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酷暑格差、そして気候訴訟・・・未来の世代に地球を
私自身、気候変動への興味もあったのでこの2年くらい、気候変動についてもっと日本国民の関心が高まらないかと思ってここで情報を発信していましたが、気候変動と聞いた時にそのインパクトを体感・時間として感じるのが、夏です。
そして今年も酷暑を迎え、自分自身の中で改めて気候変動について向き合おうとしていると、ちょうど今日8/18(日)のサンデーモーニング、「風の読む」のコーナーで、「酷暑格差」という言葉が取り上げられました。
酷暑格差とは
今年も酷暑が続き、先月は観測してから最も暑い月とのこと。そして8月もまだ酷暑が続いています。
あまりニュースを見ていないからなのか、そもそもニュースが取り上げていないからなのかわからないのですが、環境省が2100年の夏の予測を立てているようです。夏になると体温をはるかに超える気温となっています。
そして日本における酷暑のみでなく、ギリシャの山火事やメキシコの渇水など今年も異常な状態が続いています。
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この酷暑は、特に女性は育児や介護、家事など、長時間に渡って、酷暑の中、働く必要に迫られることも多く、大きな影響を受けると指摘されているようです。発展途上国では女性が水を汲みに行く仕事ということが背景にあるようで、渇水によって、水を汲める場所が遠くなり、結果として学校で学ぶ時間を取れず、字が読めないから高い給料をもらえる仕事に就けない。そんな負のサイクルに陥るということのようです。
そしてこの格差は発展途上国のみでなく、日本でも起きています。熱中症で死亡した方の数が100人を超え、室内で、かつエアコンを使用していなかったことが原因のようでした。最近のエネルギー価格の高騰が、結果として電気代の高騰をもたらし、このようなエアコンを使えない人を生み出すという結果にもつながってきているということです。
さらに世代間格差・・・気候訴訟
私が携わっている医療業界においても、高齢化に伴って高齢者が多くの医療費をつかい、結果として医療費がどんどん増大し、国債の発行額が増え、将来世代にその借金のツケが回るという状況が発生しつつあるように思えます。
それと全く同じことが環境問題においても発生しています。これは医療費というお金ではなく、温室効果ガスとなります。今の現役世代が自分たちの今の会社、事業さえうまく行けば、売上が上がれば、利益がでればと考えれば、無責任に温室効果ガスを出して事業を行えばコストが安くなり、結果利益が出やすくなるからよい、ということになります。しかし正直今の経済では、例えば車を走らせるために必要なガソリンには、自らが発生したCO2を削減するためのコストって入っていないはずで、その環境へのツケを将来世代にまわしているという点では、全く同じコンテキストだと思いました。
そしてこれもニュースになっていたのでしょうか。これも見ていないからなのか、取り上げられていないからなのかわからないのですが、気候訴訟が日本でされていたようです。
具体的には、火力発電所を作っている企業を訴訟するというものでした。インタビューで帯広に住む18歳の方がお話していましたが、これまで北海道ではあつくて学校が休みになるなんてなかったと。そして今の現役世代が、気候変動に関心が薄いことにも懸念をしめしていました。
この世代間格差によって、子供を生むことをためらう人も増えているようです。企業が変わらないのであれば、国民から突き上げて、変わってもらうようにするしかないのではないでしょうか。2100年の天気予報のようにならないように・・・
火力発電ってまだ日本でも作っているのか・・・
しかし日本ではまだ火力発電所を作っているのか・・・ということに呆れて今日のニュースを見ていました。効率がよいとかそういう話なのでしょうか。
そのお金をもっと風力発電や太陽光発電のペロブスカイト型発電などに回した方が、国力増強的にも、将来世代のためにもよいのではないかと感じました。やはり法律に触れていなければ、自分さえよければ(目先で利益だけでれば、売上が上がれば)、という発想が経営者にあるからでしょうか。先日紹介したアート思考の考えがないと、なかなか気候変動の問題は解決をしにくいと思いました。