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メタバース時代のワークショップ

ワークショップでは、目的のテーマについて自由な会話を行います。そうすることで想像力が向上します。

現在「問題解決/アイデアづくり」のオンライン・ワークショップを行っています。

メタバースの利用により「オンライン・ワークショップ」が、どのように向上できるかを考えます。

メタバースの顧客になる

『メタバースは破壊的イノベーションか?ライフスタイルを変えるか?』で、次のように述べました。

  • メタバースがイノベーションであるかを決めるのは、メタバースを使う人々、つまりメタバースの顧客です

  • メタバースの顧客のライフスタイルが大きく変化することで「メタバースが破壊的イノベーションである」ことが明確になります

私(青戸けい)自身が「メタバースの顧客」になって「ライフスタイルが変化するか?」を試してみたいと考えています。

顧客には大きく2種類あります。

  • 1次顧客:商品(製品やサービス)の販売者

  • 2次顧客:商品(製品やサービス)の消費者(購入者)

私の仕事は技術コンサルティングです。

企業の研究開発商品企画の方々に対して、問題解決アイデアづくり支援(お手伝い)をしています。

コンサル業はサービス業ともいえます。

サービスを提供する相手は、問題解決やアイデアづくりを「行いたい方々/学びたい方々」です。

それで、次のような関係になります。

  1. サービスの販売者:私(青戸けい)

  2. サービスの消費者(購入者):問題解決やアイデアづくりを「行いたい方々/学びたい方々」

上記サービスの1つに「問題解決」や「アイデアづくり」のワークショップがあります。

ワークショップとは「グループ議論するためのミーティング」といったものです。(後で詳しく説明します)

「問題解決/アイデアづくり」のワークショップは現在、Microsoft Teamsを使ってオンラインで行っています。

このワークショップを、メタバースを使って行うことができればおもしろいと考えています。

その場合は、私の立場は「メタバースを使ったサービスの販売者」になります。

「商品(製品やサービス)の販売者」は1次顧客ですから、私もメタバースの顧客ということになります。

メタバースの顧客として「メタバースを使ったワークショップ」を行うことで、ライフスタイルが変化すれば、「メタバースが破壊的イノベーションである」ことの証拠の1つになると思います。

ワークショップとは

ワークショップとは、一般的には次のような意味になります。

  • あるテーマに対して行うミーティング共同作業

  • 数人グループで行う

仕事(コンサル)でワークショップについて説明するときは「ワイガヤのミーティング」という表現を使っていました。

上記の記事では、ワイガヤについて次のように説明されています。

  • 集団的な議論を重ね、物事の本質に深くアプローチし、結果として高い価値やイノベーションを生み出すための効果的なミーティング手法

  • その語源は、「ワイワイガヤガヤ」

  • 課題やテーマを共有しながら、自由にざっくばらんに話し合い、深いところにある答えを探り出していく

ワークショップでは、参加メンバーの自由な会話を通して、想像力が刺激されます。

また4つのルールに沿って、自由に議論を行います。(参考1)

  1. 批判しない

  2. 自由奔放ほんぽう

  3. アイデアの数を多く

  4. アイデアを組み合わせる

図1.ワークショップ

ある人の言葉がヒントになって、別の人がアイデアを思いつくこともあります。

そのアイデアがヒントになって、さらに別のアイデアが生まれます。

このようなアイデアの連鎖反応を、ワークショップでは期待することができます。

私の場合、ワークショップの実施場所は、次のように変化してきました。

  • 以前:会議室研修所など

  • 現在:Web会議(Microsoft Teams、ズームなど)

オンライン・ワークショップ

「問題解決/アイデアづくり」のワークショップは現在、Microsoft Teamsを使ってオンラインで行っています。

オンライン上で、テキスト(PowerPoint)やアイデア発想ツール(Excel)を画面共有することで、以前(会議室や研修所)と同じ環境で、ワークショップを行える工夫をしています。

ファシリテーターの司会により、ご参加者が質問したり、自分のアイデアを発表します。

質問の回答を聞いたり、他の人の発表アイデアを聞くことで、想像力が刺激されます。

上記点については「Web会議のワークショップ」も「会議室や研修所のワークショップ」と同じレベルに近づいているといえます。

オンライン・ワークショップのメリット

オンライン・ワークショップの最大のメリットは、移動が不要になる点にあるといえます。

「問題解決/アイデアづくり」のワークショップは「3~5名様」程度で行っています。

(私個人の経験で恐縮ですが)「3~5名様」程度で行う場合が、成果につながりやすかったです。

でも全員が同じ部署とは限りません。他の部署や、他の事業所の方がメンバーになる場合もあります。

他部門の方がメンバーに入る方が、異なる観点での意見やアイデアが得られるからです。

そのような場合で、遠方から参加される時には、移動が大変になります。

次は、研修所でワークショップを行う場合を考えます。

仕事上の干渉を受けずに「問題解決/アイデアづくり」に専念するうえで、職場から離れた研修所などで行うワークショップは効果的です。

その場合はメンバー全員が移動する必要があります。

従来のワークショップでは、上記のような移動の手間が生じるという課題がありました。

「Web会議のワークショップ」では、移動の手間を省ける点が、最大のメリットといえます。

オンライン・ワークショップの課題

しかし「Web会議のワークショップ」には、課題もあります。

共同作業が難しいという点です。

ファイル共有機能を使って、共同作業を行うことも可能ですが、その機能に慣れていない方もおられます。

初めての方を含めて「全員がスムーズに共同作業が行う」という点では、難しさがあります。

例えば「考えたアイデアを全員で評価する」ステップでは、アイデアをカードにして(アイデアカードと呼んでいます)並べて評価します。

「アイデアカードを並べて俯瞰ふかんする」といった共同作業を、Web会議上で行うことは、まだ難しいと思います。

上記の「アイデアを評価する」ステップは、最もワイガヤに合ったステージです。

ワイガヤを通して、さまざまなヒントが得られます。

このような環境を、Web会議上でつくりだすことは、まだ難しいように思います。

上記の内容が「Web会議のワークショップ」の課題になります。

メタバースが課題解決になるか?

上記の課題の解決にメタバースを使うことができるでしょうか?

Meta社は『Horizon Workrooms』について、次のように説明しています。

・チームがつながってコラボレーションを行い、アイデアを発展させるためのVR空間です

上記サイトでは、次のように説明されていました。

  • 1つのボードにアイデアを出し合う

    • コントローラーを回転させてペンのように持ち、共有のVRホワイトボードにアイデアをスケッチして視覚化できます

現時点(2022年7月)で詳細は確認できていませんが、上記内容が実現されれば、「Web会議のワークショップ」の課題解決の良い手段になるのではと考えています。

Microsoft社も『Mesh for Microsoft Teams が目指す、「メタバース」空間でのより楽しく、よりパーソナルなコラボレーション』という記事を公開しています。

私(青戸けい)の立場は、「問題解決/アイデアづくり」のワークショップというサービスを提供する側です。

そのサービス向上のために、メタバースの活用を検討しています。

そのような立場からは、上記のように大企業が競ってメタバースの機能向上を進めてくれることは、とても有難いです。

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参考

  1. ブレインストーミング(A・F・オズボーン)の「4つのルール」


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