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僕から始める『ゼロキャリア』という概念。

for Startupsでのインターンシップは、僕にとってのファーストキャリアならぬ『ゼロキャリア』だった。近年、インターンシップという体験の価値は以前と比べられないぐらい高まっていると思う。スタートアップでは仕組みも何もない。やることてんこ盛りな環境を1から学生も一緒に築き上げていける。

今後は「あなたのゼロキャリアはなんですか?」と聞かれるぐらいの価値になってもいいと僕は、思う。


第三者割当増資を「ダイサンシャワリトウゾウシ?」とか言っているぐらいビジネスのイロハも知らない僕が、沢山の機会と学びをもらい、少しずつビジネスを作っていく感覚をもらえた大事な場所だったから。


今も学生へ何よりも勧めたい、
最高なスタートアップ。
(出来上がってきてるけど、完成してないその余白が堪らんのです。てか活動もさることながら、人が本当に良い)

【このnoteを書こうと思った背景】
自分の見える化をし、今後のキャリア戦略を描くため。
・自分がしてきたこと
・自分ができること
外の人も、自分も僕のことがより見えるようになり僕との話がスムーズにいけば嬉しい限り。

今回は、僕が何を考え、どんな行動をして今の『自慢のフォースタ』になっていったかを自身の振り返りとして残すことをゴールとする。
(7000字というロングストーリー。僕の苦悩もやりがいも沢山詰め込んであるので、目を通して見て欲しい。まぁ選択はお任せしよう。)

1.全体を通じて行ったこと

tipsをあげるなら、こんな感じですかね。

1.組織のゴール設定
2.メンバー巻き込んでの施策導入
3.コミュニケーションの創出
4.HR全体プロセスの見直し
5.運用したプロセス管理
6.プロセス内のインパクトを上げるためのセミナー

まず、大前提を置くとメンバーとの相互関係で出た成果である。
「わざと謙虚になろうとするな」と声をもらってもさすがに拭えないぐらい環境にも恵まれた。PMやインターンのメンバーや、他の社員のみなさんが関わってくれたからできたことだと個人的には思っている。
とはいえ、自分が沢山泥臭く動いたというのも間違いなく関わっていると少しだけ自負しておこう。

ゴール
『所属メンバーがこのチームを誇りに思い、仕事ができること』
僕の役割
・組織理解
・マインド、実行のエンジン
・仕事の仕組み化
・ナレッジの共有
・SNSを通じた戦略実行
HRとして大きな成果(期間:1年)
・インターン組織規模の拡大
 ▶︎入社当時の1.5倍
・組織コミュニケーションの創出
 ▶︎0だった自主活動が、インターン主催勉強会、自主mtgと誕生
・メンバーのチームコミットメント上昇
 ▶︎みんなに会いたい、仕事が面白いという声続出
・採用チャネルの確立
 ▶︎Wantedlyの運用など、採用の全体設計を変え倍率20倍に成長
できなかったこと
・育成制度の拡充
 ▶︎制度を作り、ドキュメントなども作ったけど改善の回数を回せなかった
・ SNS採用のチャネル確立
 ▶︎コンタクトして4/5でリアクションがあったが、一緒に働くことは叶わず、上手くいく仕組み化もできなかった


2.組織のゴール設定

まずは、僕の入社当初(2019/2首)から、今まで(2020/3末)までの1年間の状態変化がこんな感じ。

始め:話さない。黙々と個人プレーの作業ベース
現在:話す。MTG自主開催。個人と組織のバランスプレー

組織フェーズの問題もあり、ちょうど組織構成が変わるタイミングというのもあったのかもしれない。(自分たちが起点で始まったのかもしれないがそこは不明)

まぁ、まずは入った当初から振り返るとしよう。


まず僕のいたHRセクションは、同い年の女の子が立ち上げてくれた、所属1名の部署だった。当時、学生向けの組織コンサルティングを行っていた僕は、for Startupsのインターンに参画後、もちろん人事領域のその部署に希望を出し、見事入セクすることとなる。

でも入った現状は、何をすればいいかわからない状態。
正直部署の立ち上げは僕も経験がないし、右も左もわからず。
仕方ないからやみくもにでも進めていこうと思った。

まずはゴール。
僕らはどんな組織を理想としているのか。


それをするために僕は「mtgはPMが設定するもの」という慣例を壊した。
PMに許可をとり、自分たちだけでもmtgを企画し、動くことにした。

同期の女の子と、2人でmtgを何回か重ねて
「みんなでもっと話ししたり、前向きに仕事取り組めたらいいよね。先にいるサービスユーザーにも、仕事との向き合い方が変わり、質が上がればより、成長産業は活性化する」と今は考えて「Why」を設定するが、この時はなんとなくそうなるだろうという暗黙知のもと進み…(今後PJの開始時はゴールのWhyを明確にしておきたいという今だからの振り返り)

そうして「前向きに仕事と向かい合うチーム」が僕らの第1ゴールになった。


3.メンバー巻き込んでの施策導入

そこで始めたのがチームに対する意識調査。
ゴールはあったものの、現状との乖離が見えないためまずは現状分析をすることから始めた。

アンケートを作り、直接的動機がどれだけ高いかを判断した。
(ここ意味不明な人は、僕のnoteを読んでみてください)

まず仕事そのものに楽しさを見出している人はいなかった。
ただ、将来の目的があってそこにつながる可能性は何人か見出していた。
というレベルで、そこまでチームのコミットは高くなかった。

ただ、「どうすれば楽しくなるか…?」と考えていても漠然としていて何がなんだかわからなかった。この時の僕らは間違いなく迷走していた。笑

そこでPMから「評価制度」を見直したいと言われ、今のPJを一旦ステイでまずはそれに着手することにした。

この時初めて、知識は使えないとただのゴミだと感じた。僕は「メンバーが今組織をどう思っているか?」を少し浮き彫りにしただけで、結果はなにも残せなかった。僕の自身的挑戦は失敗した。

そこで自分たちの目指すチームや、それに必要なVALUEとはなんぞや。
PMやインターンのメンバーが負荷なく運用できるフォーマットをネットで評価シートのデザインを調べたり、社員さんのを参考にしたりなどなど…。
頭を回して、考えて完成しそれを使った振り返り面談などが実施された。

ここで気付いたのは「今自分は、仕事をするのが楽しいと感じていること」

漠然としかわからなかった仕事への楽しさの解像度はだいぶ上がった。
組織論を勉強いていたし、頭ではなんとなくわかってたけど、わかっているのと体感するのとではこんなに違うのかと感じた。
恐らくこんな数式の要素分解だと思う。

仕事の楽しさ=裁量機会×思考難易度×成果のインパクト

裁量機会・・・能動的に動ける機会がどれだけあるか
思考難易度・・・向き合った時に、解が自分の中に出るまでの時間の短長
成果のインパクト・・・自分の成果が、誰かに影響を与えている実感

これまでの組織は、負の三拍子だった。
・言われたことをやる。
・作業だから考えない。
・やっても画面越しのユーザーへの影響は見えない。


それに比べて、今回の評価制度の見直しは
・言われたことをやる。でも中身は一任され自由に動ける。
・中身が決まっていないし、人生で触れたことのない事例のため強制思考
・PMやメンバーに感想を聞いて、良し悪しの判断が返ってくる。

ここで、僕らHRはPMに相談し、思考した。
そして、FBが沢山返ってくる仕事環境がとりあえず正解に近いものだと思い「仕事を一人一人に割り振って裁量をもたせてみよう」という結論にいたり実施することとなった。

この頃から、他のセクションも「自分たちでmtgを企画し活動するのがダメ」でないことを知り、

僕らのインターンチームは少しずつ動き出した。


4.コミュニケーションの創出

小さいことかもしれないけど、みんなが気持ちよくコミュニケーションを取れるような起点になろうと考えた。

・まず、みんなに挨拶をする
・人の変化にすぐ触れる
・mtgでは必ず自分で意見を発し、風を生む。
・名前を呼びながら、他のメンバーも話しやすいようにフォローする
・厳しいことを言われたメンバーには、mtg中や別途タイミングを見てフォローする
・自分のエネルギーを切らさない

そんなことかよ。と思われるかもしれないけど、僕にはとても大切なことだと感じた。組織は戦略などの一長一短で変わるものではない。

日々の積み重ねの上に、成るものだと確信していたから。

そして、誰もそこにわざわざ力を割こうとは思わない。ならば自分がやると決めてそんなコミュニケーションをとるようになって、チームみんながお互いによく話すようになった。

5.HR全体プロセスの見直し

僕らが動く前は、採用をPM一人が担っていたため戦略という固まったものはなかったし、インターン生もノータッチだった。

でもHRならば、入り口の採用にだって関わりたい。
どんな人が来るかによって組織も変わるし、ちゃんと戦略を持った採用を自分たちで生み出したかったから。

なのでPMに頼んで、面接の同席をさせてもらうようになった。
でも頑張ろうと張り切りすぎて、空回りし相手への質問を無作為にしていたので「質問にはちゃんと意図を持って言おう」と注意された。笑

そこからHRの僕ら2人は、面接に同席しサポートをしたりどんな人を採用するべきか可視化するために「面接シート」を作った。(これもレイアウトとか、判断基準とか、それをどう盛り込むか考えるのに相当手間取った…。)

そうして、のちにはインターン生がカジュアルに面談し、次にPMが面接を行うという二段階工程となった。

面談では、学生が何をしたいか?ここにはその環境があるか?なければ生み出せる余地はあるかを話して、同じ学生同士にお互いのキャリアに向き合う時間を作った。
ものすごく能力が高いけど、やりたいことが違うのであればその人にとって時間を無駄にさせたくないし、正直に他社のスタートアップを紹介してたりも結構した。(自分たちの目標もある中で、勇気を持ってできてる自分たちのチームを誇りに思う)

※実はこの時期に、今でも僕が最も尊敬する同年代ぐらいの人がインターンで入社してきて、一緒にHRとして働いていた。本当に僕より仕事ができて、何度助けられたかわからない。今でもずっと感謝してる。(僕のこと、いつもめっちゃイジって来るけど笑)

そこからは「Wantedlyの採用記事はどんな内容にしたらいいか」とか「どうしたらフィードが上がるか」「学生が多くエントリーしてくれるのはどういう条件か?」などひたすらABテストを繰り返し、データを積み上げ、分析した。

僕は個人的にTwitterの運用をしながら、採用チャネルを拡大していったりもした。笑

そうして、気づいたら僕らのフォースタは倍率20倍のスタートアップへと成り上がっていた。


6.運用したプロセス管理

やるのは簡単。続けるのは大変。
僕がこのインターンで学んだのは間違いなくこれですね。そして僕の一番の転換期だと思います。

もともと、モノを始めるのがすごく得意だったのに、それを長らく続けていくのに不得意さを感じてた僕は、改めて「相手を思うとはなんだ?」と考えさせられることが多かった。

「自己満足したいだけなら、仕組みでなく自分が必要とされるように作ればいい。でも組織を考えるなら、自分が必要とされない仕組みを作れ」

僕は昔から「必要とされたい」とどこかで強く思っていたから、自分がいない仕組みを作ることもしてこれなかった。だから考えれば自分しか動かせないんだから、それが組織で続くわけもなく…。

でも口だけで、相手のためにとかカッコ悪いよね。てか自分のためだけに頑張るちっさい人になりたくない。ちゃんと行動していかなきゃ

とスイッチが入った。

それからは、どんなこともみんなができるように作る。教える。を徹底するようになった。メンバーが採用の運用データを測定するスプレッドシートを作り、みんなで進捗を管理して、目標めがけて全力疾走だった。(もうこの頃HRメンバーは4人ぐらいになってました)

気づけば、取締役や人事のみなさん、社員さんも巻き込んで戦略を練ったり、イベントを企画したり。

他のセクションも自分たちでmtgするのは当たり前。それはもう以前のインターンとは見違えるぐらい本当にアクティブで、最高に楽しいインターンだった。

何より大事だったのが、メンバーみんながここに集まったり、お互いの活動に意見を出すことを楽しんでいた。このチームはもう、自分たちの仕事に誇りを持って走っているのを肌で感じていた。最高だったなぁ。


7.プロセス内のインパクトを上げるためのセミナー

最後に、僕がやりたかったのは勉強会。

これを始めた時は、だいぶ焦っていた。
前月のQでは、1人も一緒に働く仲間を採用できておらず目標に対して達成度0%だった。少しずつ仕事がわかってきた中でのこの結果は、結構応えた。

帰って電車に乗っていても、どうすればいいか考えるし、夢にまで仕事が出てくるぐらいだった。リファラルでゼミに説明会を開きに行ったり、他メンバーにリファラルを頼んでも、泣かず飛ばずだった。

その時、「この結果って会う人たちに魅力を伝えきれてない自分のせいなんじゃないか?」と感じるようになった。

だって機会は沢山ある。
マーケティングやメディアの他の部署では、先に執筆や分析方法を自分たちで書籍を読んで学んで仕事をするのにHRではそれがない。

そこから僕は、採用系のコラムから書籍を読み漁り試してみることにした。
そこで学んだのは

「相手とバッテリーになること。どんないい球を投げる人でも、信用されなきゃ投げてくれない。僕はまず出会ってからお互いに信頼できる関係に30分でならなきゃいけない。」

それと同時に、僕だけができてもしょうがない。
チームはみんなで作らなきゃと勉強会を開くことになる。


組織のことを少しでも勉強したり、心理学の資格を取ったり、面談面接のフレームを勉強したりと自分に蓄積してきたけど、僕の最後の役割はこのチームに自分のナレッジを引き継いでより良いチームにしてもらうことだと感じてた。

それは、勉強をしっかりした後の僕は、会う学生に次々と「渡邉さん本当に楽しそうで。僕も、私もそこで働きたいです」と言ってもらえるようになっていたから。(僕は上辺が嫌いなので、入社後ギャップが無いように良し悪しの両方を全部伝えてました。の上での結果です素直に嬉しい。)

HRの僕の次のリーダーが「フォースタで仕事をする意味」を朝会形式で開催したこともあり、PMに「みんなに勉強会を開きたいです」と頼んだ時も、勤務内時間での開催で快諾してくれた。

昔はなぜそれをやるの?と詰められて、上手く答えられず自分のジャストアイデアな弱さを痛感させられたなと思い出したりして。


「HRだけじゃなくインターン生全員が、社外の人とどう向き合うのか」


面談はもうHRだけでなく、インターン生全員が行えるように、変わった中で最も伝えたかった大事なことだった。

僕も最初は、「採用とか華やかじゃん、カッケェ」と思って人事サイドを志望した経緯は0ではない。でも何十人と面談していくにつれて「僕もここに入って人生変わったように、目の前のこの人たちにもフォースタに入るか否かは人生に大きく影響するだろうな。それを自分が楽しむだけでやってはいけない」と思った。

もちろん色々なフレームなども共有したけど、
最も大事なことはその心持ちだった。

僕は人事サイドがものすごく面白いし泥臭いことを学んだ。
ただ結局、人事側の人間としてたどり着いた答えは

・活動の意義が、自分の目指す理想と一致していると感じること
・自分自身が日頃、真剣に楽しんで働いていること

単純明快。これに集約されるかなと。
やることが変わらずとも、やる意義が変わるだけでこんなに向き合う姿勢が変わるんだと僕の実践値にもなった。


改めて、うるさく言うけど僕は本当に環境に恵まれた。
たくさんのスタートアップの起業家さんやVCの投資家さんたち。優秀な社員の方々や、吸収力と行動量がずば抜けたメンバーたち。そんな人たちに日々囲まれて、「仕事とはなんたるか」の一部を教えてもらった。

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おかげで僕は、少しは前より胸張って社会に出れてます。
口だけではなく、考えて考えて大変で、それでも進んだ日々がちゃんとあったから。

僕はやっぱり、意志がある人が大好きだ。
起業家は特に、想いをそのまま仕事に乗っけている人が多い。それをそばで沢山見てきて、やっぱりこういう人たちのように人生を楽しみたいと思った。


だから昔、人事に特化したキャリアを歩こうかと思っていたが今は違う。

仕事上には組織だけでなく、様々な問題が山積みだ。
僕は意志ある人とそれら全ての問題を乗り越え、目指したい未来を一緒にみたい。

そのうち、自分でやりたいことが見つかれば会社を起こしたり
モチベーショナルスピーカーになるのもいいな。


まぁつまるところ、僕は新卒1年目で
そんな人たちも、自分も、働きながら自身の意志を解放できるような未来に狼煙をあげ、一役かってやりたいと密かに企んでいる真っ最中なのである。



基本無料で行っていますので、お金を取る気はありません。ただ気持ちがありましたら自由金額でお願いします。それはあなたが感じた価値を直接伝えて欲しいから。言い値って良いね。