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気候変動によって損害保険会社は・・・

気候変動に関する記事に関心を寄せているせいなのか、日経新聞を読んでいても、気候変動に関係すると思われる記事に目が止まることが多くなった。

3/10の日経新聞には「火災保険料11~13%上げ」という記事が出ていた。日本で豪雨の被害、そして世界的な災害多発によるせいのようである。3月9日にも、オーストラリア東部沿岸洪水で非常事態宣言が出ている。米国でのハリケーンによる被害なども甚大であったが、災害規模が本当に大きくなっていることに危機感を感じる。

損害保険大手4社が10月から住宅向けの火災保険料を全国平均で11~13%程度引き上げる。日本で豪雨の被害が相次いだことや世界的な災害多発で保険会社がリスクを外部に転嫁する再保険料も高騰しているためだ。首都圏の戸建て住宅の一般的な保険料は年4万5千円程度だが、6千円近い負担増になる。

火災保険は火事や台風、豪雨、大雪などによる建物の損害を補償する保険。東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の大手4社が3月中にも保険料の詳細を詰める。10月以降に更新する契約から引き上げる。

上げ幅は2000年以降で最大となる。大手4社の保険料は2015年10月に2~4%、19年10月に6~7%、21年1月に6~8%上がった。15年以降の上昇率は約3割に達する。

2022/3/9 日経新聞

気候変動によって保険会社が成り立たなくなるという話が、各書籍には出ていた。保険は相互扶助によって成り立っているのに、全世界的に同時に豪雨などが発生すれば、全員がリスクを負っていることになり、保険というビジネスが成り立たなくなるというのがその理由であったが、ここ最近の災害規模をみていると、その話は近い将来に現実になってしまうように思えてくる。

このように損害保険会社が災害における保険におけるビジネスが成り立たなくなるような状況になりつつある中で、以下のような脱炭素を促す保化粧品を販売し保険料収入を促そうという動きもあるようだ。

三井住友海上火災保険は2030年度までに社会の脱炭素化を促す保険商品の保険料収入を20年度比5倍の500億円規模に引き上げる。対象は再生可能エネルギーや電気自動車(EV)などの普及を支援する保険で、合計の保険料を毎年18%ずつ増やす計画だ。22年度から毎年度、ホームページで実績を公表する。

脱炭素向け商品に限定して保険料収入の増収率を開示する動きは損害保険業界で珍しい。これにあわせ自社の温暖化ガス排出の削減量や投資先企業との排出削減に向けた対話の実施率も公表する。

2022/3/11 日経新聞

どんなサービスがあるのかと見てみると、企業火災保険向け「カーボンニュートラルサポート特約」などのことを言っていると思われる。企業向けの火災保険において、被災建物等の復旧時において、
・生産設備から排出される熱エネルギーを、再利用するための機能を追加した。
・バイオエタノールを燃料とした自家発電設備を導入した。
・CO2排出量削減に寄与するボイラー設備の燃料転換を実施した。
などの脱炭素につながるような設備投資に対して、保険料を支払うというような特約とのこと。

身の回りでも、コンビニがプラスチックスプーンに穴を空けて、プラスチック使用量を減らそうという動きなども出ているが、今週は中東ファンドがコスモHD株を全て売却というようなニュースもあった。金融側からの動きが、激しさを増してきているように思え、またその動きが脱炭素に向けた大きなうねりを作り出してもらいたいと思う限りである。

一方で、やはり営業周りで記念品などをばらまく保険会社もいるのだが・・・


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