【院試解答】 大阪大学 大学院 情報科学研究科(IST) 2023年度 数理基礎
【院試解答】 大阪大学 大学院 情報科学研究科(IST) 2023年度 数理基礎
令和4(2022)年度に実施された、大阪大学大学院情報科学研究科(令和5(2023)年度4月入学修士課程)の情報数理学専攻の試験科目、「数理基礎」の解答例です。もし誤字・脱字や、解答の誤りを見つけた場合には、連絡いただけると対応します。
解答一つ一つ、解説も含めて丁寧に作成しているので、無料では書くことが難しいです。応援する気持ちも込めてワンコインで購入していただけると励みになります。
また、京都大学情報学研究科京都大学情報学研究科数理工学コース及び大阪大学大学院情報科学研究科(IST)情報数理学専攻に関してなら、他の科目・年度の解答・解説のリクエストも受け付けています。問題は大阪大学大学院情報科学研究科 過去の入試問題にあります。
総評
<難易度評価> 易、やや易、標準、やや難、難の5段階評価。
(1)易、(2)易、(3)標準
(1)標準、(2)やや難、(3)標準〜やや難
(1)易、(2)やや易、(3)やや易、(4)やや易
<解答のポイント>
本年度では最も易しい問題は3番である。よって、まずは3番を解答して、次に1番の(1),(2)、2番の(1)あたりは必ず解いておきたい。1番の(3)は、ある程度は説明的に解答してしまっても良いと思われる。また、おそらく最も難しいであろう2番の(2)(3)も計算できる部分はできるだけしておいて、部分点を狙う事ができる。
以下、ベクトルであっても太字では書かないこととする。また、$${I}$$を単位行列、$${O}$$を零行列とする。
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解説
係数が具体的に与えられた線形計画問題の双対問題は、直ちに求められるようになっておく。例えば、 双対問題と双対定理などを参照すると良い。より複雑な問題になると、双対問題を求めることが難しくなることがあるので、ラグランジュ双対を用いると便利な場合も多い。(3)では、双対問題の制約及び目的関数が主問題に同じor似通っている性質を利用して、最適値が0であることを示す。直感的には目的関数が$${\pm}$$反転していて、実行可能領域が同じであるから最適値は自明に0であるが、厳密に示すには解答例のようになる。
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