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【甲状腺がん】放射線ヨード内療法を受ける。~後編~

こんにちは!
keiです。


甲状腺がんと診断され、
2023年9月に甲状腺全摘、
右頸部リンパ節郭清、
縦隔部リンパ節郭清の手術を受けました。


『放射線ヨード内療法を受ける。~前編~』
はこちら☆⇊


今回は、
退院後に実際どんな制限があるのか、
特に乳幼児が家族にいる場合の
私のケースをお伝えしたいと思います。


🔶ヨード内服療法後の治療管理について


病院から下記のような説明を受けます。

 ※あくまで私の主治医からのお話なので
 これから治療される方は
 ご自身の主治医の指示に従って下さいね!

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  • 内服した放射線ヨウ素は、退院後もごく少量の放射線を出す。

  • 私の近くにいる人は微量の放射線を受ける可能性がある。

  • 退院後2週間は、小児や妊婦と距離1m以内で長時間過ごさない。
    添い寝禁止。15分以上小児を抱っこしてはいけない。

  • 退院後3日間は、トイレで排泄後、2度水を流す。

  • 退院後3日間は、衣類の洗濯を他の人と別にする。

  • 退院後3日間は、お風呂は最後に入る。

  • 退院後3日間は、汗や唾液がつくようなタオル歯ブラシ、箸などは他の人と共用しない。

  • 退院後3日間は、他の人と同じベッドや布団で寝ない。

  • 退院後1週間は、公共の乗り物では他人との距離を1m以上あける。

  • 退院後半年間は、妊娠および授乳を控える。
    男性も避妊する。

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この説明を受けた時、

「子供と15分以上接触禁止って無理じゃない!?」

と、思いました。

🔶先生の意見


それぞれの先生方の意見は下記の通りです。

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<手術前>

  • keiさんの場合は転移が広いから、
    術後にヨード治療した方がいい。
    (T大学病院の先生・がん研の先生)

<手術後>

  • 手術で見えるがんは全部取り切った!
    急いでヨード治療しなくても大丈夫。
    術後半年以内くらいにできればよいかな。
    (がん研の先生)

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➡2人の先生が
「転移が広いので、ヨード治療は受けた方がよい」
 という見解でした。


<ヨード内服療法実施医療機関にて>

放射線科の先生のお話です。

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  • 子供が小さいが、退院後制限が多いのは大丈夫か。

  • 既定の期間を過ぎれば普段通りの生活で大丈夫。

  • 退院後2週間過ぎてからも心配であれば、
    就寝時だけでも別の部屋で寝る、
    長時間抱っこしないようにするなど気を付ける。

  • 放射線測定器を買って
    自分で測っている患者さんがいる。
    「数週間たっても放射線が0にならない」と
    言っていたが、普段から浴びているもので
    絶対に0にはならない。過剰な心配はいらない。

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➡先生は子供の年齢を気にしてはいたけれども、
2週間隔離できれば心配しなくても大丈夫
 と私は解釈しました。

🔶家族で出した答え


結果として
「ヨード内服療法を受ける」
決断をしました。


はじめは、
『幼い子供を被ばくさせてしまう可能性がある』
 という点が、私は恐ろしくて、
 治療を迷いました。


でも夫が


「治療を受けないでがんが残っていた方が怖い。
 子供たちは大丈夫だから、治療を受けよう。」


と言ってくれました。


これでがんが残っていて、
後から後悔するより、
しっかり治療し、完全にがんをやっつけて
これからの人生を堂々とより謳歌した方が
よいではないか!!


ためらう理由なんてなかった。


私が選択すべき方向は


健康に生きること。


そして、退院後、
子供たちを被ばくさせないように
最善を尽くすこと。


だと気づきました。

🔶放射線技師の方の意見


入院し、いよいよカプセルを飲む時のことです。
そこで初めて放射線技師の方とお話しました。

内容はこうです。

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  • 退院後、3ヶ月は乳幼児と接する時気を付けた方がよい。
    添い寝は別の方にしてもらうことはできないか?

  • 2週間は絶対。それ以降は、長ければ長いほど
    放射線は減っていく。

  • ベビーカーに乗せてのお散歩は、
    身体との距離がとれているから
    長時間でも問題ない。

  • 抱っこは首も近く胸の前なので、
    一番放射線を受けやすい。

  • 〇ヶ月経過したから子供も大丈夫とは、
    はっきり言えない。

  • 同居家族の方の被ばく量を測ったりだとか、
    数年後にこれが原因で病気になったというのは
    研究結果がないので分からない。

  • リスクをどこまで考えて、
    どこまで家族で対応するか。

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➡先生には「2週間」の隔離と
 言われていたので、
 放射線技師の方に「3ヶ月」と言われた時は
 正直心配になりました。


 だからと言って治療をやめるということは
 絶対ないのですが、、、
 子供が小さいということに
 若干戸惑っているように見えて
「隔離生活終わった後、どうしよー。」
 と、心配にはなりました。


🔶退院後の隔離生活


子供たちと一緒の家で、
これまでどおり生活しながら距離を取るというのは
かなり難しいと思いました。


一緒の家にいるのに、
抱っこできない、
お風呂も入れない、
近くにいてあげられない、
同じ部屋で寝れないのは、
私も辛いし、
何より子供が理解できなくて
寂しさを感じさせてしまうと思いました。


なので、


私は退院後、
2週間子供と離れて暮らすことにしました。
1週間は、ビジネスホテルをとり、
その後の1週間は実家で過ごしました。


協力してくれた夫、私の家族に本当に感謝です。

🔶放射線測定器を買って、放射線数値を測る


放射線は目に見えない。


なので、自分から出ていないような
気がしてくるんですよね。
もう子供と接しても大丈夫かもと
思ってきてしまうんです。


そこでよぎった「放射線測定器」。


先生のお話でも、
放射線を気にされて測定器を買った人がいる、
と聞いていたので私も検索しました。


結構あるんですね!


しかも1万円前後のものが多いです。


レビューを見ると、
ヨード治療をして買ったという人は見つからず、
原発の不安から購入する方が多い印象でした。


さっそく買ってやってみました。


カプセル飲用から11日めです。


はじめは


「これで本当に測れるの~?」


 とかなり疑う私。笑


いざONにして首の近くに当てると





どんどん数値が上がっていきます!





大体4μ/h前後でした。



自分の足の方へ移動させると0.5μ㏜/hに、
もっと遠ざけると、0.19以下を
行ったり来たりしていました。


確かに
放射線は私から出ていました。


恐ろしい~!!!


少しずつ
日に日に線量は減ってきました。


しかし、
隔離生活あと2日というところで
身体に密着させて測定すると
最高記録が3.28μ㏜/h。


これはどうなの?
明後日から子供たちと生活して
大丈夫なレベルなの?と心配で、


このままでは
子供を思い切り抱きしめられない!
と思ったので
病院に相談することにしました。

🔶子供との生活に戻って大丈夫か?放射線科のセンター長さんのお話を聞く


主治医の先生よりも、
詳しい方がいらっしゃるとのことで
センター長さん?(と言っていたと思います)
とお話することができました。


内容はこうです。


∞*:;;;;;;:*∞*:;;;;;;:*∞*:;;;;;:*∞

  • ネットで購入できる放射線測定器(1万円)は
    かなり精度が低いもの。
    3.28μ㏜/hという数字は全く信憑性がない。

  • 病院で使っているものは40~50万円くらいで
    高性能で精度が高い。
    年1回はメーカーに出しメンテナンスをしないと
    誤差がでると言われている。

  • カプセルを飲んでから隔離解除になるのが
    身体から1m離れた場所で測定して
    30μ㏜/h以下であること。
    それは確実にクリアしている。
    30を下回れば、外に出ていいことになっていて、
    そこからはガイドラインさえ守れば
    普通の生活をして良い。

  • 子供に関しては2週間、
    距離を保つことを守って、
    それ以降はこれまで通り生活して構わない。

  • 厚生労働省が定めているガイドラインは
    かなり安全側に寄せている。
    期間を長めにとっているので、
    その点に関しても安心して良い。

  • 普段から放射線は浴びているものでもある。
    過剰に怖がるレベルの量ではない。

  • 1m離れて30μ㏜/h以下であれば
    OKということになっているので
    購入した放射線測定器で、身体に近づけて
    3.28μ㏜/hならば1m離れればもっと低くなるし、
    数値は信憑性はないが、
    かなり線量は下がっている印象を受ける。

  • あとは本人の気持ち次第。
    十分問題ないレベルではあるが
    離れる期間を延ばして安心するなら
    それでも良い。


∞*:;;;;;;:*∞*:;;;;;;:*∞*:;;;;;:*∞

ものすごく安心しました!!!


お話しされている声と内容から
【自信】を持って
伝えてくださっているのが分かり、
私の質問にも的確に答えて下さいました。


「私はこの人を信用しよう!」


と信頼することができました。

🔶まとめ



目に見えないからこそ不安。
子供たちのことが本当に心配でした。
特に1歳の子は、
私と一日中一緒にいて、
抱っこもしょっちゅうするので。


でも
これ以上子供と離れての生活は
できない状況であったので
とにかく安心材料が欲しかったです。


ただ最善は尽くそうと思うので
子供の寝かしつけが終わった後は
別の部屋で寝る、
お風呂は夫にお願いするなど、
できるだけ長い時間接触しないように
しばらくは継続して
注意していきたいと思います。


何をモヤモヤしているのか、
今回も実はコーチングが役に立ちました。


「私は何が気になっているのか?」
「何が不安なの?」
「どうしたら不安がなくなる?」
「私ができる最大限のことは?」


自分への問いかけをして
「病院に聞こう」という気持ちになり、
納得いくお話を聞けたことで
もう私は子供との生活に戻って大丈夫、
という安心感を手に入れられました。


治療の結果はまた分かり次第、
noteにまとめたいと思います。
治療云々より、放射線の影響が
ずーっと気になって仕方ありませんでした。笑


今日もお読みいただき
ありがとうございました♡

¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
⚫︎追記⚫︎

ヨード治療の入院から1ヶ月後、
シンチグラムの結果報告を
聞きに行きました。

結果から言うと
『問題なし!治療は終了』
となりました!!!

検査で撮った写真を見ると、

首は真っ黒
消化器管や膀胱もうっすら黒い。

がん細胞が残っていた場合、
黒く映るとのことですが、
今回黒く写った部分は問題ないそうです。

*甲状腺を全摘したとはいえ、
 わずかに残っている場合もあるため、
 首部分にヨードが集積する。

*がん細胞がわずかに残っていたとしても、
 今回の治療でやっつけられたと思われる。

*消化器管や膀胱が黒く映るのは
 ヨードの薬がたどっていった証拠なので
 気にしなくて大丈夫。

とのことでした。

とりあえず一安心です。

そして私が気にしていた
自分から出ている放射線量ですが、

『もう気にしなくて大丈夫ですよ!
 これまで通りの生活をしてください!』

と、先生がはっきりと仰ってくださったので、
子供達とお風呂は別、就寝も別部屋を
徹底していましたが、
これからは思い切り
子供と密に過ごそうと思います。

ここまで来れたこと、
本当に感謝です。

毎日元気でいること、
笑っていられることに
今日も感謝して
過ごします。

いつもありがとうございます^ ^


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