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一口馬主データ集 -part1- クラブ選び編


一口クラブ別データ

■クラブ別勝ち上がり率

全クラブの平均値は"38.1%"
2019年(2018年産駒)に22クラブで募集された馬は803頭、その中で勝ち上がれるのは約300頭。

ノーザン系3クラブは平均56.1%の勝ち上がり率となっており、勝ち上がりに拘るならノーザン系クラブを選択するのが無難なのかもしれません。
それでも勝ち上がりは6割にも満たず、出資した馬が1勝も出来ずに引退するリスクはあります。

2018年産駒では"大樹レーシングクラブ"が66.7%と高い勝ち上がり率を誇っておりますが、2016年産駒では10%とムラのある成績なので、気になる方は全世代での勝ち上がり率を調べながらクラブ選びをするとよろしいのではないかと思います。

■クラブ別年間平均出走数

全クラブの平均値は"4.19回"
単純計算になってしまうが、3頭の出資で1ヵ月1走、13頭の出資で毎週1走する計算になります。

ノーザン系3クラブは平均3.67回と平均値を下回っており、勝ち上がり率の高いクラブほど出走回数は少なくなる傾向になっている事が読み取れます。

年間出走数が多いクラブは"友駿ホースクラブ愛馬会"が年平均5.0回・"ラフィアンターフマンクラブ"が年平均4.94回となっており、愛馬を競馬場で応援するのが趣味だという方には向いているのかもしれません。

■一口クラブの月間維持費は?

筆者の出資してきた47頭の平均月間維持費は"586,960円"
これに各クラブの比率を掛けると凡その月間維持費が算出が出来ます。
40口=14,674円
400口=1,467円
500口=1,174円
1000口=587円
上記の金額が一頭につき毎月掛かる維持費の目安になります。
(外厩や放牧が多いと上記の目安金額よりも安くなります)

この他にもクラブの月会費・保険料・初回維持費など様々な金額が必要になってくるので、出資前にじゅうぶんに確認したいですね。

■出資金額が安いクラブは?

上記の一覧表に記載があるように、広尾サラブレッド倶楽部が平均価格"10,641円"、"YGGオーナーズクラブ"が平均価格"13,818円"となっており、比較的出資しやすい金額となっております。

しかしながら、両クラブともに勝ち上がり率・デビュー率が低く、勝ち上がりを望む方向きのクラブではないのかもしれません。

"友駿ホースクラブ愛馬会"は募集額の平均値が23,400円と比較的出資金が低く、過去9世代の勝ち上がり率が37.1%・過去4世代の募集超過も22.9%と、安価で出資出来るクラブの中では成績も安定しており、個人的には魅力的なクラブに感じております。(会費は3,740円と他のクラブより割高)
※筆者は友駿には入っておりません

■G1を勝つとどのくらい賞金が貰えるのか

一口クラブを数年やってて「G1で勝つとどのくらいの賞金が入るの?」と思った事はないでしょうか?

ここでは国内G1で最高賞金であるジャパンカップと有馬記念を勝てばどの程度の分配があるかを記載したいと思います。
(2022年からJCと有馬記念は1着賞金が4億円に増額)

本賞金が3億円だった場合、内国所有・付加金・特別出走を含めた賞金合計が30684万円となります。
賞金合計からJRA源泉・進上金・クラブ手数料・消費税が引かれ、約19500万円(約65%程度)が小計となります。

この小計から各口数が分配される事になります。
40口:約4,875,000円
400口:約487,500円
500口:約390,000円
1000口:約195,000円
※分配金は年次分配として一部がクラブ側に留保されますので、上記金額がそのまま振り込まれるわけではありません

■一口馬主は儲かるのか?(募集額超過)

全クラブの過去4年の募集額超過率の平均値は"18.9%"
この数字を見ると、殆どの方が儲かっていない事が分かります。
(筆者が出資した47頭での募集額超過率は23.4%)

しかしながら、毎年のように募集額を超過する馬へ出資されている方がいるのも事実で、筆者も出資馬の種牡馬入りを夢見ています。

話は逸れてしまいますが、種牡馬入りした場合、どの程度の分配があったかを試算してみました。
(オルフェーヴルに関しては噂で聞きかじった額です)

・オルフェーヴル=28億円
→分配金:約70,000,000円
※噂ではオルフェーヴルの賞金と種牡馬配当合わせての配当は9500万円

・ロードカナロア=19億円
→分配金:約1,500,000円
※5年リース契約のため会員分配は40%

・サートゥルナーリア=16億円
→分配金:1,885,353円
※知り合いの出資者さんから明細を確認

やはり夢がありますね…
いつか種牡馬入りする馬に出資が叶うといいなと思ってますが、1勝するのも難しいのが現状でして、あと何十年かかっても無理かもしれません笑

■優先出資ルール(実績など)

一口クラブには出資優先権などが設けられている場合があります。
知っているよと仰る方もいるかと思いますが、その優先権について記述していければと思います。

【サンデーサラブレッドクラブ】
→過去4年の出資実績(社台+サンデー合算)
※出資馬が募集口数を上回った場合、3/4にあたる口数(30口)が過去の出資実績額の多い順になります。尚、残りの10口は抽選といった仕組みです。

【キャロットクラブ】
→母馬優先+最優先落選制度(通称バツ-×-)
※母馬優先は母馬に出資してた会員の方が、出資していた母馬の仔が募集された場合に優先権があります。また、最優先がハズレるとバツ(×)といって次年度の救済があります。

【シルクホースクラブ】
→過去3年の出資実績+抽優
※4/5にあたる口数(400口)は実績が優位です。また、抽優はドラフト1位のようなルールなのですが、筆者は抽優で出資馬を選べた事がありませんので、実際にはどのようなルールになっているのか正直よく分かりません。

【社台サラブレッドクラブ】
→過去4年の出資実績(社台+サンデー合算)
※出資馬が募集口数を上回った場合、3/4にあたる口数(30口)が出資実績額の多い順になります。尚、残りの10口は抽選といった仕組みです。

【G1サラブレッドクラブ】
→過去4年の出資実績(G1サラ単体)
※出資馬が募集口数を上回った場合、3/4にあたる口数(30口)が出資実績額の多い順になります。尚、残りの10口は抽選といった仕組みです。

【ロードサラブレッドオーナーズ】
→母馬優先
※母馬優先は母馬に出資してた会員の方が、出資していた母馬の仔が募集された場合に優先権があります。

他クラブにも様々なルールがありますので、今後も知り得た時点で更新していきたいと思います。


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