夫がくも膜下出血 vol.1
昨年、夫がくも膜下出血により突然意識不明になりました。
当時52歳。私45歳。長男14歳、次男11歳。
「非常に危険な状態。お亡くなりになるかもしれない。」と医師に告げられ緊急手術。
私は悲しみと絶望と不安に潰されたその時の状況をnoteに書いたものの、夫がその先どうなってしまうのかわからなくて、投稿できないままになっていました。
当時ネット検索したけど、我が家と似た家族構成で発症した例を見つけることができなくて、考えても考えても経済的にやっていけるのか。子どもたちはどうなるのか。不安でした。
夫は脳出血時や手術後2週間に脳に大きなダメージを受けて高次脳機能障害がありますが、今も生きている。
私は気持ちを立て直して、落ち着いて生活を送ることができています。だから、その感謝も込めて投稿することにしました。
最愛の夫が意識不明に
9月の出来事。
土曜日から日曜日に変わるころ、私は夫にその日のこと翌日のことを感謝して、ありがとうと伝えました。
ソファに横になっていた夫は目を閉じたまま大きく頷くと、私を見て優しく微笑んで抱きしめました。
夫の太くてがっしりとした腕に包み込まれると、暖かくて安心する。
その日もいつものように、私は安心した穏やかな気持ちになって、幸せを感じていました。
しばらくして体勢をかえようとした時、夫は私の背後で突然いびきをかいたのです。
起きていたはずの夫、えっ!?寝てしまったの?
突然すごく苦しそうないびきを繰り返す夫。
どうしたの?寝てるの?と、私は夫を起こそうとしました。
名前を呼んでも反応がない。
あまりに突然の出来事に頭がついていかないまま、119番に電話しました。
夜中だったからか10分後には救急車が到着し、一安心したも束の間。
すぐに出る用意してください。と言われバタバタと準備しました。
真夜中だけど、子どもが寝ているけど、人命救助を第一優先で仕事している救急隊は24時間同じ勢いなんだろう。荒々しい物音に気づき、長男(当時中2)が目を覚まし、動揺した表情で惨状を見ている。
次男(当時小6)も物音の大きさに目を覚ましたけど、迷惑そうな顔をしてまた寝てしまった。
私も状況をうまく説明できる余裕がなく、長男に「(次男)と待ってて」と言い残し、私だけ救急隊と一緒に家を出ました。
病院についたら、「ここでお待ちください」と待合室に案内され、救急隊はいなくなってしまった。
他にも待っている患者さんの家族がいた。でもその場に一人取り残され、急に心細くなりました。
夜中だから電話しても繋がらないだろうし、きっと大丈夫だから、と思い、だれにも知らせず、ただじっと一人で待つ。
不安で呼吸が浅くなり、落ち着かせるために意識的にゆっくり吸ってゆっくり吐くを繰り返しました。
そして思い出すのは、夫の腕に包まれて安心したあの時。微笑んだ夫の顔。
私の前には誰もいないけど、自然と微笑み返してしまう。
さっきまでの穏やかで幸せな空気感を思い出し、あらためて味わっていました。
感謝の気持ちを伝えることができてよかった。
素直に伝えられる関係になれたことがよかった。
お互いに感謝したり、お互いを想い合う関係になれてよかった。
よかったことを思い出すと、温かい気持ちになれました。
しかし、だからこそ、受け入れ難い現実。
夫はどうなってしまうのか。。。
大好きな夫は。。。
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