EV航続距離を長く・・・パナソニックの新電池
どの脱炭素の書籍を読んでも、脱炭素のキーはEV、そしてEV普及の課題の一つは航続距離が短いこと。つまりエネルギー密度にあると述べられている。ガソリンと同じ重量の電池では、なかなか距離が伸びないという中で、如何にガソリン車に近づけるかがキーである。
そのような中で以下のような記事が1/25の日経新聞の記事に掲載された。
この記事の冒頭には以下のようなことが書かれており、まずテスラ社に供給するようである。
パナソニックは2023年にも電気自動車(EV)用の新型リチウムイオン電池を量産する。EVの航続距離を従来より2割長くでき、電池重量あたりの航続距離で世界最長水準になるとみられる。EVは航続距離の短さが課題だったが、1回の充電で長距離移動できれば使い勝手でガソリン車と遜色なくなる。EV普及が一段と加速する可能性が出てきた。
「モデルS」の場合、1回の充電の航続距離は約650キロメートル。同モデルに新型電池を搭載すれば単純計算で750キロ程度となるということのようで、中国に脱炭素で押される中において、日本企業において一歩前進というところか。ただ記事の中にも記載されているが、各社は車載電池の生産・開発に積極的な投資を行っているようであり、その中には中国・寧徳時代新能源科技(CATL)なども含まれている。
現状のEV搭載バッテリーのメーカー別シェアは、
中国 寧徳時代新能源科技(CATL) 30.3%
韓国 LG Energy Solution 24.5%
日本 パナソニック 13.3%
という2021年1月~8月のシェアのようであり、ジリジリと中韓の勢いに押されているようである。(このシェアは以下の記事より)
CATLという会社は、そのトップである曾毓群(Robin Zeng)会長は、かつて米アップルの「MacBook」の電池技術に関わっていたエンジニアだったとのこと。わずか10年足らずで同社を中国を代表する電池メーカーに育て上げたということで、中国市場の企業を育てる(競争させる?)環境の凄まじさを感じる。
日経記事にはCATLや韓国LG以外にも、トヨタも多額の投資をして、車載EVの投資を行っていくようである。パナソニックにも日本の脱炭素ビジネスを盛り上げるためにも中国CATLや韓国LGを追い越せるように頑張ってもらいたいところである。
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