【新潟大賞典2024】新潟芝2000mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)
新潟大賞典の好走傾向=馬場差無
直線平均進路:9.1頭目÷大外平均:14.2頭目=馬群内直線位置:64%
4角平均位置:7.3番手÷出走平均数:15.4頭=馬群内道中位置:48%
好走馬上がり3F平均タイム=35.18秒
初の新潟開催唯一の重賞。このレースに出走する馬はこれをステップに春のグランプリに参戦する馬や、賞金を加算して秋にGⅠ戦線に挑む馬など思惑は様々である。
好走馬の傾向は、内外だと「内外差無~外有利」、脚質は「脚質差無」で極端なバイアスはない。
超楕円ワンターン10Fコース
新潟芝2000m(外)は2角奥の引き込み線からスタート。最初のコーナーとなる3角までは948mとほぼ5Fほど走った上でコーナーを経て直線は659mの平坦となる。向正面と直線で1607mで全体の約80%が直線になるため、コーナーはコンパクトでかなり短い。
通常はスタートから最初のコーナーまでが遠いと前半のペースが速くなりやすい。しかしながらラップを見ると、最初の2Fが速いもののその後はペースが落ち込み、直線に向けて徐々にペースアップしていく展開である。
他の2000m、特に重賞になるとコーナーが4つのコースでもレーススピードが問われる展開が多く、中盤でラップが緩まないことが多い。しかし、新潟外回りだと前半のペースが一度速くなるものの、中盤ではきっちり息が入ってからロングスパート気味のラップで長くいい脚が求められるのだ。
新潟芝2000mにリンクするコース
どの競馬場にも設定のある芝2000mで番組もたくさんあるわけだが、このコースで好走する馬は傾向がある。
①リピーター/新潟芝2000m(※赤字)
特殊なコースが故に当然なことだが、同じ舞台での好走が繰り返される、リピーターが多いことが印象的。新潟芝2000mの重賞は5月の新潟大賞典と8月(9月)の新潟記念と2度開催される。
同レースを好走パターンや、新潟記念⇄新潟大賞典と異なるレースで適性を発揮して好走するパターンもある。
②2200m以上の重賞(※青)
他の路線だと芝2200m以上の中距離以上のレースで好走している馬も多い。阪神大賞典を連続好走しているユーキャンスマイル(新潟記念23年②/22年②/19年①)やGⅠの天皇賞・春を好走したミッキースワロー(新潟大賞典19年)など到底2000mで好走するイメージないような馬も多く好走している。
これは先述にある山なりのラップが長距離レースに類似している事が影響しているのではないかと考える。
③福島/函館の芝2000m(※緑)
ワンターンの新潟芝2000mとは大きく異なりそうな小回りコースの福島/函館芝2000mでの好走馬の活躍も目立つ。この2つのコースは3角にスパイラルカーブになって直線は短く急坂登坂がない。よってこれら2つのコースは早めから始まるロングスパート戦になる事が多い。
これが新潟芝2000mのロングスパートになりやすい特徴と類似していることがリンクする理由に考えられる。
当週の馬場傾向
<トラックバイアス>
2019年 土曜:5.8/日曜:7.5
2020年 土曜:7.3/日曜:8.4
2021年 土曜:7.2/日曜:7.5
2022年 土曜:4.8/日曜:5.4
2023年 土曜:7.4/日曜:9.6
※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値
新潟大賞典は例年5月新潟第1回開催、一昨年は開幕週に行われていたが、昨年から2週目に変更している。寒い時期が続き暖かくなるのが遅い下越地方は芝の生育があまり進まないまま開幕を迎えてしまうため芝が弱い。たった1週しか違わないものの、元々馬場弱いために2週目の開催になった昨年は一気に数値が上昇してしまった。
注目馬
◎レーベンスティール
ラジオNIKKEI賞では福島のロングスパート戦で差し馬唯一の③着好走→セントライト記念(中山芝2200m)では日本ダービー②着のソールオリエンスを押さえて勝利で、タフなコースや芝2000mより長い距離で力を発揮している。前走は初海外戦に調整不足で惨敗したとコメントがあり、5ヶ月経った今回は挽回のチャンスとなるだろう。外差しも十分決まる時期、馬場で外枠発走ならば問題もない。
★ブレイヴロッカー
前走芝2600m大阪-ハンブルグCを好走し、長い距離への適性は十二分にある。さらに高く評価するのは京都記念で、直線窮屈になりながらも最後まで伸び続けて⑥着に健闘。それでいて人気がないのならば穴馬として推したい。