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222 2023年6月1日 米国は今日も分かりにくい相場

今日は多くの経済データの発表と債務上限問題で大きな進展があった(上限を引き上げるための法案が議会下院で可決された)。

発表された経済データ(左数値は前回、右数値は今回発表)

1:15  5月ADP雇用統計(前月比)  29.6万人 27.8万人 強い
21:30 1-3月期非農業部門労働生産性・改定値(前期比)  -2.7% -2.1% 
          前回発表値より改善(と言っても、生産性は低下)
21:30 前週分新規失業保険申請件数 22.9万件 23.2万件 雇用は依然強い
22:45 5月製造業購買担当者景気指数(PMI)  48.5 48.4 企業景況感は低迷
23:00 5月ISM製造業景況指数 47.1 46.9 企業景況感はリセッション水準
23:00 4月建設支出(前月比)  0.3% 1.2% 建設支出は強い

以上のようにマチマチな結果。市場も右往左往している。
実は、後記するように、市場が反応したのはISMのサブインデックス。それによって金利は低下、ドル安、株高が起きた。というより、市場は「金利低下、ドル安、株高」になるような指数を探しだした感が強い。「金利低下、ドル安、株高」は今の投資家の願望である。

で、市場が反応した指数とは、ISM指数の価格指数である。53.2から44.2と大きく低下した。市場はインフレ沈静化⇒利上げ停止と判断したということである。また、総合指数が46.9と景気後退時並みに低いことから利下げまで期待している。

普通の時なら、それでいいが、今次局面では、何の意味もないことはわかっている。市場はわかっているが、勝手な反応をしている。

6月1日に発表になった経済データについて、解説していくと大変になるが、その割にそこから得られるものは少ない。

ISM指数は景気後退レベル

ISM価格指数に何の意味があるのか?

次のグラフで、サービス業価格指数は4月まで(5月は未発表)、製造業価格指数は上記したように53.2から44.2と低下した。



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