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2024年4月28-5月3日石川滞在記3

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「おはようございます~!」
苗を乗せた軽トラを田んぼの入り口ぎりぎりまで近づける。
田植え機がどう田んぼに入るか、どの向きで苗箱を荷台から田植え機に乗せるかが重要だったりもするので、考えながら運転するのが重要だ。
バックで坑道から入らなくてはならなかったりもする。

助手席から降りた。
大好きな龍虎くんに会えるのが嬉しすぎて、顔のニヤけが止まらない。

「おう、ひかりちゃん。久しぶりやなあ!元気しとったか!」
町のおじさんたちの顔を見るだけでニコニコになれる。

龍虎くんはまだ田んぼで運転をしていたので、東さんと挨拶をして、たまたま、組合員ではない中川さんもそこにいたので、久しぶりの雑談を楽しんだ。

中川さんとは、すれ違うたびに実家のお母さんの話をしていた。
「たまには実家に帰ってお母さんを大事にしなさい」
「恋人を早く作って孫の顔でも見せてやるのが一番の親孝行やぞ」といつも言われていた。

その中川さんに、今お母さんと一緒におるよと伝える。「それはいいことや、けどここにもたまには顔を見せてくれや。こっちも顔見れて嬉しいわ」と言ってくれる。ちょっと変わり者で頑固者の中川さんからそう言ってくださると、本当に嬉しい。

そのまま喋っているうちに、彰さんがやって来た。
もう80にも近いのに、営農組合で一番精力的に動く。
失せ植えと呼ばれる、機械が植え残した部分に手植えで苗を植えていく作業をたった一人でされている。
目がきらきらしていて、カッコよくて、マジでイケてる。
白髪なのに眉毛は濃くて黒い。
眼鏡の奥の鋭い眼でにこやかに笑いながら、「おーひかりちゃん。よく来たなあ。」と声かけてくれる。
「やっぱええな、ひかりちゃんおると。華がないと華が。」
彰さんにそんなこと言われると、キュンキュンしちゃう。

そのうちに龍虎くんも田んぼから上がって、みんなで話に花が咲く。
龍虎くんとは、目を合わせて頷きあうだけで、よく来たねって言ってくれてるのがわかるから、それだけで幸せだ。

藪谷さんのグループへ肥料を運んで行った東さんが、また戻ってきた。
軽トラの窓越しに私がニコニコ笑ってる顔をじっと見つめて運転席から降りながら、
「やっぱひかりちゃんがおると、元気になるわ。みんなもひかりちゃんがおるだけで、頑張れるわ。ありがとんね来てくれて。」
そう言ってくれた。
来てよかった。

苗運びの仕事は、激しめのトレーニングを10分でこなし、その後はクールダウンしながら大体の時間を待って過ごす仕事だ。
龍虎くんが田んぼをくるくる回っているのをじ~っと眺めながら、何か異常があったら報告する。

戻ってきたら全速力で苗箱と肥料を田植え機に積んで、送り出した後は次にまた上がってきたときにすぐに苗箱を積めるように、苗箱を荷台に降ろしておいて、散らかした残骸を整理しておく。
その繰り返しだ。

私はその苗箱積みと、板入れの作業をいかに効率的にこなして、いかにさなえ号を早く田んぼに送り出すかを考えながら動くのがとても好きだ。

苗が満タンの状態
後ろは満タン、前も4段フル活用!

自慢じゃないけど、1年間牛を捕まえ続けてきたので、🐄(ドヤ)
腕の筋肉はなかなかムキムキに発達している。

爆速で苗箱を運ぶので、ペアの下坂さんに、「ひかりちゃんと一緒にペアを組みたくない。僕が疲れて動けなくなってしまう」と最終的にすねられたくらいだった。

荷台に乗せた苗箱をすべて使い終わると、軽トラ隊はまたビニールハウスに新たな苗を取りに行って、さなえ号に補充をしてあげる。という流れだ。
大体、午前、午後それぞれで2往復、ひとり100枚以上は運ぶのではないだろうか。

龍虎くんの仕事がスムーズにいくように、効率的に運べて、なおかつ異常を察知してすぐにヘルプに行けたときの爽快感ったらありゃしない。

龍虎くんも信頼してくれていて、肥料のチェックで私をさなえ号に乗せてくれたり、一瞬だけだけど操縦を任せてくれたりもする。
やったことのないことをさせてくれる。もっとみんなの力になりたい。いつかわたしも田植え機の運転ができるようになりたいって思える。


ただの自慢話みたいになっちゃったけど。
いつも、自然に愛を伝えてくれるおじさんたちが本当に大好きで、みんなと一緒に仕事をすることが本当に大好きだ。
なんでだろう。
愛おしいんです。そして仕事がすごく楽しいんです。

ちょっとだけその答えみたいなものを、次は書いてみようかな。

いつも応援してくれてありがとうございます。

またお会いしましょう:)



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