デジタルESGの導入・・・環境分野の課題解決へ
最近の30度を超える気温を見ていると、やはり気候変動が進んでいることを実感する。今年は何度まで上がるのか。国にばかり頼るのではなく、消費者一人ひとりのレベルでも変えていかないとまずい状況に、思うばかりである。
■独BASFによるCO2排出量の可視化
ドイツはやはり環境意識が高いか。
化学世界大手の独BASFにおいてはデジタル技術を使って、CO2排出量の可視化を行っているようである。どのくらいのCO2を排出しているのかを見える化することがまずは第一歩であり、そこから排出量が多いところをどう減らすのかというロジカルな思考での対応が可能になるということであろう。これまでの脱炭素系の書籍にも、まずは見える化、そして対策というところは共通して書かれていた。デジタルを最初のステップである見える化に活用するということであろう。
■デジタルESG
この独BASFでの取り組みがまさにデジタルESGということのようである。デジタルでESG(環境・社会・企業統治)の課題を解決する「デジタルESG」と呼ばれる技術の導入が増えている、という記事が合わせて日経に出ていた。驚くのはクレジットカード決済データからCO2排出を測定する技術という点か。何を買ったのかということまでを決済データから取得して実現することなのか。
ただクレジットカード決済データからCO2の排出量を推定できるのであれば、先日政府が発表したような節電でポイントも重要だが、決済データからCO2排出量を削減、それをカードのポイントで還元、その原資は国としつつも国はCO2の排出枠を、このような国民レベルでの排出量削減によって、獲得するということができないものか。
■石炭需要、世界で再拡大 アジア・欧州で高騰
この記事が本当にショッキングに思う。エネルギー供給不安から、エネルギー先進国である欧州でも石炭回帰が急速に進んでいるという事実。
危機になると国というレベルで動いていると、国民が不安にならないようにすることが優先されてしまう。結果として、このような国民思いの行動、結果として石炭を購入してでもということになってしまうか。
やはり地道でも国民の意識、地球に暮らす一人ひとりの意識を増やす努力が必要なのではないか。
■見える化を国民レベルまで持っていかないと限界か
たまたま出張に行き、ホテルに泊まり、朝食を食べた。朝食後にはコーヒーのテイクアウトがあって嬉しかったが、プラスチックの蓋がついてくる。ホテルの部屋に戻るまでにこぼしてしまうリスクや掃除代が、プラスチックの蓋よりも高いから、プラスチックの蓋を提供するのであろう。この石油資源から作られた、CO2排出をするプラスチックの蓋が高ければ、そもそもこのように置かないのではないか。
デジタル化は行動改善の一つになるとても重要なキーと思う。これが企業レベルでなく、国民レベルまでいかに早く落とすか。これが重要なキーである気がする。