スペシャルウィークのこと
スペシャルウィーク。日本で17戦10勝。武豊を鞍上に1998年日本ダービー、1999年の天皇賞春秋、ジャパンカップを勝った。日本ダービーとジャパンカップは武豊にとって初勝利でもあった。
私が見始めたのは1999年の阪神大賞典から。その頃には日本の総大将という感じだったし、私にとっては最初のHERO、お兄さんみたいな存在なんだよね。
天皇賞春は前年の覇者メジロブライトと同い年のライバルであるセイウンスカイとの3強対決。宝塚記念は勝てば凱旋門賞挑戦という中でこちらも同い年のグラスワンダーに敗北した。この時の同期はエルコンドルパサーもいたし、すごいよね。
秋もドラマチックだった。京都大賞典でまさかの凡走をした後、体重を絞って臨んだ天皇賞秋で復活。ジャパンカップも勝った。当時、TBSのzoneでこのあたりの体重の流れについて大きく取り上げられた。白井調教師がジャパンカップだったと思うけど、パドックで武豊に「おめでとう」って言ったんだ。ベスト体重で臨めたという自信があったんだろうね。
丸23年競馬を見ているけど、ベストレースは何かと聞かれればスペシャルウィークの引退レースになった1999年の有馬記念と答える。2着だった。最後方から運んだんだよね。グラスワンダー、テイエムオペラオー、ツルマルツヨシと大接戦。武豊はウイニングランしちゃったんだけど、本当に素晴らしいレースだった。リアルタイムで見れて幸せだった。勝ってほしかったけど、惜しかった。
種牡馬になったスペシャルウィークは父兄をつなぐことは難しそうだ。菊花賞トーホウジャッカルはなかなか繁殖牝馬に恵まれないね。でもシーザリオやブエナビスタを出したし、母系に入って優秀。そこからエピファネイア、エフフォーリア親子やリオンディーズ、サートゥルナーリアにつながっていくわけだもんね。これからもまだまだ広がっていくと思う。
今年のJRAのCMはスペシャルウィークが勝った天皇賞秋が目黒記念にすり替わって、主役はステイゴールドだった(笑)世知辛い。でも、あの時期はメンバーが濃かった。最初がそれだったから普通かと思ったんだけど、そんなことなかったよね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?