるいはといったところ。
【サンライズノヴァ】評価B 騎手B
7歳、栗東。4歳時にフェブラリーSで4着に健闘。同年のチャンピオンズカップでは、出遅れて後方を進みながら直線で6着まで伸びた。5歳の秋に南部杯で交流GIを制覇。6歳のフェブラリーSでは、大外から3着に追い込んでいる。同年の秋は武蔵野Sを前年に続いて連覇し、チャンピオンズカップは12着だった。7歳の今年は4走で、前走のJBCスプリント(金沢)では出遅れながらレッドルゼルのレコード駆けの2着に伸びている。中間は坂路で意欲的な調整ぶり。最終追いではモズスーパーフレアと併せ、重厚感ある走りを見せて50秒8-12秒5の好時計でわずかに先着した。こちらは松若風馬、相手は調教助手。力の要る馬場というのもよかったかもしれないが、坂路で大将格に動くモズスーパーフレアに負けなかったのだから立派だ。いいデキにあるのは間違いない。闘争心を抑え込み、直線で一気に放出させるというタイプ。6歳の7月にプロキオンS(阪神ダ1400m)を勝った時など、59キロを背負って34秒4の上がりで追い込み切る圧巻の走りだった(2着が1年ぶりの実戦だったエアスピネル)。ただ、マイル以下でこその爆発力で、1800mの距離だと力んで走って鈍る傾向にある。それでも脚力自体は負けていない。可能性は低めだが、折り合いがつき、完璧に運んで末脚を引き出すことができれば上位進出もある。
【サンライズホープ】評価B 騎手A-
4歳、栗東。今年の4月に阪神のダ2000mで3勝クラスをクリアしたが、先頭に立って気を抜くところがあり、ラスト1ハロンが14秒0という非常に大きな数字に。続く中京ダ1800mの三宮S(ハンデ54キロ)は、初ブリンカー着で挑んだ。稍重の中、楽に逃げて1000m通過が62秒9というスロー。直線でしっかりと脚を使い、2馬身半差で押し切った。後半の1000mは60秒1で、上がりは12秒1-11秒8-12秒5の36秒4だった。小倉のプロキオンS(6着)は、小回りコースのレコードで決着する馬場で持ち味が活きなかった感じである(4コーナーでは外に張り気味)。秋緒戦に中京ダ1900mのシリウスSを使って重賞初勝利。2番手でスムーズな追走ぶりを見せ、直線に向いてすぐに先頭に立つ。坂をしっかりと上り、最後でウェスタールンドに詰め寄られながらアタマ差で逃げ込んだ。勝ち時計は1分57秒4(良)。ラスト1ハロンは13秒1で、1800mを1分50秒9で通過している。その後は在厩しての調整で、坂路とCWコースでハードに乗られてきた。今週は坂路に入れて終いに一杯に追うというメニュー。馬場が悪い中でパワフルに伸び、52秒7-37秒7-12秒1をマークした。馬体の充実ぶりも目立っていて、仕上がりは万全と言っていい。中京は(2.1.0.0)と得意。GIの流れはまた違うが、ブリンカーを着けてからメリハリのある競馬ができるようになっているのはいい。ただ、相手は強く、57キロで走るのは初めてになる。うまく運んで、どこまで踏ん張れるか。
【スワーヴアラミス】評価C 騎手A-
6歳、栗東。昨年のマーチSでは、クリンチャーとの叩き合いを制してクビ差で重賞初勝利を決めた。今年の夏は、マリーンSをハンデ57.5キロでV。ズブくて追いっぱなしになるのは気性的なもので、続くエルムSは初めてブリンカーを着けて挑んだ。やはり手応えは厳しかったが、直線で渋太く抜け出て勝ち切った。9月の白山大賞典(金沢)は、メイショウカズサがレコードであっさり逃げ切り、2着ミューチャリー(11月にJBCクラシックを制覇)とクビ差の3着だった。前走のみやこSは、スタートして軽く躓く場面が。揉まれたくなかったかスタンド前で外に出したが、ずっと外を走ることになってしまった。3コーナーを過ぎてしごいていき、直線はジリジリと脚を使って7着には詰めてきた。中間は在厩しての調整。1週前にはCWコースの併せ馬で65秒級-12秒台でしっかりと先着し、今週は重たい坂路で54秒1-12秒6をマークした。動きは力強く、前向きさもあってデキは良さそうだ。手応え以上に頑張れるといっても、GIに入るとスッと動けない点は致命傷になりかねない。中京は問題なく、乱戦の追い比べになってどうかといったところ。無理に行かせず、紛れが起こるのを待つ方がいいかも。
【ソダシ】評価A- 騎手A-
3歳の牝馬、栗東。白毛の一族で、自身も白毛。2歳の夏に函館で新馬を勝ち、暮れの阪神ジュベナイルF、3歳の春の桜花賞を勝って負けなしの5連勝となった。桜花賞は高速馬場の中でのものといえ、1分31秒1とコースレコードを更新している。ただ、道中で力んで走っていて、気性面の危うさは見せていた。オークスは最初のコーナーでゴチャつき、あとはずっとムキになった走り。直線で伸びかけたが、持続はせずに8着に終わった。夏に札幌記念で古馬と初対戦。2000mの距離でも2番手につけて息が入り、突かれて早めに先頭に立つ形になりながら渋太く押し切った。52キロの利があったといえ、ラヴズオンリーユー(3コーナー前で数度の接触あり)、ペルシアンナイトらを押さえたのだから立派である。秋の秋華賞はレース前から集中力を欠き、ゲート内でぶつけて歯を折ったとのこと。2番手を進んで競馬の形にはなったが、4コーナーで手応えがなくなって10着に沈んだ。その後は放牧に出され、歯の治療は済んだとのこと。栗東に戻ってからはCWコースと坂路を中心に乗られ、ダートのBコースにも入れて追われた。Bコースの時には、アディラート(オープン)に楽な手応えで先着してラスト1ハロンが11秒台の前半だった。今週は吉田隼人が跨り、坂路で最終調整に臨んだ。雨が降って馬場が重たく、脚を取られる馬が続出するような状況。ソダシもそんなところはあったが、走るのに苦労しているわけではなく、終いに少し強く追われた程度でスピード感ある走りで力強く駆け抜けた。時計は51秒8-11秒8。ラスト1ハロンの11秒8は、この日の最速の数字である。変にテンションが高くなっている感じはないし、リフレッシュ効果があって、肉体面でもしっかりと仕上げてきた。今回は初めてダートを走ることになる。父はダートの歴代最強レベルのクロフネ。母系にはダートの活躍馬が多い。走りを見ると、前は掻き込みあり。後ろも普段の走りでは少し掻き込んでいるが、疲れると置くような感じになるので、その点がどうかだ。みながそうと言えばそうなのだが…。砂をゴソッと持っていくほどではないものの、パワーはあるし、ダートでも問題なく走れるだろう。ソダシの場合、砂をかぶって嫌がらないか、気性の方が心配。キックバックを受ける稽古はこなしていて、吉田隼人は「砂をかぶっても大丈夫だと思う」と話している。しかし、実戦となると違うし、最内の1番枠から出ることになった。隣の2番枠がハナを主張しそうなカジノフォンテンで、スッと一緒に行って好位につけることになりそうだ。バラけて砂をかぶるのを回避できるのか、それとも押し込められて厳しい競馬になるのか…。こればかりは出てみないとわからない。気持ちが乗った場合にハナに行かせることを考えている可能性もある。特別に気持ちが高ぶっていることはない様子で、当日に適度なやる気を持ってレースに向かえるといい。54キロで走れるのは、もちろん大いに有利である。非常に注目度の高いダート参戦。いかにも極端な結果になりそうで、どんなパフォーマンスを見せるのか楽しみであり、”予想”という点からすると、正直に言ってやっかいな存在である。
【ダノンファラオ】評価B 騎手S
4歳、栗東。母はサンタアニタオークス(米GI)勝ち馬。3歳の7月にジャパンダートダービーで交流GIを制覇している。2番手追走から逃げたダイメイコリーダに早めにプレッシャーをかけ、競り落として勝ち切るという内容。ラスト1ハロンが14秒2もかかっていて、力任せの競馬だった。その後の9戦はすべて地方の交流重賞。今年の1月の川崎記念では、2番手から逃げたカジノフォンテンを追ったが、勝負どころからしごいても迫れない。直線で離され、オメガパフュームに交わされて3着に落ちた(3馬身+3/4馬身)。6月の帝王賞もカジノフォンテンをマークする競馬。ペースが速く、共倒れになって、こちらは9着、相手は10着だった。金沢のJBCクラシックは、逃げを打って2番手がカジノフォンテン。向正面で3番手のミューチャリーと4番手のケイティブレイブが動いてきて早めに交わされることになり、苦しくなって7着に沈んでいる。中間は在厩して入念に乗り込んできた。1週前にはCWコースの併せ馬で大きく追いかける形から先着し、時計は64秒台-12秒台。今週は坂路で終いにしっかりと追われ、52秒3-12秒3で先着した。巨漢馬でスピード感こそないが、動きは力強く、いいデキをキープしている。中央で走るのは久しぶり。行くにしろ控えるにしろ、楽なペースで運ぶことはできないだろう。左回りで走れているので、中京は問題ないはずだ。力はあり、ヤネは追いの強い横山武史。息を入れることができればとも思うが、簡単にはいかなそうで。
【チュウワウィザード】評価A+ 騎手A-
6歳、栗東。中央での重賞初勝利は4歳の春の平安S。同年の秋にJBCクラシック(浦和)で交流GIを制覇した。次走がチャンピオンズカップ。好位の後ろのインを進み、直線で引いて外に出すロスが生まれたのが痛かった。そこからしっかり伸びて0秒3差の4着に上がっている。その1年後、5歳の時にチャンピオンズカップをV。馬群で中で時に軽く押して離されないようにし、4コーナーでバラけてうまく踏み込むことができた。グッと伸びてパワフルに抜け出し、2着ゴールドドリームにつけた着差は2馬身。しかも、少し余力が残っていた。6歳になって、3月にドバイワールドカップに挑戦。4番手のインを追走し、直線でしっかりと脚を使って2着に好走した。外から抜けたミスティックガイドは強かった。帰国緒戦の帝王賞は6着。馬群の中を進んで3コーナーからモタついて下がり、直線は盛り返したわけでもないが、内で少し頑張っていた。その後に骨折が判明、軽度のもので手術をせずに完治したとのことである。金沢のJBCクラシックは4ヵ月ぶりの実戦。好位のインで走りは良く、3コーナーから手が動いて少しもたつく感じになる。それでも離されはせず、直線で内めから脚を使って3着で入線した。陣営は「金沢は内めの砂が深く、枠順(1番枠)の差が出た」と話している。中間の攻めは実に熱心。1週前にCWコースの併せ馬でしっかりと先着し、今週は坂路でキビキビとした動きを見せて52秒9-12秒8をマークした。遠征の疲れはなく、しっかりとデキを上げてきた感じだ。GIを勝った舞台、ヤネは昨年も跨っていた戸崎圭太。同馬を手の内に入れている戸崎だが、捌きに甘さのあるジョッキーではあり、うまく進路を見つけてもらいたいところだ。スムーズに立ち回ってくれば、連覇を決めるシーンがある。
【テーオーケインズ】評価A+ 騎手S
4歳、栗東。3歳の暮れ、初めてオープンを走ったのが阪神のベテルギウスS。中位の外を進み、直線で外から伸びてオーヴェルニュとクビ差の2着で入線した。次は中8日で東京大賞典に挑み、見せ場をつくって0秒2差の6着に健闘している。4歳の春には名古屋城SとアンタレスSを連勝。どちらも渋って走りやすい馬場で、名古屋城Sでは持っていかれるぐらいの気合を見せ、アンタレスSも追走ぶりは楽だった。やはりどちらも早めに先頭に立ち、追ってしっかりと走り切って快勝した。続いて6月の帝王賞、これも重で脚抜きの良い馬場。少し離れた5番手のインを進み、そのままインを攻めて直線で一気に抜け出すと、後続に3馬身の差をつけて圧倒した。ソラを使うぐらいで余裕があった。この3連勝、自身の数字になるラスト1ハロンは、すべて12秒4だった。秋緒戦は金沢のJBCクラシック。スタートでまともにアオり、押して流れに乗せて道中はずっと少し力んで走っていた。3コーナーからの反応はひと息で、脚を使ってはきたものの最後は疲れて4着に終わった。その後は短期放牧に出され、栗東に戻ってから意欲的に乗り込んできた。1週前は松山弘平が跨ってCWコースに入れ、終いに軽くうながした程度で時計は66秒級-11秒台の中ほど。坂路に入れた今週は、楽な感じで54秒0-12秒3をマークした。推進力のある走りを見せていて、叩いた分でしっかりと上向いている。ゲート練習はしたとのこと。ただ、前走だけでなく、春に連勝した時もトモが入らないのかゲートをしっかりとは出ておらず、うまくいくという保証はない。名古屋城Sの走りから、中京は合っている。近走のイメージからは軽い馬場が良さそうだが、パサパサの良馬場でも問題はない。ヤネはコンビを組んで(5.1.1.2)の松山弘平。中央のGI制覇のチャンスがある。
【メイショウハリオ】評価B 騎手A+
4歳、栗東。春の府中ダ1600mでの3勝クラス勝ちは、長く脚を使って抜け出す強い勝ちっぷり。続く福島ダ1700mのジュライSは、追走ぶりが楽ではなく、4コーナーで外に膨れながら直線でグイグイ伸びて2着に上がるという内容だった。秋緒戦の太秦Sは中位のインでタメてロスのない立ち回り。レースのラスト1ハロンが13秒4とかかったところ、渋太く脚を使ってアタマ差の2着に食い込んだ。みやこSはゲートで後ろを踏ん張る感じで少し遅れ、押して流れに乗せる。道中は馬群の中で、3コーナーを過ぎてしごいていって、直線は馬群を割る形に。抜けるとしっかりと伸び、外からきたロードブレスをハナだけ押さえて勝ち切った。レースのラスト1ハロンは12秒6で、自身はここを12秒1前後で駆けている。中間は坂路を中心にCWコースでも大きめを乗られてきた。最終追いは坂路で、終いに強く追われて53秒2-12秒3。馬場が重たい分で目立つとまではいかなかったが、しっかりと動いていて、好調をキープしている感じだ。スタートでダッシュがつかず、手応えに渋いところがあるので、GIの流れで追走に脚を使わされる可能性がある。欲は出さず、ジッとタメて乗って、開けば内を突いてくるかもしれない。上昇度は認めるべきで、もつれる展開にでもなれば。中京は問題ない。
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ソダシ、3歳の牝馬、白毛馬、初のダート参戦…。大いに注目され、前日の段階で単勝が200円台の1番人気になっている。しかし、馬連の1番人気はテーオーケインズ-チュウワウィザードの目。状況が状況だけに、扱いに苦労するのは致し方ないことである。
ソダシの場合、ダート適性よりも気性が心配。そして、このレースには、他にも自分の競馬できるかどうかで走りが大きく変わってくるという馬が複数頭いる。調教師、ジョッキーがどんな攻め方をしてくるのかを読むのは簡単ではないし、難解なダートGIになった。
大久保龍志厩舎(栗東)の6歳馬チュウワウィザードに◎を打った。
当レースは一昨年が直線で捌くのにロスがあっての4着。昨年は直線で外から力強く抜け出し、2着に2馬身半の差をつけて快勝している。あれから1年…。骨折明けで4ヵ月ぶりの実戦だったJBCクラシック(3着)の走りを見ると、能力の減退は考えなくていいだろう。
一昨年は3番枠で、昨年は11番枠。今年は外の13番枠を引いたが、内でヒドく揉まれる競馬になるよりもいい。ただ、早めに内に寄せてもらいたいところではある。
戸崎圭太は捌きが甘くて見ていて怖いジョッキーだが、昨年はうまく誘導して力を引き出していたし、同様の騎乗を期待する。息の長い末脚を繰り出し、連覇を決めるシーンがあっていい。
強敵は高柳大輔厩舎(栗東)の4歳馬テーオーケインズ。名古屋城S、アンタレスS、帝王賞の3連勝が見事な強さで、勢い、成長度という点では◎より上である。
課題はゲート。すぐにはトモが入られないのかヨレたりアオッたりするケースが多く、JBCクラシックはまともにアオッてリズムを欠く走りになってしまった。それでも4着に頑張っている。
ゲート練習はしているとのこと。遅れたら遅れたで、今度は松山弘平が慌てて押していくことはせず、終いを伸ばす競馬をするかもしれない。いずれにせよ、中央のGIを制するだけのパワーと実力を持っているのは確かだ。
▲はエアスピネル。パサパサのダートだと1800mは長い印象があるが、5番枠からロスなく立ち回ってくれば。
△は初ブリンカー着用で挑むカフェファラオ。アメリカ産馬でスピード能力が高く、深いダートへの対応が鍵になる。
※はインティ。気性が難しいのは相変わらずだが、当レースは2年連続で3着に駆けている。
ソダシは×の1番手に置いた。結果を出して何の不思議もないが、初ダートが中京ダ1800mのGIというのはなかなか大変である。舞台としては、フェブラリーSの方が合っているだろう。
以下はメイショウハリオ、サンライズノヴァ、オーヴェルニュなど。
先にも書いたが、脆いタイプが複数頭いるというメンバー。良馬場の中でペースが速くなると、レースが壊れる可能性がある。
連勝式は高配当期待で手広く買っていくことにした。3連単は◎と○からの軸2頭マルチで。やはり、うまく崩れて配当が大きくなってくれるといい。
◎13番チュウワウィザード
○6番テーオーケインズ
▲5番エアスピネル
△16番カフェファラオ
※4番インティ
×1番ソダシ
×15番メイショウハリオ
×3番サンライズノヴァ
×9番オーヴェルニュ
【単勝】13番(10%)・6番(30%)
【複勝】13番(60%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
13→全通り
6→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
6.13→全通り(14点)
5.13→全通り(14点)
13.16→全通り(14点)
4.13→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
13.6→全通り(84点)
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【日曜後半レース】
ギャラクシーS
3連単 6万7,050円
3連複 5,170円
馬 連 7,070円
単 勝 1,550円(10%)
複 勝 280円(90%)
◎バティスティーニ1着(5人気)
◎▲○でヒット
鳴海特別
3連単 6,760円
3連複 1,980円
馬 連 540円
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中山12R
3歳以上2勝クラス 12月5日(日) 8頭立てでも混戦
8頭立て。少頭数の競馬は、道中でマクる騎手などが出てきて展開を読むのが難しい。荒れやすいとも言える。
◎ブレークアップは成長段階にある3歳馬。10月の1勝クラス勝ちは、稍重の中を逃げ、ラスト1ハロンを11秒7で駆けてしっかりと押し切る強さだった。
横山武史からの乗り替わりによる戦力ダウンが問題になるが、腕っぷしの強い田辺裕信なら大丈夫だろう。田辺は土曜のステイヤーズSで、6番人気のディバインフォースを1着に持ってきている。
ハナにはこだわらず、自在の運びで結果を出してもらいたいところ。馬自身、2勝クラスは壁にならない。
○バイキングクラップはレコード決着になった春の淡路特別(阪神)でディバインフォースと戦って3着。早めに先頭に立つ強引な競馬をしての結果だった。仕上がりは良く、今度は差す競馬を考えているとのこと。配当面で妙味があり、狙っておもしろい。
コーストライン、ナリノモンターニュも軽視は禁物だ
8頭立てで難しかったが、配当は合わせてある。
◎2番ブレークアップ
○3番バイキングクラップ
▲4番コーストライン
△8番ナリノモンターニュ
※1番ピースディオン
×6番サンサルドス
×5番イヤサカ
【単勝】2番(80%)・3番(20%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
2→3.4.8
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【3連複】(軸1頭ながし)
2→3.4.8(3点)
【3連複】(軸2頭ながし)
2.3→全通り(6点)
【3連複】
2-3-4・2-4-8・2-4-8(3点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
2.3→全通り(36点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
2.3→4.8(12点)
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阪神11R
ギャラクシーステークス 12月5日(日) 伏兵馬狙いで
1番枠のメイショウウズマサが行く構えだが、6番枠のイッツクールも逃げ宣言。メイショウウズマサの方がダッシュは速く、イッツクールが引くかどうかで、競馬自体が違うものになっている。
難しいダートのオープン特別だが、差して脚を使える伏兵馬を狙うことにした。
◎バティスティーニは8歳馬ながら元気いっぱい。今年のは春には、コーラルSで内を捌いて2着に入り、続く天保山Sでは外から伸びて2着にあがった。
府中の復帰戦は10着に終わったが、左回りは今ひとつだし、大外の16番枠を引いていたから致し方ないところがある。
じっくり乗られて仕上がりは良く、今度は得意の阪神。2番枠で捌きが鍵になるが、スムーズなら食い込むシーンがあるだろう。団野大成は若手の実力派。
以下は、タガノビューティー、コパノマーキュリー、メイショウウズマサなど。
バティスティーニが人気薄なので、高配当期待で連勝式は手広く買っていきたい。
◎2番バティスティーニ
○16番タガノビューティー
▲10番コパノマーキュリー
△1番メイショウウズマサ
※3番ケイアイターコイズ
×13番ドウドウキリシマ
×9番イメル
×15番ロンドンテソーロ
×8番モズダッシュスター
【単勝】2番(10%)
【複勝】2番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
2→全通り
──────────────
【3連複】(軸2頭ながし)
2.16→全通り(14点)
2.10→全通り(14点)
1.2→全通り(14点)
2.3→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
2.16→全通り(84点)
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阪神12R
3歳以上2勝クラス 12月5日(日) 良血馬がズラリ
良血馬がそろった鞍。2勝クラスにしては注目度が高く、ただ、芝が荒れている点で興味は少しそがれる。
◎ヒメノカリスは全弟にシャフリヤール、全兄にアルアインがいる超良血馬。2走前からブリンカーを着け、1勝クラスを勝ち切って、続く昇級緒戦を小差の2着に駆けた。
栗東の坂路で3ハロン36秒5の時計を出してますます快調。内回りの芝1400mは問題ないし、馬場を考えると外の11番枠でいい。世界の名手クリスチャン・デムーロで期待は大だ。
○インフィナイトは兄が東京新聞杯を勝ったブラックスピネル。ノドの手術明けだった前走で、逃げて渋太く小差の3着に踏ん張っている。目標にされる立場になりそうだが、1400mは合っているので。
▲アンブレラデートは母が名牝ダイワスカーレット(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)。春にはフィリーズレビューで4着に健闘していて、前走で1勝クラスをクリアした。2勝クラスでも素質は上位。普通に結果を出していいが、中1週で使ってきたのは少し残念と感じる。
△ショウリュウレーヴは母がショウリュウムーン(京都牝馬S、朝日チャレンジカップ、桜花賞4着)で、兄にショウリュウイクゾ(日経新春杯)。こちらも先々は出世しそうで、ただ、久々の今回は陣営が「まだピリッとしない」と話している。攻めでは好時計を出していて、格好はつけてくるだろう。
以下はスキップ、ファルヴォーレ、テーオーディエスなど。
◎11番ヒメノカリス
○10番インフィナイト
▲12番アンブレラデート
△3番ショウリュウレーヴ
※14番スキップ
×4番ファルヴォーレ
×5番テーオーディエス
×8番カフェサンドリヨン
×9番ザイラ
【単勝】11番(10%)・10番(20%)
【複勝】11番(70%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→全通り
【馬連&ワイド】(ボックス)
3.10.11.12
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.11→全通り(12点)
【3連複】(ボックス)
3.10.11.12(4点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
11.10→全通り(72点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
3.10.11.12(24点)
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中京12R
鳴海特別 12月5日(日) 展開面が鍵に…
2番枠のオーマイガイ、16番枠のハリーバローズが先行態勢を取る。競り合いは避けたいところだが、ハリーバローズが掛かって行ってしまう気性で、どんな展開、どんなペースになるかは流動的だ。
◎レッドブロンクスは前出の2頭を意識しつつ、好位かその後ろあたりを進むことになるだろう。スパッと切れる脚はないが、1400mの距離だと粘り強く脚を使ってくる。
中京コースは(0.3.0.1)、乾いた馬場でもしっかりと走れる。ヤネは追いの甘い武豊だが、前走で同馬を1着に持ってきているし、冷静に立ち回ってくるだろう。2勝クラスに昇級しても、時計と上がりがかかってくれれば上位浮上が可能になる。
○オーマイガイと▲ハリーバローズは、とにかく息が入るかどうか。すんなりと兼ね合いがつくと“行った、行った”の決着になる。
△アメージングランは仕上がり良く、1番枠からロスなく運べそう。※ヤウガウはムラな面があるものの末脚は軽快すべきだ。
以下はゲンパチマイティー、エスケーアタランタ、ファイヴレターなど。
連勝式はボックス買いとし、3連単は配当を合わせづらかった。程度に崩れてくれると理想的。
◎10番レッドブロンクス
○2番オーマイガイ
▲16番ハリーバローズ
△1番アメージングラン
※15番ヤウガウ
×11番ゲンパチマイティー
×9番エスケーアタランタ
×8番ファイヴレター
×12番タガノペルマネンテ
【単勝】10番(10%)
【複勝】10番(90%)
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【馬連&ワイド】(ボックス)
1.2.10.15.16
【馬連&ワイド】(ボックス)
2.10.16
【馬連&ワイド】
2-16
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【3連複】(ボックス)
1.2.10.15.16(10点)
【3連複】
2-10-16(1点)
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【3連単】(ボックス)
1.2.10.15.16(60点)
【3連単】(ボックス)
2.10.16(6点)
【3連単】(ボックス)
2.10.16(6点)
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【土曜メインレース】
チャレンジカップ
3連単 5,860円
3連複 1,990円
馬 連 830円
単 勝 170円(60%)
◎ソーヴァリアント1着(1人気)
◎▲※でヒット
ステイヤーズS
3連複 4,420円
馬 連 1,800円
単 勝 770円(10%)
複 勝 210円(50%)
◎ディバインフォース1着(6人気)
◎▲×でヒット
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中山11R
ステイヤーズステークス(GII) 12月4日(土) 低レベルで難解
中山の芝3600mで争われるGII競走。
スタンド前からの発走、内回りコースを2周する。スタートしてすぐに中山名物の急坂を迎え、上り勾配は2コーナー手前まで続く。2コーナーから向正面の半ばまでは下り坂。そして、直線に入り、残り180m~残り70mが急な上り坂になっている。高低差2.2m、最大勾配2.24%は、JRA全10場の中で最大の数字になる。直線距離は310m。コース全体の高低差は5.3mで、これも10場の中で最大。
芝は開幕週でAコース使用になっている。JRAからは「野芝および洋芝とも順調に生育しており、全体的に良好な状態」と発表があった。
9月に始まった4回中山をチェックすると、最終日9日目に行われたスプリンターズSが1分07秒1で決着(良発表でも少し水を含んだ状態)。好位のインを進んだピクシーナイトが内から抜け出して2馬身差で快勝し、2着は4番手追走から4コーナーで少し外を回して脚を伸ばしたレシステンシア、3着が勝ち馬を追いかける形で伸びたシヴァージだった。テンの3ハロンは33秒3。上がりは11秒1-11秒3-11秒4の33秒8という速さだった。
全体には時計の速い開催で、節が進んでも外差しが目立つようになるという状況にはならなった。馬場は生き物なのでやってみないとわからないところはあるが、4回中山ほどではなくてもスピードの出やすい馬場になっている可能性が高い。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アイアンバローズ】評価A- 騎手A+
4歳、栗東。兄にベルモントS(米GI)勝ちのパレスマリス。3歳時に青葉賞に挑戦していて、出遅れてチグハグな競馬になっての10着(1秒差)だから悪い走りではなかった。4歳になって春に条件級を連勝。どちらも道中はなだめるぐらいの手応えで、可能性を感じさせる走りだった。秋緒戦の京都大賞典(阪神)は、18キロ増+1コーナーで不利があって12着。続くアルゼンチン共和国杯(ハンデ54キロ)は、流れには乗れたものの、直線はジリジリとしか脚を使えなかった(軽い不利あり)。それで2着と0秒3差の6着で、大きく負けているわけではない。中間の稽古は意欲的で、1週前にCWコースで長めから追われ、今週は坂路で前向きな走りを見せて53秒6-12秒5をマークしている。使いつつデキは上がっている感じだ。オルフェーヴル産駒で難しいところがあるが、血統面やレースぶりからスタミナは十分にある。丁寧に乗って息を入れることができれば、3600mの重賞でもやれそうなムードだ。
【アスティ】評価C 騎手B
5歳のセン馬、美浦。母はエリザベス女王杯勝ちのクィーンスプマンテ。2勝クラスからの格上挑戦。自己条件では、今年の春に中山の芝2500mで3着していて、夏に函館の芝2600mで外からマクる競馬をして3着(0秒1差)に駆けた。2走前の中山戦(12着)は輸送で熱が出たあとで、続く福島でも10着と動けなかった。中3週になり、時計になったのは今週のウッドコースの1本だけ。時計は68秒4-12秒8で、外ラチ沿いを気持ち良さそうに走っていた。母は11番人気(単勝7,710円)でエリザベス女王杯を逃げ切ったが、そのように穴を出せるかは疑問で…。再ブリンカー着で挑む。
【アドマイヤアルバ】評価B 騎手B
6歳のセン馬、美浦。3歳時に京都新聞杯で2着、4歳時に京都金杯で4着。その後は不振が続いていたが、今年の春に目黒記念(ハンデ53キロ)で初めてブリンカーを着け、スローの中でうまく好位を立ち回って3着に健闘した。秋の2走は0秒7差、0秒8差だから大きく負けているわけではなく、ジリジリの伸びで切れ味負けしているという内容だった。中間もしっかり乗られていて、1週前にはウッドコースで66秒6-12秒1。今週は坂路でやられたが、重たい馬場に苦労している感じだった。デキ落ちはなさそうだ。気を抜いて走るところがあり、3600mはこなせておかしくない。ジリッぽいタイプが多いメンバーだし、うまく立ち回るとあるいは。
【ヴァルコス】評価A- 騎手B
4歳、栗東。祖母がディープインパクトを産んだウインドインハーヘア。3歳の春に青葉賞で2着に好走している。ポジションを取れずに中団の後ろの追走になり、3コーナーから外を動かしていくという強気の競馬。直線で渋太く伸びて叩き合いに加わり、最後で外からクビだけ差された。勝ったのは先週のジャパンカップで2着に入ったオーソリティである。走破時計は2分23秒0(良)と速いし、価値ある走りだった。前走は屈腱炎明けで1年ぶりの実戦。道中は抑えるぐらいの手応えで、競馬の形になっていた。直線でジリジリと脚を使って0秒6差の7着に上がれば十分な結果だろう。中間は坂路で豊富に乗られ、今週は53秒4-13秒0。馬場が重たくてフラついていたが、しっかりとやれたのはいい。坂路の中心の調整で3600mの長丁場。楽な状況ではないが、菊花賞の8着が悪い内容ではなかったし、こなすポテンシャルは備えているはずだ。侮れない面はある。
【カウディーリョ】評価A- 騎手B
5歳、美浦。母はディアデラノビア(オークス3着、ヴィクトリアマイル3着、エリザベス女王杯3着)、きょうだいに活躍馬多し。3歳時には菊花賞で逃げて8着。残り200mを過ぎても馬券に残るかもというぐらいの頑張りを見せていた。5歳になって、夏に函館で札幌日経オープンを2着し、続く札幌の丹頂Sを直線で並ばれながら盛り返すように脚を使って勝ち切った。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからは熱心に乗られてきた。1週前にはウッドコースでカフェファラオ(チャンピオンズカップに出走)の調教パートナーをつとめている。今週はウッドで単走でやられて強くは追わず、時計は68秒7-11秒9。頭が高いのはもともとのフォームで、キビキビとした動きを見せていた。タフな中山の3600mでどうかだが、落ち着いて走ればこなせるはず。輸送でうるさくなるところがあるので、そこが最大のポイントになる。輸送による消耗が少なく、折り合ってスムーズに運べば上位争いが可能に。
【ゴースト】評価B 騎手A-
5歳のセン馬、栗東。2勝目からの3勝が阪神の芝2600m(外)、札幌の芝2600m、阪神の芝2400m(外)。5歳になった今年の夏は、札幌日経オープンが久々が影響した感じの4着で、続く丹頂Sでは外を動く形でジリジリと伸びて0秒2差の3着で入線した。秋のアルゼンチン共和国杯(ハンデ54キロ)は、出していって好位の外につけ、直線は速い脚を使えずに後退して14着に終わっている。中間はCWコースを中心に乗られ、1週前に大外を回って負荷をかけられて66秒台。今週は終い重点の稽古で、追われるとしっかりと伸びてラスト1ハロンを11秒台の中ほどで上がってきた。叩いて上積みを加えている。切れる脚がないのが悩みだが、ズブいところがあり、長めの距離で少し時計がかかるような状況なら渋太く脚を使ってくる。中山の3600mは悪くないはずで、混戦になれば浮上するシーンも。
【シルヴァーソニック】評価A- 騎手A-
5歳、栗東。母はエアトゥーレ(阪神牝馬S)で、その母はムーランドロンシャン賞(仏GI)や京王杯スプリングカップを勝ったスキーパラダイス。兄に皐月賞馬キャプテントゥーレがいる。休みがちで、5歳でも15戦とキャリアは多くない。ちなみに今年のステイヤーズSは、そんな経歴の馬が多くなっている。3歳時には菊花賞を使うプランがあったが、自重することとなった。3勝クラスをクリアしたのが今年の春。舞台は府中の芝2400mで、早めの立ち回りから長い直線をしっかり伸びて勝ち切るという内容だった。ゴールした時に余力が残っていた。秋緒戦、オープン緒戦は東京芝2000mのオクトーバーS。久々で馬体を減らしているという状況だった。逃げ切ることになるパンサラッサが飛ばし、2番手からはそう離れていないポジション。直線はジリジリとでも渋太く伸びて5着で入線した。その後は放牧に出してリフレッシュ。1週前にCWコースでしっかりと追われ、時計は65秒台-12秒台だった。今週はCWで2頭を追いかける形。内から並び、追われて遅れた。時計は67秒級-12秒だった。これだけやられていれば問題ないし、体も細くは見せていない。3600mがどうかだが、ワンペースの走りで無駄に力を使わないところがあり、こなす可能性はある。急坂は歓迎はできないかもしれない。血統から底力を秘め、初の重賞挑戦でも軽視は禁物だろう。
【セダブリランテス】評価B 騎手A+
7歳、美浦。兄に19年にステイヤーズSを勝っているモンドインテロ。複数回の骨折や脚部不安による休養があり、7歳でもキャリアはわずか10戦。それなのにラジオNIKKEI賞、中山金杯と重賞を2勝し、5歳の12月には骨折明け、1年3ヵ月ぶりという状況でリステッド競走を勝っている。7歳の今年は3戦して6着、17着、15着。攻めは動いているが、実戦で結果が出ていない。中間は放牧に出され、美浦に戻ってからの乗り込みは順調。1週前には石川裕紀人が跨ってウッドコースに入れ、5ハロンが66秒3で、ラスト1ハロンを11秒2という速いラップで駆けている。今週は併せ馬で大きめをやられていて、仕上がりは良さそうだ。長い距離は3歳時にアルゼンチン共和国杯を走って3着。血統面からこなせる下地はあるが、3600mを走るのに520キロ級という体は大きすぎで、その点は少し心配である。本来は流れに乗って持久力ある走りを見せるタイプ。変わって不思議はない。
【ディバインフォース】評価A+ 騎手A+
5歳、栗東。3勝クラスからの格上挑戦。3歳時に2勝クラスから菊花賞(勝ち馬ワールドプレミア)に挑み、大外から0秒3差の4着に追い込む健闘を見せた。5歳の春に阪神の芝2600m(外)で2勝クラスを勝った時が2分35秒8(良)のレコード(ハンデ57キロ)。高速馬場の中でのものではあり、すでに更新されている(現在のレコードは2分35秒1)。ただ、大外から一気に伸びて早めに抜け出し、後続に2馬身の差をつけて勝ち切るという強さだった。2400mは2分23秒7で通過している。秋になって2走目に阪神の芝3000m(内)を使って4着。4コーナーで外に膨れるところがあり、直線は渋太く伸びてきた。中間はCWコースを中心に熱心な調整ぶり。今週はジュランビル(オープン)を内に置いて外を回ってきて、最後に強く追われて少し先着した(相手は馬なり)。時計は65秒台-12秒級だった。実績通りでスタミナは豊富。不器用ではあるが、後半に長く脚を使ってくる。条件級でのものといえ、(0.2.1.1)と中山も問題にしない。3600mがプラスに出る可能性はあり、穴候補として注意を払う必要がある。ヤネはテン乗りで田辺裕信。何かを仕掛けてくることがあるジョッキーで。
【トーセンカンビーナ】評価A- 騎手S
5歳、栗東。4歳の春に阪神大賞典で馬群を割って伸びて2着に好走。続く天皇賞(春)では、外を早めに踏んでいって5着に食い込んだ。宝塚記念は見せ場があったわけではないが、4コーナー15番手から直線で8着まで押し上げている。このレースのあとに美浦の加藤征弘厩舎に転厩した。この年の秋から脚部不安による長い休養に入り、今年の9月に復帰する。2走目がアルゼンチン共和国杯(ハンデ55キロ)。ゲートでアオッて後方の追走になり、直線は外を攻める形に。上がりが速い中でジリジリと伸びて7着(2着とは0秒3差)で入線した。中間はウッドコースと坂路を併用して入念に乗り込んできた。今週は横山武史が跨ってウッドコースに入れ、2歳馬を追いかける形。直線で内から並び、楽な手応えのまま同入した。時計は67秒8-12秒3。充実した馬体で、動きもしっかりしていて、デキの良さがうかがえた。ゲートでアオるのはもう仕方なく、3600mの競馬ならどこかでポジションを上げることができるかもしれない。横山武史は追いに関しては現役トップレベル。初の中山にも対応できそうだし、上位浮上があっていい。
【バレリオ】評価B 騎手A-
6歳のセン馬、美浦。全姉にオークス3着のアイスフォーリス。4歳時に東京の芝2400mで旧1000万下を勝った時の時計が2分23秒5だった。3勝クラスを勝ってオープン入りしたのが4歳の12月。5歳の2月にダイヤモンドSを使ったが、掛かって2番手に行き、バテてしんがりの16着に敗れた。同年の春に府中の芝2400mでリステッド競走を2着、夏に札幌の芝2600mでオープン特別を2着(勝ったボスジラと2馬身差)に駆けている。5歳の春にリステッド競走を5着したあとで放牧に出され、去勢手術を施された。復帰緒戦は東京芝2000mのオクトーバーS。後方の追走でも気持ちが乗って行きっぷりが良く、直線でジリジリとでも脚を使っていた。1秒差の10着でも次につながる走りだったと言っていい。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースでじっくりと乗り込んできた。今週は2歳馬を追走して内に併せ、最後で少し強く追われて同入。時計は67秒4-12秒0だった。3600mの距離で折り合いが課題になるが、スタミナを潜在させていそう。去勢明け2戦目になるし、動いてくる可能性がある。
【ボスジラ】評価A- 騎手A+
5歳、美浦。きょうだいに活躍馬が多く、全兄のポポカテペトルは菊花賞で3着に健闘した。4歳の夏に札幌の芝26000mでリステッド競走を快勝(2馬身差の2着がバレリオ)。同年の12月にステイヤーズSを使い、0秒7差の6着に駆けた。離れた5番手でバラけたところをストレスなく走れたが、2周目の4コーナーでしごいても上がっていけず、直線は弾けるわけでなし、バテるわけでなしという内容。目立ちはせず、ただ、大きく負けているわけではない。今年の夏の丹頂Sは、カウディーリョに競り負けてクビ差の2着だった(ハンデは相手より1キロ重かった)。前走のアルゼンチン共和国杯(ハンデ56キロ)は押してハナに行かせる競馬。道中のリズムは悪くなかったが、直線で交わされると頑張れずに後退し、しんがりの15着に敗れた。前走時は坂路でしか時計を出していなかったが、この中間はウッドコースに入れて長めから乗られている。今週は前の2頭を追いかける稽古。内から並び、楽な手応えのまま同入した。内めを通ったものといえ、時計は65秒-11秒7と速い数字だった。大きな走りで動きが力強く、気合も適度に乗っている。大きな上積みを乗せてきたと考えていい。決め手が欲しいところではあるが、スタミナは十分だし、何よりコースで追ってきた分で怖さがある。
【マンオブスピリット】評価B 騎手A-
4歳のセン馬、栗東。3歳の春に京都新聞杯でディープボンド(のちに天皇賞(春)で2着、フォワ賞(仏GII)を制覇)とクビ差の2着に駆けている。その後は長く結果が出ていないが、気性の悪さがついて回っていた。今年2月の小倉の関門橋Sは、初ブリンカー着、1番人気。大きく出遅れ、道中は行きたがり、3コーナーを過ぎて外をマクッていきと、大変な競馬になった。普通なら大敗しているところで、6着でも力のあることの証明になったと言える。春に府中を使ったあと、放牧に出して去勢手術を施された。秋の復帰緒戦はカシオペアS。ヨレてゲートをうまく出られず、後方の追走で道中は少し力んで走っていた。直線は大外を攻め、ジリジリと脚を使って1秒差の10着で入線している。悪い内容だったわけではなく、落ち着いた走りができるようになっていくといい。中間はCWコースを中心に乗られ、追い日には4週続けて67秒台。今週は併せ馬で終いにしっかりと追われ、ラスト1ハロン11秒7をマークしている。3600mは気性を考えると微妙。ただ、兄のフルーキーは菊花賞で6着しているし、豊富なスタミナを隠し持っている可能性がある。「折り合いに課題のある馬が、緩い流れで逆に落ち着いて走る」というのはあるケースではあり、激走シーンがないとは言えない。
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JRAの平地最長距離となる芝3600mの戦い。昨年の覇者であるオセアグレイトが中心的な存在になるはずだったが、直前で回避することになった。結果、13頭立て、重賞勝ち馬はセダブリランテス1頭のみ。レベルは低めで、一気に混とんとしたレースになった。
伏兵馬狙いのアプローチで、寺島良厩舎(栗東)の5歳馬ディバインフォースに◎を打った。
3歳時には菊花賞で0秒3差の4着、今年の春には阪神の芝2600m(外)で強い競馬を見せてのレコード勝ち。後方からの競馬になるが、スタミナがあって、確実に脚を使ってくる。
中山は(0.2.1.1)と問題とせず、3600mの距離があれば少し違う競馬ができるかもしれない。田辺裕信は勝負を賭けた騎乗をすることがあるジョッキーだ。デキは良さそうだし、一発があって不思議はない。
加藤征弘厩舎(美浦)の5歳馬トーセンカンビーナも穴で気になる存在。
4歳の春には阪神大賞典で2着に食い込み、続く天皇賞(春)で5着に健闘した。転厩してからひと息だが、加藤師は「さらに上向いている。スゴく状態がいい」と。◎と同様にテンに置かれがちだが、デキが良ければ長く脚を使って伸びてくる。初の中山にも対応できそうだし、ガッツリ追ってくる横山武史で怖い。
▲はアイアンバローズ。アルゼンチン共和国杯の6着で重賞にメドを立て、丁寧に折り合いをつけていけば3600mもこなせそう。
△は3歳時に青葉賞でオーソリティとクビ差の2着に駆けているヴァルコス。以下、カウディーリョ、シルヴァーソニック、ボスジラなど警戒が必要な勢力が多くいて、とても印が回り切らない。
徹底先行馬が不在で展開は流動的。悪く言うわけではないのだが、ジョッキーたちが道中で好き勝手に動くような競馬になる可能性がある。レースとしてはおもしろいものになりそうで、ただ、結果を読むのは簡単ではない。
◎11番ディバインフォース
○8番トーセンカンビーナ
▲5番アイアンバローズ
△2番ヴァルコス
※10番カウディーリョ
×13番シルヴァーソニック
×9番ボスジラ
×1番バレリオ
×4番マンオブスピリット
【単勝】11番(10%)
【複勝】11番(50%)・8番(40%)
──────────────
【馬連&ワイド】(ながし)
11→全通り
8→全通り
──────────────
【3連複】(軸2頭ながし)
8.11→全通り(11点)
5.11→全通り(11点)
5.8→全通り(11点)
2.11→全通り(11点)
──────────────
【3連単】(軸2頭マルチ)
11.8→全通り(66点)
━━━━━━━━━━━━━━
阪神11R
チャレンジカップ(GIII) 12月4日(土) 上昇馬VS実績馬
阪神の芝2000m(内)で争われるGIII競走。
正面直線からのスタート、内回りコースでコーナーは4つ。3コーナーの残り800mから緩めの下り坂が続き、直線に入って残り200m~残り100mが急な上り坂になっている(勾配は1.5%)。直線距離は359.1m(Bコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mぐらいからペースが上がり、ラスト1ハロンがかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の9週目で、先週までのAコースからBコース使用に替わっている。京都が改装工事に入り、使用頻度が高くなっている阪神。特に内は荒れてボコボコしていて、全体にタフな馬場になってきている。
先週の競馬では、レースが流れて外差しが決まることがもちろんあったが、内を通った勢力が頑張るケースが意外と多かった。もう外も荒れていて、外を通ればスピードに乗りやすいといった単純な馬場にはなっていない。今週から仮柵が設置されてBコースになる。傾向に大きな変化が出るとも思えないが、そこはやってみないとわからない。
阪神の芝のレースはとにかく難しくなっている。ジョッキーたちもつかめないでいろいろなところを通っている感じだ。いずれにせよ、パワーとスタミナが要求される状況であるのは確か。あと、折り合って息を入れられるかが重要なポイントになる。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アルジャンナ】評価B 騎手B
4歳、栗東。全弟にコマンドライン(サウジアラビアロイヤルカップ)。デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sでは、5馬身離されたといえコントレイルのレコード走の2着に駆けている。4歳の春にはマイラーズカップで2着。速い流れの中で中団の後ろで脚をタメ、直線は馬群を割って伸びてきた。続くエプソムカップは1番人気に推されてポジションを取りにいき、直線で脚をなくして10着に終わっている。秋緒戦の富士Sは目立つところなしの9着。課題である膝の不安はなくなったとのことだったが、十分には攻められていない感じだった。中間はCWコースと坂路でしっかりと負荷をかけられていて、叩いた上積みを見込んでいい状況。阪神の芝2000m(内)は新馬勝ちを決めた舞台だが、弱いところがあることを考えると、荒れた馬場は歓迎はできない。力はあり、変わり身があっても。武豊はテン乗りになる。
【カツジ】評価B 騎手A+
6歳、栗東。3歳時に大外から鋭く追い込む競馬でニュージーランドトロフィーをV。同年の秋にはマイルチャンピオンシップで0秒2差の4着に駆けている。5歳の秋にはスワンSを逃げ切って久々の勝利。6歳になった今年の夏には、函館スプリントS(札幌)で4コーナーで相当に外を回る形になりながら0秒1差の5着に伸びた(自身の上がりは33秒3)。前走のスワンS(18着)は、テンに押していき、馬群の中で力んで走って直線で脚がなくなったものである。中間は障害練習を取り入れ、1週前にはCWコースで65秒級の好時計。今週も終いにビシッとやられていて、トモが強化れている可能性がある。血統(母は芝1200mの北九州記念勝ち)や馬体からは中距離向きと思えないが、脚はあるので軽視もできない。先行馬が手薄なメンバーで、スワンSの時のように行かせる手に出るかも。
【ジェラルディーナ】評価A+ 騎手A+
3歳の牝馬、栗東。母はジェンティルドンナ(牝馬三冠、ジャパンカップ連覇、ドバイシーマクラシック、有馬記念)。2歳で阪神ジュベナイルFに挑戦した時は、ひ弱い段階で馬体重が428キロ。それで最後方追走から0秒5差の7着まで伸びた。3歳の夏からは条件級を3連勝。トモに力がつき切っていないのでゲートでアオることがあるが、しっかりとタメれば直線で鋭い瞬発力を発揮する。2勝クラス勝ちは、ラスト1ハロンが10秒台(推定)。阪神芝1800m(外)の西宮S(3勝クラス)は勝ち時計が1分46秒1(良)だったが、馬場状態を考えると相当に優秀な数字である。同じ日に秋華賞(勝ち馬アカイトリノムスメ)が組まれていて、時計が2分01秒2。内回りと外回りの差があるので比較するのが適切でないところはあるが、時計的には西宮Sの方が大きく価値が高い。秋華賞は賞金不足で出走できなかったが、出ていたら勝っていた可能性がある。中間は短期放牧に出され、栗東に戻ってからはCWコースで終い重点をじっくりと乗るという調整。まだビシビシとできないし、線の細さが残っているが、陣営は「仕上がりは問題ない」と話している。折り合い面で成長していて、2000mにも対応できていい。軽い馬場で切れ味を活かすのがベストではあり、荒れた馬場はプラスにはならないだろう。この点に関しては、福永祐一がなるべく馬場の良いところを走らせてくるはずである。斤量は53キロ。4連勝で重賞タイトルを獲るシーンあっていい。
【スカーフェイス】評価B 騎手A+
5歳、栗東。母は短距離重賞で活躍したスプリングサンダー、祖母の仔に天皇賞(春)を制したスズカマンボ。3歳の春には、プリンシパルSで最後方追走から33秒6の上がりで7着に伸びるという上々の走りを見せた。トモがしっかりしていなくて、その後の歩みはスロー。5歳になった秋に岸和田S(ハンデ54キロ)で3勝クラスをクリアした。ゲートでめずらしくトモが入って五分に出て、抑えて下げて中位の後ろでじっくりと脚をタメる。直線は大外を攻める形になったが、タフな馬場でレースのラスト1ハロンが12秒6かかり、そこを粘り強く伸びて差し切った。中2週が続くが、今週の坂路では52秒4-12秒1でしっかりと追われていて、デキ落ちはなさそう。重賞挑戦で斤量も増えては楽でないが、終いは脚を使うし、もつれる展開になるとあるいは。団野大成は若手の実力派。
【ソーヴァリアント】評価S 騎手S
3歳、美浦。母は桜花賞3着のソーマジック、姉にマジックキャッスル(秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着)。今年の春の弥生賞では、タイトルホルダー、シュネルマイスター、ダノンザキッドに次ぐ4着。夏に札幌の芝2000mで1勝クラスを勝ったが、好位追走から4コーナーで楽に先頭に立ち、直線で悠々と離して6馬身差で圧勝する強さだった。洋芝の中、ラスト2ハロンを10秒9-10秒9という常識外れをラップで駆けている(自身の上がりは33秒0)。続く札幌の2勝クラスも3馬身半差で難なくクリアした。秋のセントライト記念は好位の後ろ、馬群の中で力みのある走りに。3コーナーを過ぎて外に出してポジションを上げる。直線で楽に先頭に立って抜け出したが、最後はさすがに走りが崩れてアサマノイタズラに差し込まれて2着に終わった。しかし、中身は相当に濃い。疲れが抜け切らなかったので、菊花賞は自重して放牧へ。美浦に戻ってからは意欲的に乗られてきた。1週前にはルメールが跨ってウッドコースで65秒6-11秒5を楽にマークし、今週は4ハロンからやられた。少し余裕がある体に映るが、輸送で絞れてくるだろう。動きの力強さは目立っていた。問題は気性。オルフェーヴル産駒でうるさいところがあり、長距離輸送をクリアできるかと、当日の気配がポイントになる。成長すればGIでもと思えるような素材。荒れた馬場には対応できるし、ルメールとのコンビでどんなパフォーマンスを見せてくるのか注目される。
【ヒートオンビート】評価A+ 騎手S
4歳、栗東。母は桜花賞馬マルセリーナ、兄にラストドラフト(京成杯)。今年の春の大阪-ハンブルクC(阪神芝2600m(外))が初のオープン。転厩緒戦、久々という状況だった。レースは中位の外でスムーズな追走ぶり。直線に向いて追われると、しっかり加速して残り200mの前で早々と抜け出す。残り100mで手前が替わって脚色が鈍り、ミスマンマミーアに差されて2着に終わった。レコード決着の中で強い競馬だった。続く目黒記念はハンデ55キロで2着。ソツなく乗られてきたが、勝った52キロのウインキートスにラスト2ハロンを10秒6-11秒1で走られては、つかまえるのは難しかった。秋緒戦は京都大賞典(阪神)。中位の前の外を進み、少し力んで走っている感じ。4コーナーで上がっていったが、直線は頭が上がって反応せず、弾けずに後退して8着に敗れた。14キロ増で過去最高体重の480キロだったし、中身ができていなかったのかもしれない。中間はハードに乗られていて、1週前には川田将雅が跨ってCWコースで64秒台の好時計をマーク。今週はポリトラックに入れ、気持ち良さそうに推進力ある走りを見せてラスト1ハロンを11秒台の前半で上がってきた。叩いて上向いているのは間違いない。内回りの2000mは問題ないし、荒れた馬場にも対応できるはず。勢いのある3歳馬がいるが、こちらも成長段階にあり、好勝負になっていい。
【ペルシアンナイト】評価A- 騎手A-
7歳、栗東。3歳時に皐月賞でアルアインとクビ差の2着、同年の秋にマイルチャンピオンシップを制覇。4歳時は大阪杯で2着、マイルチャンピオンシップで2着。5歳時はマイルチャンピオンシップで3着。GIでこれだけ馬券に絡んでいる。6歳の暮れには有馬記念に挑戦し、7着と上々の走りを見せた。7歳の今年は、夏に札幌記念でソダシ、ラヴズオンリーユーと差のない3着に駆けている。天皇賞(秋)はゲート内でモタれて出負け。後方を進み、直線は捌けずに外に出すロスがあった。それでもしっかりと脚を使って7着に上がっている。中間はCWコースを中心に乗られ、1週前に64秒台の好時計が出た。今週は終いにビシッと追われて力強い動きを見せていて、変わらずデキは良さそうだ。札幌記念にしてもなだめつつの追走になっていたし、闘争心は健在。力をつけている若い馬を57キロで迎え撃つことになるが、自身が衰えているわけではなく、上位争いも十分に可能だろう。陣営の話からすると、少し早く動くような競馬をしてくるかもしれない。
【マイネルウィルトス】評価A+ 騎手A+
5歳、栗東。岡田一族。今年の春に福島民報杯(新潟芝2000m(外))を不良馬場の中で大差の圧勝。凱旋門賞にも登録した。函館記念は8着でも2着とは0秒1差。札幌記念はなだめるぐらいの行きっぷりで、内を立ち回って4着に健闘している。秋のアルゼンチン共和国杯はハンデが56キロ。ボコッと出て後手に回り、外の追走でやはりなだめつつの手応えだった。直線は外を伸ばしたが、内にモタれて追いづらい。騎乗したミルコ・デムーロによると、「ソラをつかった」とのことである。それでも渋太く脚を使って2着に上がっている。中間は意欲的に乗られ、1週前にはジョッキー騎乗でCWコースに入れ、中ほどを通って楽に63秒台。今週もCWで長めからやられてパワフルな動きを見せていて、叩いた上積みを見込んでいい。折り合い面から2000mはプラスで、福島民報杯の走りから荒れた馬場は望むところ。ミルコも2度目の騎乗になるし、差のない勝負になっていい
【マイネルフラップ】評価C 騎手A+
5歳、栗東。岡田一族。3歳の初めにシンザン記念で大外から追い込んでクビ差の2着に好走している。春のNHKマイルカップ(勝ち馬アドマイヤマーズ)は11着だったが、0秒5差と大きくは負けていない。その次のレースから5歳になった今年の2月まで、11戦して最高が5着と低迷していた。しかし、3月には大阪城S(ハンデ54キロ)で15番人気ながら3着に食い込んでいる。少し出して好位の内めにつけ、直線も内を渋太く伸びて1馬身+クビ差に頑張った。出走取消明けで4ヵ月半ぶりの実戦だったアンドロメダSは14着。道中は気持ちが乗って抑えるぐらいの行きっぷりだったが、直線に向いて追われると今度は気を抜く感じで伸びはなかった。中1週になり、最終追いは坂路で54秒9-12秒7と大きめだった。力は持っているのだが、気性面の問題が大きくて…。中1週で結果を出していて、集中力の面で変わってくるようなら。
【メイショウオーパス】評価C 騎手A-
6歳、栗東。デビュー時に中京のダ1400mで2歳レコードを更新。4歳時はすべて芝で、サウンドキアラ(のちに重賞を3勝、ヴィクトリアマイル2着)を負かしたことがあれば、テリートリアル(のちに小倉大賞典をV)とハナ差の2着に駆けたこともある。芝1600mの持ち時計は1分31秒6と速い。6歳になって、今年の春に中京ダ1400mでリステッド競走の栗東SをV。出脚は平凡だったが、行かせてコーナーでインに入る。直線は内めの馬群を割ってしっかりと抜け出した。秋にアンドロメダSで久々の芝参戦。ゲート内でゴソゴソして出負けし、後方で脚をタメる競馬に。4コーナーはかなり外で、直線はしっかりと伸びて7着に上がった。中1週になり、攻めは坂路で56秒2-12秒5と大きめ。上積みがあるか微妙だし、相手も強くなって、前走以上となると難しいだろう。
【モズナガレボシ】評価B 騎手S
4歳、栗東。3歳だった昨年の秋から3連勝。3勝クラスでは3着、2着、5着、3着という戦績だった。夏に中1週で小倉記念に挑戦、ハンデは53キロ。無理せず脚をタメ、直線入り口で大きく外に動かしていく。外差しが利く馬場の中でグイグイと伸び、ヒュミドールを交わして重賞制覇を決めた。その後は放牧に出され、福島記念は3ヵ月ぶりの実戦、ハンデは2キロ増えて55キロ。ゲートの出は悪くなかったが、レースが流れてタテに長い展開になり、徐々にポジションが下がってしまう。直線は外に出して伸びていないわけでもないが、目立たずに11着に終わった。中2週になり、日曜にポリトラックで大きめを乗って、水曜は坂路で55秒2-12秒6。迫力はひと息だったが、ブレずにしっかりと伸びてはいた。叩いた分の上積みはあるだろう。荒れた馬場で時計がかかるのは歓迎要素。阪神にも実績がある。ただ、別定の56キロで斤量の恩恵はない。他が馬場に苦しんで伸びあぐねるようだと、浮上する目が出てくる。
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昨年は3歳だったレイパパレ(牝馬)がこのレースを勝ち、翌年の春に大阪杯を制覇した。今年はソーヴァリアント、ジェラルディーナ(牝馬)と、順調ならクラシックをにぎわしていたであろう3歳馬が参戦する。迎え撃つ古馬も布陣は強力。非常に注目度の高いレースで、ただ、阪神の芝が悪くなっているのが残念である。
大竹正博厩舎(美浦)の3歳馬ソーヴァリアントに◎を打った。
夏の札幌での連勝が規格外の内容。セントライト記念は2着だったが、道中でゴチャつくシーンがあって力み、直線で早めに抜け出すという厳しい競馬になっての結果だった。
完成前の段階なので菊花賞を使うことはできず、放牧に出して疲れを取った。美浦での調整は意欲的。特にルメールが跨った1週前追い切りで見せた迫力は凄まじかった。
関西圏での競馬が初めてになるので、輸送で消耗しないかと、当日にイレ込んでいないかがポイントになる。器はGI級。それらを克服し、先への期待を大きくさせるような走りを見せてもらいたいところだ。荒れた馬場は問題ないはず。
相手の筆頭は5歳のマイネルウィルトス。春の新潟での不良馬場の中での大差圧勝が衝撃的で、マイネル軍団らしく力の要る馬場を得意にしている。攻めでハードに乗られていて、叩いた上積みは少なくない。完成期に入った印象があって。
▲は4歳のヒートオンビート。久々だった京都大賞典は動けなったが、0秒6差の8着で大きく負けているわけでもない。攻めで速い時計でやられていて、上向いているのは明らか。(2.2.1.0)の川田将雅で怖い。
△は3歳の牝馬ジェラルディーナ。名牝ジェンティルドンナの仔で、3連勝の勝ちっぷりは圧巻だった。秋華賞に出走できていたら、勝っていた可能性がある。まだ体がしっかりしておらず、荒れた馬場で走り切れるかが課題に。△にしたが、素質的に頭があっていい。
ソーヴァリアントとジェラルディーナに人気が集中することになる。連勝式の買い方は難しいが、ソーヴァリアントが勝ち切ることを期待した馬券をメインに、ジェラルディーナが頭で来た場合の押さえを買っておきたい。配当は合わないところがあり、うまく崩れてくれると理想的。
◎11番ソーヴァリアント
○4番マイネルウィルトス
▲6番ヒートオンビート
△1番ジェラルディーナ
※7番ペルシアンナイト
×2番カツジ
×5番スカーフェイス
×9番アルジャンナ
×10番モズナガレボシ
【単勝】11番(60%)
【複勝】4番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→1.2.4.5.6.7
【馬連&ワイド】
4-11・1-11・1-11・1-11
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【3連複】(軸1頭ながし)
11→1.2.4.5.6.7(15点)
【3連複】(軸1頭ながし)
11→1.4.6.7(6点)
【3連複】(軸2頭ながし)
1.11→4.6.7(3点)
【3連複】(軸2頭ながし)
1.11→4.6.7(3点)
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【3連単】(軸1頭・1着固定)
1着:11
相手:1.2.4.5.6.7(30点)
【3連単】(軸1頭・1着固定)
1着:11
相手:1.4.6.7(12点)
【3連単】(軸2頭)
1着:1
2着:11
相手:2.4.5.6.7(5点)
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【土曜後半レース】
阪神12R
馬 連 1,240円
単 勝 740円(10%)
複 勝 230円(90%)
◎ヴァーチャリティ1着(4人気)
中山12R
馬 連 1,510円
ワイド 550円
ワイド 3,700円
単 勝 170円(20%)
複 勝 120円(80%)
◎ゼログラヴィティ1着(1人気)
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東京12R
3歳以上2勝クラス 12月4日(土) Hペースの激戦に
中山の芝スプリントで激戦の様相。ハナが理想のラングロワとコスモアンジュが共に3キロ減騎手を起用していて、テンから速いラップが刻まれることになりそうだ。
◎ゼログラヴィティは素質ある3歳の牝馬。1勝クラス勝ちの前走が、あり余るスピードをなだめ、直線でしっかりと伸びて抜け出す強さだった。1分08秒0(良)の勝ち時計は優秀で、ラスト1ハロンを11秒5で駆けている。
今回は放牧明け。少し余裕を持たせた仕上げに映る点がどうかだが、攻めは動いている。ヤネは引き続き戸崎圭太で、前走のような乗り方をしてくるだろう。2勝クラスでうまくいくかだが、一発で突破できるだけの能力を持っているので。
○カバーガールも3歳の牝馬。ゲートが悪いし、気性面で課題を残すが、脚力のレベルは高い。久々だった福島の前走(11着)は、直線でまともに詰まって競馬にならなかった。
中山の開幕週なので時計面では厳しい感じはあるが、どこかで穴を開けるはずで、走られる可能性があるので狙うことにした。
▲ニルカンタテソーロと△ショウナンバービーは、共に新潟の直線競馬での1勝クラス勝ちが内容ある走りだった。1200mは問題なく、この2騎もカバーガールと同様にどこかで穴を開けそうである。
◎は人気になっていて、○▲△はそろって人気薄。高配当期待で、連勝式は手広く買っていきたい。
◎11番ゼログラヴィティ
○15番カバーガール
▲6番ニルカンタテソーロ
△12番ショウナンバービー
※5番ヴォイスオブジョイ
×16番コスモアンジュ
×2番メインターゲット
×13番ホーリーライン
×4番エレガンテレイナ
【単勝】11番(20%)
【複勝】11番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→全通り
15→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
11.15→全通り(14点)
6.11→全通り(14点)
6.15→全通り(14点)
11.12→全通り(14点)
12.15→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
11.15→全通り(84点)
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阪神12R
3歳以上2勝クラス 12月4日(土) 実力牝馬がそろって
2勝クラスの牝馬限定戦。力のある牝馬がそろっていて、楽しみな一戦である。ただ、軽い馬場を好む馬が多く、その点でどうなるかだ。
◎ヴァーチャリティは9月に中京ダ1400mで1勝クラスを逃げ切り勝ち。当日は良発表でも時計が出やすい馬場だっただけに1分23秒7は強調はできないが、速めのラップを刻み、苦しくなりながらも押し切ってみせた。
この時は攻めが大きめのみだったが、今回は栗東のCWコースでハードに追われ、1週前に64秒級の速い時計が出ている。いい仕上がりにあるのは間違いなく、スムーズに先行して息が入れば粘りを発揮しそうだ。
○ラフリッグフェルは阪神ダ1800mで1勝クラスを勝った時の上がりが速く、ダ1400mでも結果を出している。間隔を開けても力を出せるタイプだし、藤岡佑介が前走(3着)のように外枠からのスタートをうまく対処できれば。
▲ディアノイア、△フェアレストアイルは、ダートで底が割れていないところがある。末脚堅実な※ジョウショーリードにも注意を払いたい。
◎9番ヴァーチャリティ
○13番ラフリッグフェル
▲11番ディアノイア
△7番フェアレストアイル
※12番ジョウショーリード
×8番スズカクローカス
×4番アラゴネーゼ
×14番ハニエル
×2番トリッチトラッチ
【単勝】9番(10%)
【複勝】9番(90%)
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【馬連&ワイド】(ボックス)
7.9.11.13
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【3連複】(ボックス)
7.9.11.12.13(10点)
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【3連単】(ボックス)
7.9.11.13(24点)
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中京11R
飛騨ステークス 12月4日(土) 軽量の伏兵馬狙い
フルゲートの18頭立て、ハンデ戦で上下差は6キロ。激戦必至で勝負できるレースではなく、軽量の伏兵馬を狙うことにした。
◎ゴールドチャリスは2歳時に中京の芝1200mでオープン特別を勝っている。今年の夏の函館での2勝クラス勝ちなど、外からあっさり抜け出して強い競馬だった。復帰戦の前走は10着に終わったが、スタートでアオッて大きく出遅れたもので、33秒0の上がりで伸びてはきていた。
その前走は12キロ増の428キロ。馬体を大きくしていたことは強調できる。中京の芝1400mは少し長いのだが、ハンデは52キロと軽いし、抑えて息が入り、直線でうまく捌くことができれば浮上するシーンがあっていい。
ヤネはテン乗りで秋山真一郎。追いの弱さが目立つジョッキーだが、それは自分でもわかっていて当然で、その分で丁寧には乗ってくる。
◎12番ゴールドチャリス
【単勝】12番(10%)
【複勝】12番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
12→全通り
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中京12R
栄特別 12月4日(土) フルゲートの混戦
フルゲートの18頭立てで混とんとしたムード。安心して馬券を任せられる存在はいない。
◎ヤマニンサンパは素質ある3歳馬。久々で昇級だった阪神戦では、直線で外に出すときに内がゴチャつき、弾かれる形で大きく外に行ってしまった。それで0秒2差の5着まで伸びている。
中間は栗東の坂路でしっかりと負荷をかけていて、叩いた上積みは少なくないだろう。中京の芝2000mとなると少し長い感じだが、慎重に折り合いをつけていけばこなせないことはないはず。ヤネの藤懸貴志は甘さのあるジョッキーだが、同馬に乗るのも4戦連続になり、うまく力を引き出してもらいたいところだ。
○ケンハービンジャーは伏兵馬として気になる存在。2走前に新潟で昇級戦を3着し、福島の前走は力むところがあったりして、チグハグな競馬になっての8着だった。
使い込んでいて上積みがあるかは微妙だが、しっかりとした腕を持っている浜中俊がうまく誘導すると穴を開けるシーンがある。
◎15番ヤマニンサンパ
○5番ケンハービンジャー
【単勝】15番(10%)
【複勝】15番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
15→全通り
5→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
5.15→全通り(16点)
【ジャパンカップ週の予想と結果、全頭診断・騎手評価】
(2021年11月27日・28日)
【日曜重賞レース】
ジャパンカップ
3連単 1,780円
3連複 510円
◎シャフリヤール3着(2人気)
○※◎でヒット
東京12R
ジャパンカップ(GI) 11月28日(日) ダービー馬2騎に期待
東京の芝2400mで争われるGI競走。
正面スタンド前からのスタート、コーナーは4つ。1コーナーに入ってから向正面の中ほどまで緩めの下り坂が続く。3コーナー前に山があり、これを上って下ることに。4コーナー前からは緩い上り坂になり、直線に入って残り460m~300mは急めの上り坂になっている。直線距離は525.9m。
芝は連続開催の8週目で、Cコース使用2週目になっている。土曜の競馬を見ると、マイルのキャピタルS(L)が1分33秒0(良)で決着。中位の少し後ろを追走していたプリンスリターンが、直線で外に出すとグイグイ伸びて抜け切った。2着は好位のインから脚を使ったトラインで、3着は馬群を割って伸びてきたアオイクレアトール。1000m通過は58秒3で、上がりは11秒2-11秒7-11秒8の34秒7だった。
高速馬場とまではいかないが、それなりにスピードが出る状態。内も走れなくはなく、三分~五分どころぐらいの伸びがいいという印象である。日曜も同じような馬場になっている可能性が高い。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アリストテレス】評価A+ 騎手S
4歳、栗東。3歳の秋は中京で2勝クラスを勝ち、次走で菊花賞に挑戦した。ルメールが騎乗して、コントレイルを徹底マーク、右前に見て半馬身ほどの遅れ。適度にプレッシャーをかけ、馬場の良い外には出させないという意図も感じられた。直線はマッチレースに。外から出そうだったが、コントレイルも根性を出して伸びてクビ差の2着に終わった。4歳の緒戦は不良馬場の中でアメリカJCCをV。阪神大賞典(重馬場)は力んで走ってスタミナを残せずに7着に終わった。天皇賞(春)もハミを取って楽な道中でなく、それでも渋太く4着に入っている。宝塚記念は走りに活気がなく、反応もなくて9着。疲れがあったのだろう。夏場は休ませ、秋緒戦は京都大賞典(阪神)、攻め量は少ない感じ。リフレッシュされたことで行きたがる気合が戻り、好位の後ろでなだめつつの追走になった。直線に向いてキセキの外に出して追い出す。渋太く伸びて残り200mで先頭に並んだが、抜け出すまでの余力はない。粘り込もうとしたところ、外からマカヒキにハナだけ交わされた。開幕週でも少し力を要すぐらいの馬場。レースは最初の1000mが61秒6だったが、次の1000mが58秒1で、後半が厳しかった。ラスト1ハロンは13秒0もかかっている。その後は短期放牧に出され、栗東に戻ってからはCWコースと坂路で意欲的に乗られてきた。今週はCWコースで3頭併せの外。直線で少し強く押されると、大きな走りでしっかりと先着した。大外を通って64秒台-12秒級は速いし、量も質も前走より明らかに上である。叩いて大きく上向いている。左回りは2勝。府中はプリンシパルS(6着)の1走だけだが、特に問題はないだろう。デキが上がっての2400mなので、横山武史には特に序盤でハミを噛まないよう慎重に誘導してもらいたいところ。テン乗りになるし、稽古でも乗っていない。武史は追いに関しては現役トップクラスである。実際にコントレイルを負かしそうになったことがあるわけだし、スムーズなら上位争いが可能になる。
【ウインドジャマー】評価C 騎手B
4歳のセン馬、美浦。2歳の6月デビューで芝を使い、3歳の6月まで(0.2.3.5)で未勝利を脱せず。3歳の初めに去勢手術を施している。7月に函館ダ1700mを7馬身差で圧勝。以降はずっとダートを走ってきた。4歳の秋、神無月S(東京ダ1600m、ハンデ54キロ)で3勝クラスをクリア。外枠から出て好位の外で脚をタメ、直線で早めに抜け出して押し切るという内容だった。中間は藤沢和雄流で大きめを豊富に乗り込むというメニュー。今週は3頭併せの中、内にレイエンダ(オープン)。走りは軽快で、馬なりのまましっかり動いてラスト1ハロンは11秒7だった。デキに関して不安はない。芝で走れないわけではないが、実績はダート。2勝クラスを勝った時も3勝クラスを勝った時も抜けてソラをつかって遊んでいたので、まだ全能力が見えたわけではない。ただ、今回はOP、L、GIII、GIIを飛び越してのGI挑戦。メンバーを見ると流れには乗れるかもしれないが、後半の地力勝負に耐え、さらに切れる脚を使うのはさすがに難しい。
【オーソリティ】評価A+ 騎手S
4歳、美浦。祖母がシーザリオ。3歳の春に青葉賞をV。好位の後ろのインを進み、2コーナーでゴチャついて少し下がる。直線に向いて外に大きく動かすロスがあり、それでもグイグイ伸びて差し切ってみせた。高速馬場ではあったが、勝ち時計は2分23秒0(良)と優秀な数字。この時点で非凡な脚力とスタミナがあることは証明されていた。その後は骨折して休養に。復帰は同年の秋のアルゼンチン共和国杯になり、ハンデ54キロで好位からあっさり抜けて快勝した。続く有馬記念は流れに乗りながら、4コーナーで反応がなくなって14着に終わった。5歳になって緒戦のダイヤモンドS(ハンデ56キロ)は2着。ソツなく立ち回って直線でかなり早く抜け出し、少し苦しくなって54キロのグロンディオーズに差された。天皇賞(春)は大外17番枠、出脚がひと息で後方から。2周目の3コーナーを過ぎて上がっていったが、伸びる余力はなく、結果は10着だった。その後は骨折してふたたび長期休養に。復帰戦は前の年と同じくアルゼンチン共和国杯になる。ハンデは前年より3.5キロ重い57.5キロだった。好位で馬群の中に入り、スローの中で軽く抑えるぐらいの手応え。直線で前が開き、追い出して残り300mで早くも抜け出す。そのまま長くしっかりと伸び、2馬身半差で難なく勝ち切った。今回は中2週になるが、ウッドコースと坂路を併用して調整は意欲的だ。今週はウッドで3頭併せの外。直線で並んでから気合十分で、グリップが利いた力強い走りを見せる。ガッチリと抑えたまま同入し、ラスト1ハロンは11秒6だった。これまで最も短くて中6週だから詰めて使うのは初めてとも言えるが、攻めを見る限りでは疲れはなさそうだ。GIでは結果が出ていないが、すべて右回り。左回り、特に府中だと走りも伸びも違う。ルメールは同馬で2戦2勝で、いいイメージで乗ってくるだろう。自在に運べる点は有利だし、好勝負になっても。
【キセキ】評価A- 騎手A+
7歳、栗東。3歳の秋に不良馬場の中で菊花賞を制覇する。4歳の秋は天皇賞(秋)で3着、ジャパンカップで2着(アーモンドアイが2分20秒6のレコードでV、自身もレコードより速い2分20秒9で走破)、有馬記念で5着。5歳時は大阪杯で2着(クビ差)、宝塚記念で2着、有馬記念で5着。6歳時は宝塚記念で2着、天皇賞(秋)で5着。6歳の春はクイーンエリザベスII世カップ(香港)で4着、宝塚記念で5着。GI競走でこれだけの入着歴がある。昨年のジャパンカップはスイッチが入って大逃げを打ち、2000mを1分57秒5で通過した。さすがにバッタリときて、8着に沈んでいる。復帰戦の京都大賞典は、陣営によると「いかにも休み明けという雰囲気だった」とのこと。レースは外枠から好位の外に上がってなだめつつの追走に。4コーナーからしごいて早めに先頭に並ぶ。アリストテレスが来てからも根性を見せて抵抗していたが、最後は3着に落ちた。中間はCWコースと坂路で連日、1日置きとかに時計になるところを乗り、もの凄い意欲。1週前にはCWコースで64秒台-12秒台でビシッとやられている。今週はCWで大きめの稽古で、大外を回り、軽快に気持ち良さそうに走っていた。前回と中身が違っているのは間違いない。ゲート、折り合い…。気性面に問題がある同馬だが、前走では和田竜二がテン乗りながらうまく操っていたし、手が合うのかもしれない。決め手比べになるとつらいが、それを避ける乗り方をして頑張ることしばしば。ハマる可能性はあり、あながち軽視もできない。
【グランドグローリー】評価B 騎手S
5歳の牝馬、イギリス産馬、フランスからの挑戦。父オリンピックグローリーはデインヒル系で、クイーンエリザベス2世S(芝8F)などGIを4勝。母の父Daylamiはミルリーフ系で、ブリーダーズカップターフ(芝12F)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(12F)などGIを7勝。2代母の父はマキアヴェリアン、3代母の父はLyphard。マイル~2000mがいい血統ではあるが、Sir Ivorが入っていたりして、欧州の重厚な血は根本が違う。スタミナを潜在させているはずだ。近走の走りは力強い。7月のヴィシー賞(GIII、芝2000m)は6頭立ての後方から。直線はみなが外に動き、外ラチ沿いをパワフルに伸びて抜け出した。7月のジャンロマネ賞(GI、芝2000m)でも外からグッと伸び、最後で交わしてGI勝ちを決めている。10月のオペラ賞(GI、芝2000m)も外から伸びてきて、さらに後ろから来たルジールにわずかに差されてしまった。来日したのは11月19日で、白井の競馬学校でじっくりと調整(ダートコース)。左回りと右回りの両方を使い、キャンターで乗られてきた。陣営によると、左右の回りを使うのは、筋肉のバランスを考慮してとのことである。水曜には少し強くやって、時計が72秒級-12秒級。伸びやかな走りを見せていたし、馬体も充実していた。木曜の夜に東京競馬場に到着し、金曜と土曜はダートコースでキャンターを乗られている。左回りには実績があり、2400mの距離にも対応できそうだ。欧州馬らしく、持続力に富んだ末脚が武器。いきなり日本の時計の速い競馬に対応できるかは課題になるが、とにかく前向きに長く伸びてくるので怖さもある。ヤネは凱旋門賞ジョッキーになった日本でもおなじみのクリスチャン・デムーロ。これが引退レースになる。
【コントレイル】評価S 騎手A+
4歳、栗東。皐月賞、ダービー、菊花賞を獲り、無敗のまま三冠馬に。特に菊花賞は馬場が悪い中で少しハミを噛んで走っていて、アリストテレスにプレッシャーをかけられる形にもなった。末をなくして大敗しておかしくない競馬…。それでも直線でアリストテレスとぶつかりながら叩き合い、抜かせずに勝ち切った。体は大きくなく、激闘のあと。まさかジャパンカップを使うとは思わなかったが、アーモンドアイの引退レースで、彼女と戦うために走らせることになった。矢作芳人師は「競馬界を盛り上げるため」とも話していて、無理に使ったGIだった。レースはタテ長の中位でなだめつつの追走に。直線は大外を伸ばすが、内にモタれ、右に行ったり、左に行ったりでフラついてしまう。それでも能力の高さで2着に伸びた。その後は休ませ、4歳の緒戦は大阪杯。馬体は成長し、前走比16キロ増の472キロだった。重馬場の中でもじっくり構えて普通に走れていたし、3コーナーを過ぎてグランアレグリアに被せていく感じも悪くなかった。しかし、4コーナーでモタつき、直線は頭が上がってしっかりと走れない。そのまま伸びはなく、周りもバテている分で3着(2着とは3/4馬身差)で入線した(逃げたレイパパレは4馬身差で圧勝)。秋は天皇賞(秋)から。7ヵ月ぶりでもビシビシと攻められて好仕上がりに映った。良発表ではあったが、当日は雨が降って水を含んだ状態だった。最内の1番枠。ゲート内で踏ん張ってしまって危なかったが、モタれながらも何とか五分に出る。道中は中位の内めで、行きたがるのを抑えるぐらいの手応えだった。直線は外に出して伸びてきたが、内にモタれてしまう。残り100mでは手前を替えて苦しそう。脚力が普通レベルではない分で2着に上がったが、いいレース内容とは言えなかった。今回は中3週。ゲート練習はしていて、リフレッシュ効果を狙ってプールにも入れている。1週前にCWコースで中を通ったものといえ62秒台好時計をマーク。今週は福永祐一が跨って坂路に入れ、気合を表に出し、首を使って推進力十分の飛ぶような走りを見せる。特に追われたわけでなく、時計は51秒0-36秒8-12秒0だった。福永は「昨年のジャパンカップがタフなローテーションで、そこで競馬に対してネガティブな感情を持ったのかな?」と話している。陣営がいろいろと対策を講じたことがプラスに出るといいが、ゲートがイヤになるとなかなか改善はされないので…。あと、かなりデキが良さそうなので、折り合いがポイントになる。この点は福永に任せるしかない。これが最後のレース、全力のコントレイルを見せてもらいたいところだ。
【サンレイポケット】評価A+ 騎手A-
6歳、栗東。脚部不安による1年4ヵ月の長い休養が入ったことがあったが、ジワジワと地力を強化してクラスを上げてきた。オープン入りを決めたのが5歳の6月、東京芝2400mの不良馬場を力強く勝ち切ったもの。次走で新潟記念を3着し、秋に毎日王冠で3着に健闘した。6歳になって、春に新潟大賞典で重賞初制覇。馬場の悪い内めを突き、早めに先頭に立って渋太く押し切るという内容だった。レースのラスト1ハロンが13秒3かかる消耗戦だった。秋はまず毎日王冠で6着と上々の走り。続く天皇賞(秋)では、押して流れに乗せ、内をロスなく立ち回る。直線でシュッとは加速しなかったが、長く脚を使って4着に食い込んだ。前3頭はエフフォーリア、コントレイル、グランアレグリアという怪物たち。5着とは1馬身3/4の差があった。その後は短期放牧に出され、栗東に戻ってからはしっかりと乗り込んできた。1週前にCWコースで終いに一杯に追われて先着。今週は坂路で終いに強めに押され、時計は53秒9-12秒2だった。動きはしっかりしていて、秋3走目でもデキはキープしている感じだ。今回は2ハロン延びて2400m。3勝クラス勝ちが不良馬場の2400mだったようにスタミナは豊富で、流れにも乗りやすい。どんな状況でも終いにしっかりと伸びてくる点は強調できる。うまく立ち回り、うまくエンジンをかけられると浮上するシーンも。
【シャドウディーヴァ】評価A- 騎手A+
5歳の牝馬、美浦。3歳の春にはオークス(勝ち馬ラヴズオンリーユー)で6着。中位の前のインを進み、直線で外に動かして早めに仕掛ける競馬に。勝ち負けに加わるかというシーンをつくり、最後はさすがに脚色が鈍った。正攻法で価値のある内容だった。秋の秋華賞は4着。直線で少し詰まるロスがあったが、しっかりと伸びてきた。4歳のエリザベス女王杯は8着。1番枠から中位のインを取って進んでいたが、3コーナーを過ぎて前が下がり、一緒に後方まで下がってしまう。直線で伸びを見せたが、少し捌きをミスし、それでも8着には上がった。5歳の秋に府中牝馬Sで重賞初制覇。後方で抑えて脚をタメ切り、直線で大外に出して追い出す。エンジンがかかって一頭だけ違う脚で猛然と伸び、先に抜けていたアンドラステが鈍ったところを差した。自身の上がりは33秒1だった。中間は放牧に出され、美浦に戻ってから坂路でしっかりと乗られている。1週前には横山典弘が跨って併せ馬。活気があり、キビキビした動きで51秒9-12秒1をマークした。今週は少し大きめの併せ馬で、それでも53秒2-12秒6が出ている。引き続きデキは良さそうだ。エリザベス女王杯を選択しなかったのは、左回りの方がモタれずにスムーズに走れるためである。ハーツクライ産駒で5歳にして成長軌道に乗った感あり。オークスの走り、あと、血統、馬体から2400mを克服する下地はある。ハミを噛んで走るところがある点が問題になるが、前走でタメにタメたことは勉強になっているだろう。決め手をフル発揮できると上位台頭まである。
【ジャパン】評価B 騎手B
5歳、イギリス産馬、アイルランドからの挑戦。父はサドラーズウェルズ直仔で、英ダービー、愛ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSとGIを3勝したガリレオ。母の父はデインヒルで、全弟にパリ大賞を勝ったモーグルがいる。祖母の仔には凱旋門賞を制したサガミックスがいて、祖母の父は凱旋門賞馬サガスである。パワーとスタミナにあふれる血だ。3歳時には6月に英ダービーで3着に駆け、7月にパリ大賞で力強く抜け出してGI初制覇を決めると、続く英インターナショルS(GI)も粘り強く伸びる競馬で勝ち切った。続く凱旋門賞は、外から伸びて追い比べに加わり、最後は苦しくなっての4着だった。その後もトップクラスで活躍し、6歳になった秋、前走はアメリカのブリーダーズカップターフ。中団の追走から4コーナーで動いていき、ここで軽く躓く。直線はジリジリとしか伸びずに4着に終わった。11月6日にアメリカで走り、中2週で日本で走ることになる。来日したのは11月19日。白井の競馬学校では、同厩のブルームと一緒にキャンターでじっくりと乗られている。木曜の夜に東京競馬場に到着し、金曜も土曜もダートコースで時計になるところを2本乗った。タフなローテーションだが、欧州の馬に日本の常識は当てはまらない。2400mの時計を見ると、アメリカで走った前2走が共に2分26秒5でこれが最速。日本の芝はまた違うが、欧州でしか走っていない場合と比べると、対応はしやすいだろう。これまでの競馬を見ると、レースセンスは高そう。あとは武豊が動かせるかだ。これが引退レース。
【シャフリヤール】評価S 騎手S
3歳、栗東。全兄にアルアイン(皐月賞、大阪杯)。2歳の秋の新馬勝ち、3歳の2月の共同通信杯3着と、体つきが頼りなく、直線はトモが入り切らないのか頭が上がっていた。まだ実が入っていないという印象が強かった。3戦目は阪神芝1800m(外)の毎日杯。ゲートでフットワークが乱れて後手を踏み、抑えながら上がって4番手の追走になる。そのまま慎重に脚をタメ、直線は内めを伸ばす形に。しっかりと脚を使って残り200mを過ぎて抜け出し、グレートマジシャンの追撃を凌いで勝ち切った。時計の速い馬場ではあったが、1分43秒9(良)のレコード走だった。次はひと息入れてダービー。体ができていないので詰めては使えず、陣営も反動を心配していた。ビシビシとは攻められていなかったが、入念に乗られていた。レースは中位馬群で行きたがるのをなだめつつという追走ぶり。直線は外めで、スペースがなくなりそうになって外を弾いて進路をつくる。抜けてからはしっかりとした脚。先頭に立っていたエフフォーリアはかなり外に動いていて、その内を伸びて並んだ態勢でゴールした。わずかハナだけ勝っていた。毎日杯と同じように時計の出る馬場だったが、2分22秒5(良)はダービーレコードである。夏場は休ませ、秋は神戸新聞杯(中京)で復帰、馬場は不良。攻めでは動いていて、馬体はダービーから8キロ増えて452キロだった。無理に出さずにタメていったが、ハミを噛んで走っている。直線は馬場を意識して進路は外。しかし、坂で頭が上がり、フットワークも伸びずに脚を使えない。そのまま目立たずに4着に終わった。敗因は完全に道悪である。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからはCWコースと坂路で意欲的な調整ぶり。2週前にCWで楽に65秒台、1週前はCWで終いにビシッと追われて11秒台の中ほどで先着。今週は川田将雅が跨って坂路で強い稽古はやらず、53秒8-12秒2の時計で同入した。馬体重はそう変わっていないようだが、見た目に幅が出て大きくなっている。放牧中にしっかりとリセットされ、短期間に成長も遂げた感じである。ヤネは毎日杯の時に手綱を取っていた川田、ダービーを勝った舞台。当日にテンションが高くなっていないかは課題になる。古馬とは初めて戦うことになり、コントレイルなどメンバーは強力。が、55キロで走れる利があるし、3歳で戴冠することも考えられる。要注目だ。
【ブルーム】評価B 騎手S
5歳、アイルランド産馬、アイルランドからの挑戦。父はガリレオ直仔で、英ダービー、愛ダービーなどGIを3勝したオーストラリア。母の父は短~マイルの系統のアクラメイション。全弟には愛ナショナルS(GI)2着のポイントロンズデイルがいる。3歳時には英ダービーで4着。5歳になった今年の7月にサンクルー大賞でGI初勝利を決めた。逃げてマイペースに持ち込み、直線で渋太く粘って勝ち切った。秋のフォワ賞は、日本のディープボンドが逃げて2番手から。直線で伸びてはいたが、ディープボンドが止まらず、そのまま2着だった。続く凱旋門賞では11着に敗れている。次はアメリカに飛んでブリーダーズカップターフ。出が良くなくて後方の追走になり、後半のコーナーで外をマクッていく。直線で一気に抜け出して押し切りそうなムードだったが、外から鋭く伸びてきたユビアーに交わされて2着に終わった。走破時計は2分26秒0だった。今年はすでに10戦していて、タフネスぶりが目立つ。中2週でアメリカ→日本(到着は11月19日)だが、白井の競馬学校では同厩のジャパンと一緒にキャンターでじっくりと乗られている。木曜の夜に東京競馬場に到着し、金曜も土曜もダートコースで時計になるところを2本乗った。速い馬場に対応してくる可能性があるし、ヤネは日本の競馬を知っているムーア。侮れない面はある。前走は後手に回ったが、今回はポジションを取りにいくか。
【マカヒキ】評価B 騎手A-
8歳、栗東。3歳時には皐月賞で大外から追い込んで2着。ダービーではサトノダイヤモンドとの接戦をハナ差で制して戴冠した。同年の秋にはフランスに遠征してニエル賞(GII)を勝ち、凱旋門賞は14着だった。ニエル賞以降は長く勝利が遠のいていたが、4歳時に大阪杯で4着、天皇賞(秋)で5着、ジャパンカップで4着、6歳時に大阪杯で4着、ジャパンカップで4着と、GIでも脚を使っていた。6歳時、一昨年のジャパンカップなど、直線で内めから横歩きで大きく外に動かすロスがあり、そこからグッと伸びていた。7歳だった昨年のジャパンカップは、速い流れで脚をタメられない感じで9着に終わっている。8歳の秋を迎え、京都大賞典で5年1ヵ月ぶりの勝利。中位につけてうながしつつの追走だったが、直線でしごかれながら馬群を割ってきて、残り100mでアリストテレスの外へ。ラスト1ハロンが13秒0とかかったこともあり、渋太く差してハナ差で勝ち切った。その後は放牧に出さず、在厩して調整。友道康夫厩舎らしく、ハードに乗られてきた。1週前はCWコースで長めから追い、今週は坂路で強くはやらずに53秒5-12秒6をマークした。8歳馬だけに攻めでガツガツとは動かず、ただ、元気いっぱいといった感じだ。骨折による休養、あと、休みを入れて大事に使ってきたので、8歳でもキャリアは24戦と多くない。相手は強いが、混戦になれば脚は使ってくる。
【ムイトオブリガード】評価C 騎手B
7歳、栗東。祖母がシンコウラブリイ(マイルチャンピオンシップ)。4歳の春に府中の芝2400mで旧1000万下を同着で勝っていて、この時の時計が2分22秒9(良)。同じ日のダービーを制したのがワグネリアンで、こちらは勝ち時計は2分23秒6だった。ただ、比較することはいいわけではない。5歳の春には大阪杯に挑戦。GIの流れで徐々に離されたが、直線で外に出して脚を使い、0秒6差の8着と上々の走りを見せた。同年の秋にアルゼンチン共和国杯で重賞勝ちを決め、続くジャパンカップは離された8着だった。6歳時は1走しかしておらず、阪神大賞典の4着。7歳になった今年は、6戦して掲示板に載れていない。ただ、春の新潟大賞典(ハンデ57キロ)では大外からジリジリとでもしっかり伸びていて、結果は0秒4差の7着。前走の天皇賞(秋)では初めてブリンカーを着け、タメる競馬だったといえ行きっぷりは悪くなかった。直線は外を攻め、瞬発力の差で一旦は最後尾に下がる。バテはしないで自分なりに脚を使った分、5頭を抜いて10着で入線した。中間はCWコースを中心に意欲的に乗られ、今週は格下馬が相手といえストライドが伸びた大きな走りで先着している。時計は65秒台-12秒級だった。いいデキにあるのは間違いない。ブリンカー着用2戦目、2ハロン延びて3勝している府中の芝2400m。動かずに黙って乗れば、上位はともかく、ソコソコの着順に上がるかもしれない。
【モズベッロ】評価C 騎手A-
5歳、栗東。4歳の1月に日経新春杯で重賞制覇。ハンデが52キロと軽く、相手にも恵まれたが、直線で外から一気に抜けて2着馬に2馬身半の差をつけた。同年の天皇賞(春)は、力んだ走りになって7着。続く宝塚記念では、脚をタメて乗って3コーナー過ぎから外を進出し、渋太く伸びて3着に上がった。勝ったクロノジェネシスは6馬身差の圧勝で、2着だったキセキからも5馬身の差があった。5歳になって、春の大阪杯で重馬場の中を2着。道悪で動けなかったものといえ、コントレイル(3着)、グランアレグリア(4着)を交わしての好走だった。宝塚記念はいつもの競馬で3コーナーから外を動いたが、4コーナーで勢いが鈍り気味になって8着に終わった。夏場は放牧に出していたが、暑さが応えたようで、栗東に戻ってからの気配がひと息。攻めでもいつもより動けず、緒戦の京都大賞典は見せ場なしの13着に終わった。続く天皇賞(秋)も結果は13着。ゲートの出は悪く、中位の後ろのインに上がって追走ぶりは悪くない。直線で進路を探すようなところがあったが、余力はなくて、脚が上がってしまった。中間は栗東の坂路でしっかりと乗られてきた。今週は52秒9-12秒9。動きは重たく見えたが、同馬の攻めはこんなものである。距離が延びるのはプラス。折り合いに気をつけて運べば、後半のどこかで脚は使うだろう。上位に踏み込むまで持続させるのは簡単ではない。
【ユーキャンスマイル】評価B 騎手A-
6歳、栗東。母は秋華賞2着のムードインディゴ。3歳時に菊花賞で3着。4歳時は天皇賞(春)で5着し、天皇賞(秋)は4着(直線で外に動かすロスあり)、ジャパンカップは5着。5歳時は春に阪神大賞典を勝ち、天皇賞(春)は4着。同年の秋のジャパンカップは、見せ場なしの12着に終わった。6歳になった今年は、春に重馬場の中で阪神大賞典を2着し、天皇賞(春)は7着。秋緒戦の天皇賞(秋)は、大外16番枠で、ゲートで開いて少し外にヨレて後方からの競馬に。直線は最外を攻め、33秒4の上がりで伸びてきた。9着でも悪い走りではなかった。中間は在厩して調整してきた。坂路とCWコースで乗られ、最終追いは芝コースの併せ馬、相手はウーリリ(オープン)。大きく追走して内に併せ、楽な感じでしっかりと動いて同入した。時計は64秒級-11秒台の中ほどだった。叩いて上向いているのは確実で、陣営は「去年とは全然違う」と話している。もともと左回りの方が走りが良く、距離が2400mに延びるのもいい。形になっているので後ろからにはなるだろうが、ズブいというわけでないし、少し出して置かれないように乗ってくる可能性がある。もつれる展開になるとあるいは。
【ユーバーレーベン】評価B 騎手A+
3歳の牝馬、美浦。岡田一族。デビュー時は2戦目に札幌2歳Sでソダシの2歳レコード駆けとクビ差の2着。暮れの阪神ジュベナイルFでは、外からグイグイ伸びてハナ+クビ差の3着に追い込んだ。4歳になって、春にオークスを制覇。じっくりと脚をタメ、4コーナーで外を動かしていく。直線はグッと伸びて残り200mの前で早くも先頭に。抜け出して物見をする感じでフラフラしていたが、渋太さを見せて押し切った。馬場状態を考えると、2分24秒5(良)の勝ち時計は強調できない数字ではある。オークスのあとに脚元に不安が出て、秋はぶっつけで秋華賞に挑むことになった。左にヨレてゲートをしっかりと出られず、後方で追走ぶりもスムーズではない。フットワークが小さかった。直線は外を攻めたが、ミルコ・デムーロも本気で追う気はない感じで、脚を使えぬまま13着に終わった。中間は在厩して調整。ウッドコースと坂路を併用して入念に乗り込んできた。1週前は遅れたが、動きが悪かったわけではない。今週は3頭併せの真ん中で大きめの稽古。持ったままで外と同入し、ラスト1ハロンは11秒9だった。もっと体にボリュームが出るといいが、前回よりは良くなっている感じだ。53キロで走れるのは有利な材料。良化した分で可能性はあるが、相手はかなり強い。
【ロードマイウェイ】評価C 騎手B
5歳、栗東。3代母がシンコウラブリイ(マイルチャンピオンシップ)。3歳の6月から5連勝で11月のチャンレンジカップ(阪神芝2000m(内))をV。4歳の春の大阪杯がキャリア唯一のGI挑戦で、結果はしんがりの12着だった。ただ、スタート直後にヨレてトモを捻る感じになり、あとはヤネが動かそうとしていなかった。5歳の今年は、これまでに8戦。秋の京都大賞典は下げて後方をじっくりと進み、直線でジリジリと脚を使って5着で入線した。続くアルゼンチン共和国杯(ハンデ56キロ)は13着。軽くアオッて出て、道中は最後方で抑えつつの追走に。直線は内めを突いたが、頭が上がって伸びはなかった。今回は中2週の再遠征。今週は坂路に入れ、軽くうながす感じで53秒2-12秒5をマークした。上積みとなると微妙だが、動き自体は悪くなかった。京都大賞典で距離にメドは立てているが、GIのメンバーでは厳しい戦いになる。
【ワグネリアン】評価B 騎手A-
6歳、栗東。3歳時にダービーを制覇。外の17番枠で楽な状況でなかったが、福永祐一がうまく流れに乗せ、直線で渋太く差した。4歳の春には大阪杯でラチ沿いを伸びてクビ+クビ差の3着。同年の秋は天皇賞(秋)が5着、ジャパンカップが重馬場の中で3着で、どちらも直線はよく伸びていた。5歳の春は大阪杯で5着。離れた5番手のインでタメていたが、3~4コーナーで動けずに下がってしまう。直線は脚を使っていた。続く宝塚記念で13着に敗れたあと、ノドの手術を施されている。6歳の2月に京都記念で復帰。外からジリジリと伸びての5着だった。大阪杯は道悪の中で出していってハミを噛んだ走りに。4コーナーで手応えがなくなり、後退して12着に終わった。秋緒戦は富士S、キャリア初のマイル。出は五分だったが、自然と下がって中位の少し後ろの追走になる。流れに戸惑うどころか、掛かるぐらいの行きっぷりだった。直線は外を攻め、弾けないまでも渋太く伸びて6着に上がった。中間は坂路とコースを併用して乗り込んいたが、17日に元気がなかったとのことで、1週前に時計になるところを乗れなかった。これはやはり心配である。今週は戸崎圭太が跨ってCWコースで格下馬と併せ馬。追走して前向きを見せていたが、内に併せて終いに一杯に追わると、煽られて遅れてしまった。時計は66秒台-12秒台だった。GIを戦うにあたり、仕上げの過程は万全ではない。マイルを使って刺激を与え、ダービーを勝った舞台。ただ、富士Sの感じだと、折り合いが課題になる。タメが利き、直線の伸び脚を引き出すことができれば。
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3頭いる外国馬は古馬のGI勝ちあり。日本馬15頭には6頭のGI馬がいて、ただ、古馬のGIを勝ったことがある馬がいない。異例の状況だろう。4世代のダービー馬がいて、騎乗していたのは2頭が川田将雅、2頭が福永祐一だった。
気性面に課題があるキセキがいるので、レース展開、ペースは読みづらい。昨年はまともに掛かって大逃げになり、1000m通過が57秒9、2000m通過が1分57秒5という速いラップになった。今年は逃げるかもしれないし、好位に控えて途中からレースを動かしにかかる可能性もある。
藤原英昭厩舎(栗東)の3歳馬シャフリヤールに◎を打った。
春は体つきが頼りなかったが、そんな段階でダービーをレースレコードで制覇。ハナ差の2着だったエフフォーリアが天皇賞(秋)を制している。
秋緒戦の神戸新聞杯は道悪に苦しんで4着。ガタッと来ないか心配されたが、放牧に出して疲れを取り、栗東では春よりもハードに攻められている。体も少しガッチリとした印象だ。
ヤネは確かな腕を持っている川田将雅、3歳のアローワンスがあって斤量は55キロ。コントレイルら強豪と戦うことになるが、今のデキで舞台が府中の芝2400mなら戴冠するチャンスがあるだろう。内の4番枠を引き、どう捌いてくるかが鍵になる。
強敵はやはり矢作芳人厩舎の4歳馬コントレイル。天皇賞(秋)を2着して中3週の競馬になるが、攻めでは活気を増している。ゲートが怪しくなっているので、その点をクリアしてもらいたいところ。2番枠から福永祐一がどう乗ってくるかだが、引退レースを勝利で飾るシーンも。
▲は天皇賞(秋)で4着に健闘したサンレイポケット、△は3歳時に菊花賞でコントレイルとクビ差の2着に駆けているアリストテレス。※は府中で強さを見せるオーソリティで、何か仕掛けてきそうなキセキ、切れる牝馬シャドウディーヴァにも注意を払いたい。
連勝式はシャフリヤールとコントレイルの2騎を中心に。配当は合わせてある。
◎4番シャフリヤール
○2番コントレイル
▲12番サンレイポケット
△9番アリストテレス
※7番オーソリティ
×5番キセキ
×11番シャドウディーヴァ
【単勝】4番(20%)
【複勝】4番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
4→2.5.7.9.11.12
【馬連&ワイド】
2-4・2-4・2-4
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【3連複】(軸2頭ながし)
2.4→5.7.9.11.12(5点)
【3連複】
2-4-7(1点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
4.2→5.7.9.11.12(30点)
4.2→7.9(12点)
【3連単】
2-4-7・2-4-7・2-7-4・2-4-9
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阪神12R
京阪杯(GIII) 11月28日(日) 軽量の3歳牝馬狙い
阪神の芝1200m(内)で争われるGIII競走。
向正面からのスタート、内回りでワンターンのコース。3コーナーの残り800mから軽い下り坂が続き、直線残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は359.1m(Bコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り800mからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の8週目で、Aコース使用8週目になっている。JRAからは「コース全体を通して傷みが目立ってきました。特に内回り3コーナーから4コーナーと正面直線の傷みが大きくなってきています」と発表があった。
土曜には2勝クラスの芝1200m(内)戦が組まれていて、勝ち時計が1分09秒3(良)。レースは3ハロン通過が33秒5というハイペースになり、2番手を追走していたアールラプチャーが内めから抜け出して勝利した。2着のラヴケリーと3着のリャスナは外から差したものである。
外伸びが顕著になると思われたが、意外と内を通った勢力が頑張っていた。外も悪くなってきていて、内と外の差は極端には大きくないのかもしれない。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アイラブテーラー】評価B 騎手A+
5歳の牝馬、栗東。3歳時に本来の京都での施行だった当レースで2着。4コーナーで前の馬が落馬し、それを避けるために引いて下がってしまう。それでも直線で馬群を割ってグイグイ伸びて連対圏に飛び込んできた。阪神の芝1200m(内)は4歳時にタンザナイトSで4着に駆けている。出は良かったが、後方に下げ、道中は行きたがるのを抑えるぐらいの手応え。直線は内めを突いて少し捌きづらいところがあり、それでもハナ+クビ+ハナの小差まで伸びた。5歳になった今年の秋は、信越Sは川又賢治がうまく誘導できずに7着、続くスワンSは最後方追走から大外を回して0秒4差の8着まで詰めた。中間は坂路で乗り込み、今週は終いに強めに追って53秒9-12秒2。頭を高くして走るところがあったが、最後はスッと伸びていた。上積みとなると微妙ではある。ゲートが不安定で後方からの競馬になることが多いが、ズブい追い込み馬ではない。荒れた馬場は問題なく、うまく踏み込めれば浮上するシーンも。
【アウィルアウェイ】評価B 騎手A-
5歳の牝馬、栗東。全兄にインディチャンプ(安田記念、マイルチャンピオンシップ)。3歳時に当レース(京都)で4着。4コーナーで前の馬が落馬し、脚を引っかけてしまう。それでも直線で少し外に動かして伸びてきた。年が明けて4歳の2月に京都のシルクロードSを55キロのハンデで豪快に差し切って重賞勝ちを決めている。同年の秋のスプリターズSでは、最後方追走から大外を伸びて3着に上がった。グランアレグリアが快勝したレースで、2着ダノンスマッシュとの差は半馬身だった。流れ自体は向いた。5歳になった今年の夏口には、小倉のCBC賞で3着。超高速馬場でJRAレコードで決着する中、55.5キロのハンデを背負いながら0秒2差の3着に伸びた。逃げ切ったファストフォースはハンデが52キロ、2着が次走でスプリンターズSを制覇することになる53キロのピクシーナイト。最後はさすがに同じ脚になっていた。続く北九州記念は攻めが大きめのみで、12キロ増で動けず14着。少し絞ったスプリンターズSも脚を使えずの14着だった。中間は放牧に出され、栗東に戻ってからは坂路でじっくりと乗られてきた。特別に速い時計は出しておらず、今週はジョッキー騎乗で、少し手綱を押されて54秒1-12秒5。頭が高く、推進力はひと息だった。仕上がりはまずまずといった程度か。CBC賞の疲れが尾を引いている可能性はあるが、実績から注意は必要になる。
【アストラエンブレム】評価B 騎手A+
8歳のセン馬、美浦。少し古い話になるが、4歳時にエプソムカップで2着、新潟記念で2着。7歳だった昨年の12月に中山のラピスラズリSで初めて1200mを使い、58キロを背負いながら大外から追い込んで勝ち切ってみせた。8歳になった今年の春には高松宮記念に挑戦している(13着)。続く安土城S(ハンデ57キロ)は結果こそ9着だったが、レコード決着の中でジリジリとは脚を使っていた。夏のキーンランドカップは5着。出していって流れに乗せたが、徐々に下がっていく。4コーナーから外に動かして少しロスのある競馬になり、それでも渋太く伸びて5着(0秒3差)に上がった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースと坂路を併用して入念に乗り込んできた。今週は坂路に入れ、気合の乗った走りを見せて53秒0-38秒6-12秒6。動ける仕上がりにあるとみていい。阪神は芝1800m(外)でオープンの大阪城Sを勝った実績あり。シュッと加速して切れる脚を使うタイプではないので、馬場は荒れているぐらいでいいだろう。混戦で上がりがかかる競馬になれば。なお、チークピーシズを着用する予定。
【エイティーンガール】評価A- 騎手B
5歳の牝馬、栗東。4歳の2月にシルクロードSをハンデ53キロで2着。後方に下げて脚をタメ、直線で外に動かすと、アウィルアウェイ(55キロ)を追う形でしっかりと伸びた。クビ差まで迫った。同年の夏には札幌のキーンランドカップを重馬場の中でV。いつも通りの後方からの競馬だったが、3コーナーを過ぎて上がっていく時の手応えが抜群だった。直線で追われると大外から力強く伸び、抜けて1馬身1/4差で快勝した。5歳になって、春の高松宮記念は、直線で最外を攻める形になりながら脚を使って0秒4差の7着で入線している。夏のキーンランドカップは、前の年から1キロ増えて55キロ。トモが落ちた時にスタートを切られて後方からの競馬に。ガッチリと抑えながら徐々に上がっていき、直線で外からグッと伸びた。51キロのレイハリアに襲いかかり、アタマだけ届いていなかった。続くスプリンターズSは13着。ゲート内で踏ん張ってしまってうまく出られず、少し行って内から寄られる不利があった。直線は自身なりに脚を使っていて、上がりは33秒4だった。攻めはCWコースで4ハロン中心。走る気持ちが強く、すぐに速い時計になってしまう。今週はジョッキー騎乗で外を回る形。伸びやかなフットワークで、気持ち良さそうに走っていた。時計は51秒級-12秒級だった。きっちりと仕上がっている感じだ。阪神では2勝していて、力の要る馬場は得意。ゲートが課題になるが、しっかりとタメが利けば直線は確実に伸びてくる。あまりに手応えがいいと、少し早く動かすかもしれない。うまくハマれば上位争いに。
【オールアットワンス】評価A- 騎手A+
3歳の牝馬、美浦。2歳の夏に福島で新馬勝ち。秋に中山でオープンのカンナSを逃げ切って連勝を決めたが、直線はラチにモタれていた。3歳になって、春に重賞の葵Sで3着。好位の後ろにつけて力んで走っていたが、直線に向いて渋太く伸びてくる。最後は苦しくなり、それでも馬券に残った。夏のアイビスサマーダッシュは、51キロという大きな斤量利あり。有利な外の14番枠で、少し出すと前を見て楽な走りだった。抑えたまま先頭に並び、追われてしっかりと伸びる。外のライオンボス(57キロ)を抜かせずに重賞タイトルを勝ち取った。54秒2(良)と時計は優秀。自身の上がりは32秒0で、ラスト1ハロンは11秒1だった。そのあとは放牧に出して休ませ、このレースを目標に帰厩。ウッドコース中心で本数は少ないが、気性的にこれでいいのだろう。今週は馬任せで54秒2-11秒9。少し頭を下げ、グリップを利かせてしっかりと走っていた。闘争心が強すぎて息を入れるのが難しいし、阪神の馬場は荒れた状態。状況的には楽でないが、スピード値は上位で、53キロで走れる利もある。先行しそうな中では最も内の4番枠に入っていて、石川裕紀人がどう誘導するかは出脚次第ということになるか。いずれにせよ、なだめて息を入れてもらいたいところだ。抑えが利けば、粘り込みが可能になる。長距離輸送はクリアしないといけない。
【サヴォワールエメ】評価A- 騎手B
5歳の牝馬、栗東。デビュー時には、新馬を勝って2戦目に阪神ジュベナイルFに挑戦。後手を踏んで後方の追走になったが、直線でジリジリと脚を使って8着と上々の走りを見せた。3勝目までは1600mと2000mで、5歳になって1200mを使うようになった。夏の小倉の佐世保Sは、ゲートがひと息で、4コーナーではかなり外を回すロスあり。それでも直線で伸びて0秒1差の3着に食い込んだ。続くテレQ杯で2番手から抜けて3勝クラスをクリアする。今回と同じ舞台のオパールS(L)は、ハンデが最軽量の51キロ。2番枠から出していって好位のインにつける。行きっぷりは上々、まったくロスのない競馬。直線で追われて頭が高くなるが、これはもともとのフォームである。逃げたアスタールビーにジリジリと迫り、最後で抜けて勝ち切った。中間は栗東で意欲的に乗られてきた。1週前にCWコースで65秒台-12秒0で追われ、これが本追い切りのようなもの。今週は坂路で流して57秒7-12秒6だった。馬体が充実していて、デキの良さがうかがえる。斤量は3キロ増えて54キロになるが、自身は問題にしない数字。阪神は3勝していて、マイル以上の距離でも持久力を発揮していた。力の要る馬場は得意な部類である。完全に形ができた感じ。重賞の舞台でも侮れないムードだ。
【シヴァージ】評価A+ 騎手A-
6歳、アメリカ産馬、栗東。4勝目まではダート。4歳の暮れから芝を使いはじめる。5歳の高松宮記念では、道悪の中を外から脚を使って5着。同年11月の京阪杯(阪神)では、大外から伸びて0秒2差の5着に上がった。6歳の2月にシルクロードS(中京、ハンデ56キロ)で待望の重賞初制覇。中位の後ろにつけ、4コーナーで外を早めに動かす。直線は大きな走りでグイグイと伸び、交わし切って1馬身1/4差で快勝した。5月の安土城Sは、57キロのハンデでレコード決着の中を2着。続く府中のパラダイスSは5着に終わったが、中3週で坂路で大きめしか乗っておらず、きちんと仕上げているとは思えない状況だった。秋のスプリンターズSは、しっかり攻め込んで好仕上がり。ゲートが開いてすぐにトモが入るタイプではないが、出はいつもよりマシで、押してポジションを取りにいく。好位のインの後ろにつけ、出した分で抑えるぐらいの手応え。直線で少しだけ待つ感じがあったが、最後はしっかりと伸び、外のレシステンシアと並ぶ形でゴールした。1分07秒1で勝ったピクシーナイトは強すぎで、2着レシステンシアとアタマ差の3着だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからCWコースと坂路でしっかりと負荷をかけてきた。坂路に入れた今週は、楽に51秒4-37秒4-12秒2の好時計。パワフルに登坂する姿が目立っていた。いい仕上がりにあるのは間違いない。速い時計で走れているが、荒れてパワーが要求される馬場は望むところ。斤量は57キロ、軽い3歳馬などいるが、本格化した今なら確実に末を伸ばしてくる。ポジションはゲートのトモの入り次第ということになるか。前走を見ると、吉田隼人は手が合うのかもしれない。当然のこと主力視。
【シゲルピンクルビー】評価A+ 騎手A-
3歳の牝馬、栗東。姉にシゲルピンクダイヤ(桜花賞2着、秋華賞3着)。今年の3月に阪神の芝1400m(内)でフィリーズレビューを制覇した。出が良く、抑えて下げて好位から。レースが流れている中で追走ぶりは良かった。直線で外に動かし、追われてジワジワと伸びる。最後でヨカヨカをとらえた。長く脚を使っていて、クビ差でも強い勝ちっぷりだった。続く桜花賞は外の15番枠から出て、外の追走で力んだ走りに。脚を残せず、16着に終わった。6月の函館スプリントSは、内でタメて直線はラチ沿いを突く形に。外から寄られ、ほとんど追えずの9着だった。夏の北九州記念は雨が降る中での戦いで、ハンデは52キロ。中位の前でタメる競馬をして、直線は馬場の四分どころぐらいを走らせる。外の2頭の伸びが良かったが、自身もしっかりと脚を使って4着で入線した。9月のセントウルSは、大外の17番枠でスタートで外にヨレ、道中は外の追走で掛かるシーンあり。疲れがあったような走りで、結果は11着だった。その後は放牧に出して気持ちをリフレッシュさせ、栗東に戻ってから入念に乗り込んできた。1週前はジョッキー騎乗でCWコースでやられて66秒台-11秒台。今週は坂路に入れて終い重視のメニューで、最後で少し気合をつけられると、スピード感あふれる伸びで駆け抜けた。時計は53秒1-12秒0だった。活気があって、いい仕上がりにある。阪神の1200mは合うはずで、荒れた馬場にも対応できるだろう。53キロで走れる利があるし、穴候補として注目したい。
【ソーグリッタリング】評価B 騎手B
7歳、栗東。妹にマジックキャッスル(秋華賞2着、マイルチャンピオンシップ3着)。芝の1600m~1800mを主戦場としてキャリアを積んできた。5歳の春にリステッド競走を連勝し、エプソムカップで3着、関屋記念で3着。6歳の春には、重馬場のエプソムカップを渋太く伸びて2着に好走した。その後は休みがちで最高が7着。今年の春のダービー卿チャレンジTは、チークピーシズを着用したものの伸びずに12着。秋の富士Sでは初めてブリンカーを着け、向正面で掛かって上がって直線で淡白に止まった(17着)その後は放牧に出され、栗東に戻ってから熱心に乗られている。今週はCWコースに入れて66秒級-12秒級の時計で格下馬に楽に先着している。デキ自体は良さそうだ。今回は距離を縮めて、キャリア初の1200m。もともと行きっぷりは良すぎるぐらいで、対応できるスピードはある。いきなり重賞でどうかというところはあるが。パワーがあって、荒れた馬場にも対応できる。動かさずに自然体で終いに賭けるような競馬をするかもしれず、それがハマる可能性がないとは言えない。今回もブリンカーを着けて臨む。
【タイセイビジョン】評価A- 騎手A-
4歳、栗東。デビュー時に京王杯2歳Sを2歳レコードで勝ち、続く朝日杯フューチュリティSではサリオスの2着(2馬身半差)。3歳になって春にアーリントンカップ(阪神芝1600m(外))を2馬身差で快勝し、NHKマイルカップでは力んでチグハグな競馬になりながら4着に健闘している。4歳になって、今年の7月にはCBC賞(小倉)で4着。速い流れで、道中は少し押っつけてという追走になった。直線で伸びてきたが、残り100mで軽くブレーキを踏んでしまう。内に切り替えて脚は使っていた。秋のセントウルSは、ゲートに突進したところでスタートを切られ、後手に回ってしまう。道中は後方でハミを噛んでリズムが悪い。それでも直線は外から伸びて0秒5差の7着に上がった。自身の上がりは32秒7だった。スプリンターズSはゲートで軽くアオり、少し行って内からぶつけられる。最後方を進んで直線は大外を攻め、伸びは見せて12着だった。後方からでのものではあるが、33秒2の上がりはメンバー中で最速の数字である。中間はCWコースで幸英明が熱心に稽古をつけてきた。今週は中ほどを通って64秒級-12秒級。どうしても道中のラップが速くなってしまうが、直線で我慢して伸びていた。馬体重の増減が激しく、今回は少しすっきりと見せている感じである。スタートが安定せず、気性が悪くてスムーズな競馬ができないことが多い。ただ、スピード、脚力は相当なモノを持っている。荒れた馬場の阪神芝1200m(内)という条件は悪くないはずだし、力を出せれば上位台頭が可能に。
【ファストフォース】評価A- 騎手B
5歳、栗東。中央デビューで地方に転出し、中央に戻ってきた。今年の夏に格上挑戦の形でCBC賞(小倉)を使って重賞制覇を決めている。8ヵ月ぶりでも馬体を絞って仕上げ、ハンデが52キロ、初ブリンカー着、内の3番枠で押してハナにこだわる競馬。超高速馬場の中、テンの3ハロンを32秒3で通過する。そのあとの2ハロンも10秒9-11秒1と速いラップを続けた。4コーナー前から早めに手綱をしごいていって、意を決した逃げ込み作戦。最後は少し鈍ってピクシーナイトが迫ってきたが、半馬身差で押し切った。ラスト1ハロンは11秒7で、勝ち時計の1分06秒0(良)はJRAレコードだった。夏の北九州記念は、ハンデが3キロ増えて55キロ。テンに出し、馬場の悪い内を避けて外を走らせる。道中は勝ったヨカヨカ(51キロ)にマークされる形。直線は外のヨコヨカの方が良く伸びたが、こちらもしっかりと脚を使って2着に上がった。秋のスプリンターズSは57キロ。馬群の中で時に軽く気合をつけられ、脚をタメながらの追走とはいかなかった。直線は内めに入り、伸びずに15着に終わっている。栗東ではプールを併用して、坂路を中心にしっかりと乗り込んできた。1週前には小崎稜也が跨り、終いにビシッと追われて51秒2-12秒0。今週も小崎が乗って併せ馬でやられた。少し頭が高くなっていたが、渋太く脚を使って先着し、51秒0-36秒4-12秒1と速い時計になった。寒い時期の大型馬だが、仕上がりは良さそうだ。阪神の芝1200m(内)では1勝クラスを強い競馬で勝っていて、この時が重馬場だった。鉄砲は利くし、荒れた馬場もこなす。小崎は甘さのあるジョッキーだが、同馬には以前に騎乗したことがあり、中間に稽古もつけてきた。慌てずに流れに乗せ、終いを残す形で力を引き出してもらいたいところだ。警戒が必要になる。
【ミッキーブリランテ】評価A- 騎手A+
5歳、栗東。弟にダノンザキッド(ホープフルS、マイルチャンピオンシップ3着)。3歳時にシンザン記念で3着。4歳の春に京都で3勝クラスをクリアしてオープン入り。5歳になった今年の1月に中山の芝1600mでリステッド競走を勝ち、続く阪急杯をレシステンシアのレコード駆けの2着に食い込んだ。次走の高松宮記念がキャリア初の1200m。大外18番枠で外にヨレて出たが、早めに馬群に入って脚をタメる。直線で外に出し、ジリジリと脚を使って0秒6差の10着で入線した。5月の京王杯スプリングカップは4着。6月の函館スプリントSでは、外から渋太く伸びてクビ+ハナ差の3着に好走した。8月のキーンランドカップは10着に終わったが、攻め量が少なく、急仕上げで動けなかったものである。秋のスプリンターズSはゲートをボコッと出て、押して中位へ。直線はジリジリの伸びで切れる脚は使えなかったが、今年のレベルを考えると、9着でも悪い走りではない。その後は放牧に出され、栗東に戻って坂路の1本目でいきなり51秒2が出た。今週は坂井瑠星が跨り、併せ馬で強くはやらない調整。落ちていた障害物を避ける場面があったが、パワフルな動きで先着して53秒0-12秒7をマークした。仕上がりは、かなり良さそうだ。もともと前進気勢が強く、1200mへの適性は感じさせていた。阪神は問題ないし、馬場は荒れて時計がかかるぐらいの方がいい。ゲートが課題にはなるが、ヤネはガッツリと強く追ってくる坂井瑠星だし、穴として注意すべき。
【ライトオンキュー】評価B 騎手B
6歳、栗東。4歳時に京都で行われた京阪杯をV。直線は馬場の良い外めを走らせ、一気に抜け出して快勝した。5歳の夏にはUHB賞(ハンデ57キロ)を2馬身差で完勝。続いて札幌に滞在しての中1週でキーンランドカップに挑む。重馬場の中で脚をタメ、4コーナーで外を攻めるが、かなり外を回る形になってしまった。しかも、少し脚を使わせている。直線に向くとしっかり伸びて残り200mを過ぎて抜け出したが、最後は鈍ってエイティーンガールに差し込まれてしまった。力を示した2着ではあり、古川吉洋の騎乗は強引すぎた。秋のスプリンターSは9着。流れに乗せる競馬で外を追走する形になり、伸びる力を残せなった。6歳になって、今年は1月にシルクロードS(中京)を2着。インでタメ、直線で内めを伸ばして残り200mを過ぎて完全に抜ける形になったが、最後は脚色が鈍り、56キロのシヴァージに鋭く交わされた。続く高松宮記念は鼻出血を発症して17着に終わっている。その後はじっくりと休ませ、栗東に戻ってからは鼻出血の影響を考慮しながらの調整。それでも坂路では動くタイプで、1週前にはジョッキー騎乗で50秒1-36秒6-12秒9が出た。今週の併せ馬では、終いにしっかりと追われて先着。時計は51秒-36秒8-12秒2だった。体はできているように映り、陣営は「叩くと上積みがなく、休み明けが勝負の馬」と話している。阪神は1走だけで、2歳時の朝日杯フューチュリティS(12着)のみ。適性に問題ないはずで、力の要る馬場は得意にしている。ヤネは雑なコース取りをするケースが多い古川。同馬をつかんではいて、阪神の芝が荒れていることを考えると、少し外を回す形になっても問題はないかもしれない。斤量は58キロと楽でない数字。底力で脚を使ってはくるだろうが、鼻出血明けの分と斤量が重い分が最後の踏ん張りに影響する可能性がある。
【ラヴィングアンサー】評価A- 騎手A-
7歳、栗東。6歳の春には、中山で春雷S(ハンデ54キロ)を大外から追い込んで勝利し、次走で京王杯スプリングカップを4着。同年の暮れには、阪神芝1200m(内)のタンザナイトSを外から追い込むいつものスタイルで勝ち切っている。7歳になって、2月に小倉の北九州短距離SをV。中1週、斤量が58キロと厳しい状況だったが、上がり33秒2の末脚で猛然と伸びて、内から抜けていたグルーヴィットをとらえ切った。秋はセントウルSが8着、スプリンターズSが10着だが、上がりはそれぞれ33秒1、33秒5で、強いメンバーの中で伸びてはきている。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは熱心に乗り込んできた。1週前にCWコースで楽に65秒級-12秒台をマーク。今週は坂路の併せ馬で、大きく追走しながら追われてしっかりと先着した。時計は50秒8-12秒7で、4ハロンは自己ベストとなる数字である。いい仕上がりにありそうだ。キレイな馬場の方が切れる印象があるが、荒れた馬場にも対応できる。見逃せないのが、今回、初めてブリンカーを着用する点。ハマると強烈な脚を使うし、軽く見るわけにはいかない。
【レイハリア】評価A+ 騎手B
3歳の牝馬、美浦。今年3月に中山ダ1200mをロケットスタートから逃げ切って初勝利。続いて新潟芝1200mの3歳1勝クラスを使い、重馬場の中を力強く抜けて快勝した。3戦目は重賞の葵S(中京)。押してハナに行きそうだったが、外も主張していたので抑えて2番手に。直線残り300mで先頭に並び、渋太く抜けて頑張って伸びる。最後はヨカヨカが来て差されたかという態勢だったが、ハナだけ残っていた。休ませて夏は札幌のキーンランドカップ、斤量は51キロ。好スタートを切ってハナに出たが、メイケイエールが外から行って好位のインに収まる。道中はスムーズで、直線は前2頭を意識して少し外に動かして伸ばした。渋太く脚を使い、最後で抜けたところで外からエイティーンガール(55キロ)が急襲する。これをアタマだけ押さえたところがゴールだった。これで4連勝となった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからは坂路で意欲的に乗られてきた。1週前には戸崎圭太が跨って併せ馬。強い闘争心を見せ、グングン伸びる感じで相手を突き放した。時計は51秒0-37秒4-12秒4と速い数字である。今週は終い重点で軽く気合をつけられた程度。それでもスピード感ある走りで駆け抜けた。時計は53秒7-12秒0だった。体もいいし、絶好の仕上がりにある。亀田温心は甘さがあって信頼を置けないジョッキーだが、レイハリアに関しては、とにかくスタートダッシュが速いのでレースを組み立てやすい。斤量は53キロ、阪神の坂にも荒れた馬場にも対応できる。意外と先行タイプが少ないメンバー。内が荒れているのでどういうコース取りをしてくるのかがポイントになるが、今のデキでリズムを守って走れば、直線で簡単に甘くなるようなことはないだろう。好勝負になっていい。
【レッドアンシェル】評価B 騎手A+
7歳、栗東。3歳時にはNHKマイルカップで大外から伸びて4着。1400mと1600mを中心に使われてきて、初めて1200mに挑戦したのが5歳の春。旧1600万下を楽な競馬で快勝し、次走で不良馬場のCBC賞(中京)を渋太く差し切って勝利した。5歳の夏には初めてブリンカーを着けて北九州記念をV。ハンデは57キロで、脚をタメる形から直線で馬群を割って伸びて鋭く抜け出した。同年のスプリターズSは、直線で少し脚を見せて6着だった。6歳になって緒戦の高松宮記念は、重馬場の中で2番枠から内を走らされ、バッタリと止まってしんがり18着に終わっている。夏の北九州記念はハンデ58キロで5着。外めを追走し、直線も外から脚を使っていた。9月のセントウルSは14着。ゲートをヨレて出て後方を進み、3コーナーで寄られる不利あり。直線はスペースがあるように見えたが、武豊が入っていこうとせずに外へ外へと動かす。結局はきちんと追わぬままといった感じで14着に敗れた。馬の反応もなかったか。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、栗東に戻ってからは熱心に乗り込んできた。2週前にCWコースで65秒級が出ている。今週は坂路に入れて2歳馬と併せ馬。追われて遅れてしまったが、以前ほど動かなくなっているし、4ハロンが52秒3、3ハロンが37秒5で、全体を見て悪い時計ではない(ラスト1ハロンは12秒6)。夏に58キロで重賞で健闘しているわけだし、見限るわけにもいかないか。ヤネは腕の立つ若手の団野大成。
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芝のコンディションが悪く、特に内回りの競馬は展開も結果も読みづらい。土曜に行われた京都2歳ステークス(芝2000m(内))は、10頭立てという頭数で3連単が24万馬券になった。
田島俊明厩舎(美浦)の3歳牝馬レイハリアに◎を打った。
今年の春にダ1200mで初勝利を挙げ、以降は芝で勝ち続けて4連勝。スタートダッシュが抜群に速く、控えて脚を使うことができるのもいい。苦しくなってから根性を見せて頑張るという点も上のクラスでは重要なことだ。
ヤネは亀田温心。頼りなさがあるジョッキーだが、レイハリアに関しては丁寧さと大胆さを持って、しっかりとエスコートしてくる。外の15番枠。馬場は内が荒れているし、内の先行馬の出方を見つつポジショニングできるので悪くないところである。
何より強調できるのが攻めの内容。美浦の坂路で意欲的に乗られて好時計を出していて、1週前も今週も最後の伸びは素晴らしかった。今回のメンバーだと今までよりも戦力をアップさせていないと戦えないが、それができる状態にある。斤量は2キロ増えるといっても53キロだし、荒れ馬場を克服して上位争いを演じてもらいたい。
穴で狙ってみたいのは、渡辺薫彦厩舎(栗東)の3歳牝馬シゲルピンクルビー。阪神の芝1200m(内)は適性にマッチするはずで、立て直した効果にも期待したい。◎と一緒で斤量は53キロ。
▲はスプリンターズSで3着に健闘したシヴァージで、△は初ブリンカーが起爆剤になる可能性があるラヴィングアンサー。以下はタイセイビジョン、ファストフォース、ミッキーブリランテなどで、16頭でも切り捨てていい勢力はいない。
人気は割れているし、連勝式は手広く…。特に3連複は点数が多くなっているが、高配当期待なのでこれでいい。シゲルピンクルビーが思っていたよりも人気がなく、彼女が頑張ってくれないか。
◎15番レイハリア
○13番シゲルピンクルビー
▲6番シヴァージ
△3番ラヴィングアンサー
※5番タイセイビジョン
×7番ファストフォース
×9番ミッキーブリランテ
×4番オールアットワンス
×8番サヴォワールエメ
【単勝】15番(10%)
【複勝】15番(60%)・13番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
15→全通り
13→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
13.15→全通り(14点)
6.15→全通り(14点)
6.13→全通り(14点)
3.15→全通り(14点)
3.13→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
15.13→全通り(84点)
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【日曜後半レース】
カノープスS
馬 連 1,610円
単 勝 560円(10%)
複 勝 210円(40%)
◎ショウナンナデシコ1着(2人気)
アプローズ賞
3連複 990円
立雲峡S
ワイド 530円
ワイド 970円
東京10R
アプローズ賞 11月28日(日) 混戦ムード
ハンデ戦になり、上下差は3キロと大きい数字ではない。3歳馬が中心に売れていて、ただ、人気は割れ気味である。
◎キタノリューオーは持続力ある末脚を武器にしている3歳馬。1勝クラス勝ちが強くて好時計で、昇級緒戦でいきなり2着に駆けた。
使ってきての中2週だから、そろそろ疲れが出るころだが、美浦のウッドコースでは長めから2本乗られた。ヤネは手の内に入れている丸山元気、トップハンデと言っても55キロ。上位争いを期待する。
○ナーシサステソーロは穴で狙ってみたい牝馬。中山ダ1800mでの1勝クラス勝ちは着差以上に強く、府中のダ1600mにも問題なく対応してくるだろう。
美浦の坂路で50秒7をマークして仕上がりは良好。ヤネは引き続き戸崎圭太で、52キロなら2勝クラスで通用していい。
▲は3歳のサンライズウルス(55キロ)。重賞のユニコーンSで最速の上がりを使って6着しているように能力は相当に高い。気性に課題があるが、今回はクリスチャン・デムーロを配し、初ブリンカー着で挑む。変わり身に注意したい。
◎12番キタノリューオー
○9番ナーシサステソーロ
▲5番サンライズウルス
【単勝】12番(50%)
【複勝】9番(50%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
12→全通り
9→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
9.12→全通り(14点)
5.12→全通り(14点)
5.9→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
12.9→全通り(84点)
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東京11R
ウェルカムステークス 11月28日(日) 素質ある3歳馬から
“気性面に課題があるが、能力は高い”といった勢力が多い印象。上がり目ある3歳馬を狙うことにした。
◎ノースブリッジは将来性を秘めた3歳馬。夏口には3歳重賞のラジオNIKKEI賞で2着と0秒2差の3着に駆けている。今回と同じ舞台で2勝クラスを勝ったが、抑えつつの追走から直線で楽に抜け出して押し切るという内容だった。1分59秒0(良)の走破時計は優秀な数字である。
陣営は「前走よりもトモに力強さがある」と。前向きすぎる気性なのでコントロールするのが難しいが、その点はタッグを組んで(2.0.1.1)の岩田康誠の腕に任せたい。息が入れば3勝クラスでもやれる。配当面で妙味あり。
◎8番ノースブリッジ
【単勝】8番(20%)
【複勝】8番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
8→全通り
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阪神10R
立雲峡ステークス 11月28日(日) 伏兵馬3騎を狙う
時に仕掛ける人気薄ばかりの3頭狙い。2週前のオーロカップ、今週の土曜の京都2歳Sでは、それりの結果が出た。ハンデ戦のここは、その作戦で…。
◎トウケイミラは現級に上がってからも大きくは負けていない。阪神は2勝、ハンデは53キロ、攻めやすい大外の11番枠。そして、注目すべきはコース追いを取り入れて攻めを強化してきたことだ。マイルもこなせるし、一発があっても。
○セウラサーリは阪神の芝1400m(内)で2勝クラスをクリア。好位からしっかりと抜け出して、内容は強かった。これもハンデは53キロ。マイルも問題ないし、ソツなく立ち回って抵抗してきそうだ。
▲ボンオムトゥックは3歳時に重賞のアーリントンカップで4着に駆けている。3勝クラスで詰めが利いていないが、レースぶり自体は悪くない。ハンデ52キロと立て直した効果で変わってこないか。
◎11番トウケイミラ
○9番セウラサーリ
▲3番ボンオムトゥック
【単勝】11番(10%)・9番(20%)・3番(10%)
【複勝】11番(60%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→全通り
9→全通り
3→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
9.11→全通り(9点)
3.11→全通り(9点)
3.9→全通り(9点)
──────────────
【3連単】(軸2頭マルチ)
11.9→全通り(54点)
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阪神11R
カノープスステークス 11月28日(日) 伏兵馬3騎を狙う
阪神10Rと同じくハンデ戦。こちらも3騎の伏兵馬を狙っていくことにした。
◎ショウナンナデシコは3勝クラス勝ちの前走で、狭いところを抜けてくる根性を見せた。6月の2勝クラス勝ちは6馬身差の圧勝だったし、まだ底が見えていないところがある。5着に敗れた2走前は落鉄していた。攻めで動いて気配が良く、ハンデが52キロならオープンで通用していい。2000mにも対応できるだろう。
○エブリワンブラックはキタサンブラックの全弟。2勝クラスと3勝クラスの勝ちっぷりが強かった。オープンでは3戦していて、久々、中1週、さらに中1週というローテーション。それも少しずつ着順を上げている。立て直しを図り、ハンデ54キロで変わり身があっていい。
▲アンセッドヴァウは2走前の3勝クラス勝ちが外を動いてねじ伏せるという競馬。みやこS(GIII)は10着に終わったが、1番枠からインを進んで窮屈そうだった。今度は外の14番枠。ハンデは54キロだし、スムーズに運ぶと激走シーンも。
◎5番ショウナンナデシコ
○6番エブリワンブラック
▲14番アンセッドヴァウ
【単勝】5番(10%)・6番(10%)
【複勝】5番(40%)・6番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
5→全通り
6→全通り
14→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
5.6→全通り(14点)
5.14→全通り(14点)
6.14→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
5.6→全通り(84点)
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【土曜メインレース】
キャピタルS
3連単 6万3,990円
3連複 1万2,540円
馬 連 2,550円
単 勝 520円(10%)
複 勝 220円(90%)
◎プリンスリターン1着(2人気)
京都2歳S
馬 連 1万8,920円
ワイド 5,010円
ワイド 4,250円
複 勝 1,070円(20%)
ビーアストニッシド2着(9人気)
東京11R
キャピタルステークス(L) 11月27日(土) 実力馬がそろって
東京の芝1600mで争われるリステッド競走。
2コーナー部分からのスタート、箱が大きく、ワンターンのコース。向正面は軽い下り坂で、3コーナー前から小さめの山を上って下る。4コーナー前からは緩い上り坂になり、直線に入って残り460m~300mは急めの上り坂になっている。直線距離は525.9m。
芝は連続開催の8週目で、Cコース使用2週目になっている。Cコース最初の週だった先週の芝1600mの競馬を見ると、3勝クラスが1分33秒0(良)で決着。中位のインを進んでいたゴールデンシロップが直線で外に出すとグイグイ伸びて差し切った。2着は中位のインの追走から直線でラチ沿いから脚を使ったリッケンバッカー。3着は好位のインから直線で早めに先頭に立ったランドオブリバティだった。1000m通過は59秒0で、上がりは10秒9-11秒3-11秒8。上位入線馬の馬番は、2番、1番、3番だった。
芝1800mの東京スポーツ杯2歳Sは、1分46秒2(良)で決着。後方で脚をタメ、直線で外に出したイクイノックスが切れる脚を使ってあざやかに抜け出した。2着は中位のインの追走から直線で外に動かして脚を使ったアサヒで、3着は好位のインの追走から直線で内で頑張ったテンダンスだった。1000m通過は60秒3で、上がりは11秒0-11秒9-11秒4の34秒3。上位入線馬の馬番は、1番、3番、2番だった。
芝は高速馬場とはいかないまでもスピードが出る状態。直線の内は少し荒れていて、先週は伸びないことはなかった。この点に関しては、Cコース使用2週目で変化が出るかもしれない。JRAからは「3コーナーから4コーナー、正面直線の内柵沿いに軽微な傷みがあります」と発表があった。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アオイクレアトール】評価A+ 騎手A-
4歳、美浦。3歳の春にスプリングSで5着。府中のマイルを中心に使われ、前走の紅葉S(ハンデ55キロ)で3勝クラスをクリア。好位のインでソツなく運び、直線はラチ沿いを伸びて渋太く勝ち切った。持ち時計を更新する1分32秒7(良)での走破だった。レース間隔は中3週になり、しっかりと負荷をかけられて反動は見られない。頭の高いフォーム。先頭に立つとフワッとするところがあるが、レースセンスがあって堅実。爪の不安がなくなり、攻めを強くやれるようになって力もつけてきた。府中のマイルは(3.3.1.0)。オープンでも相手なりやれるだろう。好位でスムーズな競馬ができそうだし、穴で狙っておもしろそうだ。
【ヴェロックス】評価A- 騎手A-
5歳、栗東。3歳時に三冠で2着、3着、3着。4歳は2戦のみ。5歳になった今年の春は、エプソムカップで4着。馬場の悪い内を走る形になったが、渋太く脚を使っていた。夏の小倉記念は7着で、輸送に時間がかかったことが影響したようだ。秋緒戦は毎日王冠。チークピーシズ着用2戦目で、タメる競馬で抑えるぐらいの行きっぷりだった。直線は外めを伸ばしたが、舌がハミを越して内にモタれ気味。残り100mでは躓いていた。それで0秒6差の7着なら上々と言える走りである。最近は坂路でしか時計を出していないが、豊富に乗られて負荷をかけられてきた。集中力し切れず、ダラダラと走る点が課題。でも、前走はきっかけになりそうな走りだったし、今回は初のマイルで流れて気持ちが入るかもしれない。リステッド競走なら地力は上で、上位争いも可能。
【ウーリリ】評価B 騎手A-
5歳、栗東。全兄にダービー馬マカヒキ。デビュー2戦目に毎日杯でクビ差の2着。4歳の春には今回と同じ舞台で3勝クラスをクリアし、次走で阪神の六甲Sを勝った。以降は不利があったり、気の悪さを見せたりして、結果を出せていない。春に府中を使ったあとで完全休養。帰厩後は大きめの攻めが中心だが、今週はジャパンカップに出走するユーキャンスマイルと併せて軽快な走りを見せた。実戦でハミを噛んでしまう点がいつでも問題。ただ、マイルなら折り合いはつけやすい。力は十分に通用するし、落ち着いて走ることができれば。
【エアファンディタ】評価A- 騎手S
4歳、栗東。アメリカ産馬。兄にエアアルマス(東海S、フェブラリーS5着)。マイルを中心に使われ、マイルでの戦績は(4.3.0.4)。4度ある着外も掲示板に載っている。ゲートはひと息で、自分から行かずに置かれるケースあり。それで2走前からブリンカーを着けている。阪神の芝1600m(外)で3勝クラスをクリア。やはり後ろからの競馬になったが、道中で少しずつ追い上げ、直線で馬群を割って伸びてしっかりと抜け出した。勝ち時計は1分33秒4(良)で、自身の上がりは32秒8という速さだった。中間の調整は大きめをじっくりと。もっとしっかりとやれるといいのは確かだが、攻めで動くタイプではないし、問題はないのだろう。左回りは内にモタれるので難しいところがあるが、その点はルメールに任せるしかない。まだ底が割れておらず、オープン緒戦でも要注目。
【カリオストロ】評価B 騎手B
4歳の牝馬、栗東。3代母がヒシアマゾン。2歳時に阪神芝1400m(内)で1分20秒4の2歳レコードをマーク。3歳時は春にフィリーズレビューを逃げて4着に粘り、橘Sを好位の外を進んで早めに抜け出すという内容で勝利した。秋には新潟の信越Sで51キロのハンデといえ、逃げて2着に残っている。2走前からブリンカーを着用。その緒戦は2番手を進む形で、直線で急失速はせずに0秒5差の6着と頑張りは見せた。中間はCWコースを中心にハードに攻められてデキは良さそう。息が入ればマイルでもとは思うが、相手は強く、長い直線を粘り切るのは簡単ではないだろう。
【クリノプレミアム】評価A- 騎手A+
4歳の牝馬、美浦。今年の夏口に福島の芝1800mで2勝クラスをクリア。中位の前で抑えて脚をタメ、3コーナーを過ぎて外を動いていく。直線で一気に抜け出し、しっかり離して3馬身で快勝した。ラスト1ハロンは12秒7とかかったが、まだ少し余力が残っていた。続いて新潟の芝1600m(外)で3勝クラスを一発で卒業。ハナを奪って闘争心ある逃げを打ち、直線は外へと動く。ヤネが馬場の悪い内を避けたいこともあっただろうが、馬も外に行こうとしていた。苦しくなってラスト1ハロンは12秒7かかったが、エアファンディタの追撃を押さえて粘り込んだ。その後は放牧に出され、美浦に戻ってウッドコースの1本目が65秒7。きっちり仕上がっているし、気性的に鉄砲も利く。オープンで府中のマイルというのは少しタフだが、折り合ってリズム良く走れれば直線で脚を使えるはず。54キロで走れるのはいいし、抵抗するシーンがあっていい。ヤネは乗れる若手の菅原明良。
【ジェネラーレウーノ】評価B 騎手A-
6歳、美浦。3歳時には年初に京成杯を勝ち、皐月賞を相当に厳しい展開の中で3着、秋にセントライト記念をV。実績、実力は上位である。巨漢馬で脚元に弱さがあり、屈腱炎による長い休養もあって6歳でもキャリアは少ない。オクトーバーSは5ヵ月ぶりの実戦、斤量が59キロ。好位の外につけて競馬の形にはなっていたが、直線でまったく追われずに18着に敗れた。ヤネが違和感を感じたとのことだ。中間は順調で、1週前にはブリンカーを着けて美浦のウッドコースで63秒6-11秒7をマークしている(通ったのは内め)。実戦でもブリンカーを着用し、距離を縮めて初のマイル。流れに戸惑うことは考えられるが、スピード的に対応できない距離ではない。相変わらず馬っぷりは目立つし、変わる可能性はある。
【ジュンライトボルト】評価A+ 騎手A-
4歳、栗東。3歳母がエアグルーヴ、兄にグルーヴィット(中京記念)。3歳の春に橘Sで2着(勝ち馬カリオストロ)。4歳になった今年の春は、まず須磨特別でロータスランド(のちに関屋記念を制覇)の2着に駆け、次に完勝で2勝クラスをクリア。むらさき賞(3勝クラス)は2コーナーで狭くなって下がる不利があったが、直線で早めに脚を使って残り200mを過ぎて抜け出す。最後は苦しくなりながらも後続の追撃をハナだけ押さえて勝ち切った。馬場が速かったといえ、1分44秒3(良)は優秀な時計。ちなみに、レースの1600m通過は1分32秒5だった。関越Sは後手に回り、後半で強引に外に出しての6着。ポートアイランドSは好位を進んで万全と言える道中だったが、直線で前に乗っかかる感じになり、まともに躓いて終わってしまった(11着)。その後は放牧へ出され、栗東に戻ってからは入念に乗られてきた。全体に速い時計は出していないが、動ける仕上がりにありそうだ。府中のマイルは合うし、捌けば勝ち負けに加わってくる。
【ジョーアラビカ】評価B 騎手A-
7歳、栗東。5歳の秋に中山の芝1600mで2勝クラスを勝ったが、この時の時計が1分32秒1。インで行きたがるのを必死に抑え、コーナーで外に出すという競馬だったが、直線でグイグイ伸びて差し切った。6歳の後半には、阪神芝1200m(内)の京阪杯で内を伸びてクビ+クビ差の3着に駆け、次走でタンザナイトSをハナ差の2着。7歳の夏には函館スプリントSで大外から4着に追い込んでいて、その後の3走も大きくは負けていない。初ダートの前走は、しんがりの16着に敗れた。中間は坂路でじっくりと乗られていて、変わらずデキは良さそう。府中のマイルだと折り合いをつけて末を残せるかが鍵になるが、脚力は通用するし、型にハマるとあるいは。
【スギノヴォルケーノ】評価B 騎手A-
5歳、栗東。今年の1月に中京芝1200mで3勝クラスをクリア。ルメールが騎乗して2番手で流れに乗せてまったくロスのない競馬になり、直線で早めに先頭に立ってしっかりと押し切った。オープン緒戦の北九州短距離Sは0秒6差の8着。馬群の中を進み、4コーナーで外に動かして、直線は少し内へ。悪い走りではなかった。次にダートの京葉Sを使って10着。鞍馬Sは不利があって12着に敗れ、TVh賞は目立つ脚を使えずの8着だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは意欲的な調整ぶり。CWコースで64秒台が2本出ていて、仕上がりは良さそうだ。今回は久しぶりのマイル。2度の2着があるが、いずれも未勝利でのものである。やはり長い印象だ。流れには乗りやすく、脚をタメてどこまで頑張れるか。
【スライリー】評価A+ 騎手A+
3歳の牝馬、美浦。今年の春にフローラSで2着に好走。好位でなだめつつの追走になり、直線で早めに先頭に並ぶ形に。勝ったクールキャットには残り200mで交わされたが、渋太さを見せて連対に残った。ゴールして息を吐いたあと、またスッと脚を使っている。オークス(12着)は外の追走で力んで競馬にならなかった。秋緒戦の紫苑Sはバッタリと止まって15着に終わっている。続く秋華賞はインで抑えて脚を残す競馬。レースの1ハロンが12秒9かかった中、渋太く伸びて5着に上がった。中間は在厩しての調整。ウッドコースと坂路でじっくりと乗られ、陣営は「体が少し大きくなった。いい雰囲気」と話している。折り合い面からマイルの距離は歓迎。53キロで走れる点も見逃せない。石川裕紀人は乗れるジョッキーで同馬をつかんでいるし、スムーズに脚を残せれば上位に食い込んでくる。
【タイムトゥヘヴン】評価A+ 騎手B
3歳、美浦。母は桜花賞馬キストゥヘヴン。今年の初めに京成杯で逃げて2着。4月のニュージーランドトロフィーでは、外でハミを噛むという厳しい競馬になりながら、直線でしっかりと伸びて2着に好走した。NHKマイルカップは力んだり、道中で接触したり、直線で前に入られたりとスムーズでなく、それでも6着と大きくは負けていない。秋のセントライト記念(14着)は直線ドン詰まりで度外視。続く富士Sでは、ゲートでソワソワして出遅れながら、直線で大外を攻めて長く脚を使って3着に上がった。中間は在厩しての調整。ウッドコースで長めからやられ、今週は65秒6-11秒9の時計で併せ馬で同入して気配の良さが目立っている。斤量が1キロ増えるが、それでも55キロ。気性が若く、ゲートが不安定でキレイな競馬ができないので、その点が鍵になる。素質は五分以上で、もちろん主力の評価。
【トライン】評価B 騎手A+
6歳、栗東。5歳の秋に今回と同じ舞台で3勝クラスをV。脚部不安明けで10ヵ月半ぶり、レースは後方でなだめつつ。それでも直線で大外から猛然と伸びて早めに抜け出し、1分32秒8(良)で勝ち切った。次走がキャピタルS。道中で力んで走って脚が溜まらず、直線で脚を見せたものの、鈍って6着に終わっている。6歳になって緒戦の東京新聞杯は、やはりハミを取ってしまい、好位からの競馬に。失速しておかしくないところ、直線で我慢して脚を使って5着で入線した。秋緒戦のポートアイランドSは8着。出脚が良く、抑えて下げて道中は引っ張りつつという競馬に。直線は外から寄られるシーンがあり、そこから前が開かずに追えなかった。力を出せずに終わっている。今回は転厩緒戦。前の厩舎では時計を出すのは坂路のみだったが、CWコースにも入れて入念に乗り込んでいる。攻め量自体は多くなく、ただ、気性的にそれでも動いてくるかもしれない。切れ味という点では互角か、それ以上。気性が荒く、掛かってしまうのをどう抑えるかが問題になる。噛み合えば上位浮上があっていい。
【ブランノワール】評価B 騎手A-
5歳の牝馬、栗東。3歳時には秋華賞で内にモタれる面を見せながら7着。5歳になった今年の2月には、京都牝馬Sで3着に入っている。後方で脚をタメ、直線は大外から伸びて2着との差はクビだった。2走後のレコード決着になった安土城Sでは、内をロスなく立ち回って0秒3差の4着に駆けている。夏の関屋記念は伸びずに12着。秋緒戦の信越Sは、重馬場の中でラチ沿いを走らせての10着だった。その後は坂路を中心に熱心に乗られていて、使った上積みがありそう。マイルは少し長い印象で府中を走るのは初めてになるが、しっかりとタメて乗れば伸びを出せる。ロスなく捌いてくれば、見せ場以上があっても。
【プリンスリターン】評価A+ 騎手S
4歳、栗東。岡田一族。2歳時に朝日杯フューチュリティSで5着。4コーナーでゴチャつき、直線でモタモタしながら直線で伸びてきた。その後はシンザン記念の2着(クビ差)などがあって重賞では勝ち切れなかったが、この頃は原田和真を乗せていて、騎乗ぶりが不安定だった。4歳になって、夏に小倉日経オープンをV。10月のポートアイランドS(中京)は、斤量が57キロ、中位の前につけてスムーズな競馬。早めに踏み込んで直線残り300mで先頭に立ち、そこから渋太く脚を使う。55キロだった力のある3歳馬ルークズネストが並んできたが、内で頑張って抜かせず、クビ差の1着でゴールした。松山弘平の腕っぷしの強さが光った。その後は在厩して調整。CWコースで長めからしっかりと乗られ、1週前には65秒級-12秒台が出て、好仕上がりを見せている。府中は1走のみで、不利があったNHKマイルカップ(15着)だから参考外。上がりが速くなることがあるのがどうかだが、直線が長いと持久力ある末脚を活かせる。斤量は前走よりも小さい数字の56キロ。ヤネには松山と同様に腕力が強い横山武史を配してきた。スパッとは切れないだけにロスなく動かしたいところで、それが叶えば勝ち負けになる。
【ルフトシュトローム】評価B 騎手S
4歳、美浦。3歳時には新馬勝ちから3連勝でニュージーランドトロフィーを制覇した。トモのハマりが良くなくて後方の追走になり、手応えは抑えつつ。4コーナーで外に動かし、ここでゴチャついてさらに外に振られてしまう。それでも直線で構わずに伸びて差し切ったみせた。NHKマイルカップもトモが入らずに後方から。直線で前が開かずに少し待つことになり、捌いてから脚を使って5着に上がった。その後は休みがちで、4戦してすべて2ケタ着順。春のマイラーズカップでチークピーシズを着け、秋のスワンSでは外している。堀宣行厩舎に多い大型馬で、実が入った状態に持っていくのが難しい。気性の悪さも問題になっている。中間の稽古は大きめをじっくりと乗るというメニュー。堀師は「前回よりも良くなった」と話している。ムーアを配してきたあたり、可能性を感じているのかも。この馬の場合は騎手よりトモの状態と気持ち。もちろん能力差はなく、走れておかしくないが…。
【ワールドウインズ】評価B 騎手B
4歳のセン馬、栗東。母はヴィクトリアマイルを制したエイジアンウインズ。今年の2月に格上挑戦の形で小倉の芝2000mでオープン勝ち。タメる競馬で流れは向いたが、秋に福島記念を逃げて圧勝することになるパンサラッサを差し切っている。2走後のマイラーズカップは、速い時計の中を外から0秒5差の9着まで詰めて悪い走りではなかった。夏の函館記念は正攻法の競馬で、7着でも2着との差は0秒1だった。秋緒戦のオクトーバーSはパンサラッサの大逃げの2番手から。馬場の荒れている内を避けるコース取りで、直線は伸びずに12着に終わっている。続いて距離を縮めて東京芝1400mのオーロカップ(ハンデ56キロ)。終い勝負に賭ける作戦は良かったが、直線で最外まで派手に動かしてロスが大きくなってしまった。競馬自体は前崩れになり、しっかりと伸びて0秒3差の8着に上がった。自身の上がりは33秒2で、馬群に入って捌けていれば上位があった内容だった。今回は中1週での再遠征。CWコースで4ハロンからやられていて、上積みは見込めなくても走れない状態ではないか。母がGIを勝った舞台。ゆったりした間隔で使ってほしかったが、トモに疲れがなければ直線で脚を使ってくる。
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マイルチャンピオンシップの翌週に置かれたマイルのリステッド競走。重賞勝ち馬は2頭しかいないが、GIで健闘したことがある馬が複数頭いて、それなりにいいメンバーなのではと思う。
大外17番枠のカリオストロがハナに行きそうだが、1番枠のクリノプレミアム、初ブリンカー着のジェネラーレウーノ(7番)の出方も気になるところ。レースは平均ペースかそれ以上で流れ、直線は横に広がっての見応えある追い比べになりそうだ。
加用正厩舎(栗東)の4歳馬プリンスリターンに◎を打った。
馬主がコスモヴューファームで、岡田一族の一員。“速い脚はないが、長く粘り強く伸びる”という、このグループに多い特徴を持っている。中京のポートアイランドSでは、腕っぷしの強い松山弘平がガッツリと伸ばして同馬の持ち味を引き出し、力のある3歳馬ルークズネストに競り勝った。
今回、手綱を取るのは若い横山武史。武史も追いに関しては一流のモノを持っていて、今年はエフフォーリアとタイトルホルダーでGIを4勝している。
馬自身のデキは良さそうで、持久力を要求される府中の戦いも合うはず。前走から1キロ減って56キロで走れるのは大きく、スムーズに踏み出せれば粘り強く伸びて勝ち負けに加わってくる。
穴で気になるのは、古賀慎明厩舎(美浦)の4歳馬アオイクレアトール。
府中のマイルは(3.3.1.0)と隙がない成績。前走では1分32秒7と持ち時計を更新してオープン入りを決めた。頭を上げてソラをつかうところがあり、まだ全能力を見せていない。オープンでも相手なりに走ってきそう。最後の詰めが利くかが課題になるが、好位でソツなく立ち回れる強みがある。
▲はジュンライトボルト。直線でつまずいた前走はまったくの参考外で、春の好時計での3勝クラス勝ちを見直したい。
△は秋華賞で5着に健闘し、折り合い面からマイルは合う3歳の牝馬スライリーで、※は富士Sで大外から伸びて3着に食い込んだ3歳のタイムトゥヘヴン。
以下、エアファンディタ、ヴェロックス、クリノプレミアムなど警戒が必要な勢力が多くいて、とても印が回り切らない。
単勝と複勝は当日にどんなオッズになっているか読みづらいが、プリンスリターンの複勝に意外と妙味がある可能性がある。
連勝式に関しては、薄めに抜けて大きな配当になることを期待し、手広く買っていくことにした。
◎11番プリンスリターン
○13番アオイクレアトール
▲10番ジュンライトボルト
△3番スライリー
※5番タイムトゥヘヴン
×9番エアファンディタ
×14番ヴェロックス
×1番クリノプレミアム
×7番ジェネラーレウーノ
【単勝】11番(10%)
【複勝】11番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→全通り
13→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
11.13→全通り(15点)
10.11→全通り(15点)
3.11→全通り(15点)
5.11→全通り(15点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
11.13→全通り(90点)
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阪神11R
京都2歳ステークス(GIII) 11月27日(土) 2歳馬には酷な馬場
2歳馬が争うGIII競走で、舞台は阪神の芝2000m(内)。
正面直線からのスタート、内回りコースでコーナーは4つ。3コーナーの残り800mから緩めの下り坂が続き、直線に入って残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は356.5m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mぐらいからペースが上がり、ラスト1ハロンがかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の8週目で、Aコース使用8週目になっている。京都が改装工事に入り、使用頻度が高くなっている阪神。特に内が荒れ、全体にタフな馬場になってきている。
先週の1勝クラス以上の内回りの中距離戦は、アンドロメダS(L)の1鞍。中団の外を進んだラーゴムが直線で外めから伸びて差し切り、2着は中位追走から直線で内めの馬群を割って抜けてきたボッケリーニ、3着は最後方から大外を攻めて追い込んだプレシャスブルーだった。勝ち時計は1分59秒8(良)。1000m通過は61秒1で、上がりは11秒4-11秒6-12秒5の35秒5だった。
内は見た目にボコボコしていて、外めの方が伸びはいい。枠的にも外めの方が良く、特にレースが流れると内枠の勢力は厳しくなる傾向にある。
今週はやりすぎと思えるAコース使用8週目。JRAからは「Aコースも最終週になり、コース全体を通して傷みが目立ってきました。特に内回り3コーナーから4コーナーと正面直線の傷みが大きくなってきています」と発表があった。
先行するにしても差すにしても、パワーとスタミナがないと直線の後半で脚を使うのは難しい。あと、折り合って息が入れることができるかも重要なポイントになる。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【キャンデセント】評価A- 騎手A+
栗東。ディープインパクト×ストリートクライ(ドバイワールドカップ制覇、マキアヴェリアン直仔)。母は新潟の芝1000m(直)でオープンを2着。「Haloの3×5」等のクロスあり。新潟の芝2000m(内)でデビュー、開催最終週の稍重馬場。稽古量は十分で、古馬オープンのギベオンと併せ馬を行っていた。レースは13秒9というラップもある超スローで上がりの競馬。じっくりと構えて追走ぶりはスムーズ。直線は外からしっかりと伸び、抜け出して快勝した。先頭に出てソラを使う感じがあり、ゴールした時に余力が残っていた。自身の上がりは35秒2。レースのラスト1ハロンは12秒0で、ここを推定11秒8で駆けている。勝ち時計は遅いのはスローの分で、馬場を考えると上がりは優秀だ。その後は放牧に出され、初戦と同様にCWコースと坂路で意欲的に乗り込んできた。1週前にCWで65秒台-11秒台で追われ、今週は坂路で54秒3-12秒3で終いに強めに追われて先着している。右回りは初めて。ペースが違ってくるし、直線には坂がある。条件は楽でないが、能力が高いのは間違いなく、重賞でも軽視はできない。軽い馬場の方が切れそうではある。
【グッドフェイス】評価B 騎手B
栗東。キズナ×クロフネ。母はダ1200mで1勝、芝1400mで1勝。母系から目立つ活躍馬は出ていない。「Haloの4×5」等のクロスあり。阪神の芝2000m(内)でデビュー、攻め量はまあ十分か。中団からソツなく運び、4コーナーで上がっていく時は外に逃げ気味。直線で追い比べるに加わるところまできたが、鈍って6着に終わった。2戦目は阪神の芝1800m(外)、少し出してハナに行かせ、抑えてスローに落とす。内が荒れている馬場の中、直線でしっかりと脚を使って押し切った。上がりは11秒9-10秒9-11秒9の34秒7で、この数字は評価できる。。ゴールしたあと、まだ走ろうとしていた点は見逃せない。中1週続きになるが、追い切りはCWコースで終い重点でやられ、追われると大きな走りでグッと伸びた。5ハロンは71秒級で、ラスト1ハロンは11秒台だった。前走が目一杯の走りではなかったし、まだ上積みがあるのかもしれない。相手は強いが、どこからでも競馬ができそうで、侮れない面はある。
【シホノスペランツァ】評価A- 騎手A+
栗東。ブラックタイド×シンボリクリスエス。母は芝1800mで2勝。兄に現オープンのダノンスプレンダー(アンタレスS4着等)。祖母の仔にサトノノブレス(重賞4勝、菊花賞2着)。「Hail to Reasonの4×5」のクロスあり。小倉の芝2000mでデビュー。ゲートでアオり、わからない感じで進まずに最後方の追走になる。3コーナーから外を追い上げ、直線も脚を使って2着に食い込んだ。ラスト1ハロン11秒2で突き放した勝ち馬は強すぎた。2戦目は阪神の芝2000m(内)。ゲートは普通に出て、タテ長の展開で離れた5番手から。3コーナーを過ぎて押して上がってインに入り、抑えてまた息を入れる。直線入り口では先頭に立っていた。追われて少し頭が高くなったが、渋太く伸びて押し切った。馬場を考えると、2分02秒0(良)の勝ち時計は悪い数字ではない。ラスト1ハロンは12秒5だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってから熱心に乗り込んできた。21日の日曜には、坂路で54秒6-12秒5でやられている。水曜の本追い切りは、浜中俊が跨ってCWコースで併せ馬、ジュランビル(古馬オープン)を追いかける形。直線で内から並び、追われてしっかり伸びて先着した(相手は強くは追わず)。4ハロンが51秒台で、ラスト1ハロンは11秒台だった。一戦ごとに良くなっているという印象。スタミナを秘めていて、実際に阪神の2000m(内)で勝っている点は強調できる。重賞メンバーになるが、タフな馬場の中で脚をタメて乗ってくると食い込みがあっても。
【ジャスティンロック】評価A- 騎手S
栗東。リオンディーズ×アッミラーレ。母はダ1400mで2勝、芝1600mで2勝。3代母の仔にホクトベガ(エリザベス女王杯(牝馬三冠の最終戦))、フェブラリーS(当時はGII))。「サンデーサイレンスの4×3」等のクロスあり。中京の芝2000mでデビュー、攻め量は十分。超スローの中、じっくり構えて外めの追走に。4コーナーは大外を回し、直線は舌がハミを越しながらしっかりと伸びてくる。逃げたトゥデイイズザデイが11秒7-11秒1-11秒2で上がってはいかんともしがたく、1馬身差の2着までだった(自身の上がりは33秒6)。2戦目は阪神の芝1800m(外)。ゲートが開いて左にヨレ、慌てずそのままタメていく。3コーナーを過ぎて追い上げ、直線は外を伸ばす形に。やはり舌がハミを越し、内にモタれるところがあったが、長くしっかりと伸びて差し切った。ゴールした時に余力が残っていた。中間は短期放牧に出され、栗東に戻ってからは大きめの攻めが中心。ただ、同厩のオープン馬と併せ馬をやっている。今週は松山弘平が跨って坂路に入れ、ケイアイサクソニー(古馬オープン)と併せ馬。特に追うところはなく先着し、時計は54秒1-12秒6だった。少しトモが甘いし、気の悪さも残るが、バテそうにない感じで脚を使い続けるところは魅力である。今の荒れた馬場は少し走りづらいかもしれないが、持久力が試されるという意味では悪くない。ヤネはガッツリ追ってくる松山弘平。攻めが大きめな点がやはり少し気になるが、上位争いも可能な器である。
【ディープレイヤー】評価B 騎手A-
美浦。ディーマジェスティ×トウカイテイオー。母は芝1200mで2勝。母系から目立つ活躍馬は出ていない。「Northern Dancerの5×5」等のクロスあり。札幌の芝1800mでデビュー。ソツなく立ち回り、直線で先頭に並びかけたが、残り200mを過ぎて大きく左に流れてしまう。その分の2着だった。中山の2戦目は好位から。向正面で外が動いて抜いていったが、動じてはいなかった。直線入り口で少し外に逃げていたが、何とか我慢。直線で脚を使って早めに先頭に出たが、最後で差されて2着に終わった。3戦目は府中の芝1800m。ゲートが開いて右にヨレて接触。そこからはじっくりと脚をタメ、直線は外を伸ばす形に。追われると大きな走りでしっかりと加速し、長く脚を使って差し切った。レースのラスト1ハロンは11秒9で、自身はここを推定11秒6で駆けている。上がりは33秒6だった。中2週と間隔は詰まっているが、しっかりと攻められている。日曜に坂路で55秒9で乗られ、水曜の本追い切りはウッドコースでの併せ馬。大きく追いかけ、自身は首を下げて気合十分の走り。直線で抑えたままで内から追いついて同入した。時計は66秒3-11秒9。陣営は「予定より速くなってしまった」と話していて、やる気になりすぎているのを気にしているようだ。そんな状況で西への長距離輸送がある。将来性は感じられ、当日に落ち着きがあり、レースに行って折り合いがつけば浮上する可能性も。
【トゥデイイズザデイ】評価A- 騎手B
栗東。ディープインパクト×Kitten's Joy(サドラーズウェルズ系)。母系から目立つ活躍馬は出ていない。「Northern Dancerの5×5」等のクロスあり。中京の芝2000mでデビュー、攻め量は十分。ゲート内で後ろを踏ん張っている感じだったが、何とか五分に出る。行き脚は良く、楽にハナへ。道中は軽く引っ張りつつでスローに落とした。1000m通過は65秒8という遅さだった。直線に向いてからも楽。坂では少し頭が高くなったが、気にするほどではないだろう。しっかりと首は使っていた。スピードに乗ってからはディープインパクト産駒らしいバネの利いた走り。最後まで速い脚を使い続け、危なげなく押し切った。勝ち時計が2分04秒8(良)と遅いのは致し方なく、上がりは11秒7-11秒1-11秒2の34秒0と速かった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからCWコースを中心に坂路でも乗って意欲的に攻められてきた。2週前、1週前と古馬と併せ馬でやり、今週は武豊が跨ってアイスバブル(古馬オープン、攻め駆けしないタイプ)を追いかける稽古。内から楽に並び、直線で少し強く追われると推進力あふれる走りで一気に引き離して先着した。時計は66秒台-11秒台だった。デビュー時よりもハードにやられていて、いい仕上がりにあるのは間違いない。ただ、今回はデビュー戦みたいなもの。新馬のペースが緩すぎたので…。馬自身はレースセンスが高そうで、レースが流れても対応できるはずだし、タメれば弾けるというイメージも沸く。本当なら軽い馬場で瞬発力を活かしたいところ。阪神の荒れた芝は歓迎できるものではないが、能力の高さで克服してきそうだ。素質は非凡で、陣営は「クラシックに乗せたい」と話している。主力視するのが当然だろう。武豊は2週前のデイリー杯2歳Sのドグマ、先週の東京スポーツ杯2歳Sのアルナシームと、どちらも抑え込めずに掛かって結果を出せなかった。2週連続で2歳重賞でみっともない騎乗を見せてしまっている(馬の気性もあるが…)。今回はしっかりと能力を引き出してもらいたいものだ。
【ビーアストニッシド】評価A- 騎手A+
栗東。アメリカズペイトリオット×ネオユニヴァース。祖母の仔にライジングリーズン(フェアリーS)。3代母の仔にブルーコンコルド(東京大賞典、JBCマイルなど地方の交流GIを7勝、中央ではフェブラリーS2着)。5代アウトクロス。中京の芝1600mでデビュー、攻め量は十分。ゲートが開いて大きく左にヨレ、バカつくような感じになった。うながすとやる気が入り、2頭の外で力んだ走りになる。直線で先頭に出たが、フラフラして真面目に走らない。力を出せずに結局は3着に落ちた。2戦目は阪神の芝1600m(外)。うながして序盤は先頭。外が行って2番手になり、道中は力んで走っていた。直線に向いて内にモタれて追いづらくなったが、岩田康誠が何とか伸ばす。食い下がっていたソングフォーユーを交わし、1馬身差で勝利をもぎ取った。レースの上がりは11秒2-10秒6-11秒7の33秒5で、自身の上がりは33秒3。流れは緩めだったが、馬場を考えると評価できる上がりの数字である。1分35秒4(良)の勝ち時計も悪くない。中3週の競馬になるが、中間も栗東でしっかりと乗られている。1週前に坂路で楽に53秒7-12秒9。今週は岩田が跨ってCWコースに入れ、終いに追われてしっかりと伸びた。時計は69秒台-11秒台だった。3戦目になるが、デキはキープしている感じだ。マイルを使っているのは同馬だけ(他は1800mと2000m)。流れるレースを経験しているのは優位点ではあるだろう。ただ、現段階では気性面に難あり。コーナーで息が入ってくれるといいが、やはり距離が延びるのは心配である。前走の上がりを見てもスピードのレベルは高い。うまく息が入ると粘りを見せるシーンがある。
【フィデル】評価A+ 騎手S
栗東。ハーツクライ×バーンスタイン(ストームキャット直仔)。母はアメリカ産馬で、姉にシャンパンルーム(BCジュヴェナイルフィリーズ)。「Northern Dancerの5×5」等のクロスあり。小倉の芝1800mでデビュー、攻め量は豊富、古馬オープンに先着。出は五分だったが、ゆったり行かせて4番手をポツンと追走。3コーナーを過ぎて軽く押し、反応してスッと上がっていく。4コーナーでは先頭に並んでいた。直線で追われてしっかり伸びて抜け出し、最後まで脚を使ってまったく危なげなく勝ち切った。勝ち時計は1分50秒7(良)。自身の上がりは34秒0で、ラスト1ハロンは11秒5という速い数字だった。ただ、この開催はJRAの歴史上で最も時計が速い馬場と言えるような状況だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは意欲的に乗り込んできた。1週前にはジョッキー騎乗、CWコースでダービー馬マカヒキと併せ馬。追いかける形から内に並び、強めに追われて先着している。内めを通ったものといえ、64秒級-12秒級と優秀な時計だった。今週は川田将雅が跨り、坂路でヴァルコス(古馬オープン)と併せ馬。相手が動かなかったが、楽な手応えのまま力強く先着した。時計は53秒0-12秒5だった。新馬の時より馬体にボリュームがあり、明らかに成長している。高速馬場だった小倉を走り、2戦目の重賞が馬場が荒れている阪神、さらに距離延長。厳しい状況ではあるが、それらを克服する可能性を秘めた素材である。そうでないと友道康夫師もマカヒキやヴァルコスの調教パートナーをつとめさせたりしないだろう。ユーキャンスマイルと併せたこともある。ヤネは新馬に続いて川田将雅。どんな走りを見せるか注目したい。
【ポッドボレット】評価A+ 騎手A-
栗東。ジャスタウェイ×メダグリアドーロ(サドラーズウェルズ系)。母はアメリカ産馬で、ジャストアゲイムS(GI)勝ち。母系から北米のGIII級は出ている。5代アウトクロス。函館の芝1800mでデビュー。中位の内めを進み、4コーナーで少し寄られて馬と人(武豊)が過剰反応して下がる。直線は内めを伸ばし、脚を使って2着とクビ差の3着で入線した。力を余したレースだった。2戦目は札幌の芝1800m、好位の外でスムーズな競馬。4コーナーで追わると頭を上げてイヤがっている感じで、直線もそんな状態の2着に終わった。秋の3戦目は舞台が阪神の芝1800m(外)。好スタートを切り、控えて好位の後ろの外から。手応えは楽で、3コーナーを過ぎて徐々に上がっていく。直線で追われてやはり頭が少し高くなったが、2戦目よりは真面目に走り、頑張っていた2着馬を交わして初勝利を決めた。1分46秒9(良)は上々の数字。レースの上がりは11秒2-10秒9-12秒1の34秒2だった(自身は34秒1)。中2週とレース間隔は詰まっているが、1週前にCWコースでサヴォワールエメ(古馬オープン)と併せて66秒級-12秒級で追われている。今週は坂路に入れて気合を表に出した走り。頭は少し高いが、首はしっかりと使っている。強く追われることはないまま力強く駆け抜け、時計は53秒0-37秒7-12秒3だった。前走を使って、上積みを乗せてきた。外回りの方が向いているが、内回りの2000mにも対応できるはず。豊富なスタミナを感じさせるし、前で流れに乗れるのもいい。怖い存在だ。
【ライラック】評価A+ 騎手A+
牝馬、美浦。オルフェーヴル×キングカメハメハ。母は芝1800mで1勝。兄にブラックホール(札幌2歳S、菊花賞5着)。祖母はブリーリッジリバー(桜花賞2着)。4代母スカーレットインクの系統からは、ダイワメジャー(天皇賞(秋)、皐月賞などGIを5勝)、ダイワスカーレット(有馬記念、エリザベス女王杯などGI級を4勝)、ヴァーミリアン(フェブラリーS、ジャパンカップダート、地方の交流GIを7勝)など、活躍馬が多く出ている。「サンデーサイレンスの3×4」等のクロスあり。府中の芝1800mでデビュー、攻めは併せ馬で先着多し。ゲートの出は良く、緩い流れの中で好位につけてなだめつつの手応えだった。直線に向くと、ミルコ・デムーロが本気で追わず、少し手綱を動かして気合をつける感じ。それでも馬はしっかりと脚を使い、残り200mを過ぎて抜け出した。そのまま楽な感じで一杯には追われず、最後は手綱を抑えて1着でゴールした。ステッキは使おうともしていなかった。その後の調整は順調。デビュー前は終い重点ばかりだったが、今回は1週前にウッドコースで66秒3-11秒8で強めに追われている。遅れはしたものの、大きく追走していたから問題はないだろう。今週は石川裕紀人が跨り、ウッドで併せ馬、内めを通って前を追いかける形。直線で内の直後まで来たが、石川は手を動かさず、しかし馬はしっかりと伸びている。最後で並んだところがゴールで、時計は67秒6-11秒7だった。初戦よりも実のある稽古ができた。血統、新馬の勝ちっぷりから秘めた能力は相当。相沢郁師は「兄のブラックホールより素質は上」と話している。1戦1勝の美浦の牝馬が関西圏の男馬がいる重賞を使うというのもなかなかのことで、陣営の期待がうかがい知れる。体は小ぶりなので、長距離輸送で馬体を減らさないといい。右回りが初めて、距離が初めてで、初戦とは流れも違ってくる。厳しい条件ばかりなので簡単ではないだろうが、互角にやれるだけのモノを秘めた牝馬であることは間違いない。好勝負になっても。
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阪神はAコース使用8週目。内は芝が剥げてボコボコした状態で、ここを走る馬はかわいそうなぐらいである。来週になって仮柵を設置してBコースになるが、荒れた部分が完全に隠されるわけではない。そもそも、内だけでなく、全体が悪くなってきている。
体ができていない2歳馬にとって、酷な状況と言えるだろう。クラシックに乗ってくる可能性を秘めた素質馬が複数頭いるが、馬場を考えると馬券で勝負するようなレースではない。
また、超スローの競馬しか経験したことがない馬が多く、レースが流れた時にどんな走りになるのか読みづらいところがある。そこで、伏兵馬ばかり3騎を狙うことにした。
◎は辻野泰之厩舎(栗東)のポッドボレット。3戦目に阪神の芝1800m(外)で初勝利を挙げたが、1分46秒9(良)の勝ち時計は水準以上で、ゴールした時に余力が残っていた。
中2週でもしっかりと乗られてデキは良さそうだし、走るごとに競馬がうまくなっているので、内回りの2000mにも流れに乗ってソツなく対応してくるだろう。
問題は1番枠を引いてしまったこと。内を走って直線で伸びるスタミナを残すのは難しく、他を行かせて少し外に出すような乗り方をするのが理想だろう。逃げの手を打つ可能性もなくはないか。
ヤネはテン乗りで岩田望来。デビュー3年目の望来はこれまで重賞に81回も乗せてもらっていて、勝ち星が1つもない。ただ、技術的にはしっかりしていて、今年は78勝を挙げている。
厳しい枠になったが、うまく誘導し、直線はなるべく馬場の良いところを走らせてもらいたいものだ。ある程度は流れたレースを経験しているのは強みになるし、穴を開けるシーンがあっても。
2頭目の伏兵馬は、寺島良厩舎(栗東)のシホノスペランツァ。2戦目に今回と同じ舞台で初勝利を挙げていて、自在に動いて勝ちっぷりは良かった。
血統面からもスタミナがありそうで、他が荒れた芝で動けなくなるようだと、浮上する余地が生まれる。浜中俊が考えて乗ってきそうだ。
3頭目の伏兵馬は、飯田雄三厩舎(栗東)のビーアストニッシド。これまでの2走はマイルで、前走が阪神の外回り芝1600mだった。2番手の追走で力みがあり、直線は内にモタれと大変だったが、それでもラスト1ハロンを11秒7で駆けて勝ち切ったのだから力がある。
2000m向きの気性でないのは確かだが、みなが抑え合ったりすると、かえって息が入るかもしれない。岩田康誠は2度目の騎乗になるし、先行馬に利があるような展開になるとあるいは。
△のライラック(牝馬)、※のフィデル、×のトゥデイイズザデイ、ジャスティンロック、キャンデセントは人気になってくる。各馬、持っている能力はかなり高い。荒れた馬場の中で結果を出すと、先が楽しみなる。
残ったディープレイヤー、グッドフェイスも力はあって、切り捨てるわけにはいかない。
10頭立てで3頭の穴馬を狙うわけだが、いつもと特に変わらない予想スタイル。高配当期待で、連勝式は手広く買っていきたい。
◎1番ポッドボレット
○4番シホノスペランツァ
▲3番ビーアストニッシド
△6番ライラック
※7番フィデル
×5番トゥデイイズザデイ
×8番ジャスティンロック
×9番キャンデセント
×2番ディープレイヤー
【単勝】1番(10%)
【複勝】1番(40%)・4番(30%)・3番(20%)
──────────────
【馬連&ワイド】(ながし)
1→全通り
4→全通り
3→全通り
──────────────
【3連複】(軸1頭ながし)
1→全通り(36点)
【3連複】(軸2頭ながし)
3.4→全通り(8点)
──────────────
【3連単】(軸2頭マルチ)
1.4→全通り(48点)
1.3→2.5.6.7.8.9.10(42点)
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【土曜後半レース】
茨木S
3連単 4万 350円
3連複 7,340円
複 勝 170円(90%)
○※◎でヒット
東京12R
3連単 6,840円
3連複 1,860円
複 勝 150円(80%)
○×◎でヒット
シャングリラS
馬 連 270円
単 勝 230円(20%)
複 勝 120円(80%)
◎クロパラントゥ1着(2人気)
◎○でヒット
東京10R
シャングリラステークス 11月27日(土) 実力馬がそろって
3勝クラスのダート戦らしく、実力馬がそろっている。底が割れない馬もいて、楽しみな一戦だ。
◎クロパラントゥは3歳のセン馬で、中央に戻ってから2戦2勝。前走は2番手から抜け出して快勝する競馬で、レースの上がりは11秒8-11秒9-12秒1の35秒8という速さだった(自身は35秒7)。
中2週でも疲れは見られないし、ヤネは引き続きルメールで、1400mの距離も問題ない。3勝クラスでも勝ち負けになる。
○コラルノクターンは前走で良の府中ダ1600を1分36秒0の好時計で駆けた。直線で早めに抜け出す正攻法の競馬で、勝ったフルデプスリーダーは次走でオープンを2着している。
気性面に課題があって安定感は求められないが、今回はヤネが世界で活躍する剛腕のムーア。1400mに詰まっても問題ないし、頭で来るシーンまである。
▲は折り合いがつけば1400mでも伸びを出せるララクリュサオルで、以下はフィールザファラオ、バンブトンハート、クインズヴィヴィ。
◎と○の2頭に人気が集中していて、配当を合わせるのはなかなか難しい。
◎11番クロパラントゥ
○3番コラルノクターン
▲10番ララクリュサオル
△4番フィールザファラオ
※7番バンブトンハート
×1番クインズヴィヴィ
×8番メイショウマサヒメ
×15番ソーラーフレア
×14番ローレルジャック
【単勝】11番(20%)
【複勝】11番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
11→1.3.4.7.10
【馬連&ワイド】
3-11.3-11
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【3連複】(軸1頭ながし)
11→1.3.4.7.10(10点)
【3連複】(軸2頭ながし)
3.11→1.4.7.10(4点)
3.11→4.10(2点)
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【3連単】(軸1頭・1着固定)
11→1.3.4.7.10(20点)
【3連単】(軸1頭・2着固定)
11→1.3.4.7.10(20点)
【3連単】(フォーメーション)
1着:3.11
2着:3.11
3着:1.4.7.10(8点)
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東京12R
3歳以上2勝クラス 11月27日(土) 3歳の牝馬に注目
2勝クラスの芝1600m戦。高い潜在能力を秘めている3歳の牝馬に注目することにした。ただ、フルゲートの18頭立てで、複数頭は力を出し切れないといったレースになるだろう。
◎アラビアンナイトは春にスイートピーS(L)で2着に駆けた3歳の牝馬。この時の勝ち馬タガノパッションは、次走でオークスを4着している。
前2走はリズムを欠いた走りで参考外と言え、立て直した効果に期待したい。3歳になってからは坂路が中心だったが、今回は美浦のウッドコースに入れて長めから負荷をかけられている。2勝クラスはクリアしないといけない素材。
○クリーンスイープも素質ある3歳の牝馬。春は体質にも気性にも課題があったが、それでも力のあるメイサウザンアワーと差のない勝負をするなど、結果を出していた。
こちらも美浦のウッドコースで意欲的に乗られていて、リフレッシュさせた効果は十分。本格するのは先かもしれないが、自己条件でタメる競馬をすればしっかりと伸びてくる。
▲ショーヒデキラ、△スイートセントは、府中で流れが向くと、しっかりと末を伸ばしてくる。以下はグレイトオーサー、チアチアクラシカ、リメンバーメモリーなど。
人気は割れていて、連勝式は手広く流していきたい。午前の段階のオッズでは、◎アラビアンナイトの単複に妙味あり。
◎13番アラビアンナイト
○4番クリーンスイープ
▲15番ショーヒデキラ
△12番スイートセント
※6番グレイトオーサー
×16番チアチアクラシカ
×11番リメンバーメモリー
×2番エバーミランダ
×9番プレトリア
【単勝】13番(20%)
【複勝】13番(80%)
──────────────
【馬連&ワイド】(ながし)
13→全通り
【馬連&ワイド】(ながし)
13→4.6.16
【馬連&ワイド】
4-13
──────────────
【3連複】(軸2頭ながし)
4.13→全通り(16点)
13.15→全通り(16点)
12.13→全通り(16点)
【3連複】
4-6-13・4-6-13・4-13-16・4-13-16・4-13-15(5点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
13.4→全通り(96点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
13.4→6.16(12点)
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阪神10R
茨木ステークス 11月27日(土) タフな戦いに…
阪神のダートは良馬場でタフな状態。3勝クラスでメンバーがそろっていて、レースはソコソコ流れそうだ。3コーナーを過ぎて外を動かすジョッキーが出てくるし、直線は上りがかかって底力を試される追い比べになる。
◎ユアヒストリーは阪神のダ1800mで(3.1.1.0)と崩れずに駆けている3歳馬。2走前の2勝クラス勝ちは後続に5馬身の差をつけて1分51秒7(良)の好時計で圧勝する強さで、連闘で挑んだ昇級戦で0秒2差の3着に食い込んでいる。
ひと息入れて仕上げ直し、しっかりと乗られて気配は良好。器用なタイプではないので16頭立ての中を動いていけるかが鍵になるが、阪神なら確実に末を伸ばしてくる。腕力があって追いの強い松山弘平が合っているのは明らかだ。
○ダノンハーロックは祖母がシラユキヒメで、白毛の血脈の3歳馬。走りはダイナミックで、1勝クラスと2勝クラスを難なく連勝した。さらにクラスが上がり、淀みのないペースに対応できるかがポイントになる。そこは川田将雅の腕に期待したい。
以下、ハンディーズピーク、ゴールドパラディン、モダスオペランディなど、警戒が必要な勢力が多くいる。
連勝式の人気は割れていて、手広く買って大きな配当になるのを待ちたい。
◎12番ユアヒストリー
○6番ダノンハーロック
▲7番ハンディーズピーク
△5番ゴールドパラディン
※14番モダスオペランディ
×1番サトノガイア
×9番ミステリオーソ
×8番ムエックス
×16番マイネルアストリア
【単勝】12番(10%)
【複勝】12番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
12→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
6.12→全通り(14点)
7.12→全通り(14点)
5.12→全通り(14点)
12.14→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
12.6→全通り(84点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
12.6→7.9(12点)
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阪神12R
3歳以上2勝クラス 11月27日(土) 外枠の差し馬狙い
芝は荒れた状態、内回りの芝1200m戦でスピードある先行馬が複数頭。ハイペース必至の情勢で、定石通り外枠の差し馬を狙っていきたい。
◎グリンデルヴァルトはスタートでアオることがあるが、タメを利かせれば終いは確実伸びてくる。3走前に福島で2着していて、前2走は条件や展開が合わなかった。
阪神の1200mでは3歳1勝クラスを勝っていて、この時は重馬場の中を力強く抜け出して2着に2馬身の差をつけた。力の要る馬場は問題としない。
ヤネはガッツリ追ってくる松山弘平。いい脚を使う時間が意外と短く、そのあたりは考えて乗ってくるだろう。ハマるシーンがあっていい。
○ルクルトは長欠明けだった福島戦で2着。ハイペースになって前が崩れ、大外からグイグイ伸びてクビ差まで迫った。
遠征後の中1週というのはいい材料ではないが、攻めはしっかりとやられている。今回も“勝負を捨てる”という勝負に出そうで、再度の台頭があって不思議はない。阪神でも走れるはず。
以下、サトノジヴェルニー、リャスナ、ラヴケリーなど、軽視できない勢力は多い。
馬場を考えると波乱になる可能性があり、連勝式は手広く買っていくことにした。
◎14番グリンデルヴァルト
○15番ルクルト
▲13番マッスルマサムネ
△11番サトノジヴェルニー
※7番リャスナ
×2番ラヴケリー
×12番エーティーメジャー
×16番アールラプチャー
×10番マジックバローズ
【単勝】14番(10%)
【複勝】14番(60%)・15番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
14→全通り
15→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
14.15→全通り(14点)
13.14→全通り(14点)
11.14→全通り(14点)
7.14→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
14.15→全通り(84点)
【マイルチャンピオンシップ週の予想と結果、全頭診断・騎手評価】
(2021年11月20日・21日)
【日曜メインレース】
霜月S
馬 連 1,000円
ワイド 450円
ワイド 5,330円
単 勝 350円(20%)
複 勝 190円(80%)
◎ヘリオス1着(1人気)
マイルチャンピオンシップ
馬 連 370円
○▲のタテ目、◎サリオス6着
東京11R
霜月ステークス 11月21日(日) 砂の実力馬そろう
東京のダ1400mで争われるオープン特別。
向正面からのスタート、箱が大きく、ワンターンのコース。スタート地点は下り坂になっていて、3コーナー前から小さめの山を上って下る。直線に入って残り200mの手前までは長い上り坂。直線距離は501.6mとなっている。
土曜の競馬を見ると、ダートはパサパサで少しタフなぐらいの状態になっているという印象。レースが流れ、差し、追い込みが決まるケースが見られた。ただ、オープン馬にとってすれば、特に走りづらい馬場ではないだろう。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アイアムハヤスギル】評価B 騎手B
5歳馬、美浦。4歳の7月に福島ダ1150mで2勝クラスを勝ち、3勝クラスをクリアするのには8戦を要した。舞台は中山のダ1200m、ハンデは55キロ、不良でスピードが出る馬場。前が飛ばして3ハロン通過が33秒2と速くなり、中位の追走で脚が溜まる。直線はひらけたところを伸ばすことができ、しっかりとした脚で差を詰めて交わし切った。勝ち時計は1分09秒4と速く、自身の上がりは35秒4だった。その後は放牧へ。美浦に戻ってからウッドコースで乗り込み、2週前に65秒8、1週前に65秒5と好時計を連発。今週は馬なりで66秒8-12秒4だった。前走は大きめの攻めが中心で、その時以上のデキにあるのは間違いない。右回りだと内にモタれるところがあり、左回りは合う。ただ、1400mは少し長くて、伸びてはきても最後でジリッぽくなるケースが多い。ハンデは54キロ。目立つ好馬体の持ち主でもあり、オープンで通用していい。折り合ってロスなく立ち回ることができれば、差のない勝負になっても。
【イメル】評価A+ 騎手A-
5歳馬、栗東。1勝クラスを勝った時の2着馬がトップウィナー(のちにオープン特別勝ち、プロキオンS2着)、2勝クラスを勝った時の2着馬がスリーグランド(のちにオープン特別勝ち、先週の武蔵野Sで5着)。条件級の時代から、かなり強い相手と戦っていた。今年の6月に中京ダ1400mで3勝クラスをクリア。少し出して好位のインにつけ、直線は外に出して追い出す形に。しっかりと抜けて快勝し、良で1分22秒9と速い勝ち時計になった。オープン緒戦のNST賞(ハンデ55キロ)は忙しい新潟のダ1200m、スタートでアオる。それでも直線は外からグイグイ伸びて3着に上がった。続いて中9日で佐賀のダ1400mのサマーチャンピオン(ハンデ55キロ)。2番手につけたが、外からコパノキッキングに突かれ、厳しい展開になってしまった。バテての4着。ラプタスが7馬身差で圧勝し、2着とは0秒2差だった。その後は短期放牧に出され、栗東に戻ってからは坂路で意欲的な調整ぶり。1週前、今週とマイルチャンピオンシップに出走するインディチャンプと併せ馬を行った。1週前は51秒5-12秒4でわずかといえ先着、今週は52秒0-12秒7で同入している。追ってビュッと伸びるわけではないのだが、リズム良く走れるダ1400mは(3.2.2.4)。3勝クラスで3着したことがあり、府中も問題ない。ハンデは55キロ。柴田大知はテン乗りになるが、変な癖がある感じはしないし、しっかりと誘導してくるだろう。相手は強いが、崩れるケースは考えづらい。
【クリノケンリュウ】評価B 騎手B
7歳馬、栗東。5歳の秋に阪神のダ1400mで3勝クラスをクリアした。続いて中1週でオープン緒戦のギャラクシーS、舞台はやはり阪神のダ1400m。行きたがって抑えつつの追走になったが、直線で渋太く脚を使って3着に上がった。その後は7戦して最高が9着となっている。5走前と3走前は鼻出血を発症。2走前はまともに掛かって競馬にならず。秋緒戦の前走は、内田博幸が外へ外へと動かして雑に乗っての15着で、0秒9差なら悪い走りでもない。中間はCWコースで乗られ、1週前が67秒台-12秒台で、今週は内めを回って69秒台-12秒台。目立つ攻めではないが、動く方ではないから問題はないか。府中のダ1400mはオープン特別を1走していて、気の悪さを見せて14着だった。ハンデは53キロ。力は持っていて、折り合って直線で伸びる余力を残せるかが鍵になる。
【ゲンパチフォルツァ】評価B 騎手B
3歳馬、美浦。母は芝のスプリンターとして活躍したアイラブリリ(京阪杯2着)。今年の3月に中山ダ1200mで3歳1勝クラスを快勝した。続く阪神ダ1400mの端午Sは4着。テンに少し出し、抑えて引くと行きっぷりが悪くなって下がってしまう。それでも直線でジリジリと伸びてきた。次走で府中ダ1600mの青竜Sを使ってV。大外13番枠から抜群のスタートを決めて2番手へ。道中は抑えつつの追走になる。直線で楽に先頭に立って抜け出し、最後は詰め寄られながらも押し切った。当日は良でも少し走りやすい馬場だったが、1分36秒1の時計は評価できる。3歳重賞のユニコーンSは、ハイペースの中で少し力んで好位を進む形になり、直線で失速して11着に終わった。秋緒戦の大阪スポーツ杯(阪神ダ1200m)は、初めて古馬と走って12着。タイミングが合わない感じで出遅れ、酒井学が慌てて押していく。最外の追走でまともに掛かり、みっともない騎乗になった。末をなくして当然である。中間は美浦でウッドコースを中心に熱心な乗り込み。今週は大外を回っての併せ馬で、67秒9-51秒7-12秒2でしっかりと追われて同入した。遠征後でも使った分の上積みを見込んでいいか。3歳でハンデが54キロだが、自身は問題にしない数字である。府中のダ1400mなら、脚はタメやすいだろう。ヤネが甘さのある武藤雅で、しっかりと御して誘導できるかだ。まだ安定味は求められないが、素質的には通用するので。
【サンライズラポール】評価A- 騎手B
4歳馬、栗東。3歳の秋に初めてブリンカーを着けて1勝クラスを勝ち、2勝クラスは2着、2着、2着、1着でクリア、3勝クラスは2着、1着でクリア。7戦連続で連対して、オープンまで上がってきた。2走前の2着は直線入り口で大きく外に出すロスがあってのもの。前走は舞台が今回と一緒で、中位のインを追走し、4コーナーで外に出していくという競馬に。直線はパワフルな走りでしっかりと伸び、差し切って勝利した。ゴールした時に余力が残っていた。その後は栗東の坂路で大きめを中心に熱心に乗ってきた。1週前に52秒6-12秒4を楽にマークし、今週も余裕ある手応えで53秒8-12秒4。前走時は一杯に追って50秒4を出していたので調整が違うが、力を出せる仕上がりにありそうだ。スタートはポンと出たり、行き脚が平凡だったりと、どちらのケースもある。抜け出すとソラをつかうところがあって、明らかにまだ全力を出し切っていない。オープンは壁になることはなく、しかもハンデが54キロ。ヤネはスムーズな競馬ができないことが多い三浦皇成だが、前走で同馬を勝利に導いているわけだし、うまく立ち回ってきてもらいたい。オープン緒戦でも好勝負が可能。
【シャイニーブランコ】評価B 騎手B
5歳馬、栗東。今年の2月に2勝クラスをクリアし、3勝クラスを勝ったのは4戦目。舞台は阪神のダ1200mで、抑えつつの手応えで脚をタメるという競馬になった。直線は内めを伸ばし、馬群を割ってグッと出て勝ち切った。自身の上がりは35秒3だった。続いて中1週で初のオープン、やはり阪神のダ1200m。無理せず下げたが、意外とレースが流れなかった。直線はよく伸びて0秒4差の6着、自身の上がりは35秒6だった。今回は中3週での関東遠征。坂路で乗り込み、今週はジョッキー騎乗で52秒3-12秒3をマークしている。デキはキープしている感じだ。1400mの距離では、今年の6月に3勝クラスで3着に駆けている。直線入り口で大きく外に動かしてロスがあり、それでもしっかりと脚を使っていた。府中のダ1400mにも対応できるだろう。ハンデは54キロ。相手は前走よりも強い印象だが、混戦になると浮上する余地がある。
【スマートダンディー】評価A+ 騎手A-
7歳馬、栗東。5歳時にコーラルS、6歳時にギャラクシーS、ポラリスS(58キロ)をV、いずれもダ1400mだった。今年の秋は、中京ダ1400mのエニフSを3着。59キロを背負っていたが、外の追走で走りが良く、直線で渋太く脚を使って馬券に絡んでいる。続く阪神ダ1400mのオータムリーフS(ハンデ57キロ)はクビ差の2着。やはり外を攻め、直線でしっかりと伸びて残り100mで先頭に立つ。最後は54キロのデンコウリジエールにクビだけ差されてしまった。走破時計は良で1分22秒8、非常に中身の濃い走りだった。中2週と間隔が詰まっていて、1週前はCWコースで終い重点でやられてラスト1ハロンが11秒台、今週は坂路で楽に54秒6-12秒2をマークした。疲れはないとみていいか。府中は(1.1.3.6)。不利を受けることがあったり、フェブラリーSを使ったりしていて、問題なく走れる。ハンデの57キロは何の不安もない数字。ヤネは追いが甘くて頼りない秋山真一郎だが、同馬に関してはしっかりと脚をタメてソツなく誘導してくる。中2週で遠征になる分がどうかだけで、当然のこと有力候補。
【タイムフライヤー】評価B 騎手A-
6歳馬、栗東。2歳時に芝でGIのホープフルSを制覇。3歳時は菊花賞で6着に健闘した。4歳の夏からダートを使い、同年の秋には武蔵野S(東京ダ1600m)を1分34秒8(良)と速い時計で走破して2着。5歳時にはフェブラリーSを早めに先頭に出る競馬で5着し、夏に北海道でマリーンSとエルムSを連勝している。6歳になって1月に東京ダ1400mの根岸Sで0秒1差の3着。タメを利かせて直線でグッと伸びて残り250mで先頭に立ち、最後は少し鈍って差し込まれた。その後はダートを3走して凡退し、芝を使ったスワンSも14着に終わっている。前進気勢が強すぎて力んで走るケースが多く、なかなか力を発揮し切れない。中2週での遠征になり、速い稽古は今週の坂路の1本。ニシノガブリヨリ(2勝クラス)と併せ、楽な手応えで先着した。時計は52秒0-12秒7だった。前走で馬体が減っていたので、上積みとなると微妙かもしれない。トップハンデの58キロは楽でないが、それよりもとにかく折り合い。ダ1400mでレースが流れれば息が入る可能性はあり、テン乗りの松岡正海が抑え込めるかにかかってくる。噛み合えば上位も可能だが…。
【ニシノデイジー】評価B 騎手A-
5歳馬、美浦。3代母がニシノフラワー(桜花賞、スプリンターズS、阪神3歳牝馬S)。2歳時には札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳と重賞を連勝し、GIのホープフルSで3着。3歳時は三冠に皆勤し、皐月賞は17着、ダービーは5着、菊花賞は9着だった。4歳以降は8戦してオール着外、特に前5走はすべて2ケタ着順に終わっている。ただ、昔からある気性難が問題で、力不足とか衰えたとかではない。今回は春以来で約5ヵ月ぶりの実戦。美浦に戻ってからはウッドコースと坂路を併用して意欲的に乗り込んできた。アナザートゥルース、マイネルサーパス、ホウオウトゥルースという同厩のオープン馬と併せ馬を積み、煽る動きを見せることもある。ウッドで5ハロン66秒台が2本、ラスト1ハロン11秒5が2回。仕上げに不安はなさそうだ。初めてダートを使うことになるが、走りからは問題なくこなしてきそう。ハンデは54キロで、力みやすい気性を考えると1400mの距離も合うだろう。前走のエプソムカップはブリンカーを着けてチグハグな競馬になっていて、今回は着けない。何と言ってもダービー5着馬。普通の競馬ができるかはやってみないとわからないが、勝たれたとして何の驚きもない。
【フィールドセンス】評価B 騎手A+
7歳馬、栗東。5歳の4勝目までは1700m以上。同年の秋から1400m以下を中心に使われるようになった。6歳の秋に府中のダ1300mで3勝クラスをV。出していって3番手につけ、直線に向くと残り400mで早くも先頭に立つ。そのまま渋太く脚を使って押し切った。7歳になって、春の3走は7着、5着、6着。中京ダ1400mでの5着は、大外16番枠から押して前に行き、並ぶのに近い形で3頭の外から。自身の3ハロン通過は33秒3とかなり速い数字になり、それでも直線で先頭に出かかってバッタリとは止まらなかった。今回は約半年ぶりの実戦。坂路で入念に乗り込み、今週は終いにしっかりと追われて54秒2-12秒4だった。コースで時計を出していない点は少し気になるが、動ける仕上がりにありそうだ。とぼけて走るところがあり、能力を隠し持っているという印象である。ハンデは54キロ。真面目に走り切るかは気分次第になるが、スムーズに運ぶと抵抗するシーンがある。
【フルデプスリーダー】評価A- 騎手A+
4歳馬、美浦。今年の6月に札幌のダ1700mで2勝クラスをクリア。現地に滞在しての連闘で、初めてチークピーシズを着けて臨んだ。2番手につけて手応えが良く、4コーナーで前がバテて自然と先頭に。直線でしっかりと伸びて、2馬身差で快勝した。新潟の3勝クラス緒戦は、好位に行ってなだめつつの追走、ペースは厳しめ。早めに動かして4角で並んだが、踏ん張り切れずに4着に終わった。続いて中2週で中山のダ1800m。好位の後ろの外を進み、4コーナーで仕掛けていく。しかし、内の馬が外に出てきて、かなり外に張られることになった。それでも直線でしっかりと伸びて4着に上がっている。次走は短期放牧を挟んで府中のダ1600m。無理せず中団で脚をタメ、4コーナーに来て抑えるぐらいの手応え。直線は馬群を割って伸び、先頭に立っていコラルノクターンを内から力強く交わして勝ち切った。良で1分35秒9の走破は優秀である。中1週で使ってきたが、今週はウッドコースで併せ馬を行い、67秒9-12秒1の時計で同入した。疲れはないとみていいか。まだ底が見えておらず、走りと血統から初めて走るダ1400mにも問題なく対応できるはずだ。ハンデは54キロ、ミルコ・デムーロは騎乗歴がある。オープン緒戦でも侮れないムードだ。
【ヘリオス】評価S 騎手A-
5歳のセン馬、栗東。2歳時に初勝利を挙げたのは札幌の芝2000m。3歳時に去勢手術を施され、この年の12月から短距離のダートを使うようになった。4歳の秋、ちょうど1年前に当レースをV。好位の外でなだめて脚をタメる形で、初の左回りだった分で外に逃げ気味だった。それでも直線残り200mで先頭に並び、しっかりと抜けて勝ち切った。最後はむしろ後ろを離すぐらいの勢いだった(勝ち時計は1分22秒8(良))。5歳になって緒戦の根岸Sは、直線で前が開かずに待つことになり、最後はインに入って脚を使った(8着)。続くフェブラリーSは、GIの厳しい競馬でしんがりの16着に終わっている。春のオアシスS(東京ダ1600m)は好位のインを抑えつつの手応えで進み、直線に入って少し外に切り返す形に。追われてしっかりと伸び、外から来た2着に交わされながら食い下がった。脚は残っていて、ゴールしたあとはこちらが前に出ていた。稍重のダ1400mだった欅Sは、2番手の追走でスイスイと走ってハイペースに。直線で抜け出して1200mを1分09秒5で通過し、さすがに苦しくなって4着に沈んだ。秋緒戦はグリーンチャンネルC。少し押してハナに行き、息が入って軽快なリズムで逃げる。直線でグッと離すと、横山武史が気を抜かせないように最後まで追って3馬身半差で快勝した。時計は良で1分22秒3と非常に速く、ラスト2ハロンは11秒7-12秒3だった。その後の調整は順調。1週前には松田大作が跨ってCWコースに入れ、新馬と併せ馬。65秒台-12秒台の時計で楽な手応えで同入した。今週も鞍上に松田、CWで併せ馬。ほぼ同入という形で、時計は68秒台-12秒級だった。いつも特別に速い時計は出さず、これで十分だろう。ハンデは57キロで問題なし。松田はテン乗りになるが、稽古で跨って感触はつかんでいるはずだ。リズムを崩さずにスピードを活かすと、異様な持久力を見せる。前走で完全本格化した可能性があるし、あっさり連勝を決めるシーンがあっても。
【ミッキーワイルド】評価B 騎手B
6歳馬、栗東。4歳時に今回と同じ舞台で3勝クラスを4馬身差で圧勝。次走でプロキオンS(中京ダ1400m)に挑み、アルクトスと半馬身差の2着に駆けた。3着がヴェンジェンス、4着がサンライズノヴァ、5着がマテラスカイだった。同年の秋に当レースを走り、外から差して勝ち切っている。時計は良で1分23秒9。5歳の春の欅Sは、差したと思えた態勢でアタマ差の2着だった。6歳になった今年の春には、栗東S(中京ダ1400m)で5着。4コーナーで大きく外に動かし、直線で伸びてはきたものの、残り100mで脚色が鈍ってしまった。今回は約半年ぶりの実戦。坂路で乗り込み、1週前に52秒0-12秒6でしっかりと負荷をかけられて、今週は52秒9-12秒5で追われた。仕上がりは悪くなさそうだ。ハンデは栗東Sから1キロ減って56キロ。順調に使えない分の弱みがあり、少し衰えた感じがしなくもない。それでも流れが向けば、直線で脚を使ってくるだろう。紛れがあれば。
【メイショウベンガル】評価B 騎手A-
4歳馬、栗東。3歳の春に初ダートという状況で1勝クラスを7馬身差で圧勝。3勝クラスを勝ったのは4歳になった今年の春で、阪神ダ1200mの不良馬場を渋太く伸びて凌ぎ合いで競り勝った。続く栗東S(11着)は若い小沢大仁が騎乗し、みずからハイペースに飛び込んでの失速。欅Sは大差しんがりの16着だったが、厳しい競馬のあとの中1週の関東遠征だっただけに致し方ない。秋緒戦のエニフSは4着。4コーナーで外を攻め、直線はソラを使う感じになりながら渋太く脚を使ってきた。続いて中山のながつきSは、春のように中1週での関東遠征。大外を攻める形で直線で伸び、最後は勢いが鈍って10着に終わった。0秒3と着差は大きくない。その後は2度の除外があり、時計が飛んでいる週がある。10月20日には坂路で51秒7、1週前の11月10日には坂路で52秒9-13秒9。今週はCWコースに入れて内めを回り、終いに追われて時計は67秒台-12秒台だった。陣営は「まずまず仕上がった」と話している。ハンデは54キロ。しっかりとタメを利かせれば、府中にも対応できるはず。相手は強く、もつれる展開になるのを待つ。
【モズダッシュスター】評価B 騎手B
5歳馬、栗東。今年の春に阪神のダ1200mで2勝クラスをV。3キロ減騎手を起用して斤量が54キロだったが、グッと抜け出して後続に3馬身の差をつける強さだった。2走後に今回と同じ舞台で3勝クラスをV。道中は中位の内で無理せず脚をタメ、3コーナーから徐々に外に動かしていく。直線は間を割る形になり、抜けてから長くしっかりと脚を使って差し切った。重で1分23秒2だから、時計面では強調できない。オープン緒戦は福島のダ1700mで、ジリジリと伸びての5着。ケンシンコウが圧勝し、2着との差は0秒3だった。阿蘇Sは伸びを欠いて11着だったが、福島遠征のあとの小倉遠征では厳しかったか。その後は放牧へ。栗東に戻ってから坂路でしっかりと乗り込んでいて、1週前にはメイショウテンスイ(オープン)と併せて52秒9-12秒3で同入した。今週は終いに強めに追われ、53秒0-12秒0をマークしている。仕上がりは良さそうだ。ハンデは54キロと手頃。時計面では劣勢で、道中で無駄に脚を使わず、上がりがかかる競馬になって伸びてこられるかといったところ。
【レディバグ】評価A+ 騎手B
3歳の牝馬、栗東。2歳時には阪神で新馬戦を5馬身で圧勝し、続く交流重賞の兵庫ジュニアGP(園田)でデュアリストと半馬身差の2着。3歳になった今年の春は、まず阪神ダ1400mの端午Sで2着に好走。3着がのちにユニコーンSを制覇するスマッシャーだった。続いて東京ダ1600mの青竜S。中1週での関東遠征という状況だったが、クビ差の2着に差し込んだ。日野特別(東京ダ1600m)は2勝クラスでハンデが53キロ。大外の16番枠だったが、スタートが良く、早めに内に寄せることができた。直線で外に出し、追われるとグイグイと伸びる。残り200mで交わし、抜けてから遊ぶようなところを見せながら2馬身半差で快勝した。良馬場でも午前までは稍重で、勝ち時計は1分35秒8だった。その後は休養を入れ、9月に桶狭間S(中京ダ1400m)で3勝クラスを一発クリア。流れに乗せて馬群に入る形になったが、周りを気にする感じはない。直線でバラけたところを追われ、グッと伸びて力強く抜け出した。日野特別と同じで着差は2馬身半。勝ち時計は走りやすい不良馬場の中で1分22秒4だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは入念に乗り込んできた。1週前にCWコースで追走して楽に先着し、時計は66秒級-12秒級。今週は坂路で大きめを乗る感じで、時計は54秒6-12秒3だった。動ける仕上がりにあるとみていい。行きっぷりが不安定だったりで若さが目立っていたが、徐々にレース運びがうまくなり、集中して走るようにもなっている。ハンデは52キロ。酒井学は青竜Sまで手綱を取っていて、1週前と今週の稽古で跨っていた。雑に動かすところがあるジョッキーだが、慌てずに乗って力を引き出してもらいたいところである。古馬のオープンでメンバーも流れも違ってくるが、勢いと将来性には注目すべき。
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府中では先週にダ1600mの武蔵野S(GIII)が行われたばかりだが、翌週のダ1400mのオープン特別もなかなかの好メンバーになった。ハンデ戦になり、6キロの上下差がある。
◎は寺島良厩舎(栗東)のヘリオス。自分のリズムで先行すると異様な持久力を発揮し、復帰戦のグリーンチャンネルカップ(L)は力強く逃げ切って1分22秒3(良)で圧倒する強さだった。
その前走は久々で16キロ増。陣営は「太かった体は今回の方がいい」と話している。ハンデは57キロで問題なし。主張すればハナを切れる顔ぶれになり、再度の押し切りがある。
○レディバグは3歳の牝馬でハンデが最軽量の52キロ。2番枠を引き、酒井学がヘリオスの逃げを意識して乗ってくるだろう。相手が渋太いので、早く動くと返り討ちにあう危険性が出てくるが、3歳の勢いと斤量差で勝ち切ることも考えられる。
▲はダ1400mでソツなく立ち回ってくるイメル(55キロ)で、△はまったく衰えを見せない7歳のスマートダンディー(57キロ)、※は府中で確実に脚を使ってくるフルデプスリーダー(54キロ)。
以下、サンライズラポール、ゲンパチフォルツァ、フィールドセンスなど、警戒が必要な勢力が多くいる。
ハンデ戦になるし、連勝式は手広く買っていきたい。入線順が狂うか、伏兵馬が飛び込んでくるかで、配当が大きくなってくれると理想的。
◎7番ヘリオス
○2番レディバグ
▲9番イメル
△15番スマートダンディー
※16番フルデプスリーダー
×14番サンライズラポール
×12番ゲンパチフォルツァ
×11番フィールドセンス
×4番タイムフライヤー
【単勝】7番(20%)
【複勝】7番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
7→全通り
【馬連&ワイド】
2-7・2-7・2-7・2-15・2-16・2-14
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【3連複】(軸2頭ながし)
2.7→全通り(14点)
7.9→全通り(14点)
7.15→全通り(14点)
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【3連単】(フォーメーション)
1着:2.7
2着:2.7
3着:全通り(28点)
【3連単】(軸2頭)
1着:7
3着:2
相手:全通り(14点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
7.2→9.14.15.16(24点)
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阪神11R
マイルチャンピオンシップ(GI) 11月21日(日) マイルの強豪ズラリ
阪神の芝1600m(外)で争われるGI競走。
向正面からのスタート、外回りでワンターンのコース。4コーナーの残り600mから直線残り200mまで下り坂が続き、残り200m~100mは急な上り坂になっている。直線距離は473.6m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mあたりからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の7週目で、Aコース使用7週目になっている。JRAからは「コース全周に亘り、内側に傷みがあります。特に内回り3コーナーから4コーナーと正面直線の傷みが進んできています」と発表があった。
土曜の1勝クラス以上の番組に、外回りの芝1600mと芝1800mはなかった。3勝クラスの芝2400m(外)戦は、バラけてタテ長の競馬になり、1000m通過が61秒1。離れた4番手を進んでいたテーオーロイヤルが直線で馬場の中ほどから抜け出して勝利した。2着は2番手を追走し、直線で内を避けたニホンピロスクーロ、3着は外から差したエドノフェリーチェだった。勝ち時計は2分24秒9(良)で、上がりは12秒0-11秒3-12秒4の35秒7だった。
芝2000m(内)のアンドロメダS(L)は、1000m通過が61秒1で、やはりタテに長い展開に。中団を進んでいたラーゴムが外から伸びて差し切り、2着は中位追走から内めを捌いて抜けてきたボッケリーニ、3着は大外から追い込んだプレシャスブルーだった。勝ち時計は1分59秒8(良)で、上がりは11秒4-11秒6-12秒5の35秒5だった、
外めからの差しが決まりやすい状況。また、未勝利、新馬も含め、内枠に入った馬は結果を出すのが難しかった。日曜も傾向に大きな変化は出ないと思われる。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【インディチャンプ】評価A- 騎手A+
6歳馬、栗東。4歳の春に高速馬場の中で安田記念を1分30秒9で差し切ってV、秋のマイルCSは直線で一気に抜けて完勝。5歳だった昨年は、安田記念を稍重の中で3着。グランアレグリア、アーモンドアイに続いたもので、道中で右トモを落鉄していた。秋のマイルCS(阪神)はスプリンターズSをトモの筋肉痛で回避したという経緯があり、レースは直線で先頭に立つシーンがあっての2着だった。6歳になった今年の春は、まず高松宮記念でキャリア初の1200m参戦。重の中で馬場の悪い内を伸ばす形になり、外の2頭に差されての小差3着だった。続いてひと息入れて安田記念。1200mを使った分でハミを噛むところがあり、直線残り200mで先頭に出たものの、最後は少し鈍って4着に落ちた。夏場は休ませ、ぶっつけで5ヵ月半ぶりの実戦。10月26日に栗東に帰厩し、坂路で入念に乗り込んできた。音無秀孝流で、馬場が荒れた時間帯に乗って負荷をかけられている。1週前にはイメル(オープン)と併せ馬。終いにしっかりと追われ、わずかに遅れて時計は51秒2-12秒5だった。今週もイメルとの併せて終いに追われ、51秒8-12秒7でほぼ同入。脚取りが少し重い感じで目立ちはしなかったが、若い頃のように爆発的に動くことはなくなっている。しっかりとやれていれば問題ないだろう。陣営は「昨年はやっと使えたというくらいの状態。今年の方がいい」と話している。京都の方が動ける印象があるが、阪神で行われた昨年に2着。荒れた馬場に関しては、それなりに対応できるといった感じだろう。久々、折り合いなど課題があって楽ではないが、走ることに前向きで簡単には崩れない。警戒は必要になる。
【カテドラル】評価B 騎手A-
5歳馬、栗東。3歳時にNHKマイルカップで0秒1差の3着(勝ち馬アドマイヤマーズ)。4歳のマイルCSは、後方追走で直線は内めを捌いて伸び、最後は詰まって追えなくなっての6着(0秒5差)だった。今年は東京新聞杯が2着、ダービー卿チャレンジTが2着で、安田記念は大外を攻めて脚を使えずに12着。夏の中京記念(小倉)は、内にモタる面を見せての2着だった。9月の京成杯オータムH(ハンデ56キロ)は、内の2番枠からのスタートで、中位の後ろのインから。4コーナーで少し動かして位置を上げる。直線は前が壁になってしばらく無抵抗。残り200mで外に出してから追われ、脚が溜まった分もあってしっかりと伸びた。ハイペースで飛ばして逃げていたコントラチェックは脚が上がり、これをクビだけとらえて重賞初制覇を決めた。その後は放牧に出され、栗東戻ってから入念に乗り込んできた。1週前にはCWコースで大外を回り、終いにしっかりと追われて65秒台-12秒級をマーク。道中は気持ちが乗った走りだった。今週の本追い切りは坂路。直線は鞍上が頑張って抑えるぐらい前向きさを見せ、力強く動いた。時計は52秒3-12秒1だった。充実期に入り、いい仕上がりに持ってくれた。緩さがあるのでスタートでトモが入り切らずに遅れるし、どうしても長くは脚を使えない。阪神の外回りコースは合っていて、荒れた馬場は問題なくこなすだろう。混戦なれば伸びてはきそうで、最後の押しが利くかが課題になる。
【グランアレグリア】評価S 騎手S
5歳の牝馬、美浦。3歳時に桜花賞を2馬身半差で快勝。4歳の春は重馬場の高松宮記念を追い込んで届かずのハナ差2着で、次に安田記念を使って、早めに外を動いて抜け出す競馬でアーモンドアイを破った(2馬身半差)。秋はスプリンターズSを大外一気の決め脚でV。マイルCSは直線でインディチャンプに進路を潰されたが、外に出して追うとグッと伸びて難なく差し切った。5歳になって、春は2000mの大阪杯に挑戦。重馬場の中で伸びを欠いて4着に敗れている。続くヴィクトリアマイルでは、直線で一頭だけ違う脚を使い、抜け出して4馬身差、1分31秒0(良)の好時計で圧倒してみせた。そこから中2週で安田記念。流れに乗り切れないところがあり、勝負どころの反応も鈍め。馬群を割る形で楽な競馬にもならず、抜け出しにかかったところ外からダノンキングリーにアタマだけ差されて2着に終わった。夏の休養中に喉頭蓋エントラップメント(ノド鳴り)の症状が出て手術を施す。秋緒戦は天皇賞(秋)。良馬場だったが、昼からしばらく雨が降り、水を含んだ状態になっていた。レースは2番手に行って軽く抑えつつの追走に。直線で少し外に動かし、早めに先頭に出て追い出しに入る。しっかりと脚を使っていたが、残り200mを過ぎて外からエフフォーリアに抜かれ、最後はコントレイルに差されて3着に落ちた。ただ、早く仕掛けた分で息が続かなかったもので、バテていたわけではない。実際にゴール板を過ぎてからエフフォーリアについていって前に出ている。そのあたりを考えると、強い内容の3着だった。今回は中2週で関西圏への遠征。坂路で大きいところをじっくりと乗ってきて、今週の本追い切りはウッドコースに入れてレイエンダ(オープン)との併せ馬を行った(騎乗者は杉原誠人)。大きく追いかけ、直線で内に並ぶ。杉原の手は動かず、それでも楽に前に出て2馬身ほど先着した。時計は65秒3-12秒2だった。馬体にボリューム感があったし、フットワークはバランスが良くて力強かった。攻めを見る限り、天皇賞で厳しい競馬をした疲れははなさそうだ。春の調整を思い起こすと、ヴィクトリアマイルを勝ったあと、爪に不安が出て坂路で馬なりのみで大きい時計しか出していなかった。その時と比べて、今回はまるで負荷が違う。長距離輸送が鍵にはなるが、テンションを上げることなく、いい状態をキープしてもらいたい。マイルは自身の高い能力を最大限に発揮できる距離。キレイな馬場で瞬発力を活かすのがベストではあるが、荒れた阪神の馬場にも対応できなくはない。このレースを最後に引退、勝って最後を締める可能性は十分にある。
【クリノガウディー】評価C 騎手A-
5歳馬、栗東。2歳時に朝日杯フューチュリティSで2着(勝ち馬アドマイヤマーズ、4コーナーでラチ沿いに押し込められる不利あり)。3歳の秋にはマイルCSで0秒6差の7着。4歳の高松宮記念は馬場が重で、好位で行きたがるのを抑えつつの追走に。直線で伸びて抜け出そうとしたところ、残り200mを過ぎて内にササッて他馬の進路をふさいでしまう。立て直して脚を使って1位で入線したが、4着に降着になった。秋のスプリンターズSは、後方追走から直線で外をジリジリと伸びての5着。いつもの活気がなく、上積みのない状態だったと思われる。5歳の春は中京で鞍馬Sと安土城S(レコード)を連勝。ただ、直線で内にササッて、気の悪いところを見せていた。秋はまずセントウルSをレシステンシア、ピクシーナイトに次ぐ3着。スプリンターズSは中位で抑えつつの追走になり、直線は馬群に入って目立つ脚は使えなかった(8着)。スワンSは見事に引っ掛かって鞍上が制御できず、競馬にならずに15着に終わっている。今回は秋4戦目、中2週の競馬。時計は今週の坂路の1本のみで、岩田望来を背に54秒8-12秒3をマークした。強めに押していたが、反応はひと息といった感じだった。荒れている感じの馬場が影響した可能性はある。さすがに上積みは微妙。左回りは内にササるが、それでも右回りより走るのかもしれない。望来はテン乗り。距離も延びるし、御して操るのは簡単ではないだろう。脚力は通用するし、マイルでも走れないわけではないが、力を出し切ること自体が難しい馬で…。
【グレナディアガーズ】評価A+ 騎手A-
3歳馬、栗東。デビュー3戦目に朝日杯フューチュリティSでGI勝ち、2歳レコードを更新。3歳緒戦のファルコンSは力んで走ってハイペースの中を先行する形に。逃げたルークズネストの外で、少し馬体を離していた。直線で渋太く脚を使って交わしにかかったが、余力はなく、差し返されて首の上げ下げで負けてアタマ差の2着に終わった。続くNHKマイルカップも行きたがって抑えが利かず。前半は6番手だったが、3コーナーから外を上がってしまって直線入り口で先頭に。頑張って伸びて残り200mまで食い下がっていったが、脚が上がって3着に落ちた。自身の1000m通過は57秒0。普通なら大敗しているところで、力を見せたと言っていい。秋緒戦は京成杯オータムH。気性を考えてか調整は少しソフトで、馬体は成長していなかった。1番枠からで出は悪くなかったが、下がって中団の少し後ろの追走になる。レースが流れてはいたが、春のようなガツンと行くところがなかった。4コーナーから外に出して押していき、しかし、トモが入らないような感じで勢いがつかない。それでも直線で渋太く脚を使い、何とか3着に上がった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは意欲的に乗り込んできた。1週前には池添謙一が跨ってCWコースでプログノーシス(2勝クラス)と併せ馬。追走する形から直線で楽に内に並び、追われるとダイナミックな走りでグッと引き離した。5ハロンは65秒級で、ラスト1ハロンを11秒台の前半で駆けている。今週は坂路でプログノーシスと併せ馬。直線で相手を左に置き、手応えは優勢。持ったままでほぼ同入し、時計は53秒0-12秒1だった。前走時よりもハードな調整。気持ちの面でも前向きになっているだろう。調教後の馬体重は前走比14キロ増の474キロ。体も少しボリュームが出た感じだ。池添はテン乗りになるが、稽古で跨って感触つかんだはずである。GIを勝った舞台、荒れている馬場もこなせそう。気性面はまだ若く、ゴチャつかずに好位を進むような形になるのが理想だろう。リズムを大事にして息が入れば、直線で追い比べに加わってくる。強敵相手で最後のひと伸びが必要になるが、好勝負になっても。
【ケイデンスコール】評価B 騎手A+
5歳馬、栗東。3歳時にNHKマイルカップで2着に好走。大外の18番枠、道中は内めに寄せ、直線で大外へ。追われるとグイグイ伸び、アドマイヤマーズに半馬身差まで迫った。その後は休みがちで結果が出ず。5歳なって年初の京都金杯(中京)を好位を進んで内から抜け出す正攻法の競馬でV、復活をアピールした。次走の中山記念は、1800mの距離で抑えつつの追走になりながら、内をしっかりと伸びてクビ差の2着に駆けている。続くマイラーズカップはタテ長の競馬の中で中位の後ろで脚をタメる形。直線は外から長く脚を使って抜け出した。スピードの出る馬場ではあったが、1分31秒4(良)の勝ち時計は評価できる。安田記念は抑えて後方から。直線は大外を攻める形になったが、内にモタれて伸びはなかった。デキに問題があるような負け方だった。秋緒戦の毎日王冠は10着。出脚はひと息で、押してポジションを取りにいく。向正面でインに入り、道中は抑えつつの手応えだった。直線は安田記念の時と同じように口向きが悪くなり、追いづらい感じで9着に終わった。陣営は「夏負けが尾を引いていた」と話している。中間は放牧に出され、栗東に戻ってから坂路で強い負荷をかけて調整してきた。1週前は岩田康誠が跨り、単走で終いにしっかりと追われて51秒8-11秒9の好時計。大跳びで推進力ある走りを見せた。今週はやはり岩田が跨り、無理はしないメニュー。少しモタれるところはあったが、しっかりと動いて時計は54秒9-12秒0だった。前走よりデキが上がっているのは間違いない。もともとの力は通用する。マイラーズカップを勝った舞台、デキが上がっているなら荒れた馬場もこなせていいだろう。穴を開けて不思議はない。
【サウンドカナロア】評価C 騎手A-
5歳馬、栗東。初勝利は笠松のダ1400m、1勝クラス勝ちは福島のダ1150m。今年の3月に重の阪神芝1200m(内)で2勝クラスを逃げ切って勝利した(3馬身差)。3勝クラスの次走も阪神の1200mで、稍重の中を逃げて2着に粘っている。その後の3走もハナは切っていて、ただ、末をなくして16着、12着、12着と2ケタ着順に沈んだ。今回は久々を叩いての中1週。今週は木曜に藤岡康太が跨ってCWコースに入れ、3頭併せで内から追いかける形。中にいたのがケイアイパープル(オープン)だった。直線で並び、最後は少し強く追われてわずかに遅れた。時計は66秒台-12秒級だった。トモのボリューム、あと、蹴りがひと息といった感じ。上積みとなると微妙で、長めからやれたのは悪くない。3勝クラスからのGI挑戦、しかも、外回りのマイル。ハナにはこだわらず、控える競馬をすることも考えているようだ。単にスピードだけを比較するなら負けているわけではないが、底力とかスタミナとか持久力とかの面で明らかに劣勢。厳しい戦いになる。
【サウンドキアラ】評価A- 騎手B
6歳の牝馬、栗東。4歳の春には1000万下を勝ったあとでヴィクトリアマイルに挑戦し、外の17番枠から出て7着と上々の走りを見せた(0秒7差、ノームコアが1分30秒5のレコードでV)。5歳になって、1月から重賞を3連勝。ヴィクトリアマイルは大外18番枠(2頭が出走取消になって16頭立て)からのスタートで、好位に上がってなだめつつの追走に。直線で勝ったアーモンドアイにあっさり交わされたが、しっかりと脚を使って2着に伸びている。秋のマイルCSは抑えつつの道中から直線は外を攻め、弾けずに10着だった。6歳の春に高松宮記念に挑戦、キャリア初の1200m。17番枠で外を進む形になったが、直線で脚を見せて0秒4差の6着に駆けた。続くヴィクトリアマイルは直線で早めに走りが重たくなって11着。疲れがあったかもしれない。夏場は休ませ、5ヵ月半ぶりで復帰戦はスワンS。時計は出ていたが、攻め量は多くなく、馬体重は過去最高となる466キロだった。レースは2番枠からテンに押し、抑えて引いて松若風馬の騎乗はチグハグ。それでも脚が溜まることにはなったか、直線で前が開くとグイグイ伸びて2着に上がった。中2週と間隔は詰まっているが、調整は順調。14日の日曜に坂路で53秒8-12秒8(馬なり)でやられている。水曜の本追い切りでは、武豊が跨り、前向きでスピード感ある走りを見せた。最後は強めに気合をつけられ、しっかりと動いて51秒7-12秒2をマークしている。叩いた分の上積みを見込んでいい。阪神の芝1600m(外)は(1.2.2.1)、昨年の春に阪神牝馬Sを内めから抜けて快勝している。重馬場の中で京都牝馬Sを勝っていて、荒れた芝も問題にしない。ヤネは追いの甘い武豊だが、同馬で2勝していて、丁寧に乗って伸び脚を残すような騎乗をしてくるだろう。折り合いがつき、捌きがスムーズだと食い込むシーンがある。
【サリオス】評価S 騎手S
4歳馬、美浦。2歳時に朝日杯フューチュリティSを2馬身半差でV。3歳の春は、皐月賞がコントレイルと半馬身差の2着、ダービーがコントレイルと3馬身差の2着だった。秋は毎日王冠を3馬身差で快勝し、中5週でマイルCS(阪神)。大外17番枠を引き、スタートしてトモの入りがひと息で後方の追走になる。馬場が荒れているところ避けたかったか外めを走らせ、直線は大外を伸ばす形に。しっかりと脚を使ったものの、5着(0秒4差)に上がるのが精一杯だった(自身の上がりは33秒1)。後半に賭ける乗り方になったわけだが、トモが本当でなかったからという可能性がなくはない。4歳の緒戦は4月の大阪杯。気持ちが入って前に行き、好位のインで少し力んだ走りになっていた。直線は外に動かしたかったと思うが、苦しくなって内にモタれてラチにへばりついてしまう。伸びはなくて、5着に終わった。次走は2ヵ月後の安田記念。ゲートが開いてトモが入らない感じで、道中は走りのバランスが何か悪かった。直線で伸びかけたところ、残り250mでグランアレグリアに前に入られてブレーキをかけてしまう。追い直してからはジリジリと脚を使い、結果は8着だった。強い攻めがなかったし、大阪杯の疲れが残っていたのだろう。その後は休養に入る。毎日王冠で復帰する予定だったが、軽い裂蹄のためマイルCSに直行することになった。10月15日に美浦に帰厩し、ウッドコースと坂路を併用してしっかりと乗り込んできた。1週前には松山弘平が跨ってウッドで併せ馬。ブリンカーを着用し、クロス鼻革も着けていた。追走する形で活気ある走りを見せ、直線で内に並ぶ。松山がうながすとグッとスピードを上げ、力強い伸び脚で先着した。5ハロンの時計は65秒0で、ラスト1ハロンは11秒0という速さだった。今週はウッドで3頭併せ、内から追いかける形。ブリンカーは着けていなかった。並んでから鞍上は手を動かさず、外の2頭と同入した。時計は67秒4-12秒1で、動きはしっかりしていた。巨漢馬で体質が弱く、レースを使うとトモにガタがきやすい。なかなかいいデキで使えないが、今回は本当に良さそうだ。キレイな馬場で切れ味を活かすのが理想ではあるが、今の状態なら荒れた芝にも対応できていい。実戦では初ブリンカー着。長距離輸送があるし、当日にトモがしっかりとした状態になっているかが鍵になる。強い牝馬と強い3歳馬がいるが、いい過程で臨める今回は大いに注目したい。
【シュネルマイスター】評価S 騎手S
3歳馬(ドイツ産)、美浦。父キングマンはダンチヒ系のイギリス産馬で、欧州で芝1600mと芝8FのGIを4勝した。母はドイツ産馬で、ドイツオークスを制覇。その父はサドラーズウェルズ系で欧州で芝2000mのGIを4勝したSoldier Hollow。3代母の孫サロミナはドイツオークスを勝っていて、その仔にサリオスがいる。欧州系の重厚な血だ。2歳の9月に札幌で新馬勝ちを決め、12月に中山で1勝クラスをV。3歳緒戦は2000mの弥生賞で、タイトルホルダー(秋に菊花賞を制覇)の2番手を進んで、直線は弾け切れずの2着だった。ただ、攻めで強くやられていなかった。次走はNHKマイルカップ。15番枠、ゲートが開いてトモの入りはひと息、少し行かせて中位から。4コーナーで外に動かし、直線はソングラインを追う形に。頭が高くてシュッとは加速しなかったが、しっかりと伸び続け、先に抜けていたソングラインが内にヨレたところをグイと差した(ハナ差)。ゴールしたあとも少し脚を使っていた。続いて中3週で安田記念で古馬に挑戦、斤量は54キロ。スタートでフットワークを乱し、追い上げて中位の外へ。道中はなだめつつの追走になった。直線は外を伸ばし、残り200mを過ぎて先頭をうかがう。最後は少し鈍り、外からダノンキングリー、内からグランアレグリアに交わされて3着に終わった。夏場は休ませ、秋緒戦は毎日王冠、斤量は56キロ。ゲートはやはりしっかりと出られず。レースが流れたこともあって、タテ長の競馬の後方を進む形になった。直線に向くと、外に動かしつつ追いを強めていく。残り200mで早めに先頭に立っていたダノンキングリーとの差は3馬身以上あった。それでもエンジンがかかってグングンと伸びて差を詰め、最後で勢い良く交わして勝利を収めた(アタマ差)。その後は放牧に出され、牧場でも乗っていたとのこと。11月2日に美浦に帰厩し、大きめの坂路を挟んで、ウッドコースを中心に熱心に乗り込んできた。1週前は横山武史が跨り、外めを走ってアルビーシャ(3勝クラス)を追いかける形。直線で内に併せ、最後で追われるとパワフルに加速して引き離した。5ハロンの時計は66秒8で、ラスト1ハロンは11秒2だった。今週も武史が跨り、ウッドでアルビーシャを追いかける稽古。内に並び、楽の手応えのまま力強い走りを見せて少し先着した。時計は69秒4-11秒7だった。スタートでトモが入らなかったり、追われて頭が高くなるあたり、まだトモに甘さがあるのだろう。体にも頼りなさが残る。そんな完成前の3歳の段階でも、上級のパフォーマンスを見せてきた。斤量は56キロで、古馬より1キロ軽い。阪神は初めて。外回りの舞台は合いそうで、ただ、荒れた馬場で直線に急坂が待っているという設定は楽ではない。それでも成長した分で、しっかりと伸びてくるだろう。関西圏への輸送の経験はなく、その点は少し心配である。ヤネは追いに関しては現役トップクラスの武史。その分の後押しがある。3歳での戴冠があっていい。
【ダノンザキッド】評価B 騎手S
3歳馬、栗東。2歳の6月に阪神で新馬を圧勝(直線で内にヨレる場面あり)。秋の東京スポーツ杯2歳Sは、3番手の追走で直線で外から抜け出して快勝し、ラスト1ハロンは11秒4だった。暮れにホープフルS使い、タフな馬場の中を早めに動いてねじ伏せるように勝ち切った。レースのラスト1ハロンは12秒7かかっていた。3歳になって、緒戦は弥生賞。当日はテンションが高く、レースは中団の外でなだめつつの追走になった。4コーナー、直線と反応は鈍く、坂では外にヨレてしまう。最後は脚を使って3着に上がった。続く皐月賞はゲートが開いて出脚が良く、気持ちも乗って前へ。3番手に収まりそうだったが、向正面に入ると外が動いてきて被され、ゴチャついて接触するシーンがあった。この時点で「もう好走するのは難しいな」といった感じになっていた。4コーナーで上がろうとしたが、すぐに反応がなくなり、直線はあっさりと後退した。結果はブービーの15着だった。その後は剥離骨折が判明し、予定していたダービーは使えなくなる。秋の復帰戦は富士S。攻めで動いて仕上がりは良く、22キロの馬体増はほとんどが戻った分だった。16番枠からのスタートで出脚は良かったが、抑えて下げる格好に。道中はずっと外を進むことになった。直線で追われて脚を使ったが、残り200mからジリッぽくなり、最後は苦しくなって4着に終わった。今回、レース間隔は中3週。1週前にはCWコースで2歳馬と併せ馬を行った。外を回る形で、直線はほぼ馬なりのまま大きな走りでしっかりと先着した。時計は67秒級-11秒台だった。今週はCWで単走、ゆったりとした走り。直線に向くと、鞍上が特に強く追ったわけでなく、みずから前向きさを見せて推進力十分に伸びた。5ハロンは68秒級で、ラスト1ハロンは11秒台の中ほどだった。叩いて良くなっているのは間違いない。巨漢馬でまだ緩さが残っているという印象だが、潜在能力は相当。陣営は「心肺機能が高い」と話している。軽い馬場の方がいいパフォーマンスを見せそうだが、タフな馬場だった中山の2000mでホープフルSを勝っているし、今の阪神の荒れた芝にも対応できるだろう。斤量は56キロ、ヤネはガッツリ追ってくる川田将雅。本格化は先だろうが、今の段階でも怖さがある。
【ダーリントンホール】評価B 騎手A+
4歳馬、美浦。3歳の2月に共同通信杯で重賞制覇。ゲートのトモの入りはひと息で、道中は中位でなだめつつの追走に。4コーナーで自然とポジションが上がり、直線でビターエンダーの内に並ぶ。そこからは長い叩き合い。最後で内から少し出て勝利を手にした(ハナ差)。続く皐月賞はゲートでヨレ、寄られもして後方から。4コーナーで外を上がっていったが、張られる形でロスが大きくなってしまった。直線は内にモタれるところがあり、それでも6着に上がった。ダービーはアオッて出て、後方で力んだ走りに。直線は外を攻め、目立つ脚は使えなかった(13着)。4歳になって年初の中山金杯は、まとも掛かって競馬にならず、大差のしんがり17着に終わっている。その後は放牧に出され、休養中にノドの手術を施した。復帰戦は富士S、攻めは終い重点の稽古を豊富に。ゲートでトモに力が入らないのは相変わらずで、右にヨレてしまう。後方の追走で抑えつつの手応え。直線は少し待ち、進路を見つけて馬群に突っ込んでいく。割って渋太く伸び、5着に上がった。中3週での遠征になり、美浦に在厩して調整してきた。1週前はウッドコースで単走追い。馬にやる気があるのを抑えつつという稽古になり、直線で手綱を緩めるとしっかりと脚を使った。5ハロンは66秒8で、ラスト1ハロンは11秒5だった。今週は3頭併せの外、中にいたのが今週の土曜に東京スポーツ杯2歳Sを勝ったイクノイックス。1週前と同じで前向きさがあり、直線に向いても鞍上は抑えたまま。馬の方が勝手にグイグイと走り、圧倒する形で先着した。時計は68秒2-11秒7。少しトモが甘い感じにも見えたが、馬体と動きの力強さは目立っていた。長欠明けを叩いて、デキを上げてきた。ゲートをしっかりと出られないのは、トモに弱さがある巨漢馬なので仕方ないところがある。GIのマイルなら折り合いはつきそうだ。荒れた馬場、直線の急坂はありがたくはない。末脚を残すことに徹し、紛れが起こってくれれば。
【ホウオウアマゾン】評価A- 騎手A+
3歳馬、栗東。母ヒカルアマランサスは2010年のヴィクトリアマイルでブエナビスタとクビ差の2着に駆けている。3歳の秋に中京のマイルでオープン特別を逃げ切ってV。続いて今回と舞台が一緒のデイリー杯2歳Sをレコード決着の中でアタマ差の2着に好走した。2番手追走から直線で早めに先頭に立ったが、最後で内をすくわれるという内容だった(走破時計は1分32秒4)。朝日杯フューチュリティSはスタートでヨレ、追い上げて中位の前の外。直線で追われて速い脚を使えず、9着に終わった。デイリー杯の疲れがあったものと思われる。3歳の春は、アーリントンカップを久々、道悪という状況ながら、正攻法の競馬で力強く勝ち切ってみせる。NHKマイルカップは2番手につけて自身の1000m通過が57秒0という厳しい数字で、直線は伸びを出せず、ジリ貧といった感じの9着だった。中2週の関東遠征で馬体を減らしていて、デキが本当ではなかったのだろう。その後はじっくりと休ませ、10月にスワンSで復帰。馬体は22キロ増の508キロで、戻った分が大きくて、「少し太いかな」といった程度だった。実戦はスタートで少しヨレ、押して勢いをつけてハナへ。少し力を要す馬場の中、3ハロン34秒1、1000m通過57秒0と速いラップを刻む。残り200mを過ぎても先頭で頑張っていて、苦しくなって鈍りながらも3着に残ってゴールした。54キロの利はあったが、内容ある走りだった。今回、レース間隔は中2週。1週前は坂井瑠星が跨ってCWコースで単走追い。内めを回って馬任せで速めのラップで走り、それでも直線は我慢して伸びていた。時計は63秒台-12秒級だった。今週は瑠星騎乗で坂路。馬なりでも馬の方はしっかりと走っていて、53秒7-12秒4という時計になった。反動もなく、デキを上げてきたとみていい。前走で行かせたことで、走りは楽になるはず。逆に折り合いが鍵になるか。斤量は56キロ。相手は強力だが、息が入ってスムーズに運べば見せ場はつくってくる。直線の最後で押しが利くかだ。瑠星は追いの強いジョッキーで、前走に続いて2度目の騎乗。勢いがある矢作芳人厩舎というのも気になる。
【リプレーザ】評価B 騎手A-
3歳馬、栗東。今年の春に阪神のダ1400mで初勝利。次走は阪神の芝1200m(内)で、行き脚が平凡で後方に置かれる。4コーナーで大きく外に出してロスは大。直線残り200mでも先頭とはかなりの差があったが、猛然と伸びて追い込み切った。レースのラスト1ハロンは11秒6で、自身はここをおそらく10秒台で駆けている。マークした上がりは32秒9だった。次に園田ダ1870mの兵庫チャンピオンシップと大きく条件を替えてV。7月のジャパンダートダービー(大井ダ2000m)でも0秒1差の5着と健闘の走りを見せた。秋緒戦はカシオペアS。スローの中で中位馬群を進み、直線は内めを伸ばす形に。追われて反応せず、見せ場なしの11着に終わった。攻め量が少なかったし、直線は課題である内にモタれるところを出していた感じがある。今回、レース間隔は中2週。1週前は幸英明が跨って、坂路で単走追い。速めのラップで走った分か最後は左に行っていたが、動きはしっかりしていて、51秒0-36秒7-12秒5と速い時計になった。今週も幸が跨って坂路で。強くは追わず、時計は53秒1-12秒6だった。若さが残るものの、デキ自体は良さそうだ。春に条件を大きく替えながら3連勝したように、何か相当なモノを秘めていると思わせる。それで陣営もGIに挑むことにしたのだろう。阪神の芝1600m(外)という条件は合いそう。さすがに相手が強いが、ジッと黙って動かずにタメていけば、直線で脚を使うことがあるかもしれない。
【レインボーフラッグ】評価C 騎手B
8歳馬、栗東。旧1600万下を勝ってオープン入りしたのが6歳の春。以降は(0.1.0.21)という戦績になっている。2着に駆けたのは7歳の6月で、舞台は府中の芝1400m。時計のかかる不良馬場の中で伸びたものだった。重賞での走りを見ると、かなり戻って3歳時に毎日杯で4着。6歳の時の阪神カップ(阪神芝1400m(内))はイン差しの勝負をかけたが、直線で前が開かずに追えずに終わって6着だった。グランアレグリアが5馬身差で圧勝したレースで、2着との差は0秒3差。捌けば馬券に絡んでいた可能性がある。近走は条件を替えつつ使っていて、押しが利いていない。中間は放牧に出され、11月2日に栗東に帰厩。そこから意欲的に乗り込んできた。1週前の木曜には小崎綾也が跨ってCWコースで長めから追われ、終いに勢いある伸びを見せた。時計は67秒級-11秒台だった。3日後の日曜には、坂路に入れて52秒5-12秒7でやられている。今週の水曜は小崎騎乗でCW。速めのラップを刻み、体を大きく使って動きはダイナミックだった。飛ばした分で最後は脚色が鈍っていた。6ハロンは78秒級、5ハロンは63秒級と速い数字で、ラストは13秒級だった。8歳でも馬は元気いっぱいである。荒れた馬場のマイルという条件は悪くない。ただ、GIの舞台では実力的に見劣りするので…。
【ロータスランド】評価A- 騎手A+
4歳の牝馬(アメリカ産)、栗東。2歳時はデビュー2戦目にオープン特別でラウダシオン(のちにNHKマイルカップを制覇)の2着。素質はあったが、爪の弱さに悩まされ、順調に使っていけなかった。4歳になった今年は、蹄鉄を換えて歩様がスムーズになり、爪自体も強くなってきた。1勝クラスと2勝クラスを勝ち、次走はリステッド競走の米子S(今回と同じ舞台)。道悪の中で好位につけ、直線で早めに抜け出すという競馬に。かなりフラついていたが、渋太く押し切った。これで3連勝となった。中京記念(小倉)は勝負どころで反応が鈍くなっての5着。関屋記念は2番手追走から直線でラチ沿いに入る形に。残り300mで先頭に立ち、そのまましっかりと脚を使って押し切った。秋緒戦は富士S。攻め量は多くはなく、長距離輸送があっての10キロ増だから少し余裕があったか。ハナを切ってペースは厳しくはなかったが、残り200mを過ぎて後退して10着に終わった。その後は栗東で意欲的な調整ぶり。1週前にはCWコースに入れ、大きく追走する形で前向きな走りを見せる。直線で外に併せ、最後で追われると力強い動きでしっかりと先着した。時計は67秒台-11秒台だった。今週は坂路で単走追い。直線部分に向くと、闘争心にあふれ、首をしっかりと使ったパワフルな走りで伸びてくる。鞍上の手は動いていない。それで時計は52秒0-37秒2-11秒9だった。走りやすい時間帯ではあったが、文句のない攻め内容だったと言える。太めを叩いて、大きく上向いている感じだ。阪神の芝1600m(外)は(3.1.0.1)、荒れた馬場はまったく苦にしない。一頭になると気を抜くところがあり、陣営は「タメる競馬を」と話している。好位で流れに乗せる競馬になるだろう。強敵相手と叩き合って伸びを出せるかだが、デキが上がっている分で可能性はある。
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秋のマイル最強馬決定戦。もちろん注目度は高いが、阪神の芝が荒れているのが残念である。レースは1番枠を引いたホウオウアマゾンが行くことになるか、それとも他が主張するか。外回りの長い直線を使った攻防は見応えあるものになりそうだ。
堀宣行厩舎(美浦)の4歳馬サリオスに◎を打った。
巨漢馬らしく弱さがあり、これまで走れる状態に仕上げるのが非常に難しかった。しかし、今回は明らかに違う。攻めでハードに追われ、動きは迫力満点。ようやく実が入ってきた印象である。実戦で着用するブリンカーも、いい方向に機能しそうだ。
4番枠というのは微妙だが、どう誘導してくるかは腕の立つ松山弘平に任せたい。タメが利き、直線で少しでも馬場の良いところを走らせることができればグッと伸びてくるだろう。3番人気、配当面で妙味がある。
対抗評価は藤沢和雄厩舎(美浦)の5歳牝馬グランアレグリア。マイルでの強さは説明するまでもなく、中2週という点もウッドコースで65秒3の時計を出せたことから問題はないとみた。
外めの12番枠なら乗りやすく、枠で考えるとサリオスよりもこちらを◎にすべきなのかもしれない。ルメールがうまく乗って切れ味を引き出してくるはず。荒れた馬場も外めを走れば問題はない。これが引退レースになる。
▲は手塚貴久厩舎(美浦)の3歳馬シュネルマイスター。頼りなさを感じされる段階だが、それでも古馬のGI級を相手に質の高いパフォーマンスを見せている。
ウッドコースで切れる動きを披露し、毎日王冠を勝った反動はなさそうだ。3番枠というのが難しいが、横山武史が考えて立ち回ってくるだろう。追う能力が格別に高く、また、心臓が強いジョッキーである。
△は中内田充正厩舎(栗東)の3歳馬グレナディアガーズ。秋緒戦の京成杯オータムHは本来の掛かるような気合がなく、力を出し切った走りではなかった。体もさびしく映った。
中間の稽古は意欲十分で、大きく上向いているのは間違いない。ヤネはテン乗りで池添謙一。9番枠は理想と言えるところで、うまく好位で流れに乗せることができるだろう。あとは折り合いに注意し、直線の伸び脚を残してもらいたい。
※は矢作芳人厩舎(栗東)の3歳馬ホウオウアマゾン。復帰戦のスワンSが中身の濃い3着で、中2週でもしっかりと攻め込んできた。
先行馬にやさしい馬場でないので楽ではないだろうが、ヤネが思い切りの良い坂井瑠星で、何か仕掛けてきそうな怖さがある。
以下はサウンドキアラ、ロータスランド、インディチャンプなど。
◎サリオス、○グランアレグリア、▲シュネルマイスターの関東馬3騎が主力。△グレナディアガーズを加えて連勝式は4頭ボックスで攻めようとしていたのだが、※ホウオウアマゾンが気になり、これを足して5頭ボックスとした。
5頭ボックスとなると、特に3連単は点数が多くなる。人気馬に重たい印を打っているので、買い方は難しい。重ねて買う目をつくり、配当を合わせている。
なお、◎○▲の3騎は、いずれもゲートが開いて最初のトモの入りは良くない。3頭そろって少し遅れるということになる可能性がある。それでも能力の高さ、デキの良さで好勝負を演じてくるだろう。△と※は前で運べる点を活かしたい。
◎4番サリオス
○12番グランアレグリア
▲3番シュネルマイスター
△9番グレナディアガーズ
※1番ホウオウアマゾン
×5番サウンドキアラ
×10番ロータスランド
×7番インディチャンプ
×6番ケイデンスコール
【単勝】4番(10%)
【複勝】4番(90%)
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【馬連&ワイド】(ボックス)
1.3.4.9.12
【馬連&ワイド】(ながし)
12→3.4.9
【馬連&ワイド】
3-4・3-9・3-12・3-12・3-12
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【3連複】(ボックス)
1.3.4.9.12(10点)
【3連複】(ボックス)
3.4.9.12(4点)
【3連複】
3-4-12・3-9-12(2点)
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【3連単】(ボックス)
1.3.4.9.12(60点)
【3連単】(ボックス)
3.4.9.12(24点)
【3連単】(軸2頭マルチ)
3.12→4.9(12点)
【3連単】
12-3-4・12-3-4・12-3-9・12-3-9・12-3-1(5点)
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【日曜後半レース】
五色沼特別
馬 連 270円
単 勝 190円(20%)
複 勝 120円(80%)
◎タガノディアーナ1着(1人気)
東京12R
複 勝 170円(80%)
◎タイキスウォード3着(2人気)
姫路S
馬 連 840円
単 勝 300円(40%)
東京12R
3歳以上2勝クラス 11月21日(日) ミルコの腕に期待
フルゲートの18頭立て。レベルが低いことはないのだが、何かしら不安を持っている馬が多いメンバーである。
◎タイキスウォードはジェイドロバリーやヌレエフが出ている良質な母系。ハミを噛むところがあって少し乗り難しいが、夏の新潟で1勝クラスをクリアし、府中の昇級戦で2着に応戦した。
傷腫れで予定を延ばした点が問題になるが、美浦の坂路でしっかりと負荷をかけられていて、力は出せると判断した。今回はレースが前走よりは流れそうだし、。手の内に入れているミルコ・デムーロで期待したい。
◎12番タイキスウォード
【単勝】12番(20%)
【複勝】12番(80%)
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阪神12R
姫路ステークス 11月21日(日) 混戦ムード
フルゲートの16頭立て。揉まれた時に不安があるというタイプが複数頭いて、レース展開次第で結果は変わることになるだろう。阪神のダートはタフで泥仕合になりやすく、土曜の12R(2勝クラス、ダ1200m)は3連単が37万馬券という波乱になった。
◎シゲルタイタンはブリンカー着用2戦目で距離を縮めた前走で結果を出した。好位の外を進んで直線で交わしに出て、差し返されてのハナ差の2着だった。
引き続き攻めは快調。ゴチャつくと良くなく、変に行かせてハイペースに巻き込まれるのも問題がある。この点に関してはルメールの手綱に任せたい。うまく立ち回れば好勝負に。
○シゲルホサヤクは今回と同じ舞台で1勝クラスと2勝クラスを連勝した。どちらも強い内容で、3歳馬らしく勢いがある。前3走は外枠を引いて好走していて、内の3番枠に入ってどうかというところ。素質は3勝クラスで見劣りしない。
▲サヴァは春に3歳重賞のユニコーンSで早めに抜け出す競馬で2着に好走した。大型馬で少し余裕を持たせた仕上げに映るが、条件クラスでは地力が上で、あっさり決めるシーンもある。
△は1200mの差し馬のイメージだが、ズブさが出てきた今なら1400mでも末を伸ばしてきそうなピアシック。
※はスピードあるジゲン、×の1番手は1400mの差しが合うクライシスで、以下はオレンジペコ、ナンヨープランタンなど。
◎8番シゲルタイタン
○3番シゲルホサヤク
▲14番サヴァ
△15番ピアシック
※6番ジゲン
×7番クライシス
×13番オレンジペコ
×10番ナンヨープランタン
×2番サンライズセナ
【単勝】8番(40%)・3番(20%)・14番(40%)
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【馬連&ワイド】(ボックス)
3.6.7.8.14.15
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【3連複】(ボックス)
3.6.7.8.14.15(20点)
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【3連単】(ボックス)
3.6.8.14.15(60点)
【3連単】(ボックス)
3.8.14(6点)
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福島11R
福島民友カップ(L) 11月21日(日) 差し馬3騎に注目
フルゲートの15頭立て。積極的に運ぶタイプが多く、パサパサの良馬場の中で息の入りづらいタフな競馬になりそうだ。差して力強い末脚を繰り出せる勢力を狙っていきたい。
◎ホウオウトゥルースは兄にサウンドトゥルー(東京大賞典、チャンピオンズカップ、JBCクラシック)、アナザートゥルース(アンタレスS)がいる良血馬。札幌でタメて外を動く競馬で3勝クラスを勝つと、中山のラジオ日本賞(オープン特別)を同じような攻め方で2着に好走した。横山和生とコンビを組み、完全に形をつかんだ。
ひと息入ったが、美浦でウッドコースを中心にハードに乗られて気配は良好。今回も待機策から大外を動く賭けのような乗り方をしてくると思うが、それで上位に食い込むだけの力とデキの良さがある。
○サンダーブリッツはラジオ日本賞で◎とクビ差の3着。中団で脚をタメ、4コーナーで外に出していって直線で脚を使った。こちらも攻めの気配が良く、小回りの1700mでハマる可能性がある。菅原明良に急きょの乗り替わりになったが、技術もセンスもある若手だ。
▲クレスコブレイブはラジオ日本賞で後方から追い込んで◎とクビ+1馬身差の4着。シュッと反応しないところがあるものの、勢いがつくと長く伸びてくる。除外が続いて間隔が開いたが、ビシビシと追われて仕上がりはいい。
◎10番ホウオウトゥルース
○15番サンダーブリッツ
▲12番クレスコブレイブ
【単勝】10番(20%)
【複勝】10番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
10→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.15→全通り(13点)
10.12→全通り(14点)
12.15→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
10.15→全通り(78点)
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福島12R
五色沼特別 11月21日(日) Hペースの激戦に
牝馬限定の芝1800m戦。15頭立てになるが、これだけ先行タイプが多いのもめずらしい。ジョッキーたちも必要以上にやり合うのは避けたいところだろう。しかし、ハイペースの激戦になるのは確実である。
◎タガノディアーナは9月にGIIのローズSで外から伸びて0秒5差の5着に健闘。その後の2走は2勝クラスで2着、3着で、なだめつつ脚をタメる形から直線で伸びてきた。
まだ線が細く、福島への輸送、あと、レースが流れた時に脚を使えるかが課題になってくる。それでも現級では素質が上。横山和生はテン乗りになり、慎重に抑えて末脚を引き出してもらいたいところだ。中心に期待する。
○ラキャラントシスは新潟の前走が離されたものといえ3着。左回りに実績があるが、右回りでも走れる。ヤネは乗れる若手の西村淳也。展開を考え、控える形を取ってくるかもしれない。噛み合うと穴を開けるシーンがある。
▲ココナッツスルーも○と同じく人気薄。最近は結果が出ていないが、かつてはリトミカメンテ(現3勝クラス)やココロノトウダイ(現オープン)と差のない勝負をしたことがある。攻めで好時計を連発していて、変わる可能性も。
◎10番タガノディアーナ
○11番ラキャラントシス
▲3番ココナッツスルー
【単勝】10番(20%)
【複勝】10番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
10→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.11→全通り(13点)
3.10→全通り(13点)
3.11→全通り(13点)
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【土曜メインレース】
アンドロメダS
ワイド 1,050円
ワイド 700円
◎プレシャスブルー3着(5人気)
××◎で決着
東京スポーツ杯2歳S
ワイド 510円
ワイド 830円
◎テンダンス3着(6人気)
東京11R
東京スポーツ杯2歳ステークス(GII) 11月20日(土) 完成前の2歳馬同士
2歳馬が争うGII競走で、舞台は東京の芝1800m。
2コーナーの引き込み線からのスタート、箱が大きく、ワンターンに近いコース。向正面は軽い下り坂で、3コーナー前から小さめの山を上って下る。4コーナー前からは緩い上り坂になり、直線に入って残り460m~300mは急めの上り坂になっている。直線距離は525.9m。
芝は連続開催の7週目で、先週までのBコースからCコース使用に替わっている。先週の芝1800mの競馬を見ると、まず土曜の1勝クラスが1分45秒9(良)で決着。レースは1000m通過が58秒8と流れ、中団にいたスパイラルノヴァが抜け出し、2着が外に出して伸びたボーデン、3着が大外から追い込んだダノンターキッシュだった。上がりは【11秒4-11秒5-12秒0】の34秒9だった。
日曜の3勝クラスは、勝ち時計が1分47秒4(良)。1000m通過は61秒6と緩く、脚をタメていたラルナブリラーレが大外から33秒3の上がりを使って差し切った。2着は3番手追走から直線で一旦は先頭に出たシングフォーユーで、3着は外から差したルビーカサブランカだった。レースのラスト1ハロンは11秒7だった。
日曜のオーロカップ(リステッド競走、芝1400m)は、セラピアが飛ばして逃げて1000m通過が56秒6、1200mは1分08秒4。結果、いわゆる“外差し”が決まる競馬になり、勝ったのが大外から追い込んだハーフバック、2着が外から伸びたホープフルサインだった。3着は2頭よりは内を通ったシャインガーネットだった。勝ち時計は1分20秒7(良)で、ラスト1ハロンは12秒3と少しかかっている。
先週は内を通ると劣勢で、馬場の三分どころから外めの伸びが良かった。今週は仮柵が外に動くが、3m分であり、大きな影響、大きな傾向の変化は出ない可能性がある。やってみないとわからないところはあるが…。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アサヒ】評価A- 騎手A+
カレンブラックヒル×デインヒル。祖母がディープインパクトを産んだウインドインハーヘア。「Northern Dancerの5×(4×5)」等のクロスあり。デビューは6月の府中。直線で楽に先頭に並んだが、ジオグリフにあっさり交わされて2着に終わった。ジオグリフは次走で札幌2歳Sを圧勝していて、相手が悪かった。中山の2戦目は、ゲートでまともにアオッて後方から。3コーナー過ぎから大外を動いていったが、内に並んで上がってきた勝ち馬がよく伸びた。2着は守り、3着には5馬身の差をつけていた。府中の3戦目は、スローで前半はインで力むところあり。直線は馬群が固まってしばらく待ち、引いて外に動かす形になる。追われるとグッと伸び、楽に差し切ってみせた。勝ち時計が遅いのはスローの分。稍重の中で自身の上がりは33秒9だった(ラスト1ハロンは推定で11秒3)。中間の調整は順調。ウッドコースを中心に乗り込み、1週前は併せ馬で遅れて時計は68秒1-52秒6-12秒1だった。今週は古馬2勝クラスのフランジヴェント(アサヒの姉)を追いかけ、内に併せていく。直線は特に追われぬまま力強いフットワークで前に出て、強めに追う相手を追いつかせなかった。もう少し強くやられてもいい気がするが、仕上がりは良さそうだ。ゲートでソワソワしていたり、道中の行きっぷりが不安定だったりして、若さが残る現状。それでも素質は高く、切れる脚を持っている。重賞の流れでも、しっかりとした競馬ができるはず。食い込む余地あり。
【アルナシーム】評価A+ 騎手B
モーリス×ディープインパクト。祖母の仔にアルアイン(皐月賞、大阪杯)、シャフリヤール(ダービー)。「サンデーサイレンスの3×4」等のクロスあり。デビューは夏の函館、418キロで小ぶり。スタートでボコッと出て後手に回り、道中は外の追走で少しハミを噛むところがあった。3コーナーを過ぎると外を進出。直線で内にモタれていたが、しっかりと抜け出して快勝した。ゴールする時に鞍上が抑えるほどの余裕があった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからCWコースと坂路でハードに乗られている。1週前のCW追いでは、武豊が跨り、他の厩舎の馬と並ぶ形になった。通ったのは中ほどで、63秒級の好時計をマークしている。今週は輸送があるのでCWで大きめの調整。外を回って、時計は70秒台-12秒台だった。体を大きく見せ、前向きさがあって、しっかりと首を使ってリズムの良い走り。動きも力強い。馬体は大きく増えているようだし、パワーアップしているのは確実だ。新馬の勝ちっぷりからスタミナ、瞬発力は相当なモノ。ビシビシと攻められ、体もしっかりしている。あとは長距離輸送の影響が少ないといい。左回りが合う可能性があるし、府中の坂も問題なさそう。不気味な存在だ。
【イクイノックス】評価A- 騎手S
キタサンブラック×キングヘイロー。母はマーメイドSを勝ったシャトーブランシュ。1つ上の兄がヴァイスメテオール(ラジオNIKKEI賞)。「Haloの4×4」等のクロスあり。デビューは夏の終わり、開催が進んだ新潟。行き脚上々でハナに立ち、向正面で外が動いて3番手に下がる。直線は内めから楽に先頭に並び、追われると大きめの跳びでしっかりと離して6馬身差で圧勝した。ラスト2ハロンは11秒3-11秒8だった。このレースの3着馬が2走後にアルテミスSを勝ち、4着馬が次走でレコード勝ちしている。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースと坂路を併用して熱心な調整ぶり。2週前と1週前はウッドで終い重点の併せ馬を行い、どちらも楽な手応えで同入した。今週は3頭の真ん中、外のダーリントンホール(古馬オープン)を追いかける形。直線で特に強くは追われず、そのまま遅れた。時計は68秒0-11秒7だった。体が少し細く映るのはいいことではない。それでも動きは良く、仕上がりは悪くないだろう。血統面からも奥がありそうだ。まだ力がつき切っていない分か、陣営は「調教でギアが上がり切らない。坂をどう頑張ってくれるか…」と、慎重な姿勢である。ヤネはルメール。本格化前の段階の重賞でも軽くは見られない。
【グランシエロ】評価A- 騎手B
ハーツクライ×ゾファニー(ダンシリ直仔)。祖母の仔にコントリビューター(オーストラリアでGI勝ち)。「Haloの3×5」等のクロスあり。府中の新馬はボケッとしている感じで出負け。押していって取りつき、コーナーでは追い上げて外に逃げ気味になっていた。直線で先頭に出かかったが、手前を替えて内へ外へと派手に蛇行し、クビ差の2着に終わった。新潟の2戦目はチークピースを着用、やはりスタートは遅め。直線に向いて外めから伸びて早めに先頭に立つ。外ムチに反応して大きく内に切れ込んだが、あとはしっかりと走って3馬身差で快勝した。ゴールした時に余力が残っていた。秋緒戦は府中のアイビーS。大型馬でトモが弱い分で出脚はいつも通り遅い。道中は抑えつつの手応えで脚をタメていく。直線に向くと外に出しつつ追われ、長くしっかりと伸びて2着に上がった。着差はクビで、自身の上がりは33秒6だった。久々で好走して疲れはなかったようで、中間の調整は意欲的。1週前には三浦皇成が跨ってウッドコースで併せ馬を行い、大きく追走する形から楽な手応えで同入した。時計は65秒3-12秒4と速かった。今週も三浦が跨り、大外を回って大きめの調整、時計は68秒2-12秒0。自身は走る気があり、動きもしっかりしていた。上積みを見込んでいいだろう。緩さがあり、気性面でも若さを残すが、脚力は重賞で通用するレベルにある。ヤネはこれまでと変わらず三浦。スムーズな競馬ができないケースが多いジョッキーだが、しっかりと誘導し、しっかりと押すことができれば圏内に食い込んでくる。
【スカイフォール】評価A- 騎手A+
キングカメハメハ×サンデーサイレンス。3代母と4代母はアメリカでGI勝ち。「ヌレエフの4×3」等のクロスあり。デビューは開催後半の札幌、攻めは少なめ。超スローの中、好位のインでじっくりと。直線は内を突き、窮屈なラチ沿いをしっかりと伸びて勝ち切った。レースのラスト2ハロンは11秒5-11秒4と速く、自身はラストを推定11秒3で駆けている。その後は放牧に出され、栗東に帰厩してから強い負荷をかけて乗り込んできた。1週前のCWコースでの併せ馬では、グッと離して大きく先着。63秒台-12秒台の好時計をマークした。今週は横山典弘が跨り、CWで大きめの調整。内に併せて同入し、時計は72秒台-12秒級だった。動きはしっかりしていた。もっと体は成長していいが、これだけやれているのだから夏とは中身が違っているだろう。遠征競馬、初の左回り、重賞でペースは流れる。そんな状況に対応できるかだが、可能性を秘めた馬で、穴馬として注意を払いたい。
【ダンテスヴュー】評価A+ 騎手S
キングカメハメハ×フレンチデピュティ。上にはボレアス(レパードS)、マウントシャスタ(宝塚記念5着)、カミタサハラ(弥生賞)、ヨーホーレイク(皐月賞5着)など、活躍馬がズラリ。祖母はクロカミ(京王杯オータムH、府中牝馬S)。「Northern Dancerの(5×5)×(5×5)」のクロスあり。新潟の新馬は馬場が稍重。ゲートで軽くアオり、内と接触した。序盤は中団だったが、徐々にポジションが下がる。直線で大外に動かし、これは福永祐一がやりすぎ。33秒1の上がりでしっかりと伸びたが、逃げた馬に残られて2着だった。2戦目は中京の2000m、ヤネを川田将雅に強化。スタートでやはり少し左にヨレたが、行き脚がついて4番手へ。前を意識しつつ進み、4コーナーで外に出して動いていく。直線は残り350mのあたりで先頭に立ち、そこから長くしっかりと脚を使って2馬身半差で押し切った。2分00秒9(良)なら時計は上々で、ラスト1ハロンは12秒5だった。負けにつながりやすい「露骨な勝ちにいく競馬」で、それで勝ったのだから強かった。その後は短期放牧に出され、栗東に戻ってからは熱心な調整ぶり。デゼル、ジュンライトボルトといった同厩の古馬オープンと併せ馬を積んできた。今週は荻野琢磨が跨り、CWコースでジュンライトボルトと終い重点の併せ馬。馬場の外を通り、内に併せる形に。最後は強く追われて、わずかに遅れた。時計は68秒級-12秒級だった。チップより芝の実戦で動くタイプで、仕上がりに関しては問題はなさそう。まだ若さが残る感じだが、血統面からかなりの能力を秘めている。長く脚を使えるから、府中の1800mという舞台は合うだろう。ヤネは引き続きガッツリ追ってくる川田。重賞制覇のチャンスがある。
【テラフォーミング】評価B 騎手A+
エピファネイア×ルーラーシップ。3代母はカナダでGIII勝ち。「サンデーサイレンスの4×4」のクロスあり。府中の2000mでデビュー、鮫島克駿に急きょの乗り替わり。少し出して2番手につけ、超スロー中で息を入れて楽な走りを見せる。直線で追われると少し頭が高くなって内にモタれもしたが、しっかりと抜け出し、最後まで脚を使って勝ち切った。ラスト2ハロンは11秒0-11秒7だった。中間は短期放牧に出され、美浦に戻ってからは意欲的に乗り込んできた。1週前には石川裕紀人が跨ってウッドコースに入れ、古馬オープンのプレシャスブルーと併せ馬。内に併せ、一杯に追われて同入している。時計は65秒9-11秒6だった。今週は横山琉人が跨り、ウッドで併せ馬。追走する形で直線で外から楽に並び、気合をつけられるとグッと伸びて抜き去った。時計は66秒7-11秒8だった。いい仕上がりにありそうだ。石川はテン乗りになるが、稽古をつけて感触はつかんでいるだろう。また、非常にレベルの高いジョッキーである。今回は初戦とは違う流れになり、その中で強敵相手に互角の脚を使えるかがどうかだ。素質は秘めていて、注意は必要になる。
【デリカテス】評価B 騎手A+
キズナ×ストリートクライ(マキアヴェリアン直仔)。3代母の仔にバゴ(凱旋門賞など、フランスでGIを5勝)、マクシオス(フランスでGIを2勝)。4代母はフランスでGIを2勝。「Haloの4×5」等のクロスあり。初戦は府中の2000m、良でも少し水を含んだ馬場、ロスのある外の15番枠。行き脚が良く、4番手につけてスムーズな競馬ができた。中盤に13秒3-13秒1というラップがあり、流れは楽だった。直線に向き、残り400mの前で早くも先頭に立つ。追われて体を大きく使った走りでしっかりと伸び、1馬身1/4差で押し切った。ラスト2ハロンは11秒2-11秒8だった。今回は中3週で府中に再遠征することになる。デビュー前はコースと坂路で乗っていたが、中間は時計になっているのが坂路だけ。1週前は坂井瑠星が跨り、終いに負荷をかけられて52秒6-13秒0をマークした。今週も坂井が跨り、大きめの調整で時計は54秒3-13秒2だった。攻めで動くタイプではなく、しっかりとやれていれば大丈夫だろう。あとは輸送で馬体を減らさないといい。相手は強くなるが、前で競馬ができそうだし、母系からバゴが出ている点は気になるところ。坂井は追いの強いジョッキーだし、食い下がるシーンがあっても。
【テンダンス】評価A+ 騎手A+
ジャスタウェイ×フレンチデピュティ。母はアメリカでGIII勝ち。兄にスズカコーズウェイ(京王杯スプリングC)、カデナ(小倉大賞典、大阪杯4着)。5代アウトクロス。デビューは中京の2000m。少し出していき、2番手で折り合ってスムーズな競馬ができた。直線で内に並んでいたグレートキャンベルがラチに接触して落馬するアクシデントがあったが、反応したりと影響を受けることはなかった。追われて伸びてはいたが、後ろにいたヴェールランスも脚を使ってくる。離すことはできずにジワジワと迫られ、交わされて2着に終わった。バテたという内容ではなく、レースが終わって騎乗した田辺裕信は「鳴きながら走っていた」とコメントしている。2戦目は阪神の芝1800m(外)。使って気持ちが乗ったか、馬群の中で行きたがるの抑えつつという追走ぶりになった。直線は狭いところを割って早めに抜け出し、そこからしっかりと脚を使って4馬身差で快勝した。馬場状態を考えると、1分46秒9(良)は水準以上。ラスト1ハロンは12秒2で、ゴールした時に余力が残っていた。今回は中3週での関東遠征。しかし、攻めは加減していない。1週前の坂路追いでは、和田竜二が跨って終いにしっかりと追われ、51秒7-36秒6-11秒8の好時計をマークした。今週は馬の気持ちに任せた内容で、それでも53秒4-12秒5が出ている。大きな走りで推進力が目立っていた。前走の道中、長距離輸送があることを考えると、やはりテンションが上がってこないかがポイントになる。血統面で魅力があるし、伸びていきそうな素材。折り合いさえつけば、勝ち負けに加わってきそうだ。
【トーセンヴァンノ】評価B 騎手A-
ヴァンキッシュラン(ディープインパクト直仔)×ファンタスティックライト。3代母はアメリカでGII勝ち。「Haloの4×5」等のクロスあり。小桧山悟厩舎(美浦)らしく、夏の北海道シリーズで5度も使った。札幌芝1200mの新馬戦はラブリユアイズ(次走でクローバー賞を勝ち、秋に京王杯2歳Sで3着)の2着。函館の2戦目も2着で、連闘で格上挑戦した函館2歳Sは直線で捌けずの6着だった。1800mに延ばしたコスモス賞は、2番手追走から直線入り口で先頭に立つという正攻法の競馬。直線で並ばれたが、渋太さを発揮して抜かせずに勝ち切った。札幌2歳Sは10頭立ての大外枠。スタートは出たが、抑えて後方に下げる。道中は外でなだめつつという追走になった。3コーナーを過ぎて上がっていこうとするが、反応は鈍め。直線は内にモタれていて、それでもジリジリと脚を使って3着に上がった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースでじっくりと乗られてきた。1週前には山田敬士が跨って終い重点の併せ馬。強めに追って、ラスト1ハロン11秒4で同入している。今週も山田が跨り、前を大きく追いかける形に。直線で内から並び、追われて遅れた。自身なりには伸びていて、時計は67秒2-12秒3だった。トモが薄く見えるし、稽古も動かないので地味な印象はぬぐえない。それでも実戦に行くと走ってくる。速い脚がない点でどうかだが、流れに乗っていければ渋太さは見せるだろう。そこから押しが利くか。
【ナバロン】評価C 騎手A-
ブラックタイド×サクラバクシンオー。母は芝1200mで3勝。祖母の孫にカルストンライトオ(スプリンターズS、アイビスサマーダッシュ)。「Northern Dancerの5×5」等のクロスあり。札幌の新馬は芝1000mのレコード決着。出は五分だったが、頭が高くてスピードに乗れず、わからぬまま終わった感じだった(7着)。1200mの2戦目は、好位のインを進み、直線はラチ沿いで内にモタれ気味。それでも脚は使って2着とハナ差の3着に駆けている。3戦目は距離を延ばして1500m。2番手の追走で直線で先頭に立ったが、追われて頭が高くなり、末をなくして4着に沈んだ。当日は風が強く、このことが影響した可能性もある。4戦目は中1週、稍重、ハナを奪ってリズムの良い逃げ。今度は直線でしっかりと脚を使い、危なげなく押し切った。ペースが緩くて競馬としては楽。ラスト2ハロンは11秒5-12秒4だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは坂路とCWコースでしっかりと乗り込んできた。1週前には長岡禎仁が跨ってCWコースで終い重点の併せ馬。新馬に手応えで劣ったが、ラスト1ハロン11秒台の中ほどだった。今週は岡田祥嗣が跨って坂路に入れ、1週前と同じ新馬と併せ馬。強く追うところはなく、少し遅れて時計は55秒0-12秒5だった。仕上がりは、まずまずといったところか。無理に出さなくても前で競馬はできるはず。ただ、相手は強く、頭が高くなっては追い比べで厳しくなりそうだ。
【レッドベルアーム】評価A+ 騎手A-
ハーツクライ×アンブライドルズソング。兄にレッドベルジュール(デイリー杯2歳S)、レッドベルオーブ(デイリー杯2歳S、朝日杯フューチュリティS3着)。3代母がフォーンチャッター(BCジュヴェナイルフィリーズ)。「Northern Dancerの5×5」のクロスあり。デビューは6月の阪神。血統馬で馬っぷりは良いが、大きめ中心の乗り込みで、少し余裕があった。出脚は五分で、そう差のない好位のインから。息を入れて追走ぶりはスムーズだった。直線に向くと、2頭の外に出してから追い出す。頭が高くなって勢いがつかない感じだったが、渋太く脚は使ってきて、最後で交わして勝利を手にした。。勝ち時計の1分47秒9(良)は、上々といった程度の数字か。レースのラスト1ハロンは12秒2で、自身はここを推定11秒9で駆けている。今回は5ヵ月ぶりの実戦。栗東に戻ってから、じっくりと乗られて負荷を強めてきた。2週前には岩田望来が跨ってCWコースに入れ、中を通って65秒級-12秒台で追われている。1週前はやはり望来が跨ってCWでやられ、ラスト1ハロンが11秒台の中ほどだった。今週は望来の手綱でCWの併せ馬。少し追いかけ、直線で内に併せる。軽くうながした程度でしっかりと前に出て、余裕のある走りで先着した。時計は67秒級-51秒台-11秒台だった。新馬の時よりずいぶんと強く攻められていて、体がしっかりしたことの証明になるだろう。今度は追われて頭が上がったり、モタついたりすることもないはず。関東圏への輸送があり、左回りは初めて。克服しないといけない点はあるが、重賞で戦える素質と脚を持っている。主力視を。
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キャリアの浅い2歳馬同士の戦い。良血馬が多く、将来が楽しみな素材がチラホラといるが、肉体面でも気性面でも課題を残しているのは確かである。人気馬に重い印を打って置きにいくのもおもしろくないし、気になる3騎の伏兵馬を狙うことにした。
◎は中竹和也厩舎(栗東)のテンダンス。カデナの弟で、阪神での初勝利は馬群をこじ開けて抜けて強い勝ちっぷりだった。時計は水準以上だし、ゴールした時に余力が残っていた点は見逃せない。
ポイントは折り合い。前走は2戦目ということで道中で少し行きたがるところがあり、そこから中3週で関東圏への遠征になる。あと、今週からCコースに替わるといえ、内の2番枠というのはいい材料ではない。
和田竜二はレース展開を考え、巧みに誘導してくるジョッキー。前走で同馬を勝利に導いていて、1週前の稽古で跨って状態も確認しているだろう。輸送でテンションが上がらず、実戦でうまく立ち回れば、重賞でも好勝負に持ち込んでくる。
○は橋口慎介厩舎(栗東)のアルナシーム。夏の函館では418キロという馬体でのデビューになった。詳しいレースぶりは【全頭診断・騎手評価】で。大味でもちょっと不気味なものを感じさせる内容で、相当な素質、瞬発力を備えている。
栗東のCWコースと坂路で鍛え込み、馬体は大きく増えていることの。重賞でもやれそうなムードがある。ヤネは甘さのある武豊だが、新馬の感じなら動かしてきそうだ。
▲は昆貢厩舎(栗東)のスカイフォール。札幌の新馬はスローで楽な競馬だったが、ラスト2ハロン11秒5-11秒4のラップをラチ沿いの窮屈なところから伸びて勝ち切った点は評価したい。
アルナシームと同様に栗東のCWコースと坂路でハードに乗り込んでいて、夏よりもパワーアップしているのは間違いない。全体の時計が速くなってどうかだが、人気面を考えると狙う手もあるだろう。
△はダンテスヴューで、以下、レッドベルアーム、グランシエロ、イクノイックスなど、警戒が必要な勢力が多くいる。
過去10年の勝ち馬から、ディープブリランテ、イスラボニータ、サトノクラウン、ワグネリアン、コントレイル、ダノンザキッドと、GI馬が6頭も出ている。3頭はダービー馬、1頭は三冠馬…。完全に出世レースとしての地位を確立した。今年も大いに注目される。
◎2番テンダンス
○10番アルナシーム
▲9番スカイフォール
△12番ダンテスヴュー
※5番レッドベルアーム
×8番グランシエロ
×1番イクノイックス
×3番アサヒ
×11番テラフォーミング
【単勝】2番(30%)・10番(30%)
【複勝】9番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
2→全通り
10→全通り
9→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
2.10→全通り(10点)
2.9→全通り(10点)
9.10→全通り(10点)
2.12→全通り(10点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
2.10→全通り(60点)
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阪神11R
アンドロメダステークス(L) 11月20日(土) 全馬が信用できず
阪神の芝2000m(内)で争われるリステッド競走。
正面直線からのスタート、内回りコースでコーナーは4つ。3コーナーの残り800mから緩めの下り坂が続き、直線に入って残り200m~100mが急な上り坂になっている。直線距離は356.5m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mぐらいからペースが上がり、ラスト1ハロンがかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の7週目で、Aコース使用7週目になっている。京都が改装工事に入り、使用頻度が高くなっている阪神。内が少し荒れ、全体にタフな馬場になってきている。
先週の内回りの中距離戦を見ると、まず土曜の3勝クラスの芝2000m(内)戦が2分01秒1(良)で決着。1000m通過は61秒8と速くなかったが、そこからの4ハロンが46秒7と速くなる。直線は大外を攻めたスカーフェイスが追い込み切り、2着は中を伸びたダノンレガーロ、3着は外を伸びたパラダイスリーフだった。ラスト1ハロンは12秒6もかかっていた。
日曜のエリザベス女王杯(GI、芝2200m(内))は、先行勢が飛ばし、予想された通りのタテに長い展開に。1000m通過は59秒0で、その後は12秒台前半のラップが続いた。4コーナーに来て後方に待機していたアカイイトが大外を上がっていく。直線に向いてしっかりと抜け出し、2馬身差で快勝した。2着は大外を伸びたステラリアで、3着は内を伸びたクラヴェルだった。勝ち時計は2分12秒1(良)。上がりは【12秒2-11秒8-12秒5】の36秒5だった。
内を攻めた勢力が上位に来るケースもあったが、中~外めの方が伸びはいい。ただ、外も荒れてきている。
今週の馬場に関して、JRAから「コース全周に亘り、内側に傷みがあります。特に内回り3コーナーから4コーナーと正面直線の傷みが進んできています」と発表があった。パワーとスタミナの有無が重要な要素になってくるし、行くにしても控えるにしても、しっかりと息を入れないと踏ん張って伸びるのは難しくなる。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アドマイヤポラリス】評価B 騎手A+
5歳馬、栗東。今年の2月に阪神の芝2400m(外)で2勝クラスを4馬身差のV。続く中山芝2500mの3勝クラスは、4コーナーで外から被されて一緒に上がっていく厳しい展開に。それでも直線で粘り強く伸びて勝ち切った。目黒記念は上がりの速い競馬で切れ負けして13着。久々だった新潟記念は、外で流れに乗せていく競馬をして、直線で伸びは出せず。挟まれもして15着に終わった。中間は放牧に出され、除外もあって2ヵ月半ぶり。栗東で攻め量は豊富で、10月27日にCWコースで中を通って65秒級が出ていて、今週は芝コースに入れて馬なりで65秒級-12秒級をマークした。仕上がりは良さそうだ。阪神は(2.0.2.1)と得意。2000mは忙しい印象があるが、戦績は(2.3.3.1)で、昨年の6月には函館の芝2000mでワールドウインズ(のちにオープン特別勝ち)を破って1勝クラスを勝っている。その時に跨っていたのが、今回に騎乗する岩田康誠だった。康誠は同馬とコンビを組んで(2.2.3.1)である。ハンデは55キロで問題なし。今の時計のかかる馬場は合うし、タメる競馬をして混戦になると激走があっても。
【アトミックフォース】評価B 騎手B
5歳馬、美浦。4歳の春に新潟大賞典(ハンデ54キロ)で逃げて2着。今年の春のエプソムカップでは、大外18番枠から2番手につけてなだめつつ進み、直線で早めに先頭に立つ形に。差し馬が上位を占める競馬になったが、その中を0秒4差の5着に踏ん張っている。新潟の関屋記念は、内でタメて直線で決め手を出せずに10着。府中のオクトーバーSは、17番枠から出て外々の追走で息が入らず、見せ場なく16着に終わった。中間は美浦のウッドコースと坂路で熱心な調整ぶり。今週は時計になったのが4ハロンからで、楽な手応えで52秒6-12秒0をマークしている。先週の福島記念を賞金不足で出られずに延ばした形だが、前走を使っての上積みがありそうだ。頭が高いフォームで詰めが利かないのが難点だが、闘争心があって、少し掛かる感じで行ってもロスなく走ってくれば粘りを発揮する。ハンデは55キロと手頃。阪神を走るのは初めてだが、右回りでも走れるし、内回りの2000mで自分の競馬ができれば見せ場はつくってきそうだ。そこから踏ん張れるかが鍵になる。
【アールスター】評価B 騎手B
6歳馬、栗東。5歳の夏に小倉記念で重賞勝ち。ハンデ53キロでインで脚をタメ、直線はラチ沿いを伸びて抜け出した。決め打ち的な騎乗がハマッた。6歳になった今年は、年初に中山記念を6着、2月に小倉大賞典を4着。どちらもハンデは56キロだった。前走のオールカマーは感冒による出走取消明け。外枠から押してポジションを取りにいき、外を回る競馬になる。3コーナーを過ぎて手応えがなくなり、しんがりの16着に沈んだ。中間は栗東で熱心に乗り込んできた。1週前には長岡禎仁が跨り、CWコースでベレヌス(オープン)と併せ馬。大きく先行する形で、最後は強めに追ってわずかに遅れた。時計は66秒級-12秒級だった。今週も長岡が騎乗し、坂路で54秒7-12秒4をマークしている。仕上がりに問題はなさそうだ。ハンデは56キロ。ずっと重賞を使ってきたので、リステッド競走でこの数字なのはいい。坂のある阪神でも走れるし、今回は初ブリンカー着。本来の末を活かす競馬をすれば、変わり身があっても。
【ウインアグライア】評価B 騎手A-
3歳の牝馬、美浦。岡田一族。2歳時は6月に府中の芝1600mで新馬勝ち(単勝万馬券)。続いて8月に札幌でオープン特別のコスモス賞を勝って連勝を決めた。秋は府中のアルテミスSで6着と上々の走りを見せ、12月の阪神ジュベナイルFは13着に終わっている。3歳の緒戦は中京芝2000mの若駒S。重馬場の中で好位のインを進み、直線で早めに抜け出して粘り込んだ。春のフローラSは、見せ場をつくりながら決め手を欠く感じの5着。オークスは伸びずに15着だった。今回は6ヵ月ぶりの実戦。馬体が戻らず、復帰が遅れたとのことだ。美浦での乗り込みは順調で、2週前の段階でウッドコースで66秒9-11秒8が出ていて、1週前は楽に66秒1-12秒6をマークした。先週の福島記念は除外になり、今週は大きめの調整。中ほどを通って69秒0-12秒6という時計だった。動ける仕上がりにあるとみていい。パワーがあり、今の阪神の馬場は合うはず。内回りの2000mも悪くないだろう。ハンデが51キロというのは大きい。息が保つかは問題になるが、差のない競馬になっても。
【グレンガリー】評価B 騎手B
6歳のセン馬、美浦。重賞の経験は3歳時のラジオNIKKEI賞の一度だけで、結果は9着だった。タメる競馬で直線は内を突き、残り200mを過ぎて前が詰まって追えなくなるシーンがあった。このレースのあとに骨折による長いブランクが入り、休養中に去勢手術を施されている。その後も休みがちで、6歳でもキャリアは少ない。今年の夏に6ヵ月ぶりという状況で新潟の芝2200m(内)の3勝クラスを勝った。少し押してハナを奪い、気持ち良さそうにスイスイと走って1000mのラップが59秒2。その後もあまりペースを緩めず、直線に向いて2000mを1分59秒1で通過。さすがに苦しくなってラスト1ハロンが12秒8かかったが、リードが利いて粘り込んだ。開催の進んだ馬場で、2分11秒9(良)というのは評価できる時計である。その後は放牧に出され、3ヵ月ぶりの実戦。美浦に戻ってからは、ポリトラックで4ハロン中心の稽古を積まれてきた。ラスト1ハロンを11秒台の前半で上がったことがあり、今週は大外を回って終いに追われ、53秒台-11秒台をマークした。攻め量は多くないが、前走で動いたように鉄砲は利く。兄のミトラもセン馬で息の長い活躍をし、7歳の時に金鯱賞を勝った。この馬もまだ成長する可能性を秘めている。ハンデは54キロ。阪神は初めてだが、府中で2勝していて坂があっても大丈夫だし、内回りの2200mというのも合っている。ただ、馬場は内が荒れていて、先行馬にやさしくない状況。それでも揉まれずにリズム良く走れると、粘りを見せてくるかも。
【コスモカレンドゥラ】評価A- 騎手B
5歳馬、美浦。岡田一族。2歳時にはアイビーSでクロノジェネシスの2着に駆け、GIのホープフルS(勝ち馬サートゥルナーリア)で逃げて4着。4歳の秋に3勝クラスを勝った時には、ドナアトラエンテ(今年の春に福島牝馬Sでハナ差の2着)を負かしている。5歳になった今年の2月には、小倉の関門橋Sで3着。勝ったのはワールドウインズで、2着が先週の福島記念を逃げ切ったパンサラッサだった。続くGIIの中山記念はスタートひと息で後方から。速い時計で決着する中、直線は外を攻めて6着まで伸びた。その後は休養に入り、オクトーバーSは7ヵ月半ぶりの実戦。道中は馬群に入って力んだ走りになる。直線に向くと柴田大知が進路を見つけられずに引っ張りながら大外まで出し、ヒドい競馬になってしまった。それでも少し脚を使っていて、1秒差の11着というのは驚くぐらいの頑張りである。中間は坂路でしか時計になるところを乗っていないが、陣営は「使った上積みは十分」と。1週前は52秒9-12秒1で、今週は流す感じで53秒4-13秒1が出ている。ガス抜きができていて、実戦でうまく息が入るといい。ハンデは54キロと有利。能力的には上位とも言え、噛み合うと一発がありそうだ。岡田一族、ノヴェリスト産駒で、荒れた芝は合う。藤井勘一郎はレベルに問題があるジョッキー。
【シフルマン】評価B 騎手A-
5歳馬、栗東。3歳の春には若駒Sで3着、勝ったのはヴェロックスで、2着がワールドプレミア(のちに菊花賞、天皇賞(春)を制覇)だった。3勝クラスを勝ち上がるのに12戦を要したが、強いメンバーと戦ってきたし、気性が強くて息の入らない競馬になることが多かった。今年の春の3走は、いずれも力んで走って伸びをなくしたものである。秋緒戦は舞台が中京の芝2000m。吉田隼人が騎乗して2番手で抑えながら何とかなだめる。直線で早めに抜け出し、最後で少し苦しくなりながらも粘り切った。中間は放牧に出され、栗東に戻ってからは入念な乗り込み。1週前はCWコースで長めから67秒台を乗り、今週はCWで67秒-12秒台をマークしている。デキに関して問題はない。祖母が秋華賞馬を勝ち、ジャパンカップでシングスピールとハナ差の2着に駆けたファビラスラフイン。血統馬らしく、いい体つきをしている。頭が高い走りではあり、あと、先に書いたように折り合いが課題。その意味でオープンの流れなら競馬はしやすいかもしれない。ハンデは54キロ。鮫島克駿はテン乗りになり、何とか抑え込んでもらいたいところだ。簡単ではないだろうが、息を入れてスムーズに運ぶと浮上が可能になる。マイルで差す競馬をしてみるとおもしろうそうだが。
【ダノンマジェスティ】評価A+ 騎手S
6歳馬、栗東。3歳の7月に中京で1000万下を勝ったあと、脚部不安で長い休養に入る。復帰は5歳の秋の岸和田S(3勝クラス)、実に2年4ヵ月ぶりだった。レースではハナに行ってハミを取って速いペースで逃げることになる。それでも直線で一旦は後ろを振り切り、最後は実力馬ポタジェ(今年の秋に毎日王冠で3着、天皇賞(秋)で6着)にクビだけ差された(2着)。6歳になって緒戦の寿Sは、発馬でフットワークを乱して最後方の追走になり、直線で大外からの追い込んでのアタマ差の2着。続く但馬Sは舞台が今回と一緒、外から2番手に行って力んでいたが、渋太く伸びて抜け出し、後続の追撃を抑えた。新潟大賞典(ハンデ55キロ)はボコッと出て後方から。流れた分でいつもより折り合いはついていた。直線で外に動かし、ジリジリと伸びて0秒4差の6着と上々の走りを見せた。その後は放牧に出して完全休養。今回は6ヵ月半ぶりの実戦になる。栗東に戻ってからは、音無秀孝流で坂路でしっかりと乗り込んできた。2週前には51秒1-12秒8をマーク。今週は松山弘平が手綱を取り、追走する形からしっかりと先着して時計は52秒8-12秒8だった。坂路では終いを要すこと多く、これだけ動けていれば中身はできているだろう。ハンデは手頃な55キロ。ゲートが不安定で、どんな競馬になるかはわからないところがある。気性が強すぎるので、テン乗りの松山弘平がうまく操れるかどうかだ。全弟にシャフリヤール(ダービー)、全兄にアルアイン(皐月賞、大阪杯)がいる超良血馬。勝ち切るだけの能力を持っている。
【ファルコニア】評価A+ 騎手A-
4歳馬、栗東。3歳の春にスプリングSで4着、京都新聞杯で3着に駆けている。4歳になって、春に2勝クラスと3勝クラスを連勝した。続くエプソムカップはアオッて出て後手に回り、川田将雅が内に入れていく。3~4コーナーでコース利があって追い上げたが、内は馬場が荒れた状態。直線はギリギリの悪くないところを走らせたが、早めに脚を使う形になった。レースは流れていて、外差しが決まる競馬に。さすがに脚が上がったが、それでも3着に残った。夏の小倉記念はハンデが56キロ。好位につけてハミを取っていて、4コーナーで外から先頭に並ぶ格好になる。これも厳しい競馬で、伸びずに6着に終わった。そこからひと息入れ、阪神の芝1800m(外)でカシオペアSをV。道中は好位の後ろのインにつけ、なだめつつの追走になる。直線は馬場が悪くなっているラチ沿いは避けて、内めを伸ばした。残り200mで先頭に立ち、渋太く脚を使って押し切っている。今回は中2週になり、速い時計は今週の坂路の1本。終いにしっかりと追われ、52秒7--37秒7-12秒2をマークした。前走は攻め量が多くない感じがあったので、上積みを見込んでいいか。ハンデは56キロで問題なく、ただ、2000mだと折り合えるかが鍵になる。阪神は(3.1.0.0)、岩田望来は前走で勝って2度目の騎乗。うまく脚がタメていければ上位争いが可能になる。なお、全兄にトーセンカンビーナ(昨年に阪神大賞典で2着、天皇賞(春)で5着)がいて、スタミナは潜在させている。
【プレシャスブルー】評価A+ 騎手A-
7歳馬、美浦。6歳の1月に中山で3勝クラスをクリアしたが、トーセンスーリヤ(のちに新潟記念と函館記念をV)を差し切ってのもの。その年の春の新潟記念(ハンデ54キロ)では、14番人気ながら外からグッと伸びて3着に上がっている。7歳になって夏口に七夕賞(ハンデ54キロ)で5着。直線で大外から脚を使ったが、最後は鈍る感じになっていた。続く新潟記念(ハンデ54キロ)は直線で少し進路を探すところがあり、伸びは見せて0秒4差の6着。秋のオクトーバーSは16番枠から出て、早めに内に動かしていく。4コーナーで大外に出し、直線は長く脚を使ってグングンと前との差を詰めた。パンサラッサに襲いかかり、アタマだけ届かずの2着だった(3着とは2馬身半差)。勝ったパンサラッサは、先週の福島記念を逃げて4馬身差で圧勝している。中間は短期放牧を入れ、ウッドコースでしっかりと乗り込んできた。1週前に横山琉人が跨って併せ馬、外を回る形。終いにビシッと追われて同入し、時計は66秒2-11秒6だった。今週の併せ馬は大きく追走する形、通ったのは内め。内に併せて追われて同入し、時計は67秒9-12秒0だった。好調をキープしているとみていい。体は小ぶり。ズブさがあってスイッチが入らないことがあり、いつも人気がない。それでも前走のように型にハマると、しっかりと伸びてくる。ハンデは55キロで問題なし。阪神の芝2000m(内)は条件級で3戦していて、結果は4着、8着、5着だった。適性があるとは言い難いが、力の要る馬場は合うし、望みの上がりがかかる展開になってくれそうだ。末脚には注意すべき。
【ベレヌス】評価B 騎手A+
4歳馬、栗東。3歳1勝クラス勝ちが福島の2000m、2勝クラス勝ちが中京の2000mで、どちらも逃げ切り。行きたがる気性で淡白なところがあり、3勝クラスではムラな成績になっていた。今年の夏の阿武隈Sは、2番手追走から直線で前に迫ったが、そこから抜こうとしない感じになって3着に終わっている。次走は小倉の博多S、ハナに行かせて軽く抑えつつでリズムの良い走りになった。直線は悪くなっている内を避けたコース取りで、最後まで脚を使って2馬身差で押し切った。GII挑戦となった京都大賞典は、逃げは打てたものの4コーナーで外から来られ、直線で失速して大差のしんがり14着に終わっている。中間は栗東で熱心な調整ぶり。1週前にはCWコース、西村淳也でアールスター(オープン)と併せ、65秒台-12秒級の時計で追走先着を果たしている。今週は坂路に入れて楽な感じで53秒6-12秒3をマークした。いい仕上がりにありそうだ。力強い馬体と走りで、潜在能力は相当に高い。ただ、やはり気性の脆さは問題になる。ハンデは54キロ。先行タイプがそろったメンバーで、ハナに行くにしろ、控えるにしろ、バラけたところを走らせたい。可能性は低めではあるが、息が入って力を出し切れると、食い下がるシーンがある。
【ボッケリーニ】評価A- 騎手A+
5歳馬、栗東。全兄にラブリーデイ(宝塚記念、天皇賞(秋))。4歳の春にオープン入りを決め、夏に小倉の小倉日経オープンをサラキアの2着、秋に京都のカシオペアSをランブリングアレーの2着に駆けた。同年の12月に中京芝2000mの中日新聞杯(ハンデ55キロ)で重賞制覇。中位のインで脚をタメ、直線に向いて外に動かす。追われて渋太く脚を伸ばし、間を割って伸びて接戦をクビ差で制した。5歳になった今年2月の小倉大賞典はハンデが57キロ。タテ長の競馬の中で中団を追走し、後半の4コーナーでは大外をしごく形に。直線でグッと伸びてきたが、内のテリートリアルも脚を使い、ハナだけ競り負けて2着に終わった。春の新潟大賞典は57キロでトップハンデ。中位の前の内めを進み、直線で外へ。早めに先頭に並び、残り200mからは5頭横並びの叩き合いに。その真ん中にいた。頑張って抵抗していたが、最後は脚色が鈍って5着に落ちた。レースのラスト1ハロンが13秒3かかっていて、厳しい馬場、厳しい展開だった。夏口の中京記念は舞台が小倉の1800mで、57キロはトップハンデ。好位の後ろの外の追走になり、少し力みが見られた。3コーナーを過ぎて浜中俊が激しく手を動かすが、モタつく感じで上がっていけない。直線は寄られるところもあって、ジリジリと伸びて6着には来た。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは、日曜に坂路、追い日にCWコースというパターンで乗り込んできた。CWの併せ馬で遅れが続いたが、時計は出ている。今週は単走で終いにビシッと追われ、時計は67秒台-12秒台だった。陣営は「体が絞れて動きが良くなってきた」と話している。トップハンデの57キロというのは、やはり楽ではない。阪神では勝っておらず、内回りの2000mを走るのは初めて。勝負どころでモタつく面を出さないといいが…。ハンデを考えるとどうかだが、自身は荒れた馬場を苦にしない。有力候補ではあるが、不安な点があるのは確かで、軽量馬が怖いのも確か。
【マイネルサーパス】評価B 騎手A+
5歳馬、美浦。岡田一族。デビュー時に福島の芝1800mで2歳レコードを更新。3歳になって、夏口に福島のラジオNIKKEI賞を不良馬場の中で2着に好走した。その年の秋に京都の芝2000m(内)で行われた当レースを53キロのハンデでV。外から手応え以上に渋太く伸びて差し切るという内容だった。4歳の春には福島の2000mでリステッド競走を56キロのハンデで勝っている。その後は8戦して最高が5着。5歳になってからの4戦は、すべて2ケタ着順になっている。中間は美浦で意欲的な調整ぶり。2週前にはホウオウトゥルース(オープン)を追走して内に併せ、楽な手応えで同入している。時計は65秒9-12秒2だった。1週前はニシノデイジー(オープン)と併せ、終いにビシッと伸ばしてラスト1ハロンが11秒5。今週は2歳馬と併せて終いに追われて同入し、時計は68秒6-11秒6だった。デキ自体に問題はなさそうだ。もともと行きたがってみたり、気を抜いてみたりで走りはムラ。5走前からブリンカーを着けていて、前3走は前半でハミを噛むところがあった。ハンデは1キロ減って55キロ、別定で58キロだった前走からは3キロ減になる。ヤネは乗れる若手の団野大成。タメを利かせるような騎乗をすると、伸びてくる可能性はある。
【マイネルフラップ】評価B 騎手A+
5歳馬、栗東。岡田一族。3歳の初めにシンザン記念で大外から追い込んでクビ差の2着に好走している。3歳のNHKマイルカップは11着だったが、0秒5差と大きくは負けていない。3歳の夏から5歳になった今年の2月まで、11戦して最高が5着と低迷していた。3月には大阪城S(ハンデ54キロ)で15番人気ながら3着に食い込む。少し出して好位の内めにつけ、直線も内を渋太く伸びて1馬身+クビ差に頑張った。続く六甲Sは伸びを欠いて9着に敗れている。夏の巴賞はフレグモーネで出走取消。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからはしっかりと乗り込んできた。1週前にはCWコースで大外を通って65秒級-12秒台で追われ、今週は坂路で終いに気合をつけられて53秒2-12秒5をマークしている。陣営のトーンは低めだが、仕上がりは悪くなさそうだ。ハンデは54キロ。2000mは初めてになるが、気を抜いて走るところがあり、こなせておかしくない。激戦になりそうなメンバーで、道中で脚を使わず、もつれる展開になるとあるいは。
【メイショウオーパス】評価C 騎手A-
6歳馬、栗東。デビュー時に中京のダ1400mで2歳レコードを更新。4歳時はすべて芝で、サウンドキアラ(日曜のヴィクトリアマイルに出走)を負かしたことがあれば、テリートリアル(のちに小倉大賞典をV)とハナ差の2着に駆けたこともある。芝1600mの持ち時計は1分31秒6。6歳になって、今年の春に中京ダ1400mでリステッド競走の栗東SをV。出脚は平凡だったが、行かせてコーナーでインに入る。直線は内めの馬群を割ってしっかりと抜け出した。その後の3走はすべて2ケタ着順で、気の悪さを出している感じだった。中間は順調な乗り込み。1週前にCWコースで66秒台-12秒級で追われ、今週はCWで終いにビシッとやられて68秒台-12秒級をマークした。陣営は「ずっと体調はいい」と話している。芝を走るのは久しぶりになるが、上述したように適性に問題はない。ダートでのものといえリステッド競走を勝っているので、ハンデは55キロと恵まれた数字にはならなかった。2000mを使うのは初めてで、やはり長い印象がある。タメが利き、気持ちが向いたとしても上位まではどうか。
【ラーゴム】評価B 騎手A-
3歳馬、栗東。デビュー時に京都2歳Sで0秒1差の2着に駆けている。3歳になって、2月にきさらぎ賞(中京芝2000m)で重賞勝ち。力んで前に行く競馬になったが、早めに抜けて粘り込んだ。皐月賞(13着)とダービー(12着)は、どちらも力んで走って伸びる余力を残せなかった。9月の新潟記念はハンデが53キロ。スタートでアオり、道中はなだめつつの追走に。直線は内を伸ばしたが、外差しが決まる競馬になって12着に終わった。続いて中1週で中京のケフェウスS。やはりアオッて出て、道中は抱えつつの手応え。4コーナーで大外を追い上げ、直線は脚を使えなかった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからはCWコースを中心に熱心に乗り込んできた。10月31日の段階で、内を通ったものといえ64秒台が出ている。今週は池添謙一が跨り、大外を通って楽な感じで5ハロン67秒台、4ハロンが51秒台で、ラスト1ハロンは11秒台。気性的にも仕上がりは早いだろう。ハンデは前走から1キロ増えて54キロ。気性の若さは問題で、道中で冷静に走れるかがポイントになる。レースは流れるので、その分で折り合えるといい。潜在能力は高いし、成長余地も残っている。型にハマれば食い込みも。
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はっきり、やっかいなレースである。阪神の芝は使用頻度が高くなっていて、荒れている状態。特に内回りの競馬は怖く、先週のエリザベス女王杯(芝2200m(内))は3連単が339万馬券という大波乱になった。しかも、今週も仮柵は設置せず、Aコース使用7週目である。
メンバーを見ると、折り合いをつけるのが大変な気性難が複数頭いる。先行タイプが散在し、レースは流れてタテに長くなりそうだ。上がりがかかって、タフな凌ぎ合いになる可能性が高い。さらにハンデ戦で上下差が6キロある。安心して馬券をあずけられる存在はいない。
◎は相沢郁厩舎(美浦)のプレシャスブルー。出脚が平凡で、陣営も行かせる気がなくなっている感じで最後方が定位置なった。府中のオクトーバーSもそんな競馬で、しかし、直線に向いてエンジンがかかると一頭だけ違う脚で大外から猛然と追い込んできた。
逃げていたパンサラッサを交わすかという勢いで、アタマだけ届かずの2着。パンサラッサは次走で福島記念を4馬身差で圧勝している。
今は直線の長いコースの方がいいだろうが、3走前には福島の七夕賞で5着しているし、今の阪神の馬場は合っている。勝浦正樹は同馬をつかんでいて、変に気を出さずにタメて末脚がハマるのを待つような騎乗をしてもらいたいところ。ハンデは55キロで問題ないし、再度の好走があっていい。
○は音無秀孝厩舎(栗東)のダノンマジェスティ(55キロ)。【全頭診断・騎手評価】にあるように超のつく良血馬で、順調に使えないのが悩みである。今回は坂路で本数を乗ってきていて、自己ベストとなる51秒1も出た。
脚元の問題もあるが、同じく大変なのが気性。ゲート内でうるさくて出遅れることがあるし、実戦では強い闘争心を見せて力んで走ってしまうことが多い。
大外の16番枠、変に出て先行するより、遅れるぐらいで控える形になった方がいいか。どんな競馬になるかは出てみないとわからないが、技術の高い松山弘平(テン乗り)がうまくこの馬の能力を引き出してくれるといい。噛み合えば勝ち負けになる。
▲はカシオペアSを勝ち、2000mの克服が課題になるファルコニア(56キロ)。△コスモカレンドゥラ(54キロ)と※アドマイヤポラリス(55キロ)は、勝負を捨てる感じで抑えて乗ってくると、ハマッて穴を開けるかもしれない。
以下、アールスター、ボッケリーニ、ラーゴムなど、軽視できない勢力が多くいる。
馬場的にもメンバー的にも難しいところが多すぎる感じ。結果的に堅く収まる可能性はあるが、馬券を買いづらいレースではある。
◎10番プレシャスブルー
○16番ダノンマジェスティ
▲15番ファルコニア
△5番コスモカレンドゥラ
※3番アドマイヤポラリス
×2番アールスター
×12番ボッケリーニ
×8番ラーゴム
×7番マイネルサーパス
【単勝】10番(10%)・16番(30%)
【複勝】10番(60%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
10→全通り
16→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.16→全通り(14点)
10.15→全通り(14点)
5.10→全通り(14点)
3.10→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
10.16→全通り(84点)
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【土曜後半レース】
阪神12R
ワイド 1万4,480円
ワイド 1万2,330円
複 勝 1,970円(20%)
ピナクルズ3着(14人気)
みちのくS
ワイド 690円
ワイド 1,180円
複 勝 230円(50%)
◎チェアリングソング3着(6人気)
西郷特別
ワイド 1,470円
ワイド 1,230円
◎ゴールドフィンガー3着(1人気)
東京12R
3歳以上1勝クラス 11月20日(土) 混戦で伏兵馬狙い
フルゲート18頭の混戦。午前の段階のオッズを見ると、馬連の1番人気が1,000円台、3連単が7,900円台となっている。気になる伏兵馬を狙うことにした。
◎ルージュアドラブルはこれまでの4戦が390キロ~392キロ。小ぶりな3歳の牝馬だが、春に3歳1勝クラスで3着していて、能力は持っている。
じっくりと休ませて成長をうながし、1週前には美浦のウッドコースで66秒4-11秒4をマーク。動きが良くなり、馬体は400キロぐらいまで増えているとのことだ。
ヤネが三浦皇成で心配はあるが、3着した時に跨っていたし、うまく末脚を引き出す騎乗ができると一発がある。
○トライフォーリアルは春に今回と同じ舞台で2着、3着と続けて好走している。ブリンカーを着けた効果が大きかった。
9月に新潟を使ったあとで休ませ、美浦のポリトラックで入念に乗られて、ラスト1ハロンを11秒台の前半で上がっている。仕上がりは良さそうだ。
津村明秀はテン乗りになるが、ブリンカーを着けるとモタれる面を出さないから、しっかりと御してくるだろう。人気はなく、激走があっても。
▲は人気の一角のアルマドラード。大型馬で体質が弱くて苦労しているが、それでも久々だった前走で2着に食い込んだ。ダービー馬レイデオロの全弟。中間は格上馬と併せて好調教を披露していて、ようやく固まってきた感じだ。1勝クラスでは器が上で。
◎9番ルージュアドラブル
○11番トライフォーリアル
▲6番アルマドラード
【単勝】9番(10%)・11番(10%)
【複勝】9番(40%)・11番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
9→全通り
11→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
9.11→全通り(16点)
6.9→全通り(16点)
6.11→全通り(16点)
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阪神12R
3歳以上2勝クラス 11月20日(土) 超人気薄の差し馬狙い
阪神のダートはパサパサで走りづらい状態になっていて、先週は上りがかかる“泥仕合”になるケースが多く見られた。
午前の段階のオッズを見ると、馬連の1番人気が1,000円台で、3連単が6,600円台。思い切った狙いになるが、超人気薄の差し馬から入ってみたい。
◎ダンシングサンダーは今年の2月に中京ダ1400mで追い込んで1勝クラスを勝ち、昇級してからは結果が出ていない。それでも夏の新潟戦など、8着といえ大外を攻める形で脚を使っていた。
今回はブリンカー着用2戦目。美浦の攻めでは、1週前にウッドコースで64秒7、今週は北Cコースで64秒級と好時計を連発している。デキが上がっているのは間違いない。
ヤネは雑なコース取りをすることが多い古川吉洋。なるべくロスを軽減させる乗り方をしてもらいたいところだ。レースが壊れるのを待つ立場だが、ハマる可能性はある。
○ピナクルズは気難しいところがあってムラだが、時に終いに伸びてくる。現級で3着が2度あって、中山の前走は離された6着でも2着との差は0秒4だった。
攻めで動いていて、仕上がりは悪くなさそう。テン乗りになる国分優作は追いの強いジョッキーで、◎と同じく展開が向いてくれるのを待つ。
▲ヴァガボンドは人気の一角で、非凡なスピードを持った3歳馬。中1週使いでトモに疲れがないかが鍵になるが、押し切るシーンがあっていい。
◎5番ダンシングサンダー
○8番ピナクルズ
▲13番ヴァガボンド
【単勝】5番(10%)・13番(40%)
【複勝】5番(30%)・8番(20%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
5→全通り
8→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
5.8→全通り(14点)
5.13→全通り(14点)
8.13→全通り(14点)
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福島11R
みちのくステークス 11月20日(土) 伏兵馬3騎を狙う
福島の芝は2週目の先週にすでに荒れ始めていた。今週は3週目でも最終週。コースは先週までのAコースから、Bコース使用に替わっている。
人気になっているスピード馬デトロイトテソーロは、変にハイペースに巻き込まれなければ好勝負に持ち込んでくるだろう。置きにいくならこれだが、気になる伏兵馬3騎を狙うことにした。
◎チェアリングソングは馬主がノルマンディーサラブレッドレーシングで、岡田一族の所有馬になる。昨年の秋に今回と同じ福島芝1200mで2勝クラスを勝ち、中山の昇級戦で3着に駆けた。
久々の前走を叩き、福島のここへというのは狙ったローテーションだろう。美浦のウッドコースでしっかり乗り込み、陣営は「上積みがある」と話している。
黛弘人は同馬に乗って福島で3着した実績があり、中間の稽古にも跨っている。Bコースに替わった分で時計が速くなってしまうと微妙だが、混戦になると末脚発揮のシーンも。
○トロワマルスは夏口に当舞台で0秒2差の4着。ハミを取ってスイスイと行ってしまうところがあり、この4着のように抑えて脚を残した方がいい。
それが難しい気性だが、今回はヤネが木幡拓也。腕力が強くてガッツリと伸ばすジョッキーで、同馬に関しても抑え込むことができるかもしれない。噛み合うと一発も。
▲エレヴァートもトロワマルスと同じく気性面に課題がある。レースぶりは安定せず、1勝クラスを勝った時は差し切りで、2勝クラスを勝った時は逃げて圧勝するという競馬だった。
先週の金曜に栗東のCWコースで大外を回って64秒級をマークし、今週は坂路で楽に52秒4-13秒0。この時計が出ているのだから、デキがいいのは間違いない。
ヤネは甘さのある斎藤新だが、この福島開催では6勝するなどして頑張っている。どんな競馬になるにせよ、しっかりと抑え込むことができれば見せ場以上も可能だろう。
◎10番チェアリングソング
○12番トロワマルス
▲14番エレヴァート
【複勝】10番(50%)・12番(30%)・14番(20%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
10→全通り
12→全通り
14→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.12→全通り(14点)
10.14→全通り(14点)
12.14→全通り(14点)
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福島12R
西郷特別 11月20日(土) Hペースの激戦に
福島のダ1150mにはスピード馬が集まる傾向があるが、にしてもこのレースは多い。ジョッキーたちもそのことはわかっていて、それでもハイペースの激戦になりそうだ。「スムーズなら勝ち負け、競られたり揉まれたりしたら大敗」というタイプが複数頭いては、正直なところ結果は読みづらい。
午前の段階のオッズを見ると、馬連の1番人気が1,200円台、3連単は7,100円台となっている。
◎ゴールドフィンガーは前走で初めて福島のダ1150mを使い、テンの3ハロンを34秒5で逃げて1分08秒3(良)で押し切った。ゴールした時に余力が残っていた点は見逃せない。
中1週での再遠征になるが、栗東のCWコースと坂路で乗っていて、疲れはなさそうだ。2勝クラスでも時計面では通用し、問題はやはり展開になる。前走のレース後に水口優也は「逃げなくてもよかった」と話していて、無理に行かない競馬をしてくるか。
4番枠というのは、ポンと出てしまえばいいが、揉まれてグチャグチャにされる危険性もあるところ。展開面からは推しづらいのだが、ハンデは53キロだし、3歳の牝馬の勢いと可能性に賭けてみたい。
○アイアムスゴスギルは当舞台で(2.1.0.2)、前走では1分08秒5(良)の時計で1勝クラスを逃げ切っている。
ゴールドフィンガーと同様に、2番枠と内を引いた点が課題になる。揉まれると脆い気性で、テン乗りになる秋山真一郎がどう乗ってくるか…。
こちらも前走の時計は評価でき、中1週でも疲れはなさそう。ハンデが54キロで別定の前走から3キロ減で走っるのは大きく、この点に期待することにした。◎もそうだが、極端な結果になるかもしれない。
▲ジェットマックス(56キロ)は前2走が新潟で、2走前は出遅れながら差し込んで4着、前走は直線で一旦は先頭に出ての2着だった。先行馬ぞろいのメンバー中、差して脚を使える点は強調できる。また、右回りの方が走りがスムーズだ。ただ、前2走で結果を出しているといえ、松本大輝は甘さが目立って信頼を置けないジョッキーである。
◎4番ゴールドフィンガー
○2番アイアムスゴスギル
▲6番ジェットマックス
【単勝】4番(10%)
【複勝】4番(60%)・2番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
4→全通り
2→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
2.4→全通り(14点)
4.6→全通り(14点)
2.6→全通り(14点)
【エリザベス女王杯週の予想と結果、全頭診断・騎手評価】
(2021年11月13日・14日)
【日曜メインレース】
エリザベス女王杯
馬 連 5万1,870円
ワイド 9,600円
ワイド 7,450円
複 勝 650円(30%)
ステラリア2着(7人気)
福島記念
3連単 5万2,260円
3連複 7,500円
馬 連 4,470円
複 勝 310円(30%)
複 勝 180円(50%)
ヒュミドール2着(6人気)
アラタ3着(1人気)
▲○◎でヒット
阪神11R
エリザベス女王杯(GI) 11月14日(日) タフな馬場が鍵に…
牝馬が争うGI競走で、舞台は阪神の芝2200m(内)。
外回りの1コーナー部分からのスタート、内回りでコーナーを4つ回る。3コーナーの残り800mから直線の残り200mまで緩めの下り坂が続き、200m~100mは急な上り坂になっている。直線距離は356.5m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mあたりからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の6週目で、Aコース使用6週目になっている。京都が改装工事に入り、使用頻度が高くなっている阪神。内が少し荒れ、全体にタフな馬場になってきている。
JRAからは「コース全周に亘り、内側に傷みがあります。特に内回り3コーナーから4コーナーの傷みが顕著です」と発表があった。土曜の競馬を見ると、意外と内を突いた馬が走れていて、ただ、上りがかかって外からの追い込みが決まるケースもあった。
間違いなく言えるのは、時計を要す状態であること。結果を出すにはパワーとスタミナが必要になり、あと、折り合って末を残せるかどうかも大きなポイントになる。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アカイイト】評価B 騎手A-
4歳馬。3歳時に忘れな草賞(L)で4着、ローズSで7着。3勝クラスは2→3→2→1着でクリア。4歳になった5月のシドニートロフィーは、道中で力んだ走りになり、直線でラチ沿いを抜け出したものの、最後で鈍ってソフトフルートに差された。続く阪神芝1800m(外)は、後方でタメて直線で大外へ。展開自体も向き、グイグイと長く伸びて追い込み切っている。秋は4ヵ月ぶりという状況で府中牝馬Sに挑戦、攻め量は少なめだった。ボコッと出て後手に回り、少しハミを噛んだ走り。直線に向くと外に動かして追い出し、しっかりと脚を使って0秒5差の7着まで詰めた。自身の上がりは33秒4だった。中間は栗東の坂路で乗り込み、2週前の金曜に52秒4、1週前に53秒0で追われている。今週は幸英明が跨り、終いに追われて51秒6-12秒7。ラストの動きは重かったが、雨が残った悪い馬場の中で速めのラップを刻んだだけに致し方ない。4ハロンの時計は自己ベストとなる数字で、陣営は「この馬史上、最高のデキ」と話している。気のいい馬なので折り合いがポイントになるが、レースは流れてくれるし、2戦目でガス抜きはできていそう。相手が強く、56キロを背負うのは初めて。それでもしっかりとタメが利けば、2200mの距離でも終いに脚を使ってくるだろう。もつれる展開になってくれれば。
【アカイトリノムスメ】評価A+ 騎手A-
3歳馬。母アパパネは牝馬三冠を達成し、エリザベス女王杯は3歳時と4歳時に走って共に3着だった。春はクイーンカップを早めに先頭に並んで渋太く勝利。桜花賞はポジションを取りに行く競馬で、直線はジリジリと脚を使っての4着だった。レコード勝負の中で0秒2差だから中身は濃かった。オークスは馬群の中で折り合い重視でじっくりと。直線はスムーズには捌けず、少しウロウロすることになる。最後は内めを割って2着に上がった。秋華賞はぶっつけ、十分に乗り込んで好仕上がり。タテ長の競馬の中、中位の前の外でスムーズな競馬ができた。直線に向くとしっかりと脚を使い、残り100mで先頭に立って押し切っている。馬場は良でも少し渋っていたし、当日は強い風が吹いて厳しい状況だった。勝ち時計は2分01秒2で、レースのラスト1ハロンは12秒9とかなりかかっている。断言はできないが、結果的にレベルの高くない競馬だったかもしれない。少し休ませてから、美浦でウッドコース中心の乗り込み。1週前は3頭併せの内につけてラスト1ハロンが11秒6、今週は追走して内に併せ、強くは追わずに67秒4-11秒9という時計だった。見えない疲れがあるかもしれないが、順調に乗ってはきた。スパッとは切れないものの、スタミナと持久力があり、根性を出して長く伸びるのが特徴的。このあたりはアパパネとそっくりだ。初の古馬との手合わせといえ、2キロ少ない54キロで走れるのは大きい。荒れてきている阪神の馬場は問題なく、内回りの2200mにも対応可能。戸崎圭太は馬群に入ると捌きが甘いところがあるが、うまく立ち回れば争覇圏にも。
【イズジョーノキセキ】評価B 騎手A+
4歳馬。3歳の春にはチューリップ賞で4着、忘れな草賞で2着。秋に1勝クラスを勝った時には、2着エアロロノア(現オープン)に2馬身の差をつけている。4歳になって、春に阪神の芝2000m(内)で3勝クラスをハナ差の2着。タメる競馬でなだめつつの追走、4コーナーで動きづらくて厳しい情勢だったが、最後は馬群を割って伸びて強襲した。続くマーメイドSはハンデ52キロで7着。やはり少しハミを取るところがあり、直線は弾けなかった。秋緒戦は自己条件で、舞台が阪神の芝1800m(外)、秋華賞と同じ日。インでなだめ、直線で大きく外に動かす形に。追われると、しっかり伸びて2着に上がった。さらに外から差したジェラルディーナは強すぎた。馬場を考えると、1分46秒4(良)の走破時計、33秒7の上がりは優秀な数字である。中間は栗東でじっくりと乗られてきた。1週前にCWコースで66秒台-12秒級。今週は和田竜二が跨ってCWに入れ、追走して内に併せていく。直線は楽な感じで先着し、時計は66秒級-12秒台だった。2200mを走るのは初めて。折り合いがつくかと56キロの克服が鍵になるが、まだ全能力が見えていないところがあり、何か不気味な存在である。噛み合うと一発も。
【ウインキートス】評価A+ 騎手A-
4歳馬。岡田一族。今年の春に3勝クラスをクリアしてオープン入り。日経賞(15着)は3コーナーで外から寄られてラチにぶつかり、あとは鞍上が追わなかった。続いて東京芝2500mで目黒記念をV。ハンデは52キロで、2番手につけて超スローの流れに。直線で少し外に動かして楽に先頭に立ち、追われるとグッと後続を離して快勝した。ラスト2ハロンは10秒6-11秒1という速さで、自身の上がりは32秒5だった。夏の札幌記念は9着。好位の外で走りはスムーズだったが、勝負どころで反応できずに下がってしまった。18キロ増で太かった感じだ。中山のオールカマーは14キロ絞って472キロ。中位のインで脚をタメ、直線に向いてから追い出す。頭が少し高くなり、外に動かす形にもなったが、長くしっかりと伸びて2着に上がった。中間は美浦で意欲的な調整ぶり。1週前にはウッドコースで併せ馬を行い、大外を通る形に。追われるとグイグイ伸びて突き放した。時計は66秒6-11秒8だった。今週はウッドで単走、やはり大外から。馬の気持ちに任せて強くは追わない。それでもバランスが良く、力感ある走りで66秒3-11秒9をマークした。馬体は充実しているし、いいデキにあるのは間違いない。阪神は初になるが、問題なく対応できそう。ゴールドシップ産駒でスタミナとパワーがあり、今の力を要す馬場は合っている。56キロも克服できていいだろう。あとは長距離輸送の影響が出ないといい。自在に運べる点は強みになるし、好勝負が可能とみた。
【ウインマリリン】評価A- 騎手S
4歳馬。岡田一族。3歳時には春にオークスで2着。好位のインから直線でラチ沿いを伸びるという競馬で、勝ったデアリングタクトとの差は半馬身だった。秋は秋華賞ではリズムの悪い走りになって15着に大敗。次にエリザベス女王杯を使って4着に健闘した。オークスの時のようにインでタメ、直線で2番手に上がるかのシーンをつくっている。上位3頭はラッキーライラック、サラキア、ラヴズオンリーユーで、価値ある3歳での4着だった。4歳になって、春は日経賞を制覇し、天皇賞(春)で外を回る形になりながら5着に駆けた。秋緒戦はオールカマー。好位のインにつけ、直線に向いて手応え十分。スペースがなくなったが、外に切り返して追い出し、2頭の間をグッと割って抜け出した。強い勝ちっぷりだった。その後は元から問題があった右の肘種が大きくなり、熱が上がってしまう。それでも美浦でウッドコースを中心に乗り込んできた。1週前は横山武史が跨り、マイネルファンロン(オープン)を追いかける稽古。直線の推進力はひと息で、遅れてしまった。今週は単走で終い重点。追われてからの伸びは先週よりも良く、ラスト1ハロンは11秒5だった。上がってきてはいるのだろう。やはり熱が出たことが実戦で影響しないかがポイントになる。もちろん、実力的には上位。武史は追いに関しては現役トップクラスだし、力を出し切れば上位にも。
【クラヴェル】評価B 騎手A+
4歳馬。祖母ディアデラノビアは、06年にエリザベス女王杯を3着、07年に4着。今年の6月に格上挑戦でマーメイドS(ハンデ51キロ)を使って2着。後方に下げて道中は行きたがっていたが、直線で大外からグイグイと伸びてクビ差に強襲した。続く中京記念(ハンデ52キロ)は直線で荒れている内を突く形になっての3着。新潟記念(ハンデ52キロ)は折り合い重視でじっくりと。直線で外に動かしてよく伸びたが、さらに外を走らせた牡馬2頭に及ばずの3着だった。それでも中身は濃い。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからの調整は意欲的。1週前の金曜には、坂路で52秒5-12秒3でしっかりと追われた。今週はCWコースで前の2頭を追いかける形。直線で内から取りつき、楽な手応えのまま同入している。時計は66秒台-12秒台だった。いいデキにあるとみていい。行きたがる気性が課題だったが、控える形で息が入るようになってきた。GIで流れればガツンとは行かないだろうし、阪神の2200m(内)にも対応できていい。斤量が前走から4キロ増えて56キロになるのは楽でないが、末脚を活かす競馬ができると食い込むシーンも。
【コトブキテティス】評価C 騎手B
4歳馬。重賞の経験は、3歳時の紫苑S(10着)のみ。2勝目からの3勝は、すべて舞台が府中の芝2400m。3勝クラスの前走は、7番人気の低評価で、大外18番枠から出て中位の後ろで脚をタメる形に。直線に向いて、大外に構えて手応え十分。追われてしっかりと加速し、残り200mを待たずに先頭に立つ。そのまま最後まで脚を使って押し切った。2分25秒7(良)だから時計は強調できないが、競馬としては強かった。馬体重が444キロ。春に2勝クラスを勝った時が432キロだったから、パワーアップしてきたのだろう。中間は美浦でウッドコースと坂路を併用して熱心な乗り込み。今週はウッドコースで前を大きく追いかけ、直線で内に併せると馬なりのまま軽快な動きを見せて同入した。時計は67秒3-11秒7だった。さらに上向いてきた印象がある。阪神の芝2200m(内)にも対応できそうだが、GIでとなると微妙。56キロも楽でない。輸送で馬体を減らさず、終いに徹すれば詰めてはくるか。
【シャムロックヒル】評価B 騎手A+
4歳馬。今年の6月に阪神芝2000m(内)のマーメイドSをハンデ50キロで10番人気ながらV。良発表でも少し渋った馬場、1番枠から主張してハナへ。道中は負担がかからないペース。直線で飲み込まれそうな感じになったが、そこからが渋太く、なかなか抜かさせずに最後はクラヴェルの追撃を抑えて勝ち切った。夏のクイーンSは別定の55キロ。大外11番枠から出していって3番手の外。3コーナーを過ぎると、鞍上の手が激しく動いて下がってしまう。直線で盛り返す感じで少し脚を使っていて、バテたというわけでもなかった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからCWコースで意欲的な調整ぶり。1週前にはジョッキー騎乗でしっかりと追われ、65秒台-11秒台をマーク。今週は大きめにとどめ、時計は70秒台-12秒級だった。ノビノビと走っていて、デキは良さそうだ。速い脚はないが、スタミナと持久力に富んだタイプ。阪神の内回りコースは、2200mを含めて2戦2勝である。GIで56キロでは楽でないが、バラけた好位でソツなく立ち回ると、見せ場はつくってくるだろう。押しが利くかとなると、簡単ではないだろう。騎乗する団野大成は若手の実力派で、同馬で2勝。
【ステラリア】評価A- 騎手S
3歳馬。春に阪神芝2000m(内)で忘れな草賞をV。中位で軽く抑えるぐらいの追走になり、直線は外めからしっかりと伸びて差し切った。1分58秒0(良)と勝ち時計が速いが、レコード決着になった桜花賞と同じ日で、高速馬場の中でのものである。オークスは13着。大外18番枠から流れに乗せようとしたが、2番手まで行って掛かってしまった。失速したのも致し方ない。夏場は休ませ、秋はぶっつけで秋華賞。攻めは大きめが中心で、実が入っていなかったのだろう。実戦ではヨレてスタートでうまく出られず、後方でタメてジッとして動かない。直線で少し外に出し、ジリジリと伸びて0秒5差の6着に上がった。中間は栗東のCWコースで意欲的な調整ぶり。1週前は追走する形から早めに内に併せ、直線は楽な感じのまま力強く引き離した。時計は66秒台-11秒台だった。今週は大きく追いかけて気持ちが入った走り。直線で内から追いつき、余裕ある手応えで同入している。時計は65秒級-11秒台だった。前走時より速い時計が出ていて、調教後の馬体重は前走比8キロ増の498キロ。叩いた分の上積みは大きそうだ。父はキズナで、母の父はモティヴェイター(Motivator)。モティヴェイターは英ダービー勝ち馬で、その父は仏ダービー、愛ダービー、凱旋門賞を勝ったモンジュー(Montjeu)である。また、BMSがモティヴェイターというのは、先に菊花賞と逃げ切ったタイトルホルダーと同じだ。強くはない体質を考えると軽い馬場の方がいいが、しっかりと攻められている状況ならタフな芝で走れるかもしれない。内回りの2200mも問題ないだろう。ヤネはガッツリと追ってくる松山弘平に強化。54キロの斤量利は大きいし、侮れないムードだ。
【ソフトフルート】評価B 騎手A-
4歳馬。3歳の秋に2勝クラスを圧勝して秋華賞に挑戦。大きくアオッて最後方から。4コーナーで上がっていくときに外に弾かれ、かなり外を回る形に。それでも直線で長くしっかりと脚を使って0秒3差の3着に伸びた。続くエリザベス女王杯は6着。中位の前でスムーズな立ち回りができ、直線は伸びてはいても切れ負けしたといった内容だった。上位3頭は強く、4着のウインマリリンとは3/4馬身+クビの小差だった。4歳になって、春に中京で外から力強く差し切って3勝クラスをクリア。マーメイドS(ハンデ54キロ)は1番人気で8着に終わったが、少し気分良く行かせすぎたか。秋緒戦は新潟牝馬Sを使って2着。スタートでヨレ、無理せずじっくりとタメる競馬に。直線で外に出し、渋太く伸びて2着に上がっている。体は増えていたし、確実に成長している感じだ。中2週とレース間隔は詰まっていて、攻めは栗東CWコースで2本。1週前は終い重点でラスト1ハロンが11秒台。今週は追走して内に併せ、直線で軽くうながして先着している。時計は68秒級-12秒だった。疲れはないとみていいだろう。軽い馬場の方が切れるが、少しタフな状態でも結果を出している。タメを利かせれば終いは確実。56キロは影響するかもしれない。型にハマるとあるいは。
【デゼル】評価B 騎手B
4歳馬。母は仏オークス(芝2100m)、仏1000ギニー(芝1600m)と、GIを2勝。3歳デビューで2戦目にリステッド競走を勝ち、オークスは2番人気になって11着に終わっている。4歳になって、春に3勝クラスと阪神牝馬Sを外から差し切る競馬で連勝。ヴィクトリアマイルは外からジリジリと詰め、8着でも2着とは0秒2差だった。走りのバランスはひと息で、上積みのない状態だったのだろう。夏場は休ませ、秋は府中牝馬Sから始動して16着。陣営が「急仕上げ気味」という状態で、17番枠から好位に上がって少し気持ち良く走り、4コーナーで反応がなくなっていた。その後は栗東で意欲的な調整ぶり。1週前にジョッキー騎乗でCWコースで追われ、3頭併せの内からで65秒台-11秒台をマークしている。日曜もCWで終いにやられた。本追い切りは、坂路でダービー馬マカヒキとの併せ馬。相手は馬なりで、こちらは一杯に追われて食らいついた。時計は52秒9-12秒9だった。使った分の上乗せは大きそうだ。2200mは長い印象だが、丁寧にタメて末を残せば伸びてきておかしくない。56キロの分は少し心配だが、いい脚を持っているので怖さはある。
【テルツェット】評価A- 騎手A+
4歳馬。2代母の仔にラヴズオンリーユー(オークス、クイーンエリザベスII世カップ(香港)、BCフィリー&メアターフ(米))。4代母が米、英、仏でGIを計10勝したミエスク(Miesque)。3歳の秋から休養を挟みつつ条件級を3連勝した。4歳の春にダービー卿チャレンジTに挑戦。スタートでトモが入らずに置かれたが、3コーナーを過ぎて外を追い上げ、直線で力強く抜け出して快勝している。しかも、ゴールした時に余力が残っていた。これで4連勝である。続くヴィクトリアマイルは後方のインで抑えつつの追走になり、直線は伸びずに14着に終わった。夏は函館芝1800mのクイーンS。ルメールが手綱を取って丁寧に脚をタメ、直線で馬群を割ってグイグイ伸びて差し切った。これもダービー卿チャレンジTの時と同じで、ゴール板を過ぎてスタミナが残っていた。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースを中心に乗り込んできた。1週前はジョッキー騎乗で終い重点の併せ馬。追われてラスト1ハロン11秒7で先着した。今週は大外を回って71秒3-12秒5と大きめのメニュー。直線はバネのある走りを見せ、体もふっくらとしていた。420キロ台で小ぶりだが、いい瞬発力とスタミナがあり、パワーも感じさせる。前走の感じなら、56キロも克服できそうだ。初となる阪神には対応できるはずで、少し気のいいところがあるので折り合いがポイントになる。あと、長距離輸送で体が減らないといい。厳しい条件ではあるが、まだ奥がありそうで、警戒が必要になる。
【ムジカ】評価B 騎手B
4歳馬。3歳の秋にローズSで馬群を割って伸びて2着に好走している。続く秋華賞はゲートでアオッて後方から。4コーナーでゴチャつくシーンがあり、直線で大きく外に動かすという雑な競馬になった。それでも直線で脚を使って8着にはきた(4コーナーは15番手)。4歳になって、春に福島牝馬S(新潟芝1800m(外))で0秒2差の5着。直線で外からラチに押し込められる不利があり、引いて追い直してから脚を使っていた。秋2戦目の新潟牝馬Sは、後方から伸びて2着とアタマ差の3着だった。3勝クラスで勝ち切れないが、オープンや重賞でも相手なりに応戦してくる。中2週のレース間隔で、速めの時計は今週の1本。坂路(栗東)に入れ、終いに強めに追われて53秒2-12秒4をマークした。動きはしっかりしていた。ゆったりとした跳びで長めの距離は合う。56キロでも走れて良さそうだ。メンバーは強力だが、紛れがあれば。
【ランブリングアレー】評価A- 騎手A-
5歳馬。4歳の秋に京都芝1800m(外)で牡馬を相手にリステッド競走を勝っている。4歳になって、春に愛知杯(ハンデ54キロ)でクビ差の2着に好走。中位馬群でなだめつつ脚をタメ、直線で割って伸びて先頭に躍り出る。最後は甘くなってマジックキャッスルに交わされたが、3着に3馬身の差をつけていた。次走の中山牝馬Sは劣悪な不良馬場、ハンデが55キロ。中位の外を進んで泥はかぶらず、直線で外を伸ばす形に。自身も苦しくて大変だったが、前が止まったことで差が詰まって差し切る結果となった(レースのラスト1ハロンは14秒4)。ヴィクトリアマイルは一転して高速馬場で、10番人気と評価は低かった。後方のインでなだめて脚をタメる競馬に。直線はスペースができず、少し待ってから外に動かす。追われてからしっかりと伸びて2着に上がった。夏場は休ませ、秋緒戦はオールカマー。中位の前につけ、行きたがるのをなだめつつ追走に。3コーナー前からは外が動いて馬群に入る形になった。動きづらそうで、戸崎圭太は手綱を抑えたまま。戸崎のいつも捌き下手が出たかと思ったが、仕掛ける気もなかったか。直線に向いてから追い出し、ジリジリと伸びて0秒6差の7着で入線している。中間は栗東のCWコースと坂路で熱心な調整ぶり。もともと時計の出るタイプで、2週前、1週前とCWで65秒級で追われている。今週はCWに入れて楽に4ハロン51秒台-12秒3。前向きに気持ち良さげに走っていたし、体も充実している。叩いた上積みは少なくない。56キロはこなせそうで、問題は折り合い。オールカマーは今回に向けての試走とも思える乗り方だったので、これが勉強になっているといい。馬体や血統からは2200mに適性があるはずで、道中で息が入れば末脚を繰り出してきそうだ。
【リュヌルージュ】評価C 騎手B
6歳馬。古い話になるが、3歳時に忘れな草賞でハナ差の2着に駆けている。5歳になって、2月に2勝クラスを勝ち、次走で中山牝馬Sに挑戦した。馬場は不良、ハンデは50キロ。2番手を追走して直線で先頭に並び、粘り強さを発揮して3/4馬身差の2着に残った(勝ち馬フェアリーポルカ)。6月のマーメイドSはハンデが53キロ。中位のインを進み、直線で内めを渋太く伸びて3着に上がっている。秋にはエリザベス女王杯を使って12着。タテ長の展開の中位を進み、直線は目立つ伸びなし。ただ、バテているわけではなく、切れ味で負けていた。4着ウインマリリンと0秒6差で、大敗ということでもない。6歳になって結果が出ていないが、春の大阪-ハンブルグカップ(ハンデ52キロ)は道中で力むところがありながら直線で追い比べに加わろうかという場面があった(9着)。秋緒戦の新潟牝馬Sでは初めてチークピーシズを着用。逃げて少し気持ち良く走り、直線はジリ貧という下がり方だった。中2週になり、速い時計は今週の1本。ジョッキー騎乗で芝コースに入れ、新馬と併せた。外で並んで手応え良くキビキビとした動き。時計は65秒台-11秒台だった。叩いて順当に上向いている。今回もチークピーシズを着用する予定。ロザムールを行かせて2番手の競馬になるか、それともハナを奪うか…。スタミナはあり、後続の仕掛けが遅くなれば見せ場はつくってくるかもしれない。荒れ気味の馬場もプラスになる。ただ、やはり決め手では劣勢で、上位となると難しそう。
【レイパパレ】評価A+ 騎手S
4歳馬。3歳の1月に新馬を勝ち、そこから連勝を続ける。12月のチャレンジカップでは、2番手追走で力むところがあったが、4コーナーで先頭に並び、直線で渋太く脚を使って牡馬をしりぞけた。4歳なって春に大阪杯に挑戦、馬場は重。モタれてゲートはうまく出られず、二の脚がついてハナへ。道悪を苦にすることなく、気持ち良さそうに逃げる。4コーナーで後ろからグランアレグリア(4着)とコントレイル(3着)が動いてきたが、手応えは優勢。直線に向いて川田将雅が内を避けて外に動かし、しっかりと脚を使って4馬身差で快勝した。無傷の6連勝でのGI制覇となった。続く宝塚記念はユニコーンライオンを行かせて2番手から。道中はずっと少し力んで走っていた。直線で先頭に出たが、抜け出す余力はなし。クロノジェネシスに交わされ、最後はユニコーンライオンに差し返されて3着に終わった(2着とはクビ差)。秋緒戦は中山のオールカマー。10キロ増の442キロと、馬体が増えていたのは良かった。実戦はロザムールを行かせて2番手の追走。宝塚記念の時と同様に力みがあった。4コーナーではグローリーヴェイズがプレッシャーをかけてきて、早めに先頭に立つ形に。直線は残り150mまで頑張っていたが、最後は4着に落ちた。その後は放牧に出され、10月21日に栗東に帰厩。そこから坂路でこれまでよりもハードに乗られてきた。1週前には終いにしっかりと追われて53秒0-12秒5で先着。日曜にも55秒6-12秒4を乗られている。本追い切りはルメールが跨ってライトウォーリア(オープン)と併せ馬。追走して並んでからの感触が良く、最後は強めに追われて先着した。雨が残った馬場の中、52秒9-12秒5で動けば十分である。馬体も充実している感じだ。荒れた馬場はまったく苦にしないし、56キロは宝塚記念で経験している。やはりポイントは折り合い。あと、トモが入り切らないところがあるので、スタートをうまく出したい。そういう面からすると、ルメールというのは間違いなく適任者である。ロザムールとリュヌルージュが主張しそうで、好位で慎重に運ぶような競馬になるだろう。後続も同馬を意識はするだろうが、早くかぶせていくと自身が苦しくなりかねない。古馬のGIを勝っている唯一の存在。息が入ってスムーズなら戴冠まである。
【ロザムール】評価C 騎手A-
5歳馬。4歳だった昨年の12月に中山で3勝クラスをクリア。明けて5歳緒戦が中山金杯(ハンデ52キロ)で、ペースを落として逃げて4着に粘っている。春の中山牝馬S(ハンデ52キロ)は不良馬場の中を逃げ、4コーナーで並ばれる厳しい展開に。それでも一旦は後ろを少し離し、苦しくなりながらもハナ差の2着に残った(勝ち馬ランブリングアレー)。夏口は七夕賞(ハンデ53キロ)を使って2着に好走した。自分の競馬はできたが、2番手にいたのが力のある牡馬トーラスジェミニ(57キロ)。4コーナーで並ばれ、直線で1馬身ほど前に出られたが、最後まで渋太く抵抗してクビ差に踏ん張った。秋緒戦はオールカマー、2200mは初めて。外の15番枠からハナを奪い、道中は軽く抱えるぐらいの手応えだった。4コーナーでレイパパレに楽に並ばれ、直線ですぐに交わされる。それでもバタッとは止まらず、残り200mを過ぎるぐらいまで自身なりに頑張っていた。最後は脚が上がって10着に終わった。その後は美浦に在厩して乗り込んできた。1週前はウッドコースで大きく前を追いかける形。直線は気の悪さを見せ、併せ馬にならなかった。今週は単走で大外を回る形に。頭の高いフォームだったが、最後までしっかりと動いていた。時計は66秒8-12秒0だった。陣営は逃げ宣言。リュヌルージュとの兼ね合いがどうなるか。あと、レイパパレの折り合いと動き方がポイントになる。自分の競馬ができれば渋太く、荒れた馬場は問題にしない。恵まれればというところはあるが、GIではそれが叶うかは…。
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クロノジェネシスとラヴズオンリーユーが不在。GI馬はレイパパレとアカイトリノムスメの2頭のみである。また、56キロで走った経験のある馬が3頭しかいない。
レースはロザムールとリュヌルージュのどちらかがハナへ。その後ろにシャムロックヒル、レイパパレが続くことになるだろう。ジョッキーたちはタフな馬場のことを考えないといけないし、隊列、ペース、バラけ方は流動的である。
後半の先行勢の動き、後続の仕掛けるタイミングも読みづらい。内回りの牝馬の戦いは、駆け引きがあって見応えあるものになりそうだ。
スタミナとパワーを持ち合わせ、血統面でも魅力がある伏兵馬2騎を狙うことにした。
◎は宗像義忠厩舎(美浦)の4歳馬ウインキートス。詳しい解説は全頭診断にある通りで、岡田一族が育てた馬らしく、力比べ、消耗戦に強い。目黒記念とオールカマーの走りから、牝馬のGIでも十分に通用するはずだ。
はち切れそうな馬体で素晴らしく充実していて、攻めで豪快に動いた。問題はこのデキをキープできるか。中山でも輸送で減らしてしまうところがあって、今回は初となる関西圏への輸送である。陣営も対策は取っているようで、当日に大きく減っていないといい。
外の15番枠を引いたが、丹内祐次は同馬を手の内に入れていて、うまく流れに乗せて脚をタメるような騎乗をしてくるだろう。上りのかかる競馬になりそうで、渋太さ比べでの浮上に期待したい。
もう一頭の注目したい伏兵馬が斉藤崇史厩舎(栗東)の3歳馬ステラリアである。こちらも詳しくは全頭診断まで。まだ完全に固まっていない段階だが、豊富なスタミナを持っていそうな母系で、スムーズさを欠いて6着だった秋華賞を叩いて攻めを強化してきた。
同時にヤネも松山弘平に強化。調教後の馬体重で前走比8キロ増だったのは充実している証で、こちらも◎と同様に輸送で体が大きく減らないといい。54キロで走れるのは有利だし、穴を開けるシーンがあっても。
▲にはまったく人気のないイズジョーノキセキを置いてみた。3勝クラスからの挑戦では常識的には厳しいが、この馬は何か隠し持っている。ヤネは考えて乗ってくる和田竜二で、課題である折り合いがつくと大激走も。
△レイパパレはルメールとの相性が非常に良さそう。馬体が増えて体質が強くなってきたし、リズム良く走ることができれば大阪杯に続いて2つ目のGIタイトル奪取がある。
※アカイトリノムスメは母アパパネが成し得なかったエリザベス女王杯制覇に挑む。激戦だった秋華賞を勝ち、美浦に戻って中3週で再遠征。攻めは動いていて、目に見えない疲れが残っていないかだ。
以下はテルツェット、ランブリングアレー、ウインマリリンなど。
タフな馬場の中、タテ長で難しい競馬になる可能性あり。◎と○は伏兵馬で、連勝式は手を広げて買っていきたい。
◎15番ウインキートス
○5番ステラリア
▲4番イズジョーノキセキ
△1番レイパパレ
※3番アカイトリノムスメ
×8番テルツェット
×6番ランブリングアレー
×9番ウインマリリン
×11番ソフトフルート
【単勝】15番(10%)・5番(10%)
【複勝】15番(50%)・5番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
15→全通り
5→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
5.15→全通り(15点)
4.15→全通り(15点)
4.5→全通り(15点)
1.15→全通り(15点)
1.5→全通り(15点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
15.5→全通り(90点)
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福島11R
福島記念(GIII) 11月14日(日) エリ女に似た状況?
福島の芝2000mで争われるGIII競走。
4コーナー奥の引き込み線からのスタート、コーナーを4つ回る。1回目にゴール板を通過してから2コーナーにかけてなだらかな下り坂。向正面には上り坂がある。4コーナーから直線残り170m付近までは緩めの下り坂で、そこから残り50mまでが上り坂になっている。直線距離は292.0m(Aコース使用時)。
芝は開催の2週目で、Aコース使用2週目になっている。土曜は良発表でも少し水を含んだ状態だったが、それにしても時計がかかっていた。ペースが緩んで先行馬が粘り込む競馬があったが、レースが流れて外からの追い込みが決まるケースもあった。気温が下がってきている福島での開催…。芝は使うごとに傷んでしまうのかもしれない。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【アラタ】評価A+ 騎手A-
今年の春から休養を挟んで4連勝。夏の函館芝2000mでの3勝クラス勝ちは、レースが流れた中で外を動き、早めに先頭に立って押し切る強さだった。1分59秒3(良)の勝ち時計も評価できる。続いて中京芝2000mのオープン特別を重馬場の中でV。好位の後ろの馬群の中で追走ぶりが良く、直線で追われると長く渋太く伸びて差し切った。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースを中心に熱心な調整ぶり。1週前にはメイショウムラクモ(3歳オープン)と併せて同入した。今週も併せ馬を行い、終いに少し気合をつけられて同入。時計は66秒6-11秒8だった。動きは良く、いい仕上がりにありそうだ。追われて少し頭が高くなるところがあり、まだ完成はされていないのだろう。その分が奥の深さを感じさせる。初の福島には問題なく対応できるだろう。ハンデは2キロ増えて56キロになり、メンバーも強化される。条件は楽でないが、4連勝中の4歳馬の勢いは軽くは見られない。大野拓弥は同馬を完全につかんでいる。
【ヴァンケドミンゴ】評価A- 騎手A-
祖母がオークス馬ウメノファイバー。4歳だった昨年は、夏に今回と同じ舞台の七夕賞をハンデ54キロで3着。秋はカシオペアSで3着に駆け、中1週で当レースに挑んでハンデ55キロで外から伸びてクビ差の2着に好走した。今年の秋も臨戦は昨年と一緒。カシオペアSは斤量が57キロで、荒れ気味だった馬場の内から脚を使って2着している(クビ差)。中1週でも栗東のCWコースで併せ馬を敢行(ジョッキー騎乗)。追いかけて内から並び、追われて先着した。時計は65秒台-12秒級。動きは少し重たいが、もともと攻めは地味なタイプである。今年はハンデが昨年から1キロ増えて56キロになるが、問題にはならないだろう。(4.1.1.1)のコース巧者、酒井学は同馬に乗って(1.2.2.1)。外を回す競馬が多いが、前走のことがあるので、状況次第で内を狙うかもしれない。タイミング良く動けると上位争いが可能になる。
【エフェクトオン】評価B 騎手B
ジワジワと地力を底上げし、5歳になった今年の夏口に福島芝2000mで3勝クラスをクリア。後方でじっくりと脚をタメ、直線はラチ沿いをスルスルと伸びて勝ち切った。ハンデは54キロと軽かった。初の重賞挑戦となった新潟記念は、ハンデが53キロ。外差しが決まる競馬の中で内めを伸ばし、0秒5差の8着で入線したから悪い走りではない。今回は2ヵ月半ぶりの実戦。美浦のウッドコースで乗り込み、時計になるところを6本乗っている。そのすべてで、ラスト1ハロンが11秒台だった。今週はサンダーブリッツ(オープン)と併せ、大きく先行する形から楽に先着。時計は66秒8-11秒8だった。これだけやれているのは、充実している証明になる。ハンデは引き続き53キロ。3勝クラスを勝った時のような決め打ち的な騎乗をするとハマる可能性がある。亀田温心は3年目で甘さのあるジョッキー。
【ココロノトウダイ】評価A+ 騎手A-
当レースに出走するフェアリーポルカの弟。3歳時は2月に共同通信杯で5着に駆け、夏に福島芝2000mで2勝クラスをV。秋にやはり福島芝2000mで3勝クラスを勝った。4歳になって年初の中山金杯を53キロのハンデでクビ差の2着。インの追走で少し行きたがっていたが、直線は勝ち馬ヒシイグアスの内に併せる形でしっかりと伸びた。前走は骨折明けで9ヵ月半ぶりの実戦。別定の57キロ、好位からで正攻法の競馬になり、直線は内にモタれて伸びを欠いた(9着)。中間は順調に乗り込み、今週はウッドコースで単走追い。大外を通り、終いに気合をつけられて推進力ある走りを見せた。時計は69秒2-11秒5だった。叩いた上積みを見込んでいい。ハンデは55キロと手頃。(3.1.0.0)と得意とする福島で脚をタメる競馬をすれば、しっかりと末を伸ばしてくるくるだろう。これまでの10戦はすべて丸山元気が手綱を取っている。重賞制覇のチャンスあり。
【コントラチェック】評価B 騎手B
5歳の牝馬。3歳時にフラワーカップ(中山芝1800m)とターコイズS(中山芝1600m)を逃げ切ってV。5歳になって春に中山芝1200mでオーシャンSを好位からの競馬で勝ち切っている。前走の京成杯オータムH(中山芝1600m)はスイスイと飛ばして逃げて1000mのラップが56秒8。1400mの通過は1分19秒6で、さすがに脚が上がって差し込まれた。それでも着差はクビである。美浦での調整は意欲十分。2週前にウッドコースで65秒9で追われ、1週前はウッドで65秒4。今週は追走する形で抑えたまま内から並び、最後も抑えたままで相手を煽る動きを見せた。時計は66秒2-11秒7だった。明らかにスタミナ強化を意識したハードなメニューである。ハンデは前走と同じで55.5キロ。初めて2000mを使うことになるが、折り合い重視で運ぶのは当然で、ハナにはこだわらないかもしれない。1200mのオーシャンSでも力んでいたので、息を入れられるか微妙ではある。スピード能力に関しては完全に上位。?み合えば馬券に残ることもあるだろう。北村宏司はテン乗りになるが、中間に稽古をつけてきた。
【ゴールドギア】評価B 騎手C
3代母がオークス馬アドラーブル。5歳だった昨年の春に目黒記念(東京芝2500m)を5着。直線は内でうまく捌けず、上位もあった内容だった。6歳になった今年の春に東京芝2400mでリステッド競走を差し切ってV。続く目黒記念では、上がりの速い競馬の中で外を動いて5着に食い下がっている。秋緒戦のオールカマーは11着。ダッシュがつかずに置かれる形になり、直線はジリジリと脚を使った程度だった。中間の乗り込みは順調。1週前にはウッドコースで3頭併せの外を進み、直線で追われて66秒8-12秒0で同入した(ジョッキー騎乗)。今週もジョッキー騎乗の併せ馬で、68秒0-12秒7で先着。1週前も今週もズブさを見せていたが、しっかりやれていればいい。ハンデは55キロで問題なし。福島は初めて、ハイペース見込みの2000mだと置かれることになるだろう。上がりがかかり、時計自体も少し要してくれないと…。初めて着けるブリンカーが効いてくれるといい。
【サトノエルドール】評価B 騎手A-
5歳になった今年の春に初めてブリンカーを着用。中山芝2000mの3勝クラスを早めに動く競馬で勝ち切った。続く新潟大賞典は大きな見せ場なく10着。夏は函館芝1800mでオープンの巴賞を勝ち、函館記念はハンデ56キロで直線で一旦は2番手に上がっての5着だった(2着とタイム差なし)。秋緒戦のオクトーバーS(L)は17着。大外18番枠からのスタート、外の追走で力み気味になっては伸びがなくて当然である。中間は美浦でウッドコースを中心に熱心な残り込み。1週前には3頭併せの内を通って無理はせずに66秒1-11秒8。今週は追走する形で内から追いつき、終いに軽く気合をつけて同入した。時計は65秒4-11秒9と見た目の印象以上に速く、仕上がりは良さそうだ。ハンデは56キロで問題ない。ヤネは3勝クラスを勝った時に跨っていた横山和生。ゲートが良くないし、少し雑な競馬になりがちだが、重賞でも脚力は通用する。折り合って進めるかどうかだ。
【ステイフーリッシュ】評価B 騎手A+
6歳の実力馬。デビュー2戦目にGIのホープフルSで3着。3歳の春に京都新聞杯(GII)を勝った。4歳時に福島記念を走り、57.5キロのハンデでクレッシェンドラヴの2着に駆けている。6歳になった今年の2月には京都記念で2着。2番手追走から早めの競馬で直線で少し引き離し、ラヴズオンリーユーに交わされながらも連対を守った。夏の札幌記念は心房細動で競走中止。秋のオールカマーは大外16番枠から出ての5着で、中1週で使った京都大賞典は直線で伸びを欠いて7着だった。中間は栗東で順調に調整。1週前のCWコース追いでは、ジョッキー騎乗で中ほどを通り、気持ち良く飛ばす感じで64秒台をマークした。今週は坂路の併せ馬。追われてモタついて遅れ、時計は52秒2-12秒4だった。目立ちはしなかったが、しっかりやれているから大丈夫だろう。切れる脚がないが、地力はGIIIで上位。ただ、トップハンデの57.5キロ、ハイペースになりそうで展開的には楽でない。軽視はできないが、崩れるケースがあり得るので強くも推せないといった感じである。坂井瑠星はテン乗りになるが、強くしっかりと追ってくる若手。攻めで跨っていて、感触はつかんでいるだろう。
【ディアンドル】評価B 騎手A+
デビュー2戦目から芝1200mで5連勝。4歳の秋から距離を延ばし、5歳の2月に小倉大賞典(芝1800m)で3着。次走の新潟芝1800m(外)で行われた福島牝馬Sを逃げて渋太く押し切り、GIのヴィクトリアマイルでは控える形から2着とクビ+クビ差の4着に応戦した。夏の中京記念(小倉芝1800m)は逃げて末をなくして8着。GIのあとだっただけに致し方ない面がある。今回は4ヵ月ぶりの実戦。いつも通り栗東の坂路で乗り込み、2週前が54秒1、1週前が54秒4だった。今週は併せ馬で同入して、時計は53秒5-37秒5-12秒5。動きは軽く、デキの良さがうかがえる。55キロは自身は問題としない数字。先行タイプが多いメンバーで、好位あたりからの競馬になるだろう。レースが流れて折り合えたとしても、2000mは少し長い印象で…。
【バイオスパーク】評価A- 騎手B
5歳だった昨年の夏に函館記念で3着(ハンデ55キロ)。同年の秋に福島記念を制覇した。ハンデは55キロ、中位のインで抱えるぐらいの手応え。直線で少し外に出し、しっかりと伸びて勝ち切るという内容だった。今年は夏に函館記念(ハンデ57キロ)で2着とハナ差の3着。続く札幌記念は、スタートして手綱の一部がハミに絡まり、競走中止になった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは意欲的な調整ぶり。2週前に坂路で52秒0で追われ、1週前はCWコースで楽に67秒級-12秒台。今週は坂路で55秒5-13秒4と大きめで済ませた。体つき、動きは良く、、陣営は「申し分ない状態」と話している。昨年より2キロ重たくなるが、57キロのハンデで走れることは証明済み。スパッとは切れないものの、根性を出して粘り強く応戦するタイプ。テン乗りの泉谷楓真が慌てずにうまく誘導できるかがポイントになるが、スムーズに運ぶと上位浮上があっても。
【パンサラッサ】評価A+ 騎手B
3歳時は、夏にラジオNIKKEI賞で2着(ハンデ54キロ)、秋にオクトーバーSで2着。4歳になって2月に小倉の関門橋Sを好位追走から早めに抜け出す競馬で2着し、続く中山記念は出遅れて外を回る形になりながらジリジリと脚を使って0秒8差の7着とまずまずの走りを見せた。今年のオクトーバーSは、約半年ぶりの実戦。2番枠からハナを奪ってスイスイと離して逃げ、最後で鈍りながらアタマ差で粘り込んだ。ゴールしたあとは、またスッと脚を使っている。無酸素運動の限界がきたもので、スタミナが切れたわけではなかった。中間は栗東の坂路で順調な乗り込み。1週前に51秒1-12秒7でしっかりと追われている。今週はサッという感じだったが、それでも52秒9-12秒2が出た。軽い走りで、疲れもなく元気いっぱいだ。ハンデは56キロで、斤量は前走と同じ数字。菱田裕二は関門橋Sで跨っていて、2度目の騎乗になる。コントラチェックとディアンドルの動きが鍵になるが、ハナは譲らないか。自身は好位からでも競馬ができる。他に行かれた場合、菱田には冷静に対処してもらいたい。スピードは十分、スタミナと粘り強さも十分。自分のリズムで走れれば勝ち負けになる。
【ヒュミドール】評価A+ 騎手B
昨秋の東京芝1800mでの3勝クラス勝ちが馬群を割って突き抜ける強い競馬。その後の3走は長距離重賞で5着、5着、4着。5歳になって夏に小倉記念をハンデ55キロで2着。外で抑える形でコースロスがあったが、直線で外からしっかりと伸びた。さらに後ろでタメていた53キロのモズナガレボシに差された。前走の京都大賞典は10着。中位のインで追走ぶりは良かったが、直線は狭くなるシーンもあり、ジリジリとで目立つ脚は使えなかった。中間は美浦で順調な乗り込み。1週前にウッドコースで外を回って65秒7-11秒9の好時計が出ている。今週は大めを乗って終いに気合をつけ、しっかりと伸びてラスト1ハロン11秒3をマークした。前走で馬体を減らしたが、細くは映らない。ハンデは据え置きの55キロ。福島で勝ったのは2勝クラスの芝2600m戦で、2000mで今回のメンバーだとレースが流れて忙しくなるかもしれない。ただ、気持ち良く行くようなところを見せることがあり、折り合って脚をタメられると理想的である。力自体は通用するし、末を伸ばしてくるシーンがあっていい。
【フェアリーポルカ】評価B 騎手B
ココロノトウダイの1つ上の姉。3歳時に紫苑Sでハナ差の2着。4歳の春には中山牝馬S、福島牝馬Sと重賞を連勝している。5歳になった今年2月の小倉大賞典で久しぶりに牡馬と手合わせし、結果は0秒5差の8着だった。前走のクイーンSは56キロの斤量で強気の運び。直線で先頭に立ち、最後は鈍って4着に終わった。栗東に入厩してからは入念に乗り込んできた。2週前には坂路でジェネティクス(オープン)と併せて52秒9-12秒3で楽な手応えで同入。1週前にはCWコースで64秒級-12秒台の好時計をマークしている。今週は坂路で終いに強めに追われて、時計は55秒8-12秒6だった。大型牝馬だが、きっちりと仕上がっている感じだ。55キロは問題なく、2000mの距離にも対応できる。牡馬相手でタフな競馬になりそうだが、自在性があり、無理せずタメてタイミング良く動くと食い込むシーンも。
【ブラヴァス】評価B 騎手A+
ヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナの仔、祖母の仔にシュヴァルグラン(ジャパンカップ)。4歳だった昨年に重だった七夕賞(福島芝2000m)で2着。次走で新潟記念を外から差し切って勝利し、12月のチャレンジカップではレイパパレの2着に駆けた。5歳になった今年の春は3戦して、いずれも凡退。鳴尾記念は良発表でも水を含んでいて、すべて馬場が悪かった。今回は5ヵ月ぶりの実戦。栗東に戻って10月3日が初時計で、その後はしっかりと乗り込んできた。3週前にはCWコースでユーキャンスマイル(オープン)と併せ馬。2週前にCWで中を通って65秒級-12秒級が出ている。今週はポリトラックで大外を通って67秒級-11秒台という調整で、動きはキビキビしていた。障害練習を取り入れているし、仕上がりは良さそうだ。ハンデは57キロで、楽ではない数字。福島は合うコースだし、しっかりとタメて末を活かす競馬ができれば浮上するシーンも。岩田康誠はテン乗りになり、稽古には跨っている。
【マイネルファンロン】評価B 騎手A-
オークス馬ユーバーレーベンの兄。4歳だった一昨年の夏に函館記念でクビ差の2着。2番手追走から直線で先頭に出て、マイスタイルに差し返された。力んで走ってしまうのが課題だったが、今年の夏の新潟記念では出負けしたこともあって後方で抑えつつ末を残す競馬に。直線は外に動かし、外ラチ沿いまで行きながらしっかりと伸びて差し切った。続く毎日王冠もタメる競馬をしたが、行きたがって息が入らず、直線で脚は使えなかった。中間もウッドコースを中心に熱心な乗り込み。1週前にはエリザベス女王杯に出走するウインマリリンと併せ、67秒8-12秒1の時計で楽に先着している。今週は単走で67秒5-12秒0をマーク。前進気勢があり、使い込んでいても落ちていることはなさそうだ。福島コースで3戦していて、福島記念は一昨年が16着、昨年が15着。ただ、リステッド競走で早め先頭から5着したことがあって、適性がないということはない。ハンデは56キロで問題なし。難しい馬だが、レースが流れて折り合いがつくと浮上する可能性も。
【モズナガレボシ】評価A- 騎手A+
3歳だった昨年の秋から3連勝。3勝クラスでは3着、2着、5着、3着という戦績だった。夏に中1週で小倉記念に挑戦、ハンデは53キロ。無理せず脚をタメ、直線入り口で大きく外に動かしていく。外差しが利く馬場の中でグイグイと伸び、ヒュミドールを交わして重賞制覇を決めた。今回は3ヵ月ぶりの実戦。栗東に戻ってからは、ポリトラックを挟み、追い日は坂路としっかりと調整してきた。2週前は52秒8-12秒8、1週前は53秒0-12秒4。今週は楽な感じで53秒8-12秒8で、軽快な動きを見せていた。ハンデは2キロ増えて55キロだが、問題になる数字ではない。機敏なタイプではなく、レースが流れて置かれる形になるかも。それでも、タメていけば後半で脚を使ってくるだろう。西村淳也は若手でも乗れるジョッキー。混戦の中で再度の台頭があっていい。
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芝中距離のハンデ重賞。トップハンデは57.5キロ、最軽量は53キロで、上下差は4.5キロとなっている。
芝は少しタフな状態。パンサラッサがハナを主張しそうだが、他にもコントラチェック、ディアンドルとスピードある先行馬がいる。偶然にもエリザベス女王杯と同じような状況…。どんな隊列、どんなペースになるかは、出てみないとわからないところがある。
和田勇介厩舎(美浦)の4歳馬アラタに◎を打った。目下4連勝中。ケフェウスSはハンデ54キロでクビ差の勝利だったが、スローの分があり、完勝と言える内容だった。
美浦のウッドコースでハードに乗られていて、引き続き充実した気配。一気に2キロ増やされてハンデが56キロになったが、それでも重賞でも互角に戦えそうだ。初の福島にも問題なく対応できるはず。大野拓弥は同馬を完全につかんでいる。
小手川準厩舎(美浦)の5歳セン馬ヒュミドールも注目される存在。夏に小倉記念で小回りの2000mを使ったが、外々を追走する競馬になりながら直線でグイグイ伸びて2着に好走した。
こちらも美浦ウッドコースでの動きが目立っていて、いいデキにあるのは間違いない。小倉記念と同じで55キロで、ハンデからするとこちらが優位とも思える。うまくハマれば頭で来るシーンまで。
▲はパンサラッサ。展開がポイントになるが、渋太さは特筆ものである。急仕上げ気味だったオクトーバーSを逃げ切り、中間は栗東の坂路で強い負荷をかけられてきた。前走と同じ56キロで走れるのは大きい。
△は昨年に当レースを制しているバイオスパーク(57キロ)で、※は叩き2戦目で大きく変わる可能性がある福島巧者ココロノトウダイ(55キロ)。
以下、ヴァンケドミンゴ、モズナガレボシ、エフェクトオンなど、警戒が必要な勢力が多くいる。
人気は大きく割れていて、連勝式は高配当期待で手広く買っていきたい。
◎10番アラタ
○12番ヒュミドール
▲8番パンサラッサ
△13番バイオスパーク
※2番ココロノトウダイ
×4番ヴァンケドミンゴ
×7番モズナガレボシ
×11番エフェクトオン
×15番フェアリーポルカ
【単勝】10番(10%)・12番(10%)
【複勝】10番(50%)・12番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
10→全通り
12→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
10.12→全通り(14点)
8.10→全通り(14点)
8.12→全通り(14点)
10.13→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
10.12→全通り(84点)
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【日曜後半レース】
オーロカップ
3連複 2万1,380円
馬 連 1万1,120円
複 勝 650円(20%)
複 勝 290円(40%)
ハーフバック1着(11人気)
ホープフルサイン2着(5人気)
東京12R
複 勝 210円
◎ダイワドノヴァン3着(3人気)
ドンカスターC
複 勝 150円(80%)
◎ケイアイドリー2着(1人気)
東京11R
オーロカップ(L) 11月14日(日) ハンデ戦で穴狙い
フルゲートの18頭立て、ハンデ戦で上下差が5キロ。力で言えばシャインガーネット、ダディーズビビッド、プールヴィルが上位だが、高配当期待で伏兵馬3騎を狙うことにした。
◎セラピアはエリザベス女王杯に出走するシャムロックヒルの姉。気性が強すぎて暴走して走ってしまうのが難点で、ただ、能力は相当に高い。3勝クラスを勝った時には、のちに中日新聞杯を制することになるボッケリーニを完封している。
今回は叩き2戦目、距離を縮めて1400m、ハンデは52キロ。内の4番枠を引き、テン乗りの野中悠太郎でどんな競馬をしてくるのか読みづらいが、牡馬相手のオープンで通用するのは間違いなく、噛み合えば穴を開けるシーンがある。
○ホープフルサインは1400mで脚をタメる競馬をすれば確実に伸びてくる。今年の春には強敵相手だった安土城S(中京)で、レコード決着の中を0秒4差の6着に駆けた。次走で今回と舞台が一緒のパラダイスSを32秒8の上がりで3着に食い込んでいる。
復帰戦の信越S(新潟)を道悪の中で4着し、叩いた上積みは十分とのこと。フルゲートを捌けるかが鍵になるが、末脚発揮があっていい。
▲ハーフバックは揉まれ弱いところがあってムラだが、ハマるといい脚を使って伸びてくる。春に当舞台で3勝クラス(ハンデ52キロ)を外から差し切っているが、速い馬場の中といえ1分19秒8(良)と勝ち時計は優秀だった。
今回は初ブリンカー着。それでも陣営は直線で外に出すと話しているが、パフォーマンス自体が上がる可能性があり、最軽量の51キロであるいは。
◎4番セラピア
○6番ホープフルサイン
▲12番ハーフバック
【複勝】4番(40%)・6番(40%)・12番(20%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
4→全通り
6→全通り
12→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
4.6→全通り(16点)
4.12→全通り(16点)
6.12→全通り(16点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
4.6→全通り(96点)
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東京12R
3歳以上2勝クラス 11月14日(日) 伏兵馬狙いで
1番人気がエターナリー、2番人気がボルサリーノと、どちらも関西馬。その後ろにつけている3番人気の関東馬を狙うことにした
◎ダイワドノヴァンは7歳のセン馬で、現級で2着が3回、3着が2回。今年の春には今回と舞台が同じだった日野特別で2着に好走している。直線で少し外に出すロスがありながら伸びたもので、3着がエターナリー、4着がボルサリーノだった。
阪神遠征の前走で馬体を18キロ減らしたが、絞れた分もありそう。美浦ではしっかり乗り込んでいるし、いいデキで臨むことができる。田辺裕信は日野特別で跨っていたし、好勝負になっていい。配当面で魅力がある。
◎14番ダイワドノヴァン
【単勝】14番(10%)
【複勝】14番(90%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
14→全通り
【馬連&ワイド】
14-15・13-14・13-14
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阪神12R
ドンカスターカップ 11月14日(日) 素質ある4歳馬に注
15頭立て。1勝クラスをクリアした勢力が5頭と多めで、既存勢力は10頭すべてが前走で馬券から外れている。勝ち上がり組の4歳馬を狙うことにした。
◎ケイアイドリーは春に初めて阪神でダ1400mを使って圧勝。外枠から好位の外につけて行きっぷりが良く、直線で追われるとパワフルに抜けて突き放した。1分24秒2(良)の時計は優秀。ラスト1ハロンは12秒6だった。
その後は放牧に出され、今回は7ヵ月半ぶりの実戦。休養は長いが、栗東の坂路で熱心に乗られ、今週はジョッキー騎乗で53秒2-12秒5を楽にマークしている。動ける仕上がりにあるとみていい。
藤岡康太は同馬に乗って(2.0.1.1)。クラスが上がって揉まれた時の心配はあるが、今回のメンバーなら素質は上で、スムーズに運べば勝ち負けになる。想定していたよりもオッズが高くなっていて、単勝&複勝で攻めたい。
◎4番ケイアイドリー
【単勝】4番(20%)
【複勝】4番(80%)
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福島12R
相馬特別 11月14日(日) Hペースの激戦に
揉まれずに前で運びたいタイプが複数頭。ダートは良馬場で少しタフな状態になっていて、上りのかかる消耗戦になりそうだ。差して脚を使える2騎に注目したい。
◎コンソレーションは新潟で1勝クラスをクリア。脚抜きの良い馬場の中でじっくりと脚をタメ、直線でグイグイ伸びて抜け出した。余力を残した感じの勝ちっぷりだった。
同馬の母はダートでオープンを勝ったアイスドールで、ダート適性が高いのだろう。力の要る良馬場がさらにいい可能性がある。
福島のダ1700mを走るのは初めて。ヤネは甘さがある嶋田純次だが、前3走で跨っているし、慌ててついていかずに末脚を引き出すような騎乗をしてもらいたいところだ。3歳馬で上がり目があり、2勝クラスでも十分に通用する。
○ベルジュネスは5歳のセン馬で、前5走ですべて新潟のダ1800mを使って4→4→4→3→2着。少しモタつくところがあるが、岡田一族(岡田牧雄氏)の所有馬らしく、粘り強く脚を使ってくる。
今回はあまり実績のない右回りという点がどうか。あと、ヤネは拙い騎乗が目立つ三浦皇成で、近走の菅原明良からは大きな鞍上弱化になる。
それでも力は上なわけで、タメて混戦になれば差を詰めてくるはず。デキは引き続き良さそうだ。
▲テイエムホイッスル、△コスモオリ、※シンヨモギネスは、前崩れになった時に浮上する可能性がある穴馬。以下はオンザライン、アンクラウデッド、レオアルティメットなど。
連勝式は高配当期待で手広く買っていきたい。
◎9番コンソレーション
○13番ベルジュネス
▲2番テイエムホイッスル
△7番コスモオリ
※6番シンヨモギネス
×12番オンザライン
×10番アンクラウデッド
×8番レオアルティメット
×4番ピクトルテソーロ
【単勝】9番(70%)・13番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
9→全通り
13→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
9.13→全通り(13点)
2.9→全通り(13点)
2.13→全通り(13点)
7.9→全通り(13点)
6.9→全通り(13点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
9.13→全通り(78点)
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【土曜メインレース】
武蔵野S
馬 連 1,790円
ワイド 610円
ワイド 1,200円
エアスピネル2着(2人気)
東京11R
武蔵野ステークス(GIII) 11月13日(土) Hペースの激戦に
東京のダ1600mで争われるGIII競走。
2コーナーの引き込み線からのスタート、箱が大きく、ワンターンのコース。まず芝コースを横切ることになる。向正面は緩めの下り坂で、3コーナー前から小さめの山を上って下る。直線に入って残り200mの手前までは長い上り坂。直線距離は501.6mとなっている。
先週のダ1600mの競馬を見ると、2勝クラスが1分37秒2(良)で決着。2番手を追走していたクロパラントゥが抜け出して勝利し、2着は差したキタノリューオー、3着は外から早めに動いたオーヴァーネクサスだった。1000m通過は61秒4で、上がりは【11秒8-11秒9-12秒1】の35秒8だった。
3勝クラスは中団でタメていたフルデプスリーダーが直線で馬群を割って抜け出してV。2着は外から脚を使ったコラルノクターンで、3着は遅れて伸びたルコルセールだった。勝ち時計は1分35秒9(良)という速さ。1000m通過は59秒3で、上がりは【12秒5-11秒8-12秒3】の36秒6だった。
今週は金曜の夕方の段階で稍重。当日は良になっているだろう。“オープン馬にとっては適度に走りやすい”といった状態になっている可能性が高い。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【エアスピネル】評価A+ 騎手A+
3歳時に三冠で4着、4着、3着。4歳時にマイルチャンピオンシップでハナ差の2着。7歳の7月からダートを使い、同年の秋に武蔵野Sを3着している。8歳になった今年2月のフェブラリーSでは、中位のインを追走し、直線で捌いて伸びて3/4馬身差の2着に好走した。良で1分34秒5の走破は非常に優秀である。久々だった前走の南部杯(盛岡)は、内の追走で伸びを欠いての6着だった。中間は栗東で坂路とCWコースを併用して熱心な調整ぶり。1週前は坂路で遅れたが、51秒7と時計は上々だった。今週は坂路で単走で追われ、52秒4-12秒0でしっかりと伸びている。ペースに応じて自在に運べるタイプ。叩き2戦目、得意の舞台で注目される。田辺裕信はテン乗りになるが、特に問題はないだろう。
【オメガレインボー】評価A- 騎手A-
4歳だった昨年の秋に東京ダ1600mで3勝クラスをV。次走で武蔵野Sを使ったが、ハイペースの2番手を進み、大きくバテて13着に終わっている。初めて着けたブリンカーが逆効果だった感じだ。4歳になって、春に中山のマーチSを最後方から追い込んで4着。続いて東京ダ1600mのアハルテケSを馬群を割って伸びて差し切っている。夏はマリーンSでハナ差の2着、エルムSで半馬身差の2着。タメて後半に脚を使う競馬を覚え、すっかり安定している。栗東に戻ってからは意欲的な調整ぶり。1週前のCWコースでは、大きく追走する形から鋭く先着し、65秒台-12秒級をマークしている。今週はCWで終い重点にやられて動きは良かった。横山和生は同馬をつかんでいるし、実績あるコースで要警戒。
【サトノアーサー】評価B 騎手A-
4歳時に重馬場の中で東京芝1800mのエプソムカップをV。6歳時には関屋記念(新潟芝1600m(外))で2つ目の重賞タイトル。エプソムカップの時のように馬場が渋っても走れなくはないが、良の方が切れる。また、気が良くてハミを取るところがあり、折り合いがつくかがポイントになる。7歳になった今年は、夏に新潟記念を7着したあとで放牧へ。栗東に戻ってからは坂路でじっくりと乗り込んできた。1週前にビシッと追われて51秒2-12秒1。今週は抑えながらの手応えで52秒8-12秒4をマークしている。仕上がりは良さそうだ。今回は初ダート。芝が合う走りではあるが、対応できないことはないだろう。以前に乗ったジョッキーが「ダートでも良さそう」と話したとのことである。脚力はあるし、動いてくる可能性も。
【スマッシャー】評価A- 騎手A+
3歳馬。春に東京ダ1600mでユニコーンSを制覇。中位の内めで脚をタメ、直線で追われるとグイグイ伸びて差し切った。重で走りやすい馬場ではあったが、1分34秒4の勝ち時計と35秒4の上がりは評価できる。続いてジャパンダートダービー(大井ダ2000m)に挑戦。直線は外を伸ばす形で、苦しくなりながらも渋太く詰めてタイム差なしの4着で入線した。秋緒戦のグリーンチャンネルC(L)は7着。中位の追走で道中の走りは悪くなかったが、直線で追われてジリジリとしか脚を使えなかった。乗り込んではいたが、万全ではなかったのかもしれない。あと、陣営が「東京に着いたあとにイレ込みがあった」と話している。中間は短期放牧を入れ、栗東のCWコースと坂路で大きめ中心のメニュー。坂路に入れた今週は、引っ張るぐらいの手応えで先着した。時計は55秒9-12秒4だった。ビシッとやっていないのは、気持ちのたかぶりを抑えるためか。歴戦の古馬が相手になるが、こちらには成長力というものがある。ヤネは乗り慣れている坂井瑠星で、落ち着いて臨めれば変わり身も。
【スリーグランド】評価A- 騎手A-
兄にジャパンダートダービーを制覇したヒガシウィルウィン。4歳になった今年の2月に東京ダ1400mのバレンタインSでオープン勝ち。それまでは差す競馬をしていたが、スタートが決まって積極的に逃げ、直線もしっかり走り切って快勝した。3馬身差の2着がタガノビューティーだった。その後の3走は差す形で2着、2着、5着(中1週)。久々だったグリーンチャンネルCは、少し出すと気持ちが入って3番手を外を進む形に。直線で伸びを見せたものの、逃げたヘリオスは脚色が衰えず、2着に終わった。3着に2馬身の差をつけていたし、良のダ1400mを1分22秒9で駆けたのだから内容は評価できる。栗東の坂路で1週前に52秒7。今週も52秒1-13秒1でやられたが、モタれて追いづらい感じだった。それでも上積みを見込んでいいだろう。マイルを使うのは初めてだが、府中では(2.2.0.1)と簡単には崩れないし、丁寧にタメていけば対応できるはず。斤量は前走から1キロ減って56キロで、食い込むシーンがあっても。
【ソリストサンダー】評価A+ 騎手A-
5歳だった昨年に武蔵野Sに挑戦。前のレースの福島民友カップを3着し、中1週で関東圏に再遠征という厳しいローテーションだった。実戦は中位の外でなだめつつの追走。直線は内にササりながら一気に伸びる。後ろから来たサンライズノヴァに差されて2着に終わったが、盛り返すようなところがあり、ゴール板を過ぎてから、こちらがスッと前に出ていた。走破時計は良で1分35秒1で、中身は濃かった。次走で小倉ダ1700mのオープンを差し返す形で勝っている。6歳になって2月のフェブラリーSは、直線で内にモタれる感じで弾けずの8着。5月の船橋のかしわ記念(JpnI)は、差し切ったように見えてのハナ差2着だった(道中で軽い不利あり)。8月のエルムSは動けずに10着。10月の南部杯(盛岡)は15番枠からのスタートで少し外を回り、直線でジリジリと伸びて2着ヒロシゲゴールドとアタマ差の3着だった。中間は栗東で熱心な乗り込み。1週前にCWコースで66秒台-12秒級でしっかりと追われ、今週は坂路で楽に53秒5-12秒3をマークした。バランスの良い走りで動きは力強く、遠征した疲れはなさそうだ。内にモタれるところはあるが、力が上位であることは証明済み。スムーズに運べば勝ち負けになる。
【ダイワキャグニー】評価A- 騎手A-
7歳のセン馬。芝で8勝していて、すべて舞台が府中。オープン特別とリステッド競走を5勝し、6歳時に不良馬場だったエプソムカップで重賞勝ちを決めた。今年の秋緒戦の毎日王冠は再ブリンカー着。2番手追走から直線で早めに先頭に立ち、渋太く踏ん張って4着で入線した。GIIでやれるのだから、衰えはない。中間は美浦で熱心な調整ぶり。1週前には坂路で52秒4-12秒8でしっかりと追われている。今週はウッドコースで終い重点の併せ馬。前向きで相手を煽るぐらいの手応えでラスト1ハロンを11秒5で駆けた。今回は初ダート。掻き込みの利いた走法で、適性は高そうだ。パワーも持ち合わせている。スタート地点が芝の東京ダ1600mは合いそう。ただ、自分のリズムを崩すと脆く、ダートだからといって楽なペースになるわけでない点がどう出るかだ。無理なく息を入れて立ち回れると見せ場以上があっていい。極端な結果になるかも。
【タガノビューティー】評価A+ 騎手A+
デビュー時にダートで連勝し、3戦目に朝日杯フューチュリティS(GI)を使って4着に健闘。次走のシンザン記念は6着で、芝は2走しただけでダートに戻した。4歳になった今年の春に東京ダ1600mでオアシスS(L)をV。道中は内めの追走で、直線に入って大きく外に動かすという競馬に。追われるとしっかりとスピードを上げ、長く脚を使って差し切った。時計は良で1分35秒2、自身の上がりは35秒6だった。次走の欅Sはダ1400mのオープン特別、斤量は57キロ。ここでも外から長く伸びて追い込み切っている。その後は放牧に出してじっくりと休ませ、今回は5ヵ月半ぶりの実戦。栗東に戻ってからは、CWコースで入念に乗り込んでいる。1週前に大外を通っての併せ馬で同入し、時計が65秒台-13秒台。今週は単走で大外を回り、68秒台-12秒級をマークした。体は少し太いかなと思うぐらいに充実してるし、動きは上々。もともと攻め駆けしないタイプで、仕上がっている感じだ。鉄砲の利くタイプだし、ヤネは手の内に入れいて、ガッツリ追ってくる石橋脩。外に出す競馬をする分で今回もロスはあるだろうが、それでも府中なら確実に伸びてくるので。56キロはいいし、重賞制覇のチャンスがある。
【テイエムサウスダン】評価B 騎手A+
2歳時に地方の交流重賞を1勝、3歳時に3歳オープンを1勝。4歳の今年は春に中京ダ1400mですばるS(L)を勝ち、前3走は地方の交流重賞で1着(2着スリーグランドと8馬身差)、2着、1着(2着に2馬身)だった。540キロ級の巨漢馬。闘争心がかなり強く、これは武器でもあり、不安点でもある。すばるSにしても前走のオーバルスプリントにしても、前半で掛かって制御するのが難しく、それでも構わずに勝ち切るという荒っぽい走りだった。中間は栗東に在厩して調整。坂路で乗り込み、1週前には岩田康誠が跨ってしっかりと追われて52秒1-12秒1をマークした。今週は岩田が手綱を取って終い重点で追われ、時計は54秒7-11秒8。少し気の悪さを見せていたが、動きは良くて、仕上がりに問題はなさそうだ。マイルを使うのは、5着だった川崎の全日本2歳優駿(JpnI)以来。折り合って息を入れるのは難しいだろうが、脚力は十分に通用するし、潜在的なスタミナは豊富と考えていい。57キロでも侮れない面はある。
【バスラットレオン】評価B 騎手A+
3歳馬。デビュー2戦目に札幌2歳Sでソダシ、ユーバーレーベンに次ぐ3着、同年の12月に朝日杯フューチュリティSで4着。3歳の春にはニュージーランドトロフィーを逃げて5馬身差で圧勝している。秋緒戦の京成杯オータムHはスタートで躓いて後手に回って15着。続く富士Sは好位のインで力んだ走りになり、末をなくして12着に終わった。中2週と間隔は詰まっているが、先週の金曜に坂路でジョッキー騎乗で楽に51秒9-12秒1が出て、今週はやはり楽な手応えで51秒6-12秒3をマークした。いいデキにあるのは間違いない。今回は初ダート。走法からは対応できてよく、陣営は「もともとダートに使ってみたかった馬」と話している。ただ、3歳で57キロというのは厳しい斤量。あと、先行タイプが複数頭いて、その中でスムーズな競馬ができるかも課題になる。能力はあるが、楽な状況ではない。
【ヒロシゲゴールド】評価B 騎手B
ダ1000mで1勝、ダ1200mで6勝。リステッド競走とオープン特別を1勝ずつ。6歳になった今年の春に北海道スプリントC(門別)で交流重賞を制覇。直線でリュウノユキナに交わされそうになったが、内からグッと出て根性を見せての勝利だった。秋の南部杯はキャリア初のマイル、不良で少し走りやすそうな馬場。14番枠からジワッと先行し、内のワークアンドラブと並走に近い形に。直線で直後にいたアルクトスに交わされたが、渋太さを発揮して2着に残った。ソリストサンダー(3着)には先着している。中間は栗東で熱心な調整ぶり。CWとプールを挟み、追い日はジョッキー騎乗で坂路で。1週前にはしっかり追われて50秒3-36秒9-11秒9の好時計をマーク。今週も終いに追われ、スピード感満点の伸びを見せた。時計は52秒7-11秒8だった。前走で強敵相手に抵抗できたし、距離へのメドも立てている。ただ、今回は舞台が直線の長い府中。先行タイプが多く、ペースも厳しくなりそうだ。行かせすぎず、好位に控えて息が入るといいが…。ヤネはデビュー3年目で甘さがある亀田温心。前走で同馬に乗って結果は出している。見せ場はつくれるはずで、そこから踏ん張れるか。
【ブルベアイリーデ】評価A+ 騎手A-
3歳時にレパードSを大外を攻める形になって4着(0秒1差)。4歳時には今回と同じ舞台でオアシスS(L)をV。5歳になった今年のオアシスSはタガノビューティーとクビ差の2着で、続く欅Sはタガノビューティーとアタマ+クビ差の3着だった。夏に新潟でダ1800mのBSN賞(L)を使い、好位のインでなだめつつの追走になりながら直線で抜け出して3馬身差で快勝している。続いて直線に坂がある中京、距離が1900mのシリウスS(ハンデ57キロ)に挑戦。好位につけて直線で内を伸びて追い比べに加わり、最後は鈍って3着に落ちた。栗東の坂路で乗り込みは入念。1週前に53秒4-12秒3で追われ、今週は楽に52秒4-12秒3をマークした。秋3戦目でもデキは良さそうだ。今回は走り慣れている府中のダ1600m。丸山元気は久しぶりの騎乗になり、前述のレパードSでは雑に外を回していた。レースが流れて前2走よりポジションは下がりそうだが、差す形になるにしてもロスを軽減させるような誘導をしてもらいたいところだ。斤量は56キロで、スムーズに運ぶと浮上するシーンがある。
【リアンヴェリテ】評価B 騎手B
5歳時に京都のダ1400mのリステッド競走を逃げて差し返しに出てハナ差の2着。同年の夏に函館のダ1700mでリステッド競走とオープン特別を逃げ切って連勝した。7歳になった今年の春は、阪神ダ1400mのポラリスS(オープン特別)を2着。58キロを背負って大逃げを打ち、苦しくなりながら連対に残るという内容だった。このレースでは1200mを1分08秒9で通過している。続くコーラルS(L)も舞台は阪神のダ1400mで、ハンデ57キロで大逃げ。直線で急失速まではせず、2馬身半差で押し切った。秋緒戦は中京ダ1900mのシリウスS。ハナを奪って自分の競馬はできたが、直線でバッタリと止まって15着に終わっている。中間は栗東の坂路で入念な調整ぶり。1週前は52秒0-12秒9でしっかりと追われ、今週は火曜にやられて、楽な手応えで52秒9-12秒5をマークした。叩いた上積みを見込んでいいだろう。輸送後に食いが細くなることがあるので、水曜に東京競馬場に輸送している。府中のダ1600mは3走していて、最高が新馬戦の3着、他の2走も4歳までのもの。直線が長く、坂が続いて先行馬にやさしい設定ではないが、適性がないことはないだろう。ハナを譲る気はなく、テンにどれだけ押すことになるか、どんなペースで運ぶことになるかがポイントになる。前5走はすべて57キロ以上で、56キロで走れるのは大きい。思い切った競馬がハマる可能性はある。
【レピアーウィット】評価B 騎手S
5歳だった昨年の春に中山ダ1800mのマーチSを外から追い込んで3着。次走で京都ダ1400mの栗東S(L)を好位のインから脚を使って半馬身差の2着に駆けている。同年の秋は中山ダ1800mのオープン特別(ラジオ日本賞)を早め先頭の競馬からV。次に武蔵野Sを使ったが、3番手の追走でペースが厳しく、伸びを欠いて10着に終わっている。6歳なった今年は、春にマーチSを3番手から抜け出す競馬で快勝。続くアンタレスSはハイペースに巻き込まれての8着。夏のエルムSは反応ひと息で5着だった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからは入念な乗り込み。2週前の段階でウッドコースで65秒7-11秒9が出ている。今週はウッドで終い重点のメニューで、時計は69秒3-11秒9。動きは悪くなかった。緩さのある巨漢馬で成績にはムラがある。堀宣行師が「息づかいの悪さと右にモタれる面がどう出るか」と話しているのは気になるが、堀師のコメントはいつも厳しめだ。GIIIは勝っているわけで、噛み合えば食い込んできても。横山武史は追いに関しては現役トップレベルで、同馬に乗るのは前走に続いて2度目になる。
【ワイドファラオ】評価B 騎手B
3歳の春に中山芝1600mのニュージーランドトロフィーを勝ち、GIのNHKマイルカップで0秒4差の9着。次走で東京ダ1600mのユニコーンSを使い、ハイペースで逃げて渋太く勝ち切った。4歳の春には船橋ダ1600mのかしわ記念(JpnI)を逃げて2馬身差で快勝し、続く大井ダ2000mの帝王賞(JpnI)で0秒7差の4着と上々の走りを見せている。5歳になって、4走前からブリンカーを着用。勝ち切れてはいないが、悪い走りをしているわけではない。前走の南部杯は、好位の内めを進み、直線は切れる脚を使えずに5着だった。中間は栗東で入念な調整ぶり。1週前にCWコースで追われ、日曜に坂路で54秒2でやられて、水曜の併せ馬では54秒2-12秒5で同入した。動きは特別には目立たなかった。斤量は58キロ。ペースが速くなると、脚が溜まらないかもしれない。実績では負けていないが、直線の長い府中で追い比べになって伸びを出せるか微妙ではある。
【ワンダーリーデル】評価A+ 騎手A+
6歳だった19年に武蔵野SをV。中位の後ろのインで脚をタメ、直線に向いて大きく外に動かす形に。追われるとパワフルに伸び、抜け出して快勝した。良で1分34秒6と優秀な時計だった。7歳の2月にはフェブラリーSで4着。大外16番枠からのスタートで、早めに内に入れ、直線で外に出して脚を使った。8歳になった今年の春は、まず根岸Sでアタマ差の2着。後方追走から直線で最外まで出すロスのある競馬になったが、34秒6の上がりで猛追した。続くフェブラリーSでは、初めてブリンカーを着け、インの追走から内を伸ばす形で3着に健闘している。その後は休養に入り、グリーンチャンネルCは7か月半ぶりの実戦。ブリンカーは着けず、59キロと重たい斤量だった。道中はポツンと離れた最後方の追走で、直線に向くと最外へ。さすがに弾け切れなかったが、ジリジリと脚を使って8着に上がっている。中間は栗東の坂路で熱心な調整ぶり。1週前の金曜には、しっかり追われて51秒3-12秒8。今週は余裕ある走りで53秒2-12秒6をマークしている。型通り上向いている感じだ。斤量は前走から3キロ減って56キロ。また、今回は再ブリンカー着で挑む。横山典弘は19年の当レースV、さらに昨年と今年のフェブラリーSで手綱を取っていた。条件がそろっていて、8歳での重賞制覇があっていい。
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2番枠からリアンヴェリテが押してハナを奪いにいく。ダッシュがついて後ろを離す形になるのか、それとも複数頭いる先行タイプがついていくのか…。どんな隊列、どんなペースになるのかは、出てみないとわからないところがある。
ただ、かなり速いペースになるのは確実。差し勢、追い込み勢にとっても、レースが流れる中で脚を残して府中の長い直線を伸び切るのは楽ではない。馬群を捌けるかも問題になってくる。激戦必至で、正直、結果を読むのは難しい。
なお、前日の段階のオッズを見ると、馬連の1番人気は1,100円台、3連複は2,600円台。3連単は1番人気が9,500円台で、2番人気が万馬券になっている。
安田翔伍厩舎(栗東)の8歳馬ワンダーリーデルに◎を打った。
全頭診断にあるように、府中ダ1600mでの実績は十分。59キロだった復帰戦を叩き、56キロのここへというのは言うまでもなく狙ったもので、さらにブリンカーを再装着して挑む。栗東の坂路で意欲的に追われて叩いた上積みを見込んでよく、また、衰えは感じさせない。
ヤネは横山典弘。同馬には乗り慣れているが、外を攻めたり、内を突いたりして、攻め方はバラバラである。ノリらしいといえばノリらしいが…。内の3番枠を引き、どう乗ってくるか。うまく脚を残し、捌きがスムーズなら上位争いに加わってくる。
同じく西の8歳馬エアスピネル(笹田和秀厩舎)も注目される存在。
2月のフェブラリーSでは良で1分34秒5の2着に好走していて、3着がワンダーリーデルだった。攻めで動かなくなっているので判別しづらいところがあるが、叩いた分の上積みはあるはず。舞台はピッタリだし、外の14番枠というのは、むしろ乗りやすいだろう。こちらもまだまだやれそうだ。
▲は7歳のセン馬ダイワキャグニー。毎日王冠で4着して健在ぶりを見せ、今回は初めてダートを走る。掻き込みの利いた力強いフットワークから適性は低くないだろう。脆いタイプではあるので砂を被った時にどうかという心配があったが、都合良く外の15番枠を引いた。無理に行かせず、タメて直線で脚を使うような競馬できると一発がある。
△は昨年に当レースを2着しているソリストサンダー。※タガノビューティー、×ブルベアイリーデ、×オメガレインボーは府中で末脚発揮が確実で、他にも警戒が必要な勢力がいる。
繰り返しになるが、激戦必至で難解な一戦。簡単に当たるはずもなく、連勝式は手を広げて買っていきたい。かなりタテに長い展開になり、競馬としては見応えあるものになりそうだ。
◎3番ワンダーリーデル
○14番エアスピネル
▲15番ダイワキャグニー
△16番ソリストサンダー
※1番タガノビューティー
×10番ブルベアイリーデ
×11番オメガレインボー
×6番スリーグランド
×9番スマッシャー
【単勝】3番(10%)・14番(10%)
【複勝】3番(40%)・14番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
3→全通り
14→全通り
15→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
3.14→全通り(14点)
3.15→全通り(14点)
14.15→全通り(14点)
3.16→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
3.14→全通り(84点)
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阪神11R
デイリー杯2歳ステークス(GII) 11月13日(土) 2歳戦で馬場が心配
2歳馬が争うGII競走で、舞台は阪神の芝1600m(外)。
向正面からのスタート、外回りでワンターンのコース。4コーナーの残り600mから直線残り200mまで下り坂が続き、残り200m~100mは急な上り坂になっている。直線距離は473.6m(Aコース使用時)。もちろん競馬によるが、残り600mあたりからペースが上がり、ラスト1ハロンが少しかかるというラップ構成になりやすい。
芝は連続開催の6週目で、Aコース使用6週目になっている。京都が改装工事に入り、使用頻度が高くなっている阪神。内が少し荒れ、全体にタフな馬場になってきている。
先週の外回りの競馬を見ると、まず1勝クラスの芝1800m(外)戦が1分46秒0(良)で決着。内めで脚をタメていたメイショウシンタケが直線で馬群を割って抜けて勝利した。2着は外に出して追い込んだマイネルエニグマで。3着は逃げて直線で外に動かしたサトノペルセウスだった。1000m通過は59秒5で、上りは【11秒5-11秒1-12秒2】の34秒8だった。
2勝クラスの芝1600m(外)は勝ち時計が1分33秒8(良)。ジャカランダレーンが外から差し切り、2着は内ラチ沿いを伸びたブレイニーランで、3着は逃げて直線は内を避けたインフィナイトだった。1000m通過は59秒4で、上がりは【11秒4-10秒7-12秒3】の34秒4だった。
今週は金曜の昼に稍重だったが、夕方には良に回復。当日は晴れ予報で、良見込みである。馬場に関して、JRAからは「コース全周に亘り、内側に傷みがあります。特に内回り3コーナーから4コーナーの傷みが顕著です」と発表があった。当レースは内回りではないが、やはり内の荒れ方は気にしないといけない。
直線で内を避けるように乗ってくるジョッキーが先週以上に多くなる可能性がある。そして、パワーとスタミナの有無が重要な要素になってくるだろう。
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以下、全頭診断と騎手評価(50音順)。全頭診断は相対評価、騎手評価は絶対評価で、騎手評価は騎乗馬との相性を考慮する場合がある。
【ウナギノボリ】評価B 騎手A+
父ドレフォンはStorm Cat系で、アメリカとカナダで7F以下のGIを3勝。兄にダートで活躍したビックリシタナモー。3代母はフランスで芝2400mのヴェルメイユ賞(GI)勝ち。5代アウトクロス。デビュー戦からブリンカーを着用。ボコッと出て後手に回り、押してインに入れる。道中はうながしつつの追走に。直線で外に出し、追われるとしっかりと反応して、長く脚を使って差し切った。ゴールした時に余力があった。2戦目は重賞のサウジアラビアロイヤルカップ。ボケッとしている感じでゲートを出ず、大きく出遅れる。最後方を進み、直線は外を攻める形に。速い上がりの中で伸びを見せ、自身の上がりは33秒4だった。ただ、やはり全力で走っていないような感じにも見えた。中間は栗東の坂路で入念に乗り込んできた。2週前には51秒3の好時計をマーク。今週は古馬オープンのダノンマジェスティと併せ馬を行い、52秒8-12秒6で同入している。手応えはこちらの方が良かった。荒れてきた阪神の馬場にも対応できるはず。終いがしっかりしているのは強みで、混戦になると浮上が可能になる。
【カワキタレブリー】評価B 騎手S
父はドレフォン。4代母の仔にシャコーグレイド(皐月賞2着、菊花賞5着)、テンジンショウグウン(日経賞)がいる。5代アウトクロス。小ぶりな男馬。函館での新馬勝ちは、特に目立たない内容。函館2歳Sは距離不足といった感じの5着で、1500mに延ばした札幌のクローバー賞で3着に駆けた。もみじSは時計を出していたのが坂路(栗東)の2本のみと少なめ。432キロで馬体が増えていたのは良かった。道中の走りは悪くなく、勝負どころでモタついて離されてしまう。それでも直線はジリジリと伸び、2着と0秒2差の5着に上がった。1週前に松山弘平が跨ってCWコースで追走先着、時計は65秒台-12秒級。今週は坂路で併せ馬を行い、54秒2-12秒8でわずかに遅れている。実戦を叩き、コースにも入れて攻めを大幅に強化してきたことには注目すべき。上積みは相当に大きいだろう。また、陣営が手応えを感じていなかったら、松山を起用して攻めにも乗せたりはしない。素質馬がそろって厳しいのは確かだが、上位勢力に崩れがあるとあるいは。
【スタニングローズ】評価A+ 騎手A-
牝馬。父はキングカメハメハ。祖母はローズバド(オークス2着、秋華賞2着、エリザベス女王杯2着)、その仔にローズキングダム(ジャパンカップ)。「Mill Reefの5×5」等のクロスあり。中京の新馬戦はチグハグな競馬になっての2着。阪神マイルの2戦目は、馬群の中で前半で力むところがあり、それでも直線で内めを割って抜けて快勝した。新潟2歳Sはスタート軽くアオッて躓き、後方からの競馬に。直線は大外を攻めて楽な態勢でなく、グイグイ伸びて5着に上がった。自身の上がりは33秒を割って32秒9だった。府中マイルのサウジアラビアロイヤルカップは7頭立ての1番枠。ヤネは捌き下手の戸崎圭太で、直線で前が開かず、外に動かして踏み遅れになった。切れる脚を使って伸びてきたが、半馬身+クビ差の3着までだった。中間は短期放牧を入れ、栗東の坂路で熱心な調整ぶり。1週前には吉田隼人が跨って終いに強めに追われ、53秒3-12秒0で先着してた。今週はやはり隼人が乗り、楽な手応えで先着して、時計は53秒2-12秒3だった。血統からタフな馬場にも対応できていい。勝っているコースだし、引き続きの牡馬相手でも主力視を。
【セリフォス】評価A+ 騎手A-
父はダイワメジャー。母はフランス産馬で、母系からGo Between(カナダでGI勝ち)が出ている。「Northern Dancerの4×5」のクロスあり。新馬は中京のマイル。出脚は平凡で、序盤は5番手。早めに馬群の中に入り、行かせて2番手に上がった。直線に入るとすぐに先頭に立ち、追い出しに入る。少し頭が高くなり、フラつくところもあったが、しっかりと脚を使って押し切った。ラスト2ハロンは11秒3-11秒5だった。新潟2歳Sは当日にイレ込み気味。スタートしてトモが入らずに後手、少し出して中位のインへ。騎乗した川田将雅によると「(直線は)左に行こうとしていた」とのことで、馬場が少し悪くなっているラチ沿いを伸ばす。残り200mを過ぎて抜け出し、危なげなく勝ち切った。開催が進んだ馬場で、1分33秒8(良)は優秀な時計である。自身の上がりは32秒8だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからは坂路とCWコースを併用して熱心な調整ぶり。1週前はジョッキー騎乗でCWで追われ、65秒台-11秒台でしっかりと先着している。今週はCWで終い重点でやられ、ラスト1ハロンは11秒台だった。まだ緩さは残っていて、馬場が荒れはじめ、直線に急坂もある阪神に対応できるかが鍵になる。ちなみに、新潟2歳Sの前に陣営は「平坦コースの方が楽だろう」と話していた。あと、当日にテンションが上がらないでもらいたい。右回りは初めてだし、克服しないといけない点があるのは確か。それでも持っている素質は相当。テン乗りになる藤岡佑介は攻めで跨って感触をつかんでいるし、無傷の3連勝を決めるシーンがあっていい。
【ソネットフレーズ】評価A+ 騎手S
牝馬。父はエピファネイア。祖母がアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯)で、その仔にドゥラメンテ(皐月賞、ダービー)。3代母はエアグルーヴ(オークス、天皇賞(秋))で、その仔にルーラーシップ(クイーンエリザベスII世カップ(香港))。4代母のダイナカール(オークス)が一大牝系を築いた。「サンデーサイレンスの4×3」等のクロスあり。デビュー前に美浦のウッドコースでラスト1ハロン11秒1を楽にマークしていた。新潟芝1600m(外)の新馬戦は、スタートでトモが落ちる感じで後手を踏み、ルメールが出していって2番手へ。道中は軽く抑えつつの追走になり、レースの1000m通過は59秒8だった。直線に向くと楽に先頭に並び、馬場の良い外へと動かす。追われてからは少し頭の高いフォームだったが、しっかりと後ろを離して3馬身半差で快勝した。開催が進んだ馬場で1分34秒3(良)は評価できる数字(翌日の新潟2歳Sが1分33秒8(良))。ラスト2ハロンは11秒0-11秒9だった。その後は放牧に出され、美浦に戻ってからはウッドコースと坂路で入念に乗り込んできた。2週前にウッドでラスト1ハロン11秒4が出ていて、1週前は11秒8。今週は終い重点の併せ馬でほぼ同入という形で、時計は69秒5-11秒5だった。動きはキビキビしていて、きっちりと仕上がっている。ゲートをスッと出られるかはわからず、今回はタメて終いを伸ばすような競馬しようとするだろう。長距離輸送があり、右回りが初めてで、直線に坂のある阪神。牡馬相手の重賞になるし、条件的には楽でない。ただ、新馬の走りを見ると、瞬発力はかなりのもの。大きな可能性を秘めていて、牡馬を打ち負かして何の不思議もない。ルメール騎乗で要注目。
【ドグマ】評価A- 騎手B
父はキタサンブラック。3代母の仔にベガ(桜花賞、オークス)がいて、その仔にアドマイヤベガ(ダービー)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、フェブラリーS、JBCクラシック、帝王賞、南部杯)。ベガの孫にはハープスター(桜花賞)がいる。「Hail to Reason」の5×4」等のクロスあり。小倉の芝1800m、稍重でデビュー。ゲートをノソッと出る感じになり、少し行かせて中団から。3コーナーを過ぎて外を仕掛けていったが、外にモタれ気味に。直線も外に行こうとしていて、残り200mで先頭との差は3馬身ほどあった。勢いがつくと猛然と伸び、差し切って勝利を収めている。スローで全体の時計は遅い。レースのラスト1ハロンが11秒6で、自身はここを11秒1か11秒2で駆けている。2戦目は中山芝2000mのオープン。騎乗したルメールは抑えようとしていたが、気持ちが乗って2番手に行ってしまう。道中もハミを噛み気味だった。4コーナーで自然と先頭に出て、直線で並ばれて残り100mぐらいまで抵抗。しかし、最後は疲れて4着に落ちた。中間は栗東のCWコースで意欲的に乗り込んできた。2週前にはジョッキー騎乗で中ほどを通って65秒級を楽にマーク。1週前にはジョッキー騎乗で古馬オープンのワールドウインズと併せ、67秒台-11秒台で内からしっかりと先着した。今週もワールドウインズとの併せ馬で、時計になったのは4ハロンから。少し気持ちが入りすぎではあったが、追走する形で内に併せ、互角の動きを見せた。時計は49秒台-11秒台だった。陣営は「前走より明らかに良くなっている」と話している。これまでの2戦を見ると、マイルで控えて終いに伸ばすという競馬が合いそう。ヤネは追いの甘い武豊だが、丁寧には乗ってくるので、持ち味を引き出せるかもしれない。少しタフな馬場にも対応できるはず。配当面で妙味があって。
【プルパレイ】評価A+ 騎手A+
父はイスラボニータ。母はカナダでGII勝ち、その仔にサトノゴールド(札幌2歳S2着)。母の父はケンタッキーダービーを勝ったFusaichi Pegasus。「Mr. Prospectorの5×3」、「Haloの4×5」等のクロスあり。デビュー戦は先行体勢から直線で差されての2着だったが、勝ったアライバルは次走で新潟2歳Sをセリフォスの2着に駆けている。2戦目は先行して外につかれる楽でない形。1000m通過が58秒7と少し速くなった。直線で一旦は離し、外から2着馬が伸びてくる。交わされておかしくないところ、踏ん張りを見せて勝ち切った。速い馬場ではあったが、1分33秒3(良)のレコード走破は素直に評価したい。3戦目は中山マイルの1勝クラス。少し押してハナを奪い、ペースを落として1000m通過が62秒5。直線に向いてしっかり脚を使い、並ばれるところなく押し切った。上がりは【11秒4-11秒2-11秒1】の33秒7だった。その後は放牧に出され、栗東に戻ってからの稽古は意欲十分。10月21日にCWコースで古馬オープンのスワーヴアラミスと併せて同入。28日には坂路でしっかりと追われて51秒0-36秒6-12秒1の好時計を叩き出す。1週前の11月3日には、CWコースで走る古馬を追走して遅れる形に。時計は64秒級と速かった。今週は坂路で古馬を追いかけて遅れたが、無理はしておらず、時計は53秒9-12秒4だった。ちなみに、坂路でステラヴェローチェ(今年の牡馬三冠で3着、3着、4着)と併せて、楽な手応えで同入したことがある。ハナにこだわっているわけではないようだが、今回のメンバーを見ると、前走のように単騎逃げの形になりそう。内が荒れているのは歓迎はできず、ただ、自身はパワーがある。ヤネはミルコ・デムーロで、直線は内を避けるような誘導をするかもしれない。直線が長く、急坂もある阪神だが、粘り強さを見せてくるだろう。
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7頭立てと頭数は少ないが、飛躍する可能性がある素質馬が複数頭いる。その意味では楽しみな一戦。ただ、みなが完成前ではあって、荒れてきている阪神の馬場をしっかりと走り切れるか心配がある。あと、頭数的に配当は合わせづらい。
思い切って伏兵馬から入ることとし、武幸四郎厩舎(栗東)のドグマに◎を打った。
これまでのレースぶりは全頭診断の中で。マイルを使うのは初めてだが、攻めからも気持ちが乗っている状態で、「タメていって伸ばす」という競馬のイメージがわく。荒れている馬場は問題ないだろう。
武豊というのが不安要素だが、丁寧には乗ってくるので、今回の競馬にハマるかもしれない。また、ユタカ&幸四郎の兄弟コンビは、先週のファンタジーSをウォーターナビレラで勝っている。
人気上位組が力を出してくると厳しいかもしれないが、隙がないわけではないし、馬自身の状態が上がっている感じなので狙っていきたい。
高野友和厩舎(栗東)の牝馬スタニングローズも気になる存在。
新潟2歳Sの5着とサウジアラビアロイヤルカップの3着は脚を余しての結果で、牡馬相手の重賞で通用するところは見せている。底力のある血統。4戦していても坂路でしっかりと動いている。初勝利を挙げた阪神で。
▲プルパレイはスピードと持久力を兼ね備え、先行してスムーズに運べそう。内が荒れているので、ミルコ・デムーロがどう乗ってくるかがポイントになる。
△セリフォスと※ソネットフレーズは人気を担うことになる。どちらも克服しないといけない点はあるが、どちらも素材としては上級。有力候補になる。
×ウナギノボリはまだ本気で走っておらず、隠された能力がある。残る1頭のカワキタレブリーは、大幅な攻め強化、松山弘平起用で変わる可能性も。
◎3番ドグマ
○2番スタニングローズ
▲7番プルパレイ
△6番セリフォス
※1番ソネットフレーズ
×4番ウナギノボリ
【単勝】3番(10%)・2番(10%)
【複勝】3番(40%)・2番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
3→全通り
2→全通り
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【3連複】(軸1頭ながし)
3→全通り(15点)
3→1.2.6.7(6点)
2.7→全通り(5点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
3.2→全通り(30点)
3.7→全通り(30点)
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【土曜後半レース】
奥羽S
馬 連 2,900円
ワイド 1,150円
ワイド 2,900円
複 勝 250円(40%)
エクレアスパークル1着(3人気)
阪神12R
3連複 1,830円
馬 連 460円
単 勝 300円(20%)
複 勝 140円(80%)
◎グランレイ1着(2人気)
◎×▲でヒット
東京12R
3歳以上2勝クラス 11月13日(土) 実力牝馬がそろって
牝馬限定戦だが、力のある馬が複数頭いる。白毛のブッチーニが遠征してきたし、楽しみな一戦だ。
◎ディアノイアは大井で2戦をともに圧勝して中央入り。緒戦は万全とまではいかなかったようだが、抑えるぐらいの手応えで2番手を追走し、直線で抜け出して力強く引き離した。
今回はクラスが上がり、初の長距離遠征、初の左回り、直線の長い府中。条件を考えると厳しいところはあるが、素材の良さに期待することにした。同馬の兄には、帝王賞、川崎記念、JBCクラシックを勝ったケイティブレイブがいる。相当な能力を秘めているはずだ。
○ブッチーニは白毛の一族。久々だった前走では、うまく捌いてこられずに踏み遅れ、それでも直線でグイグイ伸びて2着に上がった。1400mはベスト。輸送で馬体を減らさなければ、勝ち切るシーンまで。ヤネはガッツリ追ってくる横山武史。
▲シネマトグラフは春の中山で初ダートの状況で快勝。福島の昇級戦は、スタートでまともに挟まれて競馬にならなかった。府中のダ1400mは少し長そうだが、息を入れてリズム良く走ると粘りを発揮する。穴で狙うならこれか。
△は初ダートでも堅実な末脚が怖いヤマニンプレシオサで、以下はティケイプルメリア、イベリスリーフ、ストリートピアノなど。
◎も○も人気になっている。配当面では厳しいところがあり、入線順がうまく崩れてくれると理想的。
◎3番ディアノイア
○1番ブッチーニ
▲13番シネマトグラフ
△10番ヤマニンプレシオサ
※16番ティケイプルメリア
×14番イベリスリーフ
×4番ストリートピアノ
×7番フォークテイル
×5番カイルアコナ
【単勝】3番(10%)・1番(30%)
【複勝】3番(60%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
3→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
1.3→全通り(14点)
3.13→全通り(14点)
1.13→全通り(14点)
3.10→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
3.1→全通り(84点)
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阪神12R
3歳以上2勝クラス 11月13日(土) GI好走馬に注目
阪神の芝は、連続開催の6週目でAコース使用6週目。JRAからは「コース全周に亘り、内側に傷みがあります。特に内回り3コーナーから4コーナーの傷みが顕著です」と発表があった。
馬場的に競馬は難しい。また、このレースは確たる逃げ馬がおらず、展開が読みづらいところがある。
◎グランレイは2歳時にGIの朝日杯フューチュリティSで3着に健闘した素質馬。4歳になっても条件クラスにとどまっているが、夏の小倉の2戦では外枠からで高いパフォーマンスを演じた。
阪神の前走はまたも外枠。道中は外を回され、4コーナーで外に弾かれてスピードダウンしてしまった。それでも直線でジリジリと盛り返してきた(8着)。
今回はリズムを取りやすい1400m。13頭立ての7番枠ならヒドく外を回されることもないだろう。池添謙一は不必要に外を攻めることが多いジョッキーではあるが…。
デキは良さそうだし、メンバーも強くないので、好勝負になるとみた。
○ウィスパリンホープは行きたがる気性で、栗東の坂路で49秒9の猛時計をマークしたことがある。今回は初めての1400m。折り合いあって脚が溜まり、直線でグッと伸びてくるというイメージがわく。穴として注目したい。
▲は末脚堅実なスキップ、△は芝で揉まれなければ変わりそうなトゥインクルリーフ(岡田一族)で、以下はファルヴォーレ、モンファボリ、ホワイトロッジなど。
◎7番グランレイ
○9番ウィスパリンホープ
▲8番スキップ
△10番トゥインクルリーフ
※4番ファルヴォーレ
×1番モンファボリ
×3番ホワイトロッジ
×5番ジャスパーゴールド
×2番ヴォイスオブジョイ
【単勝】7番(20%)
【複勝】7番(80%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
7→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
7.9→全通り(11点)
7.8→全通り(11点)
7.10→全通り(11点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
7.9→全通り(66点)
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福島11R
奥羽ステークス 11月13日(土) 混戦で高配当待ち
定量戦だが、混戦の色合いが濃い。午前の段階の1番人気のオッズを見ると、馬連が1,200円台、3連複が2,000円台、3連単が8,500円台となっている。難易度の高い一戦だ。
◎ホッコーハナミチは夏に小倉ダ1700mの2勝クラスを1分41秒4(重)のレコードで勝っている3歳馬。力はあるのだが、自分から行かないところがあり、続くレパードSは9着、秋緒戦の3勝クラスは12着だった。
陣営ももどかしさがあるのだろう。今回は中1週で栗東から福島への遠征になるが、稽古でブリンカーを着け、1週前の金曜に坂路で51秒3でビッシリと追われて、今週も荒れた馬場の中で53秒5と負荷をかけた。
実戦でもブリンカーを着用する。それで真面目に走ってくれるかわからないのが同馬の難しさだが、効く可能性はあるだろう。中井裕二はテン乗り。追いはしっかりしているので、気合をつけて動かしてもらいたい。狙う価値はある。
○エクレアスパークルは3走前と2走前のダ1700m戦が内容ある競馬。前走で阪神のダ1800mを使ったが、攻め量が少なかったし、直線で伸びかけて6着なら上々の結果である。
福島のダ1700mは初めてだが、折り合い面から適性にマッチしそう。大幅に攻めを強化してきたし、上位争いに食い込むシーンがあっていい。
▲は小回りのダ1700mで渋太い走りを見せる牝馬のペイシャキュウで、△はまだ底が割れず、久々でも好仕上がりのロッシュローブ。以下、警戒が必要な勢力が多くいる。
◎と○は人気の一角だが、割れたオッズの中でのもの。連勝式は崩れて大きな配当になってくれるといい。
◎3番ホッコーハナミチ
○7番エクレアスパークル
▲4番ペイシャキュウ
△5番ロッシュローブ
※14番アルーフクライ
×6番カウンターエア
×2番ライジングドラゴン
×11番ホッコーライデン
×9番メイショウヨカゼ
【単勝】3番(10%)
【複勝】3番(50%)・7番(40%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
3→全通り
7→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
3.7→全通り(13点)
3.4→全通り(13点)
4.7→全通り(13点)
3.5→全通り(13点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
3.7→全通り(78点)
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福島12R
会津特別 11月13日(土) 混戦で伏兵馬狙い
福島11Rと条件は大きく違うが、やはり混戦。午前の段階の1番人気のオッズを見ると、馬連が1,200円台、3連複が1,900円台、3連単が6,900円台となっている。
スピードある先行馬が複数頭いて、ハイペースになるのは確実。先行勢が苦しくなる可能性があるが、気の利いた差し馬がいない感じなのが残念である。正直、買いづらいレースで、伏兵馬を狙うことにした。
なお、このレースとは関係ないが、朝になって武蔵野ステークス(東京11R)のオッズを見ると、3連単の1番人気が1万1,000円台になっていた。なかなかやっかいである。
◎カバーガールはデイリー杯2歳ステークスに出走するドグマの姉。スピードが勝った気性で乗り難しく、夏の函館での1勝クラス勝ちは、外の追走で噛むところがありながら、直線で渋太く伸びて差し切るという内容だった。
2勝クラスの2戦で結果が出なかったが、使い込んでいて疲れがあったかも。その後は放牧に出して立て直し、栗東CWコースで楽に63秒級の好時計が出て、坂路でもしっかりと乗られている。
福島は初、捌きに甘さがある菱田裕二で最内の1番枠…。状況的には楽でないが、菱田が腹をくくり、抑えてタメて終いの伸びを引き出す騎乗ができると食い込むシーンがある。冒険的な狙いではあり、ただ、馬は強いので無謀ではない。
○グラウクスは阪神の前走で11番人気ながら3着。初めて着けたブリンカーが劇的に効いたようで、好スタートを切って好位のインでタメ、直線も渋太く脚を使った。今回は少し抑えて乗った方がいい気がするが、それは陣営と中井裕二の考え方次第。再度の好走があっていい。
▲は長欠明けになるのがどうかだが、福島では大外一気で1勝クラスを勝っているルクルト。△は噛み合うといい走りを見せるローレルアイリスで、以下、軽視できない勢力が多くいる。
◎1番カバーガール
○11番グラウクス
▲13番ルクルト
△9番ローレルアイリス
※14番インザムービー
×2番ホーリーライン
×7番ヒバリ
×6番ルミナスライン
×3番コスモアンジュ
【単勝】1番(10%)
【複勝】1番(60%)・11番(30%)
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【馬連&ワイド】(ながし)
1→全通り
11→全通り
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【3連複】(軸2頭ながし)
1.11→全通り(14点)
1.13→全通り(14点)
11.13→全通り(14点)
1.9→全通り(14点)
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【3連単】(軸2頭マルチ)
1.11→全通り(84点)
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