デ・キリコ展の展示をにわかファンが解説【ニーチェ思想の解説もあるよ】
先週の日曜日、形而上学絵画で有名なデ・キリコの展覧会を見に神戸まで行きました。
写真を撮っていいやつもあったんですよ!
あんな著作権に厳しいデ・キリコ財団が!?
(シュルレアリストが古典回帰したデ・キリコの絵を上から塗りつぶしたやつに対して激怒したことからクソ厳しい)
なんでね、その写真を撮ってよかった奴を公開して考察しよう!ということで。
まあ、本を一冊しか読んでないにわかなんで
絶対に間違ってるけど。
まあ解釈違いが生まれるのが芸術ですしね。許せ。デ・キリコ。
その前に
形而上学絵画って?
形而上学とは
新明解いわく、”物事の根本原理を研究する学問”
の絵画バージョンってことです。
いわばメタファー(例示的な比喩)の集合体みたいな感じですね。
まあゲルニカで牛が軍隊を表してるのと一緒です。
①【沈黙の像(アリアドネ)】
これは、’’形而上学絵画’’の初期、イタリア広場時代のですね。このタイトルのアリアドネ、かなり出てくるので気になって調べたところ、
アリアドネは、ギリシア神話に登場するクレテ王ミノスと妃パーシパエのあいだの娘である。テセウスがクレテ島の迷宮より脱出する手助けをしたことで知られる。アリアドネという名は「とりわけて潔らかに聖い娘」を意味するので、この名からすると本来女神であったと考えられる。
だそうです。(wikiを修正)
誰と誰の娘だよ。って話ですが。
まあでもこの人(像)は女らしいですね。
で、形而上学絵画で塔は性的衝動のメタファー、つまり
チン○コってことです。(うちはおっぺけのフーちゃんのウン○チのパクリ)
ヴェネツィアにありそう。
で、像は女の人、つまりこれは
性行為のメタファーというわけです。私は確信しています。
②球体とビスケットがある形而上的室内
フェッラーラ時代の模倣作ですね。
(模倣は思想的な模倣で模写ではないよ)
この絵の中には、やしろあずきもびっくりのカラフルコーンやコーヒーのマドラー、繋がっていない壁と天井に目がいきますが、なぜか主題は【球体とビスケット】これにはどのような意味があるでしょうか?
解説を解説するためのゆるニーチェ思想学note
SE(ユルニチェシソウノト)
ニーチェ思想で有名なのは、神の死ですが、デ・キリコはそっちを主題ではなく、【永劫回帰】に注目しました。
永劫回帰って?
永劫回帰とは、ニーチェの思想で、経験が一回限り繰り返されるという世界観ではなく、超人的な意思によってある瞬間とまったく同じ瞬間を次々に、永劫的に繰り返すことを確立するという思想である。ニーチェは『この人を見よ』で、永劫回帰を「およそ到達しうる最高の肯定の形式」と述べている。永遠回帰とも言われる。(wikiを修正)
つまり仏教と違う種類の輪廻転生ですね。
それを形而上学絵画絵画で表されるときによく使うのが、輪の形をしたパンや球体、イタリア広場時代では、父のモチーフと混ぜて駅や汽車が使われます(父がギリシャで鉄道事業をやっていたから)
ですが、今回の輪っか上のパンは2個とも繋がってなく、コーナンのマークみたいなものになってます。これはもうニーチェ思想を捨てて、古典回帰したことを表しているのでは?知らんけど。
③預言者
これはその①イタリア広場時代と②形而上学的室内時代の移行期間中の作品です。それが表れているところとしては、
①よりの情報
・奥に見える建物(トリノのモチーフたるタワーがモチーフ?)
・黒板に小さくトリノと書いてある
②よりの情報
・背景は空、つまり外なのに床に室内を感じる
・マネキンの後ろに学校のクソデカ三角定規みたいのがある
・イーゼルが三本直列に並んでいる
ことですね。
これは私は何も感じなかったので本からの引用の要約ですが、
「この『預言者』は自分が没落する運命であることを知っており、だからこそ悲劇的なマネキンと化している」(もっと知りたい デ・キリコより)どーゆーこと?
④オデュッセウスの帰還
まずオデュッセウスって誰?
オデュッセウスは、ギリシア神話の英雄で、イタケー(ギリシャのとある島)の王であり、ホメーロスの叙事詩
『オデュッセイア』の主人公でもある。
ホメ―ロスの叙事詩『オデュッセイア』って?
オデュッセウスの10年間にもおよぶ漂泊が語られ、オデュッセウスの息子テーレマコスが父を探す探索の旅も展開される。不在中に妃のペーネロペに求婚した男たちに対する報復なども語られる内容。(どちらともwiki修正)
つまりこの作品はそのオデュッセウスが漂泊したあとの「帰還」を主題にしているのですが、これにはデ・キリコの人生の集大成、いわば作風も様々な時代へ「帰還」しているということです。そう解説に書いてあった。
その作風を紹介すると、
・青丸=イタリア広場
・赤丸=峠と家具シリーズ(外に家具=室内的なものがある)
つまり形而上学的室内
・黄丸=古典回帰
とかのデ・キリコ作風フルセットがよかったですね。
さいごに
今回紹介した作品以外にもいろいろな作品があったので、ぜひ関西住みの方は神戸市立博物館に行ってみてください!
大人2000円で大学生1000円、それ以下無料とかのアルティメット少子化対策みたいなんだけど、イオンカードで200円引きになるよ!展示会は2024年12月8日まで!
あと大学生のカップルが結構いました。
くそが(嫉妬)
どうせすぐ別れるからニーチェの永劫回帰思想を受け継いでいない!結婚してから来い!