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【金鯱賞2024】中京芝2000mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

金鯱賞の好走傾向=内先行有利

金鯱賞(中京芝2000m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:3.7頭目÷大外平均:9.2頭目=馬群内直線位置:40%
4角平均位置:3.9番手÷出走平均数:12.0頭=馬群内道中位置:32%
好走馬上がり3F平均タイム=34.67秒

中京の2000m重賞では最も格が高くて毎年好メンバーが揃うレース。過去には5~7月や12月などその後のGⅠローテーを考慮した番組編成として開催時期へ移してきたが、2017年よりこの時期に落ち着いている。
好走馬は圧倒的に「内先行」に集中し、直線平均進路はほとんどが5頭より内側、4角平均位置は最大が23年プログノーシス(①着/9番手)で前にいる馬にしかほとんど好走チャンスがないと言える。

それでは細かなポイントを探っていこう。

超リピーターコース

中京芝2000mリピーター一覧

中京芝2000mは年間3度の重賞が行われるが、牡牝混合の中日新聞杯/金鯱賞で好走する馬には同じレース、反対のレースで好走している馬が多く存在し、とにかくこのコースでの実績、「コース巧者」が好走する傾向にある。いわゆるリピーターコースであり、コース適性が予想をする上でのキーポイントであるのは間違いない。
近年は京都競馬場の改修工事によって中京競馬で代替え開催が多かったため、関西圏で行われる芝2000m重賞がたびたび代替開催されているため、コース実績馬が増えていて該当馬も多くなっている。

これだけリピーターが多いということは、このコースの特異性が強く、適性が問われるわけだ。ここからはこのコースの特徴について話していこう。

特徴①コースの高低差

JRA 競馬場別最大高低差

中京競馬場の最大高低差は3.5mでこれはJRA全10競馬場のうち2位タイの大きさ。中京競馬場は最も高いところが向正面で最も低い場所がゴール前になっていて、芝2000mは周回コースのため最大高低差を経由する。アップダウンの激しいコースはその勾配によってラップに影響が生まれる。

中京芝2000mは2角を過ぎて向正面中盤ぐらいまでは上りとなるためペースが落ち着く。しかし、向正面後半から直線まで下り坂が続くため、ここでペースアップをしていき、ラップの推移も下り坂となっている。

金鯱賞過去10年平均ラップ(~2023)

金鯱賞の過去10年平均ラップを見ても、展開がコースレイアウトに影響を受けていることがわかる。中距離戦のため中盤で脚を溜めたいのが本音でしょうが、基本的に向正面からペースアップして中盤はタフな流れになる。

特徴②直線の長さ

芝2000mコース形態

中京芝2000mの直線の長さは412mでJRA全10競馬場、内外回りまで分けると11種類ある中で3番目に長いコース。直線が長いということは直線スピードも求められるレースになりやすいですし、鞍上もそれを考慮して直線まで我慢したいという心理が働くため、向正面が下り坂ながらもグッと堪えて直線まで体力を温存する流れが見られる。

特徴③G前急坂/④歪なコース

中京コースレイアウト

中京競馬場の特徴の一つとしてG前の急坂がある。JRA全10競馬場で急坂があるのは東京中山中京阪神の4競馬場。この中で最も勾配がきついのが中山で2.2m、勾配率は2.24%と強烈。それに対し中京は、2mで勾配率は2.0%と中山に次ぐ上り坂。中山や阪神はG前急坂登坂に注目されがちだが、中京にも立派な上り坂があり、同じ左回りの東京や新潟に比べると圧倒的な上り坂があるという位置付けになる。

向正面直線ともに400mを超えるコースは東京、京都阪神の外回り、新潟とこの中京と数少ないコースですが、中京は新潟と一緒にコーナー角のキツいコースになっている。リニューアル前、2012年までのの中京は直線距離が314mしかなかった。向正面もほぼ一緒で300m前半だったと仮定すると、いわゆるローカルの小回りコースだったわけで、リニューアル後は直線を伸ばしたもののコーナー角はほとんど変わっていないため、東京や京都阪神外周りの同じ直線が長い主場競馬場よりも窮屈なコースと言える。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:5.2/日曜:4.9
2020年 土曜:8.7/日曜:4.4
2021年 土曜:3.0/日曜:3.8
2022年 土曜:2.5/日曜:4.0
2023年 土曜:5.1/日曜:4.2

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

2020年以外は開催2日目(2020年は第1回6日目)に行われているため、馬場状態はかなり良い。ただ実際には2020年~2023年は京都競馬場の改修工事による変則開催で、開幕週ではあるものの前年12年→1月に通常よりも多く開催をしたのちだった、馬場の回復度合いは例年ほど完全ではなかった。
今年は1月の開催をスキップしていて昨年12月から3ヶ月ぶりの開催で馬場状態は例年以上に良いことが想定される。

注目馬

◎プログノーシス
23年金鯱賞①着のコース実績◎。コーナーリングが求められるシャティ(QEⅡC①着)、直線が長くて末脚が求められる東京(天皇賞・秋③着)、コーナーが緩く早めのスパートで長い脚が求められる札幌(札幌記念①着)とそれぞれ中京芝2000mで必要なスキルを発揮している。実力と適性を兼ね備えたこの馬が勝ち負けを期待する。

◯ヤマニンサルバム
23年中日新聞杯①着のコース実績◎。23年金鯱賞は惨敗だったが外枠で壁が作れずに力んでしまったことが敗因だとコメントがあった。好走条件はプログノーシスよりも増えてしまうが、ハマれば再度好走可能。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。




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