【東京新聞杯S2024】東京芝1600mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)
東京新聞杯の好走傾向=馬場差無
直線平均進路:6.8頭目÷大外平均:11.8頭目=馬群内直線位置:58%
4角平均位置:7.4番手÷出走平均数:15.6頭=馬群内道中位置:48%
好走馬上がり3F平均タイム=33.72秒
真冬に行われる東京マイルのGⅢで直後に目標のある馬が少なく、始動戦でありながら初夏の安田記念を目指すための賞金加算の場でもある。直線が広く長い東京において、好走馬の直線平均進路が6.8頭目はほぼ真ん中。脚質は4角平均位置が7.4頭目でこれもほぼ真ん中あたりで好走傾向に限りなくバイアスを感じない。フラットでフェアなレースである。
では、細かな特徴を見ていこう。
東京マイルは「ノンフレームコース」
東京芝1600mは年間8つの重賞が施行される。コース形態の影響を受けづらい無垢なコースだからこそ、それぞれのレースの特徴が反映されやすい。
レベルの高いGⅠである安田記念、ヴィクトリアマイル、NHKマイルCは序盤-中盤-終盤とスピードを持続する展開になりやすい。これに次ぐように古馬重賞の富士Sと東京新聞杯は中盤で息が入って終盤の加速が強い展開。さらに2〜3歳限定クラシック重賞のクイーンC、サウジアラビアRC、アルテミスSは前半のペースが緩やかな上に中盤も緩むスローペースになる。
世代限定戦よりも古馬重賞、そしてGⅠ、更に牝馬限定戦よりも牡馬混合戦にかけて中盤が緩みにくくスピードとその持続力が求められる展開が強くなっていく傾向が見受けられる。
東京新聞杯は隠れ後傾レース
大まかな立ち位置が見えたが、今度は細かな点を見ていこう。古馬東京マイルのグループは東京新聞杯と富士Sの2つあり、どちらも中盤はGⅠレースよりは余裕がありつつ、世代限定戦よりは引き締まった展開になりやすいのが特徴。これだけでは東京新聞杯独自の特徴が見えにくいが、ラップを細かくみるも見え方が変わる。東京新聞杯の平均ラップは前後半3F 35.23-34.35(+0.88)、前後半4F 47.10-46.24(+0.86)。8つある東京マイル重賞では2歳牝馬限定のアルテミスSについで前後半3F&4Fの後傾度合いが強いレースなのだ。他のレースと比べると前半と後半の格差が強く、好走には大きなギアチェンジに対応できるかどうかが問われる。
距離短縮がよく走る
「スローペース」「中盤で息が入る」「後半の究極なギアチェンジ」といった要素が揃う東京新聞杯はマイル的な追走スピードを要さないためにしばしば距離短縮組の好走が見受けられる。
前走距離別成績を東京芝1600mの過去平均と東京新聞杯の過去10年平均で並べてみると、コースとしては同距離以外の短縮と延長に傾向はないが、分母が少ないものの東京新聞杯は距離が短くした方が成績がよく、2200mに限っては半数以上が馬券になっている。
緩みのあって終い重視の展開だからこそ距離短縮馬にチャンスと強みが生まれ、このような傾向になっているのだろうと考える。
当週の馬場傾向
<トラックバイアス>
2018年 土曜:5.9/日曜:5.5
2019年 土曜:5.1/日曜:4.5
2020年 土曜:5.9/日曜:5.5
2021年 土曜:5.9/日曜:5.5
2022年 土曜:3.7/日曜:4.5
※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値
11月から約2ヶ月ぶりの開催の2周目に当たるこの週は馬場の傷みが少なく、毎年「内有利」のトラックバイアスが続く。毎年ほぼ同じような数字が続いているため時期的な傾向が発揮している。
今年も馬場状態は良好で例年同様の傾向になると見ている。
注目馬
◎マスクトディーヴァ
前走秋華賞は牝馬3冠のリバティアイランドと0.1差の②着、2走前のローズSは23年エリザベス女王杯勝ち馬のブレイディヴェーグに0.2秒差をつけて完勝と牝馬限定戦においては強い競馬を見せてきた。
今回は形式上距離短縮、しかもこの馬の上がり3Fの平均タイムは33.96で末脚の速さも確かです。
人気を背負うだろうが、好走必須の好条件と言えるだろう。
○ジャスティンカフェ
マイルCSでは直線抜け出しで一瞬勝利も見えたものの内のソウルラッシュを捕まえきれず外のナミュールに差されての③着だった。L4F 11.7 - 11.6 - 11.5 - 11.2 で京都の下り坂を使った加速ラップに屈したものの。東京で大きく崩れたのは出遅れた毎日王冠のみ、昨年も同レース0.1差④着と好走に近い走りを見せている。
★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?