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売れるもマーケ 当たるもマーケ - マーケティング22の法則

著者プロフィール: アル・ライズ
アメリカ合衆国のマーケティング戦略家。インディアナ州のDePauw大学を卒業。ジャック・トラウトと共に、「アドバタイジング・エイジ」誌に連載した「ポジショニング時代の到来」で注目され、現代マーケティングの第一人者として知られるようになった。

著者プロフィール: ジャック・トラウト
アメリカ合衆国のマーケティング戦略家。ゼネラル・エレクトリック社の広告部門でキャリアをスタートさせた。その後、アメリカのタイヤ・メーカーユニロイヤル社の宣伝部長になった。アル・ライズと共に、「アドバタイジング・エイジ」誌に連載した「ポジショニング時代の到来」で注目され、現代マーケティングの第一人者として知られるようになった。

今回の本は、マーケティングでトップクラスに有名な本です。マーケティングは概念枠組みの組み立てであるという内容は、マーケティングの本質を突いていると言われています。

今回は、読んだ際に各章でハイライトした内容を若干の修正を加えてリストアップしています。


第1章 一番手の法則

• マーケティングの基本的な課題は、あなたが先頭を切れる分野を創造することである。
• マーケティングとは、知覚をめぐる戦いであって、商品をめぐる戦いではないのだ。

第2章 カテゴリーの法則

• 一番手になれる新しいカテゴリーを見つければいいのだ。

第3章 心の法則

• 市場に最初に参入するよりも顧客の心の中に最初に入り込むほうがベターなのである。一番手の法則においては、心の中に最初に入り込むことはあまり強調されないが、実はこれこそマーケティングのすべてである。

• もし人の心の中にある何かを変えたいのであれば、それは諦めたほうがいい。あるマインドがすでに出来上がっている場合は、それが変わることはまずありえない。マーケティングにおいて最も無駄な行為は、人の心の中を変えようとする試みである。
• あなたが他人に強い印象を与えたい場合には、その人の心の中に徐々に入り込み、ゆっくりと時間をかけて好意を醸成しようとしたのではだめだ。心というのはそんなふうには動かない。心の中には一気に入り込まなければならない。徐々にではなく一気に勝負すべき理由は、人々は自己の心を変えたがらないという点にある。

第4章 知覚の法則

• マーケティングの世界に存在するのは、ただ、顧客や見込客の心の中にある知覚だけである。知覚こそ現実であり、その他のものはすべて幻である。
• ある商品に関して、自分自身の知覚ではなく、だれか他の人の知覚をもとに購入決定をするのである。これが「周知の事実の法則」と呼ばれるものだ。

第5章 集中の法則

• 会社が見込客の心の中に一つの言葉を植えつける方法をみつけることができれば、信じがたいほどの成功を収めることが可能である。複雑な言葉である必要はない。独自な言葉である必要もない。辞書からすぐに引っ張りだせるような、簡単な言葉がベストである。
• マーケティングにおいておよそ無駄と思われるのは、自分が使ってきた言葉をほったらかしにして、他人の支配下にある言葉を物色することである。
• マーケティングの基本は、焦点を絞り込むことである。活動の領域を絞れば絞るほど、立場が強力になる。

第6章 独占の法則

• 自分の競合会社が顧客の心の中にある言葉を植えつけていたり、あるポジションを占めている場合に、その同じ言葉を植えつけようと試みるのは無駄である。

第7章 梯子の法則

• 二番手、二番手のブランド用に使える戦略がいくつかあるのだ。
• 顧客の心の中ではあれこれ選択が行なわれる。顧客は、どの情報を受入れ、どの情報を斥けるかを決めるに当たって、自分なりの梯子を使う。一般に心の中は、当該カテゴリーにおける自己の商品の梯子に合致する新しいデータのみを受け入れる。ほかのものはすべて無視される。
• 梯子の段数の上限はいくつであろうか。顧客の心の中には「七段の法則」なるものが存在しているように思われる。

第8章 二極分化の法則

• 初めのうち新しい商品カテゴリーの梯子には、多数の段がついている。ところが次第に、その梯子が二段式梯子に変わっていく。
• 明確なナンバーツーが不在というケースがしばしばある。その場合、以後の推移は、競争各社の戦術の巧みさによって決まる。

第9章 対立の法則

• あなたが梯子の上から二段目にしっかりした足場を築きたいのであれば、まずあなたの上段にいる会社を研究しなさい。その会社の強みはどこか。どうすればその強みを弱みに転じることができるか。
• あなたがしなければならないことは、ナンバーワンのエッセンスを見つけ出し、顧客にそれと反対のものを提供することである(相手の上を行こうとしないで、相手との差別化を図るのである)。これが、しばしば見られる伝統企業対新興企業の図式である。

第10章 分割の法則

• マーケティングの舞台は、たえず拡大を続けるカテゴリーの海とみなすことができる。
• カテゴリーは分割されこそすれ、結合することはないのだ。

第11章 遠近関係の法則

• 化学的に見れば、アルコールは強い抑制剤である。しかし飲んだ直後は、人の心の抑圧を押え込むことによって、あたかも興奮剤であるかのような働きをするのである。多くのマーケティング活動が同じような現象を示す。長期的なマーケティング効果は、短期的な効果の正反対である場合が多いのである。

第12章 製品ライン拡張の法則

• 本書の法則のうちで、断トツに破られている法則といえば、何と言っても「製品ライン拡張の法則」である。さらに悪いことに、ラインの拡張は企業サイドが意識的な努力をほとんどしないでも、連続して起こるプロセスなのである。
• 会社が商品や市場、提携先を増やせば増やすほど、収益は減少するのだ。「あらゆる方角にフルスピードで突っ走れ」というのは、危険な吊橋からの呼び声であるといってよい。

第13章 犠牲の法則

• 「犠牲の法則」は「製品ライン拡張の法則」の反対である。
• 犠牲にできるものとしては、三つのものが考えられる。すなわち、製品ライン、ターゲット市場、絶えぎる変更の三つである。

第14章 属性の法則

• あなたは独自の言葉を見つけ出して顧客に植えつけなければならない。何か別の属性を探し出さなくてはならないのである。
• ナンバーワンと張り合えるような正反対の属性を探してみるほうが、はるかに利口なやり方だ。ここでのキーワードは「正反対の」である。「同じような」ではだめだ。

第15章 正直の法則

• まず何よりも正直は、相手の心を開かせる。あなたが自分について語るネガティブな言葉は、即座に本当のこととして受け入れられるのである。
• 正直の法則は注意深く、かつ巧みに利用しなくてはならない。第一に、あなたのネガティブなメッセージが、ネガティブなものとして広く認知されることが肝心である。顧客の心に瞬間的に同調心が湧くようぞないといけないのだ。もしネガティブ性がとっさに理解されないようだと、顧客は戸惑い、「いったい、これは何だ」と、疑間を抱くことになるからだ。

第16章 一撃の法則

• 歴史の教訓によれば、マーケティングにおいて実効を上げうる唯一の行動は、一回きりの、大胆な一撃である。さらに、いかなる状況においても、実質的な成果を上げうる作戦行動は一つしかありえない。

第17章 予測不能の法則

• たいていのマーケティングプランにそれとなく含まれているのが、未来についての仮説である。けれども、未来予測に基づいて立てられたマーケティングプランは、たいがい失格である。
• 競合各社の反応を見通せないことが、マーケティングで失敗する主な理由である。

第18章 成功の法則

• あちこちで見られる製品ライン拡張の背後にある決定的なきっかけは、ブランドの成功である場合が多い。あるブランドが成功すると、会社はブランド成功の主な理由が、ブランドネームにあると思いがちである。そこで彼らはすぐさま別の商品を探してきて、それにそのブランドネームをくっつけるのだ。
• あなたが自分のブランドや社名にこだわればこだわるほど、ライン拡張の危険な罠にはまりやすくなる。

第19章 失敗の法則

• たいていの会社はとかく物事を見限るよりも、何とか取り繕ってみようとする。

第20章 パブリシティの法則

• 実態は、マスコミに現われる姿とは逆である場合が多い。
• 万事が順調であるとき、会社はパブリシティを必要としない。パブリシティを必要とするのは、たいてい困った時である。

第21章 成長促進の法則

• 成功するマーケティング計画は、―時的流行現象(ファッド)の上に築かれるのではない。トレンドの上に築かれるのだ。
• もしあなたが疑いもなくファッドの恩恵に浴して、急成長しているビジネスに携わっているとすれば、一番いいのはそのファッドに水を差すことである。水を差すことによって、ファッドを長持ちさせるのだ。そうすれば、ファッドがトレンドにより近いものとなる。

第22章 財源の法則

• マーケティングとは、顧客の心の中で争われるゲームである。顧客の心の中に入っていくには、資金が要る。そしていったん入り込んでも、そこに留まるにはまた資金が必要なのである。
• 金のないアイデアは全く無価値であるとはいえないにしても、まあ、無価値に近い。

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売れるもマーケ 当たるもマーケ – マーケティング22の法則

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