【クイーンC2024】東京芝1600mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)
クイーンCの好走傾向=馬場差無
直線平均進路:7.3頭目÷大外平均:14.4頭目=馬群内直線位置:51%
4角平均位置:7.1番手÷出走平均数:14.2頭=馬群内道中位置:50%
好走馬上がり3F平均タイム=33.92秒
3歳牝馬限定で行われる東京マイルの重要で、現段階ではこの世代のトップクラスが集まる舞台となる。それが頷けるように歴代の馬はのちの世代戦に限らずGⅠで実績残している馬が多い。
内外・脚質ともにバイアスが感じず、綺麗にフラットな傾向が見られているが、過去5年では上がり最速が全て好走しているため上がりの速い馬にフィットするレースである。
東京マイルは「ノンフレームコース」
東京芝1600mは年間8つの重賞が施行される。コース形態の影響を受けづらい無垢なコースだからこそ、それぞれのレースの特徴が反映されやすい。
レベルの高いGⅠである安田記念、ヴィクトリアマイル、NHKマイルCは序盤-中盤-終盤とスピードを持続する展開になりやすい。これに次ぐように古馬重賞の富士Sと東京新聞杯は中盤で息が入って終盤の加速が強い展開。さらに2〜3歳限定クラシック重賞のクイーンC、サウジアラビアRC、アルテミスSは前半のペースが緩やかな上に中盤も緩むスローペースになる。
世代限定戦よりも古馬重賞、そしてGⅠ、更に牝馬限定戦よりも牡馬混合戦にかけて中盤が緩みにくくスピードとその持続力が求められる展開が強くなっていく傾向が見受けられる。
牝馬限定戦らしいラップ
東京マイルの重賞は年間8度行われるが、クイーンCは1000m通過のラップが最も遅い上にラスト3Fでは加速をしているため「中盤でしっかり息が入り、上がりでの強烈なギアチェンジ」という展開がデフォルト。スピードの持続力よりも一気の加速を得意とする牝馬が集まったレースらしさが感じられる舞台である。
馬場が解れて上がり上位優勢
クイーンCが行われる週は芝の生育が芳しくない冬場な上に開催3週目で芝の傷み、解れがみられてくる時期。程よく芝が解れるが故に直線での末脚が生かされやすい馬場状態が毎年繰り返される。
過去5年、共同通信杯が行われた週の上がり3位以内の成績をまとめてみたが、全55Rで上がり上位が絡まなかったのはたったの2Rのみ。複数の馬が圏内だったのが39R(70.9%)と超高確率で上がり上位馬が絡んでいるのだ。
ペースが緩むという展開的な側面だけでなく、芝が傷む(=解れる)といった馬場状態の側面も上がりの重要視を高める要因となっている。
当週の馬場傾向
<トラックバイアス>
2019年 日曜:5.6/月曜:5.4
2020年 土曜:6.9/日曜:8.3
2021年 土曜:6.8/日曜:6.0
2022年 土曜:6.1/日曜:8.7
2023年 土曜:5.6/日曜:4.7
※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値
先述にもある通り、Dコース開催3週目で内側を中心に芝の傷みが顕著となり、それまで見られていた内有利のバイアスは限りなく消失傾向に近い。コースのどこからでも好走馬が出る「馬場差無」で力があればどこからでも構想が可能な年が多い。
今年は先週日曜日に猛烈な内有利が見られたが、これは土曜夜から降った雨が内側から乾いた影響があったことが理由で、経過による馬場状態ではないだろう。
関東地方は月曜昼から降雪/積雪となったため馬場は相当な水分を含んでいると推測する。週末まで馬場が乾かないことも想定しておきたい。
注目馬
◎サフィラ
前走は阪神JF④着。上位3頭と離されてしまった模様だが、この馬の好走傾向を見ると中盤で息が入ったレースでコンスタントな成績を残していて、400m通過10.7秒の前半から速さが求められたレースでは分が悪かっただろう。上がり平均33.75秒で末脚は間違いなく、傷みがあって末脚重視の今の馬場にも合う。ここはしっかり勝ち切って次の舞台に向かって欲しい。
★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。
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