Ozon Holdings(OZON)決算解説 FY20Q4
今回は3月30日に発表されたロシアEC大手OZON Holdings (OZON) のFY20Q4の決算解説をしていきたいと思います。
OZONについては以前目論見書(S-1)についての重要な点をまとめた記事も執筆していますので、よろしければそちらも参考にしてみて下さい。
ということで、前半で決算の事実関係の確認、後半ではより深く決算のポイントや今回の決算に対してどう解釈すべきか私なりの所感も書いていきたいと思います。
FY2020Q4決算概要
2020年第4四半期決算のハイライト(IR資料翻訳)
✔ 注文数は、2019年第4四半期に配信された1,250万件に対し、前年同期比137%増の2,960万件に増加
✔ サービスを含むGMVは758億ルーブルに増加し、2019年第4四半期の307億ルーブルに対し、前年同期比で147%と成長が加速
✔ サービスを含むGMVに占めるマーケットプレイスのシェアは52.3%に達し、2019年第4四半期の25.5%に比べて倍増
✔ 調整後のEBITDAは、2019年第4四半期のマイナス53億ルーブルに対し、マイナス36億ルーブルとなり、サービスを含むGMVに対する調整後のEBITDAの割合は、2019年第4四半期のマイナス17.1%からマイナス4.7%に改善
✔ 営業活動によるキャッシュ・フローは、2019年第4四半期のマイナス27億ルーブルに対し、106億ルーブルに増加
✔ フリーキャッシュフローは、2019年第4四半期のマイナス47億ルーブルに対し、78億ルーブルに増加
2020年12月期通期業績ハイライト(IR資料翻訳)
✔ 受注件数は、2019年通年の3,180万件に対し、前年同期比132%増の7,390万件に
✔ サービスを含むGMVは1,974億ルーブルに増加し、2019年通年の808億ルーブルに対し、成長率は前年比144%に加速
✔ サービスを含むGMVに占めるマーケットプレイスのシェアは、2019年通期の17.4%に対し、47.8%に到達
✔ 調整後のEBITDAはマイナス117億ルーブルで、2019年通年のマイナス158億ルーブルに対し、ほぼ経営陣の予想通りとなり、サービスを含むGMVに対する調整後のEBITDAの割合はマイナス5.9%で、2019年通年のマイナス19.6%から改善
✔ 営業活動によるキャッシュ・フローは、2019年通年では143億ルーブルのマイナスだったのに対し、66億ルーブルに増加
✔ フリーキャッシュフローは、2019年通年のマイナス199億ルーブルに対し、マイナス26億ルーブルとなる
✔ Ozon社は、2020年12月31日時点で1,037億ルーブルの現金および現金同等物を保有
業績見通し(IR資料翻訳)
✔ 2021年度通期において、サービスを含む当社のGMVの成長率を、2020年度通期と比較して90%以上と見込む
✔ 2021年通年の資本支出を200億ルーブルから250億ルーブルと見込む
決算解釈
以下は、有料となりますが、上の事実関係を踏まえて、より深く決算を精査し、どの様に今回の決算を理解し、解釈していくべきかを私なりの視点で分析したコメントになります。決算のどの様な点を見れば良いのかわからないといった初心者の方にも、どの様にして決算を確認し、メンテナンスをしていけば良いのか分かるように出来る限り平易な言葉で書いていますので、最後まで読んで頂けますと幸いです。
今回分析するにあたって、特に重点的に確認した点は以下の点です。
・四半期別財務数値推移分析
・今後の見通しについて(Earning Callsでのアナリストとのやり取りを踏まえた分析)
・上記分析を踏まえた雑感
▶四半期別財務数値推移分析
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