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今こそ、組織の解像度をあげよ。
ようこそ、新卒1年目の図書館へ。
えー、今回はですね。
学生から社会人まで、多くの方が耳にしているであろう外資系戦略コンサルティングファームMcKinsey & Companyのコンサルタントたちが手がけた「マッキンゼー流 最高の社風の作り方」を、新卒1年目の僕Watanabe Keiがサマっていこうと思います。
この本、一言でいえば最高です。
僕が大学3年生の時に出会ってから、組織本としてバイブルにしているものです。
というわけで
◉本が苦手な方でも、わかりやすいような概要
◉日々どう生かせるかわかるようなアクション例
◉Keiのあとがき
の3本で今回もお送りしますっ!
では行きましょう。
1.本が苦手な方でも、わかりやすいような概要
この書籍は、20年間様々な組織変革を推進してきたコンサルタントのニード・シルとリンゼイ・マクレガーの二人が「こんだけ組織と向き合ってると社風ってめちゃめちゃ大事なのわかるよねぇ。あれ、でも社風ってどうやって作られるの。てか、今の時代変化に対応できる優秀な人たちが集まってたあの組織ってどうやって作られてるの?」という疑問から、コンサルタント・教師・投資銀行のファンドマネージャーから、サウスウエスト航空、アップルストア、スターバックスなど数万人を対象に研究を重ね、組織文化の秘密を解き明かした。
ざっくりしたサマリーは以下のTopicsでございます。
◉組織員には2つのパフォーマンスが存在している
◉社風はToMoの「直接的動機」と「間接的動機」の組み合わせで決まる
◉ToMoが低下していくと現れる「コブラ」
◉小チームの最小単位は5人
◉「チームが個人に勝る」は本当だった
「以前の『失敗の本質』よりも学術的で、さっぱりだ。ここまで言われてもそれぞれの言葉の意味や、わかったからといって何をすれば良い社風が築けるかわからん。」
というお叱りを排除するためにそれぞれの言葉の意味と、これから現場でどうしたらいいの?というか「僕これからこうしよう」的な僕の見解をアクション例として紹介することにします。
2.日々どう生かせるかわかるようなアクション例
◉組織員には2つのパフォーマンスが存在している
そもそも社風って、このどちらのパフォーマンスに寄っているのかというパターンなわけです。
・戦略的パフォーマンス=計画通りこなす力
・適応的パフォーマンス=計画外に対応する力
どんな組織でも、常に新しくという文化であれば適応的パフォーマンスが高いし、高度に仕組み化し、超効率的にという組織であれば戦略的パフォーマンスが高いと言えるわけです。
ただ注意したいのは「どちらが悪いわけではない」ということ。
一見すると、「VUCA時代には、変化していくのが大事っしょ!」と思うのも最もですが、そんな人だけでは組織は回らない。作ったらその通り動かしていくことも必要。
なので、今後僕がやっていくこととして表すと
「現状にはどちらに重きを置くのが必要かを判断し、行き来する」といった具合ですかね。
◉社風はToMoの「直接的動機」と「間接的動機」の組み合わせで決まる
では、そんな2つのパフォーマンスを生み出す要因というのが
ToMo(Total Motivation)という指標。
しかしToMoはさらに2つに分岐します。
ToMo=直接的動機づけ+間接的動機づけ
直接的動機付けは+の影響。
楽しさ「活動そのものの楽しさ」
ex)こうやってnote書いてることとか
目的「自分の活動結果と、自分の信念や価値観とのマッチ」
ex)みんなが自分の意志を叶えて欲しいという僕の価値観と、このnoteを読んで自分の理想とする組織像を叶えたい誰かの意志が一つでも達成できるだろうというマッチ
可能性「自分の活動結果と、自分の価値観との二次的なマッチ」
ex)将来起業したり、モチベーショナルスピーカーになりたいという理想がこの発信活動で色々な縁を生み、近づくかもしれないというマッチ
という感じの、動機づけ内容だということです。
ちなみに直接的動機が高まるほど、適応的パフォーマンスが高まるようになっており
つまりはnoteを書くことは、僕の適応的パフォーマンスを上げております。
うまく行かなくても色々工夫して、これからも何とかやっていくことでしょう。笑
一方、間接的動機づけはーの影響。
感情的圧力、経済的圧力、怠惰。
感情を出して憤怒したり、お金の話をチラつかせたり、適当にダラけたり。
でも、察しの良い人はお分かりかもしれないですが間接的動機づけは、戦略的パフォーマンスを高めるようになっています。
一見マイナスな気はするけど、「指示したようにやらせたい人」ってこれらやりがちですよね。
僕は自分のチームで、活動そのものを自分から楽しんだり、メンバーにワクワクできる未来を伝えることを心がけるし、今後もそうするつもりです。
◉ToMoが低下していくと現れる「コブラ」
コブラ効果って知っている方いますかね。人事領域の方なら勉強しててもう知っているかもしれませんがこんな話が名前の由来です。
『1800年代にインドを支配していた英国の植民地政府は、首都デリーにコブラが多く出没するとして、死骸を持ってきた人に報酬を払うと宣言した。そこで優秀な起業家たちは、この制度の抜け目を思いつく。自分でコブラを沢山飼育し、死骸にして持っていけばいいじゃないか!しかしその目論見は程なくして政府にバレたため、制度は廃止。すると起業家たちはもうお金にならないからと言って、コブラを野生に帰した。ただそのおかげで制度が始まる前よりもコブラの数は増えてしまったのである』
つまりToMoが低下していくと、成果を生み出すために組織の倫理とは外れたことをやり始めるという現象が起きるというものですね。これは怠惰な生活がしたいと知恵を絞り、成果報酬という経済的圧力が間接的動機(ー)を高めた結果。
仕事でも、契約数が増えたと見せるために無理やり顧客に押し付けたり、数値を捏造したりとか、実際にニュースでも見るようなお話ですよね。成果報酬は使いどころによっては、生産性がものすごく上がる仕組みにも関わらず判断を間違えると足元掬われかねないから。
できれば、直接的動機づけに比重をおいた社風作りのほうが良いことは
読んでる方ならお分かりかと。
◉小チームの最小単位は5人
研究では、霊長類の社会行動から信頼できる関係を維持できるコミュニティの規模が判明した。最も小さい単位で良い組織構成員は「5人▶︎15人▶︎45人▶︎150人」までが有効。
大きくなるごとに、小さく分裂させ、管理することは組織内の統制を維持するためにも知っておきたい。
(確かに6人で活動すると1人が宙ぶらりんになるのを体感することは結構ある。)
僕は組織編成を常に、この数値を意識して決めていく。
◉「チームが個人に勝る」は本当だった
スタンフォード大学と、ウォータール大学の共同研究では「人間は、元来人とつながりたいと思う生き物」であることが証明されている。
解けないようになっている数学の問題を「個人番号○○○○」と称され、1人で働いているように指示された被験体と、「○組」として呼ばれただけで、実際には誰かと一緒に活動することがない被験体では、どの程度取り組む量に差が出るのか調べた。結果は2倍差でグループとして認識しているほうが長く熱心に取り組み続ける結果となった。
何事も、1人で始めたほうがいいと言われる。
確かに複雑な制約があり、1人のほうが楽なこともあるかと思う。
それでも、チームや組織としての認知は、人のエネルギーを高める効果があるのはすごく素敵なことだ。チームがどれだけ力があるかと問われたら、声からもこのお話をしようと思う。
3.Keiのあとがき
いかがでしたでしょうか。
watanabe kei的には「楽しさや目的の共有、規模の細かい調整、チームでいることの意義」で集約すると思います。
余談ですが、僕はこの本と出会い学生時代に小さくとも学生組織コンサルティングを活動としてやると決めた背景がありました。
チームって本当に面白い。
沢山の人たちが、素敵なチームと出会えますように。
もっと内容の詰まっている良書なのでまだ「マッキンゼー流 最高の社風の作り方」を読んだことない人も、気になれば読んでみてくださいね。
では閉館。
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