数学科って何学ぶの?

令和を迎えましたね。皆さんは平成の最後をどのように過ごしましたか?

大切な人と一緒に過ごしたり、渋谷に繰り出して盛り上がりたい方が多いのではないでしょうか?

今日、僕はこちらの本と共に令和を迎えました。幸せです。

突然ですが、今回は、数学科って何を学ぶの?というところを紹介していきたいと思います。

というのも、僕が2019年、とある大学の理学部数学科を卒業して、世の中で使う数学と、僕が学んできた数学の乖離を感じることが多々あったので書こうと思いました。

【言いたいこと】

「目的は大事」


●数学科って何するの?


ひたすら証明です。

定義 → 命題 → 証明 

をひたすら繰り返します。

大体、何か定理(命題と同じ意味だが、文脈上、より重要な命題として扱われることが多い)を示したいときに、命題を複数立てて、それを証明していくという流れでした。


・数学科の勉強内容

僕が勉強した分野は、

・一年生 解析学の基礎、線形代数、論理と集合など
・二年生 位相、代数学、幾何学、数理統計学、解析学など
・三年生 積分論、微分方程式論、確率論など
・四年生 研究

です。

具体的には、例えば、

解析学の基礎であれば、ε-δ論法(イプシロンデルタ論法)があります。

「連続関数の定義を高校までだとあらゆる場合に成り立つか曖昧だから再定義し直す。」みたいな意味合いです。

代数学であれば、「今まで実数、複素数上で考えていた方程式を、もっと別の集合体で考えてみよう」みたいなことをやります。

全体的に、「高校まで使ってきた数学を拡張してより抽象度を上げた状態で、成り立ちますか?」を掘り下げていくイメージです。


●就職して、数学科で学んだことって役に立つの?

最初に結論言うと、正直、数学科で学ぶ数学自体はあんま役に立たないです(笑)

工学部や、応用数学科で学ぶような「実生活に使うことを目的とした数学」は意味があるかもしれません。

僕の場合であれば、線形代数や、数理統計学は役に立ちます。他の学問にも使われていますし、実際、冒頭に紹介した本は線形代数を使っていたので、理解するのは楽でした。

しかし、数学科で行う活動によってメリットはあるのかな思うので紹介していきたいと思います。


・役に立つこと1:思考体力がつく

大学の数学は「何時間考えても、理解できない」ということが多々起こります。

特に、大学二年生の位相に初めて出会った時は、意味不明すぎて、しんどかった記憶があります(笑)

多くの人は単位を落としたくありませんから、必然的に思考体力がつきます。


・役に立つこと2:諦めない(メンタル)

いきなり1個目と被りそうですが、やっぱり「諦めない気持ち(メンタル)」は強くなったと思います。

大学によるかもですが、大学3、4年生になると、発表型の授業をやります。

その授業では、「1年間で、一冊の本を使って、一人何ページ」みたいに回して、教授の前で発表をします。

その発表で、支離滅裂なことを言おうものなら、教授からツッコミが大量に入ります。(数学科の教授は変わっている方が多いので尚更。)

「分からないことは先に潰しておこう」、「教授に言い負かされないようにしよう」となるので「分からなくても、諦めない気持ち」は身につくかなと思います。


・役に立つこと3:楽をしようとする

数学が「積み重ねの学問」と聞いたことある方も多いのではないでしょうか?

数学は前に証明した命題から、別の命題を証明したりすることが多々あります。

新しく考えるというより、「今ある材料の中からどう証明していこう」という発想になるので楽をしようという発想になります。

関係ないかもしれませんが、数学科で一緒に学んでいた友達は、とにかくめんどくさがり屋が多かったです。しかも、優秀な人ほどめんどくさがり屋でした。


●数学を学ぶ上では目的が大事

僕が大学4年間で、身に染みて感じたのは、「目的」がいかに大事かということです。

僕は、「数学が好きで、もっと勉強したい」という気持ちで数学科で勉強を始めました。実際、今でも数学は好きですし、数学を使った何かがしたいと思っています。

しかし、ただ好きで勉強するには大学の数学は深すぎます。何を学びたいのか明白でなかった僕は、全てを均等に勉強して、中途半端になっていました。

「目的」大切にしていきましょう!

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