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誰もいない真白なホームで思うことは

ホームには誰もいない

案内係のおじいちゃんが2人、エスカレーターの降り口で立っているだけだ

目の前に停まる列車はクリーム色で
だだっぴろいホームに浮いているようにみえる

頭の中に思い浮かぶのは昨日今日とさようならを告げてきた大切な人たちの顔

もう帰らないの?

そう聞かれて

うん。
と答えたかった

この列車は一体私をどこへ連れていくのだろうか。

このホームは風通しがいい
両脇には緑がみえ、大きな窓から西陽が差し込み
ホームに映る影の形が美しい

石川にも新幹線か。
この世界はどうなっていってしまうんだろう。

本当に必要だったのか。
これによって便利さは幾分か増したのだろうか。
それは本当に必要な便利だったのだろうか。

これが本当に愛のある選択とは思えない自分がいて、ため息がでる

真っ白なホームでひとり
辺りを見回して誰もいないことをもう一度確認する


私は一度死んだのだろうか。


真っ白なホームでは
ハリーポッターの頭の中で起こったあれと同じようなことが繰り広げられるらしい

目を瞑るといつの間にか自分が浮いているような気分になった

ふと気がつくとおばあちゃんが私の前を横切って隣に座っていた


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