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日本一になった時の話。8

男女4番が同時進行でしたが、若干早く男子が優勝を決めた。

その裏で女子の4番は状況的に不利。相手は東アジアホープス代表のカットマン。対するうちの選手は小さくて速攻型のカットうちに不向きな選手。この後の5番の中学生は、やってみなきゃ分からないものの向こうの方が強いと思うと、尚更この4番にはプレッシャーがかかる。

バックに表ソフトを貼るうちの選手は、前半思うように試合をすると、どうしても威力の無いフォアドライブでミスをさせられるので、展開もあまり良くない。そこで1ゲーム終了後、カット打ちを諦めて、表ソフトでツッツキと持ち上げるバックハンドを使い、フォアは回転を絞ってつなぐだけ。浅いボールは迷わずスマッシュという戦術に切り替える。

これが功を奏して展開が変わり、苦しみながらもバックを起点に攻めていく。相手はやりたいことをさせてもらえずイライラし始めた。これは大チャンスだ。

そして、男子は終わって挨拶を済ませながらベンチに居座り、女子の応援をしてくれている。点が入るとベンチから立ち上がってのガッツポーズ。フェニックスのベンチでの決まり事。

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そしてその瞬間が訪れる。最後のボールをスマッシュし、振り返った選手の顔を見たら少し感動。そして選手が握手して帰ってくる時、お互いの顔を見合わせた瞬間に涙が。笑

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本当に苦しい試合を乗り越えて、史上2チーム目のアベック優勝。試合どころでは無かった私たちの職場状況を思った時、本当に心の底から疲れた。
男女揃って観客席にいる保護者に挨拶に行った際、再び涙が。
H塚や私がその時になぜやってられないと感じていたのかは伏せておきますが、こんなチーム日本中どこにも無いという自負があり、その指導者をこんな状態にした原因を思うと、涙が止まらなかった。

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3.4個目の日本一は同時に訪れたのでした。

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