犬に薬を飲ませる【犬の話】
犬は薬が嫌いだ。
ウェットフードやチュールに混ぜて与えても、キレイに錠剤だけ残す。
しかし、腹を下したので、整腸剤と下痢止めを朝晩にやらねばならない。
まずはいつも通り、ウェットフードに混ぜてみたが、やはり無理だった。
ということで、口を開けさせて放り込む作戦を決行する。
作戦と言っても、犬の上顎と下顎を掴んで開けさせて、薬を喉の奥に放り込んで飲ませるだけだ。
もっとも、犬は口を開けまいと抵抗するので、なかなか力が必要になる。開ける役と薬を放る役と、人間が二人いないと難しい。
喉奥に薬を放ったあとは素早く口を抑えて閉じさせる。そうしないと吐き出すからだ。
飲んだことを確認して、よしよし偉いぞと撫でる。犬はひどいことをされたと、しばし不服そうにぼんやりした後、すたこらとコタツの中へと帰って行った。
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