蓄電池が世界で普及期に・・・日本は?
■蓄電池の普及と日本のシェア
今朝4/30の日経新聞には、蓄電池が普及期に入ったとの記事が出ていました。そしてそのその急拡大する蓄電池市場を牽引しているのは、米中欧という状況で、グラフを見る限りでは、日本はまったく絡めていない状況で日本は全体のたった2%という状況のよう・・・しかも実証実験では15年までは世界最大規模だったにもかからず、商用化で遅れたようです。
■そもそも蓄電池は脱炭素の上でなぜ必要か
蓄電池とは、1回限りではなく、充電をおこなうことで電気をたくわえ、くり返し使用することができる電池のこと。スマホやノートPCなどに内蔵されているバッテリーなどもその一種。
カーボンニュートラルを進める上では太陽光発電や風力発電などの再生エネルギーの活用がキーを握る。しかしこれらの再生エネルギーは出力(発電量)を天候に左右されてしまうということもあり、ここで蓄電池を利用すれば、再エネ電源が需要以上に発電した時には使い切れない電気を蓄電池に貯めておき、必要な時に放電して利用するということが可能になります。
また太陽光や風力などの再エネは天候によって出力が大きく変動するということは、電力が平準化されていないために、電力系統に大きな負荷をかけてしまいます。変動が大きくなれば、最悪、停電なども発生してしまいます。
よって再生エネルギーの広がりにともなって、蓄電池は必要になります。
これまでは固定価格買い取り制度(FIT)という制度があったために再生エネルギーを生み出した電力を電力会社への売電するということが目的となってしまっていましたが、FITの制度が終われば、今後は再生エネルギーの電力を蓄電池に蓄えて、自宅で利用するという使い方になっていきます。
しかしそもそもFITという制度でなく、再生エネルギーを蓄積する蓄電池に対する補助金制度がしっかりしていれば、もっと蓄電池市場における日本の市場シェアは大きかったのではなかったかな、とか思ってしまいます。
やはり長い目で目的を見据えて、制度を導入しないと、結局は進んでいた蓄電池技術も他国の技術に負けてしまうか。とても残念だと思いました。
■でも日本でも動きが
ちょうど4/28の朝刊にあったホンダとGSユアサの記事は、このような状況に一石を投じる動きかなと思いました。ぜひ、他の企業も続いてほしいです。そして早く日本にも再生エネルギーが広がってもらいたいところです。
日本の電力会社が、エネルギー費の高騰によって揃って赤字を出しているのは、再生エネルギーに大きく舵を切る、逆によい機会なのではないかと思いました。ぜひ、日本の電力会社も再生エネルギーを大きく進めてもらいたい。
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