一口馬主クラブ成績総括(2020年クラシック)
昨日5/31を持って2020年の春クラシックも終了し、来週からは2021年のクラシックを目指して2歳新馬戦が始まります。
本件エントリーは今週〆切の多いPOG、それから今年の夏〜秋に掛けて募集される一口馬主クラブの1歳馬検討に役立ちそうな分析記事とします。
あの新馬戦weekからもう1年ですか。時が流れるのは早い。
(ヘッダー画像は後のG1馬サリオスvs評判馬だったアブソルティスモの新馬戦対決を現地撮影したもの)
さて、出資馬はまだまだ馬生は続くのですが、POGはダービーまでが対象であること、競馬の華はやはり3歳春のクラシックということもあり、ここで新馬戦開始から1年間の各クラブの総括と振り返りをしておきましょう。言うならば、1年間の各クラブの成績表です。
(次年度以降の備忘録でもあります)
A.振り返りサマリー
沢山クラブはありますが、振り返り対象はノーザンファーム系(サンデーR/シルクR/キャロットF)、その他社台系(社台RH/G1R)に加えて今年の春クラシックで目覚ましい活躍を見せたノルマンディーとウインの合計7クラブとします。
それ以外のクラブは見せ場も無かったので対象外。
まずは上記対象クラブの成績サマリーを纏めてみました。下記です。
サマリーは以下
・G1/重賞シーンで最も活躍馬を排出したのはシルクR
・2勝馬率が高いのはキャロットF/シルクR
・サンデーRは上位の中では並みの成績
・その他社台系(社台RH/G1R)は壊滅的
・ノルマンディーはデアリングタクトの爆発が光る
・ウインは驚異のデビュー率100%、募集額超過率もダントツで躍進
並べて見てみると、面白いことが見えてきますね。
僕はこういうデータ分析よく仕事でするのですが、好きです。
・サンデーRはノルマンディーの3倍の平均募集価格
・3歳春クラシックまでの勝ち上がり率はノーザンファーム系が高い
・シルクRはG1Rの3倍近く平均で稼ぐ
B.個別クラブ編
まずはノーザンファーム系クラブから。
1.サンデーR
サマリーで少し触れましたが、今年の3歳世代は例年ほどは数値的には目立ちませんでした。6月の新馬戦から早期始動した馬が多かった印象があり、勝ち上がり率52.4%は全クラブ中2位。ただ例年の活躍馬を見ていると5世代中3世代は春クラシックシーズンでG1制覇、残る2年も2着はありPOG的には外せないクラブ。
G1で馬券内に来たのはワールドプレミア/ワールドエースの弟ヴェルトライゼンデのみ。ドリームジャーニー産駒がトップというのが少し物足りないですね。
ちなみにヴェルトライゼンデは僕の知り合いが名付け親です。
一口馬主マニアで月額の維持費が15万円に及ぶらしいです…笑
この馬で当たり引けたようで馬神も嬉しい限り。
重賞勝ち馬はルフトシュトロームのNZTのみというのもサンデーRに期待されるレベルからすると今ひとつ。
ブルドガングの離脱は不運でしたが、フィリオアレグロやディアスティマ等の高額ディープインパクトが全然でした。
2.シルクR
勝ち上がり率は50%を割ってますが、既に3歳世代の平均総獲得賞金が4歳世代に迫ろうとしており、当たりの世代です。アーモンドアイの世代(5歳世代)がヤバすぎますが、現3歳世代はその次ぐらいの成績になりそうです。
個別に見ていくとサリオスとラウダシオンが両マイルG1を優勝、オーソリティーとリアアメリアが重賞を優勝とトップレベルでの活躍が目立った。
僕の出資馬ソニックベガ含めてまだまだ活躍できそうな馬も多く楽しみな世代。
過去のシルク募集馬検討記事は下記
3.キャロットF
過去も含めて見てみると、キャロットFってやはり優秀ですね。過去5年全ての世代でG1馬を排出してます。(春クラシックまででも5年中3年でG1優勝)
2勝馬率17.7%は全クラブで1位、勝ち上がり率52.4%は全クラブ中2位。
古残だったら継続するクラブでしょう。
個別に見ていくとレシステンシアの阪神JF1着、桜花賞&NHKマイルC2着が貢献し、出資額マルチプルが850%と完全に勝ち組の数値。怪我したけど復帰できればまだまだ稼げそう。
サンクテュエールもシンザン記念を優勝。あとはあんまり活躍できそうな馬いないかな…復帰したらグランデマーレ、デビュー連勝のグレイトオーサーぐらいか。
次は残りの社台系(社台RH/G1R)
4.社台RH
パッと上の数値見てこれはヤバいですね…
まず過去5世代でG1勝ち馬がいないではないか…
2勝馬率も30%に届いてる年もなくバカ高い募集価格。
マゾとしか思えないクラブです。はい。
上位に名前が出てるのはディープインパクト産駒が殆どですね。あんまりクズを出してないとも言える。とは言えフォコニアに1.3億の募集価格はバグってる値付けです。この中ではダートRHらしくバーナードループが最も稼いでくれそう。
5.G1レーシング
実は上の社台RHよりヤバいのがこちら。ペルシアンナイト/ルヴァンスレーヴでの悲願のG1制覇以降は全然パッとしていない印象でしたが、数値的にも壊滅的ですね…
勝ち上がり率24.5%、募集価格超2.0%は今回比較した7クラブの中で最低の数値。
自殺願望者以外は出資はおすすめしない。
上記の馬の名前を見ても全くピンとこないですね…
最高で稼いでる馬が2,288万円は養護ができない…
6.ノルマンディー
僕の愛する零細クラブノルマンディーさんがついにやりました!
デアリングタクトは後述するとして、勝ち上がり率は25.0%と低いまでも募集額超過率は高い。走る労働者(馬)ばりに出走してしぶとく賞金を稼ぐスタイルが奏功してます。
デアリングタクトの無敗の牝馬二冠制覇で3億円超を獲得。2位のバンクオブクラウズとの落差がすごい…笑
出資額マルチプルは1755%ととんでも無いことに。
今年はあのお通夜みたいな出資者パーティーも空前絶後で盛り上がるだろうと思ったらコロナの影響で開催するんだろうか…
デアリングタクトは出資時にデアリングハートの孫ということでノルマンディーにあるまじき良血で気にはなったんですが、エピファネイア×キングカメハメハなんて芝向きの馬はノーザンファームに太刀打ちできないと思い出資しなかったことが悔やまれますね…確か全然楽勝で出資できた
7.ウイン
今年の3歳世代のウインは大当たりでしたね。
数値上も既に平均総獲得賞金が現5歳及び4歳を超えてる…笑
デビュー率100%の育成も素晴らしいですし、この肌馬レベルで勝ち上がり率41.2%は驚異的。
なんと言っても募集額超過馬率は全クラブでダントツの26.5%です。
「ウイン」なんてダサい冠名じゃなければ出資を検討したくなるクラブ。
各馬の内容も素晴らしい。ウインマリリンのフローラS優勝、ウインマイティーの忘れな草賞優勝から2頭でオークス2&3着ですからね。
ウインカーネリアンも皐月賞4着。
上位8頭までが既に募集価格以上稼いでるのも見逃せない。今後も中山福島ではこの世代は馬券買いたい。
以上、今年の春クラシック×クラブ馬主の分析と総括でした。
来年のPOGと夏の出資馬募集のご参考になれば。
おしまい。