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【アーリントンCS2024】阪神芝1600mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

アーリントンC好走傾向=先行有利

アーリントンC(阪神芝1600m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:6.9頭目÷大外平均:13.2頭目=馬群内直線位置:52%
4角平均位置:5.7番手÷出走平均数:16.8頭=馬群内道中位置:34%
好走馬上がり3F平均タイム=34.84秒

年間6度の重賞が行われるお馴染みの舞台。特に世代限定重賞が多く春の開催に多く集まる。好走馬の直線平均進路は6.9頭目で馬群に対して52%に該当と内外にバイアスがほとんどない。脚質は4角5.7番手で数値は馬群全体に対して34%とやや先行である。


緩いカーブ→長い直線

阪神外回りコースレイアウト


阪神芝1600mは外回りコースを使用する。向正面半ばからスタートをし、444m走ったところから始まるゆったりとした外回りのコーナー、そして直線は474mとたっぷりある。緩やかで広い大箱なコースな上に勾配も4角まではほぼ皆無、更に末脚を発揮するL3Fから下り坂になって最後に急坂登坂のため「脚を溜めて、一気に加速」という日本競馬らしい展開を演出するコースレイアウトになっている。
日本競馬らしい展開になりやすいということは、日本の中枢的なカテゴリーに集まる有力馬たちが存分に力を発揮できる舞台であるため、紛れが少なくて力のある馬が実力通りの成績を残しやすい。

「前半の入り」「終いのタイミング」が違う

阪神芝1600m2,3歳重賞ラップ比較

このコースで行われる年間5度の世代限定重賞はそれぞれ、『テンの2F目が速い』『中盤で息を入れる』『直線で一気の加速(→急坂でガス欠)』が共通する。しかしながら、細分して評価をすると若干の違いが見られる。
アーリントンCは前半2FのタイムがGⅠ朝日杯FS、阪神JFについで3番目に速く、同じくGⅠの桜花賞と比べると0.4秒も速い。前哨戦としての位置付けが強いアーリントンCだが、前半のスピードが速くなるということは、それについていけるダッシュ力や過去にこの激流を経験したことがあるかどうか、などは重要だ。
全般的に山なりなラップを刻んでいるレースとはいえ、前半の速さについていけないのであれば、このレースにおいて結果を残すための能力は乏しいと言える。短い距離も含めて前半で速い流れを経験したことがあるかどうかを基準にしたい。

そしてもう一つは上がりの加速点。前半が速い割には中盤でしっかり脚を溜める展開になりやすく、5F通過は他の5レースよりも遅いラップを刻んでいる。いわば、ラスト5F地点でも加速の気配を見せず、他のレースよりも加速点/着火点が遅い傾向にある。ギリギリまで脚を溜めて、一気に爆発させるような展開がデフォルトなのだ。
早い時点でスプリント性能を発揮しいながら馬群についていく馬たちにとって、最後に加速するにはかなり酷ではある。しかしながら、この苦しい流れでも脚を溜めた馬が好走するため、しばしば鋭い末脚を生かせる先行馬が好走するのだろう。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:3.4/日曜:5.3
2020年 土曜:5.9/日曜:5.1
2021年 土曜:9.0/日曜:81.
2022年 土曜:3.0/日曜:3.5
2023年 土曜:4.7/日曜:4.8

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

最終週のこの週は馬場に傷みが顕著。天気次第ではさらに馬場が傷み、少しばかりの芝の傷みでも雨などが降って道悪になってしまうと、開催中の芝の復活は難しいだろう。
今年は日曜にかけて「外有利」が多少増えて気がしており、開催最終週でタフ馬場、内外に差のある馬場になる可能性が高い。

注目馬

◎チャンネルトンネル
3走前のジュニアCは前半3F 12.5 - 11.0 - 11.3/34.8 で前半の速いレースを経験済み&実証済み。前走は緩やかな流れと連戦によって力んでしまったようで力は出しきれていない様子。過去の好走パターンから前半が流れることはこの馬にとって追い風となるだろう。上りのタイムの平均は33.97秒で末脚も間違いなく、直線の長い阪神(外)芝1600mにも合いそう。

◎オフトレイル
新馬戦、未勝利戦のマイルは前半から速い流れで好走。まさに今回の展開に必要な初速が証明されている。特に2走前のこうやまき賞では重賞でよく目にする馬ばかりを相手に③着に好走していて実力も高い。毎度上がりタイムはメンバー上位で末脚が問われる阪神マイルにも合いそう。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。



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