自分の限界とキャリアアップの考え方
Kefatos代表の宮﨑です。人は思った以上のことができない。ある時から、ずっとそんなことを考えて、改めてそう思っています。
理由は明確で、自分が想像できない姿に対する歩み方がわからないから。
それでも、ある人は、違う人とのかかわりの中で、気付き、ある人は、書籍を通じて気付いて行動をしています。(気づいただけでは、残念ながら変わらないんですよね。。)
昔いた会社の話です。それは銀座にある、創業60年目のオーダーメードのスーツを作っている会社でした。
私が、人は思った以上のことができない事と思いの大切さを学んだのはその会社からだったと思います。
誰から学んだかというと、一人はその会社の社長で、もう1人の方は、技師長と呼ばれる、職人さんのトップの方です。
今でも覚えています。朝礼の場で、社長に聞かれたことがあります。
「宮﨑君、私は支店を出したいんだけど、どこだかわかる?」
非常識というか、無知だった私は「札幌とか福岡ですか?」程度に答えたのですが、
その時、社長は、
「ドバイよ」
?? ちょっと意味が分からず、思わず笑ってしまいました。
「何でドバイなんですか?」私が聞いた時に、
「アラブの王族をお客様にしたい」そんなことを言っていたような気がします。
時が過ぎて、10年くらい前でしょうか。たまたまその会社のニュースをみたときに、とても驚きました。
その社長が、サウジアラビアの皇族と仲良く写真に写っていたのです。
そう、その会社はアラブと日本をつなぐパイプとなっていたのです(支店を出したのかは分かりませんが)。
ビジネスにおける本気の思いがあり、本気の取り組みの積み重ねがあり、冗談のような話を実現したという事です。そのことが私の中で『人は思った以上のことはできない』と考える理由になりました。
今はこうして独立をしていますが、ビジネスを志す上で、この人以上に取り組みに刺激を受けている人はいないですし、現に、20数名の会社で経団連に入ったり、某プライム企業の社外取締役をしたり。
本当に強い思いを実践されている方だと思っています。
もう一人、思いの大切さを学ばせていただいたその方は、その会社の職人のトップ、技師長と呼ばれている方でした。この方から学んだ思いの大切さは、『仕事への徹底的なこだわり』です
稚拙というか、非常識で無知だった当時の私は、仕事への思いを持って取り組めばよい、と感じていましたが、結果、周りへの影響を考えない思いでした。
要は、正論を通そうとして、周りの事情や状況を顧みなかったのです。とても至らない、恥ずかしい記憶です。
その方からは、仕事に対する自身の甘えを指摘されませんでしたが、常に、仕事中の背中を通して、自分の至らなさに気づかされることが多くありました。ストイックで無口、必要以上のことは話さないけれど、とにかく仕事には本気で、徹底的にプロフェッショナルである目線から見たご指摘は違う意味で自身の至らなさを省み、どう変えればよいかと考えるきっかけにもなったと思っています。
先日お会いした時に
「xxさん、お仕事はいつまでするんですか?」と尋ねたところ
「社長が辞めさせてくれないんだよ」とのこと。
「週3回とか、そういう働き方もありますよね、今って」とお話を返したところ
「そうそう、社長から週3回くらいで無理しなくていいと言われたけど、仕事なんだから、そんな甘っちょろい関わり方はできないだろ」と仰っていました。
何故そうおっしゃったのかには理由があり、納期や後続作業を待っている職人さん、VIPのお客様間のやりとりなど、週3回にしたときに、仕事がどれくらい滞るかを見据えての発言でした。
ストイックな考え方は変わらず、とても自分に厳しく、他人や周囲への影響を考え抜いて仕事をしている取り組みは、仕事を突き詰めたいという考えの根本になっている気がします。
また、この方から学んだことは、仕事の時間は、とにかくストイックに仕事をしようという考えです。
(誤解が生じないように補足しますが、弊社は、無駄な残業は推奨していませんので、念のため)
皆様がお仕事をする上で、大切にしていることはなんですか?
人は思った以上のことはできないと思う理由はお伝えした通りですが、私はその前提で弊社のビジョンを定めました。
Kefatosのビジョン
社員、パートナーが笑顔で楽しく働ける会社とその環境を作り、世の中の「仕事」の在り方と「関わり方」を変えること
日本人であることを50年後、100年後に誇れる社会を作ること、その為に貢献できる会社となり、その輪を拡げる事
「有難う」の言葉に満ち溢れる世の中を作ること
本当に実現できるか笑われそうですが、実現したいと思っています。
結局、自分の限界は、自分がきめるものです。キャリアも然り。
今までの自分の延長で物事を見て取り組む中では、その延長でしか成長ができないと思います。
一念発起という言葉がありますが、逆に、自分のリミッターを外して、物事に取り組む中で、見えてくる世界があると思いますし、ご自身のキャリアアップにも繋がると思います。
但し、それ相応の努力をしても、様々な環境やバックグラウンドの方がいるので、うまくいくこともいかないこともあると思いますが、とにかくあきらめないことが、個人的には大切だと考えています。
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