【第一回】ベーシックインカムについて考える。マークザッカーバークの言葉から、起業家の視点で。
2017年5月26日付のBUSINESS INSIDERの記事から引用します。
まずタイトルは、
ついにザッカーバーグ氏も ベーシックインカムの導入を提唱
そして本文では、
「誰もが新しいことにチャレンジできるよう、何らかのクッションを作る必要がある。そのためにもユニバーサル・ベーシックインカムのようなシステムを検討すべきだ」
ザッカーバーグ氏がベーシックインカムの支持を公言するのは今回が初めて。シリコンバレーでは、やや遅れての支持表明だ。すでにさまざまなIT企業の大物たちがベーシックインカムを支持している。
といった内容が記事となっています。
新しいことにチャレンジするためのクッション
これは起業家の端くれとして私も大いによく分かります。クッションがあれば「まあ失敗してもなんとかなるからやってみよう。」ということになってチャレンジを実行に移すときのハードルがぐっと下がります。
さて、ビジネスにおいて新しいことにチャレンジするためのハードルは、大きく二つあると思います。
①経済的ハードル
②心理的ハードル
ザッカーバークが言うように、ベーシックインカムは主に①のためのクッションとして機能するでしょう。
ただ、実は②がかなり厄介だと思っています。心理的ハードルとは具体的には、
(A) 失敗したら他の人にどう見られるだろうか
(B) 何より、自分が本当に価値があると思っている事業に本気でチャレンジして失敗したり冷たい目で見られたり、要は正面切って評価されるのが、本当に怖い
といったことでしょうか。
(B)について語っている人をあまり見たことないのですが、実は別に本気で良いと思っていない事業に取り組むのだったら逆に気が楽なものです。
「有名な投資家のあの人が言ってたから~」「周りの人が良い反応を示したから~」といった感じで他人のせいにできたりするからですね。
一方で、本当に自分が良いと思っているもので勝負するということは、もう逃げ場のない自分そのものでの勝負となるわけで、これは非常な恐怖を伴います。
ベーシックインカムが、こういった心理的ハードルへのクッションとして機能するとは思いませんが、経済的ハードルに対しては効果があり、より多くの新しいチャレンジを産み出すことにつながるのではないか、というこの記事に見られる意見はとてもよく理解できました。
終わり。
出典
ついにザッカーバーグ氏も ベーシックインカムの導入を提唱
May. 26, 2017, 05:50 PM
BUSINESS INSIDER
https://www.businessinsider.jp/post-33905