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井上探景の版画の世界を鑑賞しよう

はじめに

数年前、太政官の所在地について調べた際、井上深景作の版画「赤坂仮皇居及太政官真景」に出会いました。この版画は、東京都立中央図書館HP(井上深景画)、早稲田大学図書館古典籍総合データベース(作者:井上深景)、昭和女子大学図書館デジタルアーカイブ(責任表示:井上安次郎画、検索語:井上安次郎/井上探景)、江戸東京博物館HP(作者:井上安治/画)などで閲覧できることが分かりました。

作品名:赤坂仮皇居及太政官真景

井上探景と井上安治

「赤坂仮皇居及太政官真景」との出会いで、井上深景についてうっすらと知りましたが、最近、井上安治の東京名所絵「待乳山夕景」に出会い、彼について調べたところ、彼は井上深景という画号があり、井上安次郎という俗称があることを知りました。たまたま出会った二つの作品の作者が同一人物であることが分かりました。

作品名:待乳山夕景 

井上探景(井上安治)(1864-1889)のプロフィール

明治時代の版画家。明治11年(1878年)小林清親の門に入る。17歳で「浅草橋夕景」等を版行し、デビュー。代表作に「東京真画名所図解」がある。明治17年の作品から井上探景と署名するようになった。明治20年代は『憲法発布式之図』などの報道画を描いた。明治22年に26歳の若さで死去。(参考)井上和雄編『浮世絵師伝』、近藤市太郎著『清親と安治 : 明治の光の版画家達』

作品名:浅草橋夕景
作品名:憲法発布式之図

[参考資料]:
国立国会図書館HP「史料にみる日本の近代」(太政官制度についての解説あり)
東京都立中央図書館HP「江戸城から明治宮殿へ―首都東京の幕開け―」(「赤坂仮皇居及太政官真景」の画像についての解説あり)
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赤坂仮皇居及太政官真景:統計図書館コラム【雑学編】号外  太政官政表部門の所在地(PDF:2587KB)
待乳山夕景 :井上安治, 小林清親 画『東京名所』[3] (国立国会図書館デジタルコレクション)
『浅草橋夕景』 (国立国会図書館デジタルコレクション)
『憲法発布式之図』(国立国会図書館デジタルコレクション)
[
参考] NDLイメージバンク 井上安治の東京名所絵
NDLイメージバンクは国立国会図書館の電子展示会です。国立国会図書館の蔵書から、浮世絵、図書、雑誌などの様々なメディアに掲載された選りすぐりのイメージを提供しています。画像はすべて著作権保護期間を満了しています。


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