春夏秋冬是好日#10
~話し合い~
教師になって、3年目の頃。仕事にも少しずつ慣れて、生徒とも良好な関係が築けていると思っていた。
その時の三年生がなかなかヤンチャで、どの授業にも出ないで更衣室にこもるようになっていた。
教室に残っているのは、6人ほど。
更衣室のドアの内側から鍵を取り付けて、まるで個人の部屋のように飾り付けていた。
これ以上は勝手にさせられないから
「今週末には更衣室を もとの状態にもどすから、中にあるものは全部捨てるから。それが嫌なら持って帰れ!」
と、何度も呼び掛けた。
そして教師全員で決行。
次の日、登校した子どもたちは更衣室がキレイになった状態を見ても、案外冷静だった。
ただ女子の一部が、どしどし走って来て職員室のドアの窓にへばりついて、“ジロッ”と私のことを睨んでいた。そして
「出てこい💢💢」と叫んでいた。
担任の先生が話を聞くと、大事な女優のポスターを私に捨てられた!とのこと。
「◯◯と話させろ💢」
「放課後、話し合いをさせろ❗」
で、担任の先生同席のもと、女子対私の話し合いが始まった。
一番怒っていたのは、ポスターの持ち主(女子のボス的存在)だけ。他の子も何やかんやと言って来たけど、どうでもいい感じ。
理由はどうであれ捨てたのは私。とっておいて返してあげるべきだった。
話し合いは私が謝ったことで、怒りも収まり納得して帰って行った。
さすがに女子とは言え、全員と対したときは怖かった。
何となくこの出来事で学んだ…
“教育的配慮”
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もっと生徒の心に寄り添えば良かったんだろうな。