部屋とアメとレッスン#1
こんにちは👋N.です。
私は“音楽短大”を卒業して、教員になりました。
専攻はピアノです。
残念ながら「ピアノを習いたい❗」と思った記憶は一度もない。きっと、たまたまピアノの前に座ったんだろう。
そんな私を見て、母は
「この子、ピアノが習い
たいんだわ!」
と、見事に勘違いしたことが運の尽き。
早速、次の日から練習が始まった。
その頃の家はアパートで、狭い部屋にアップライトのピアノがあった。
母はその後ろに陣取り、仕事をしながら姉の練習をいつも見ていた。
姉の練習が終わると、私の番。
初めて弾く曲は『キラキラ星🌟』
♪ドド ソソ ララ ソー
楽譜には、5歳の姉が一生懸命書いたであろう階名がふられていた。
ピアノの鍵盤には、姉が貼ったであろう“ド”の位置を示す赤くて丸いシールが目印になった。
そんな姉の努力をよそに、私は足をブラブラさせながら、『キラキラ星🌟』を♪ドド ソソ ララ ソ
とちょっと歌いながら弾いて、15分の練習は終わる。
練習が終わると母がアメをくれた。
それが小さな部屋での日常になった。