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気温上昇は1.5度以内

グラスゴーで開催されているCOP26において、石炭火力発電の利用については当初の文書案の「段階的な廃止」から「段階的な削減」へ表現を弱められ、産業革命前からの気温上昇は1.5度以内に抑える努力を追求すると明記された。(2021年11月15日 日経新聞)

日経新聞の記事には『文言の修正は、石炭火力の廃止に強硬に反対していたインドが妥結の直前に提案した。電源構成の約7割を石炭火力が占めるインドにとっても「段階的削減」はぎりぎりの表現だった。』とある。

ちょうど次に何か環境についての書籍はないかなと本屋を覗いてみると、マイクロソフトを立ち上げたビル・ゲイツが「地球の未来のため僕が決断したこと」(早川書房)を書いていたのを見つけ、最近読み始めた。

冒頭の方で、以下のようなくだりがある。ビル・ゲイツも驚いていたと書いているように、私自身も産業革命前からの気温上昇が1.5度、2度ということは正直ピンと来ていなかったのだが(夏に30度が31.5度か32度かという違いかなという思い)、恥ずかしながらこれが非常に重要な局面であることを初めて知った。

摂氏1、2度というほんのわずかのように思われる地球気温の上昇が、実はさまざま問題を引き起こす。それを知って僕は驚いた。事実そうなのだ。気候においては、わずか数度の変化が大問題になる。最終氷河期の平均気温は、今より摂氏6度低いだけだった。恐竜の時代の平均気温は、いまよりおそらく摂氏4度高く、ワニが北極圏に推測していた。

そんなに影響があるのかとちょっとこの1.5度と2度の違いについて、検索をしてみるとちょうど、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が18年に公表した「1・5度特別報告書」が予測する未来について、朝日デジタルの中に以下のような1.5度と2度違いがまとめられていた。

<産業革命前からの気温上昇1.5度と2度での影響の違い>
●洪水のリスク
2005年までの30年間を基準に、洪水による影響を受ける世界の人口は、2度だと170%増、1.5度だと100%増
●サンゴ礁の消失
2度だと99%以上、1.5度は70~90%減少
●永久凍土の融解
2度ではなく1.5度に抑えることにより、150万~250万平方キロの面積で永久凍土の融解を何世紀にもわたり防ぐ
(IPCC特別報告書から)

この0.5度の違いがこれほどまでに大きいということを、まず環境問題を知る上ではとても重要だということを、「地球の未来のため僕が決断したこと」ではまず知った。

本書では510億トンとは、毎年地球の大気中に加えられていく温暖化ガスの量である毎年地球の大気中に加えられていく温暖化ガスの量を2050年までにゼロにする、ということについて述べられている。COVID-19で化石燃料由来のCO2排出量は前年比で5・6%減となったようであるが、それでは全く地球温暖化には歯止めになっていないとある。

この後、その具体的な内容が述べられていくようなので、この本からまた色々と学びたいと思う。

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