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お正月はいつまで祝う? ーー三が日とか松の内とかーー

今年は、まだ喪中なので、正式には「おめでとう」は言いたくないのだけど。そんなこと(私が喪中だと)知らない人たちが、新年の挨拶を普通にしてきた時、どう受け止めたらいいのかな。

ドイツでは普通にFrohes Neuesなどと声をかけてくるし。
日本人の知り合いだって、メールの冒頭は「新年(明けまして)おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。とかだし。
いちいち、「今はまだ喪中なので、新年のご挨拶は遠慮させていただきます」とか書くのもなぁ。喪中の理由が実の母(推定96歳)だから、もう覚悟していた立派な成仏。

他の方はどうしているのだろうか。
ネットで見たところも、案外平気でおめでとうには、おめでとうで応対しているというのがあった。

ところで正月というのは、「月」なんだから一月いっぱい正月なんだろうと思う。平安の時代とかは、本気で一ヶ月お祝いしていたのかもしれないと。もちろん、彼らは宮中の貴族で。貴族の仕事といえば、現在でいえば、一部の政治家や外交官など、パーティをするのが仕事みたいな人たちだから。一月が過ぎれば次は、梅だ、桜だ、と次から次にお祝いがあるのだろう。

21世紀の現在では、正月のお祝いはいつまで続くのだろうか。
前回大晦日のことを書いたけど、ドイツでは、24日のクリスマスイブ(Heiligen Abend)は午後からお店も閉まりお祝いモード(オフィシャルには平日だが)25日と26日が国民の休日。まあ日本の三が日みたいにほとんどが家族と過ごし、街はシーンとしている。27日からは平日だけど、学校とかなんとか休んでいる人もいる。カトリックでは、クリスマスのオクターブというような言葉があり(Weihnacht Oktav) オクターブは8を意味する言葉で(音楽用語のあれとは限らない)要するに25日から1月1日まで。そのあと、1月6日に顕現祭(Heilige Drei Koenige)という三人の王様(ないしは博士)が幼子イエスの挨拶に来る、というエピソードにちなんだお祝い日があり(カトリックの地域では祝日、他の地域では平日なので、今年は一日前の5日にお祝いをした)。1月1日以降は、顕現祭前、顕現祭後という名前で、最初の日曜日までがクリスマス期間であると言っていい。1月6日以降の最初の日曜日(今年は12日)が、洗礼のお祝い日で、それを持って終わり。クリスマスの飾りなども片付けられ、通常の教会歴に戻る。

日本のお正月だけど、まず元旦。初日の出から午前中いっぱいが一番のハイライトだと思う。お屠蘇とかおせちとか。その後年賀状が配達されたり、お年始があったり(今はもうあまりないのかな)そして、三が日。これはまだ家に神様がいるから掃除したりしてはいけないよって期間。

その後、七草粥ぐらいまでは、学校も休みだったりする。十日の鏡開きなんかも、そこで鏡餅という「お飾り」を食べてしまい(東京の実家の場合は、いつもカビてしまうか、カチカチになって食べられなくなってたな)平常に戻る。と思っていたのだけど。

松の内という言葉を思い出して、検索してみたら、地方によっては15日ぐらいまで松の内だったりするらしい。15日といえば昔は成人の日で祝日。お年玉付き年賀ハガキの当選発表とかあり、まあこれぐらいまでがお正月かな、と思ったりする。

もう随分前に亡くなった父は1月18日が誕生日だった。関東大震災の年だった。年子の伯父が一歳足らずで、妊娠していた祖母は、横浜に住んでいたらしいが、祖父の転勤で、ちょうどマニラにいたらしい。もし、祖父母が横浜にいたら、幼子二人を抱えた祖母は横浜で生き延びることができたであろうか。父はいつも「わしゃ、生まれた時から運がいい」とか言っていたし。「うっかりもらった命」という意識があった。それから「関東大震災レベルの震災は50年に一度は来る、わしゃが50ぐらいにもう一度来る」と言い続けていたけど、関東にはまだ来ていない。1月17日、父の誕生日の1日前、確か月曜日の早朝。不幸は関西で起きてしまった。その日のことは今でも忘れられない。このことについては、後日また書こう。


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