衝撃!有袋類の出産と子育て
先日、オーストラリアでの火災で、そこに居る種族たちの絶滅は逃れたと知り、ホッとました。
それと同時に、負傷してる動物たちの回復と犠牲になった動物の冥福を祈りつつ、現地の彼らを助けてくれている人たちに感謝。
そんなニュースを読んで、絶滅は逃れたのだから、落ち着いたらまた繁栄して欲しいな…そういえば、カンガルーとかって、どうやってお産するんだろう?
なんて思い耽っていたら、気になって気になって仕方がなくなりました。
って事で、はい!今日もダラダラ行くよ!笑
親分の知りたいを詰め込んだ、有袋類のお話!
有袋類ってどの子?
ざっくり説明すると、哺乳類の中でさらに分けられた種類の中の有袋類、そう、有袋類は哺乳類です。
世界中で哺乳類の化石が見つかった事から、哺乳類は世界中に分布されていたとされますが、有袋類といえばオーストラリアのコアラやカンガルーが思い浮かびますね。
でも、まだまだ、たくさん居ます、有袋類…なんと、世界で約330種類!!
その中で約230種類はオーストラリアや付近に生息しています。
有袋類は7種類に分かれ、
・オポッサム目(アメリカ)
・ケノレステス目(アメリカ)
・ミクロビオテリウム目(アメリカ)
・フクロネコ目(オーストラリア)
・バンディクード目(オーストラリア)
・フクロモグラ目(オーストラリア)
・カンガルー目(オーストラリア)
これだけ見ても、情報量が多いですね。
え?アメリカとオーストラリアだけ?
モグラもネズミも有袋類??などなど、驚きの連発。
個人的にキュンときた、オポッサムとフクロネコの画像を乗せておきます。
ちなみにコアラさんは、オポッサム目に分類されます。
今回はそんなコアラさんの妊娠から出産までを調べてみました。
コアラの妊娠
まず、妊娠するためには、性成熟をし繁殖期に入らなければ始まりません。
繁殖期に入り、交尾をし、そして妊娠をする訳ですが、生殖器について調べてみると、「ああ…、コアラ、子孫を残す為にこんな構造をしているんだな…。」っと、何故かしっぽりと感慨深く、そして生命の理にかなった体の構造に感激しました。
まず、コアラさん♂は、生殖器の先端(亀頭)が、陰茎の途中から2つに分かれています。
Yの字、このように分かれているのは何故か…、そう、コアラさん♀の膣がYの字をしているからなんですね。
すごい!!世のオスメス、ちゃんと凸凹が(自主規制)
下ネタは放っておいて、このYの字の下の部分(1本になっている部分)が産道になります。
有袋類のメスは、多くが膣や子宮を複数持っており(コアラさんだと2つですね)、複数の精子を体内に保存できるので、受精確率が非常に高いです。
ですが、子宮で育てられるのは1匹のみ。
双子は極極極稀だそうです。
この仕組にもビックリですが、更にびっくりなのが、胎盤の機能が低く子宮で胎児(嚢児)を大きく育てる事ができません。
え??じゃあ、赤ちゃんはどうやって育つの??
そうです、有袋類が持っている袋、育児嚢で赤ちゃんを育てるんです!!
出産と育児
赤ちゃんが子宮で育つのは僅か1ヶ月程。
有袋類の体の構造上、尿道と産道が同じなので、大きいものが通れません。
なので、胎児(嚢児)が通れるギリギリの大きさで出産となります。
僅か1ヶ月、そして産道を通れるギリギリの大きさ…、それはそれは、芋虫程の大きさ…数mmの大きさの赤ちゃんです。
当たり前ですが、体は目も足も耳さえもが形成しきれていなく、出来ているのは乳を吸う大きな口と成長するための臓器、産道から出て育児嚢へ這いつくばる手のような爪だけ。(イメージはモンハンに出てくるフルフル…?)
母コアラは仰向けになり唾液等で育児嚢までの道標を示し、子はそれを頼りに自力で育児嚢へ向かいます。
非常にデリケートな体、吹く風さえにも飛ばされてしまいそうな大きさ、僅かな衝撃や刺激で死んでしまいます。
そんな小さな体で向かう数十センチ先にある育児嚢は、大げさに言うと数キロ離れているように感じてしまうでしょう。
頑張って、頑張ってたどり着いた育児嚢でお乳を吸い、そこから半年ほど育児嚢の中で育ちます。
育児嚢…、胎盤と同じ役割を持っているので、芋虫程の大きさの胎児(嚢児)を育てられるんですね。
しっかり育児嚢で育ち、育児嚢から出てきた後も、しばらくはお乳を飲んだり袋に出入りするそうです。
ビックリその他有袋類
色々と驚かせてくれる有袋類。
調べていく中でも色々ビックリした事をまとめてみました。
・カンガルーは育児嚢に子が入ったらすぐに妊娠を再開でき、育児嚢の中の子が育つまで受精卵の成長を止める事ができる
・アンテキヌス(バンディクード目)のオスは交尾しすぎて過労死してしまい、絶滅危惧種リストに掲載された。
※アンテキヌスのメスは寿命が2年ほどで、寿命までに出産する回数は平均1度だけ。
・ウォンバットとコアラの育児嚢は後方を向いている、つまり、母のお尻から子どもが顔を出す向きに付いている
※ウォンバットの場合は砂を掘る時に育児嚢に砂が入るのを防ぐため
感想
語彙力がないのがバレますが、彼らは種族が生き残るために進化し、今に至る訳ですが、改めて生命って凄いなと思いました。
そのために有袋類は育児嚢を持ち、そこで育て、巣立ったらまた妊娠し…と子孫を残していくのですから。
だから確実に受精ができる体の仕組みにも納得です。
赤ちゃん、すごいですね。
哺乳類の殆どは生まれてすぐ近くに乳があり、乳にありつけますが、有袋類の赤ちゃんは命がけですね。
非常に繊細な状態で生まれる事を余儀なくされ、母もまた、繊細が故に触ることが出来ずに唯一出来る育児嚢までの道標を示し見守るだけ…。
脳さえもしっかり形成されいないのではないかと思いますが、遺伝子レベルで産道を出たら育児嚢へ向かう!!と叩きこまれているのでしょうか。
またひとつ、イキモノの事が知れて楽しかったです!
今回もお付き合い、ありがとうございます!!