617 FX必須情報#036 為替相場と金利差
参照
・2024年8月19日 590 大きいようで、さざ波
・2024年8月22日 592 FX必須情報#035 為替相場と金利差
為替相場は、「時々ファンダメンタルズを反映する形で仕切り直ししては金利差と連動」というパターンになることが多い。なので、中長期的にはファンダメンタルズが重要になるし、短期的(あるいはファンダメンタルズに大きな変化がない場合)には金利差が為替相場にとって重要だ。
とはいうものの、
(1)米独豪などの10年金利はほぼ一致して動いており、金利差動向を読むのは難しい。
(2)金利差と言っても、短期金利差なのか、5年程度の中期金利差なのか、10年といった長期金利差のなのかも判断しにくい。
(3)また、米日短期金利差は大きく、米日金利差が縮小しても、現実問題として、円ロングポジションを維持するのは難しい。維持すればするほど大きなキャリーロスが発生するからだ。
以上のような状況で、以下、例によって、ドル円レートと米日金利差、ユーロドルと独米金利差、豪ドルと豪米金利差 などを掲載する。
まず、最近の金利の動きから
欧州、中国の景気は減速している。米国雇用市場も軟化している。
これらを受けて、世界的に金利は低下している。
米国では、金融政策が利下げに転換した。
そのなかで、日本だけはその動きに同調していない(利上げ含み)。
なお、米国10年金利は原油価格と連動している。どう判断していいのかわからないが、指摘だけはしておく。
今次局面は2007年と似ているが、まさにそういう状態である。しかし、2007年と違ってリーマンショックの前ぶれとなったベアスターンズ(当時全米第5位の投資銀行=証券会社、最大手の銀行のJPモルガン・チェースに吸収された)の行き詰まりのような大惨事は起きていない。
2年金利は低下し過ぎ感がある。一時的に多少戻しそうだ。(前回記事参照)
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