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親しく愛しいモノが滅びなくなっても悲しむ筋合いは少しもないだろう
素朴で力強い空の碧
つぎはぎだらけの花村安治の一銭五厘の旗
素晴らしい装丁と手に持った重さに惹かれた
美しい暮しを人は必要としている
国に貸しに貸しまくったその後は何もなかった戦争を経験した花村安治
暮しの手帖の初代編集長で半生全てを編集に行きた花村安治
戦後3年で暮しの手帖を創刊させ
日本の暮しに美しさとはを訴えていく
1文字1文1ページ、1枚の写真、装丁も全て力一杯の想いを込める
なのでそれを犯す広告は一切載せない
いいものはいい
だめなものはだめ
わるいものはわるい
はっきりと言わねばならない、を貫いてきた
戦時中、前線に出兵し、傷病兵として帰国
その後に大政翼賛会の宣伝局で戦時下スローガンに関わる
「贅沢は敵だ」「欲しがりません勝つまでは」など代表的な戦時標語に選者として関わり、それを国家広告を謳ったという
徴兵の経験では、一銭五厘のハガキ一枚で使い捨ての兵士として招集された経験が書かれている
赤紙は、一銭五厘で送れる
なので使い捨ての兵士は一銭五厘の価値しかない、と徴兵の際に指揮官に言われた
馬や兵器は一銭五厘では調達出来ない、兵士達はそれ以下の一銭五厘の価値しかないのか
なのに翼賛会は人を一銭五厘で徴兵するための宣伝機関だったことに恥じている
当時は何の疑いもなくプロパガンダに協力した国家の一部である
償いと詫びと引け目で戦後ブレる日本の暮らしに「美しい暮らしとは丁寧なくらし」を説いた
大政翼賛会宣伝部に参加した罪を悔いて
戦時に多くの国民を煽動した洗練されたデザインと言葉は戦後違う使い方を償いとしてされた
「ボクは、たしかに戦争犯罪をおかした。言訳をさせてもらうなら、当時は何も知らなかった、だまされた。しかしそんなことで免除されるとは思わない。これからは、絶対だまされない、だまされない人たちをふやしていく。その決意と使命感に免じて、過去の罪はせめて執行猶予してもらっている、と思っている」
痛恨の思いが、この言葉にこめられている。
《「中身は、でたらめも甚だしいね。あの中で、事実なのはね、戦争中、大政翼賛会の宣伝部におったちゅうことだけやな。戦争中、あんなことして、いまこんなことやっとるのは何やと言われたこと、一回だけあるねん。その時、答えたんや。知らんとやったとか、だまされてやったとか、ケチなこと、ぼくは言わん。ぼくは、ぼくなりにやね、受けた教育と、それで、とにかく日本という国を守らんならん、とね。それには、戦争始めた以上は勝たんならん、と。それに、一生懸命やったんや、と。いま、それがね、間違いやったということがわかったけども、その時は一生懸命やったんで、それを今さらね、いいかげんにしとったんや、とか、ご都合主義でやっとったとか、ケチなことは言わん、と。ぼくの全生命を燃焼さして戦った、と。協力した、と。そいで、それだけにショックが大きい、と。それだけに、ぼくは、これからはね、絶対に戦争の片棒はかつがん、と。それだけが償いや、と。まあ、しっかり、これからのぼくを見とってくれ、と」》
ちょうど先週、貴重な雑誌を手に取る機会があった
ちょうど一銭五厘の旗を読んでいる途中に出会ったのは大東亜建設画報
大東亜建設画報は、フロントという海外向けの雑誌でその後日本語版として出版されたもの
米英並ぶヨーロッパ、ソ連のアジア侵攻の気配、ナチスドイツの誕生、世界が間も無く全面的な戦争に突入する時、後進国の植民地化も一通りされた中世から近世、そんな中で大東亜を掲げた日本の満州やその他アジアの対外宣伝用で広く展開された
日本帝国海軍の勇士を讃える日本の軍事力を世界に誇示と日本国内の戦意高揚などのために作られたものでその意図を叶える為に今見ても素晴らしいデザインとグラフィックスキルと構成緑を感じる
海兵達の姿も逞しく撮影されている
木村伊兵衛が戦艦に乗り込み、当時撮影した
戦時教育を受けた少年達は、海戦直前は憧れたのではないかと、想像した
日本屈指のクリエイター達が集まり、戦後負の遺産といわれる多くのプロパガンダを展開した
今、当時の戦争を憂い、この本を手に取った時にどうやって読むのか、を大切に考える
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