家族の役割。
今日から何回かに分けて、家族をテーマに書く。
今日は、「親密圏」という言葉が切り口だ。
政治を学ぶ者としては、「親密圏」と聞くと
フェミニズム運動の成果だと即応してしまう。
家族を単位として、公私区分されていたのが
個を単位として、公私区分をすることによって
搾取されていた女性の姿が顕在化されたのだ。
実際に、以下参照する内田樹さんのブログでは
「親密圏とは、親密な関係を核として、ある程度持続的に互いの生への配慮を共有する他者と他者の関係性である」
と定義されており、”他者”=個が単位である。
しかし、「親密圏」の具体的な中身に関して
一次的な評価とは異なる見方をしている。
本記事では、内田氏は
「親密圏」における個々の対等性を強調し
「家族」におけるその非対等性を確認する。
ともに生きていく上で欠かせない共同体だが
前者は強者向け、後者は弱者向けとも言える。
(「親密圏」の個は自立能力が高いのだ。)
こうして見ると、家族の役割は
幼児や高齢者、いわば弱者の保護だと言える。
だが、この役割の充足性は実にまちまちだ。
そしてこれは、個人間の不平等にもつながる。
こうして「家族の役割」の限界が顕在化する。
明日以降、具体的事例に即しながら
「家族」という社会的機能に考察していく。
今日は、構図を確認するだけ。
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