174 金価格の決まり方 ここからどうなる?
金(Gold)とは
金の性質は、希少で、均質性を持ち、自由に分割でき、変質せず、耐久性がある(鉄のように錆びたりしない)ことだ。
こうした特長を持つものは他に殆ど存在せず、それが故に貨幣的価値を有する。
こうしたことから、国の信用力を背景としている通貨において、その背景に不安が出てくると、金価格はその通貨に比べて上昇しがちになる。
しかし、貨幣的価値を有していても、工業価値もあり、貴金属でもある。
金価格の決定要素
①金価格はドルで測るので、ドルが強くなれば、金価格は下落することになる(逆も真)。
②金は利息が付かないので、ドルの金利が高くなれば、それだけ金の相対的魅力は低下する(逆も真)。
③工業用品、医療用品などにも使われる。
④宝飾品、相続資産、外貨準備などなどの需要もある。
⑤金融不安が高まれば、絶対的価値をもつ金の需要が高まる。
上記で、①はドル指数、②は米10年金利、③は工業金属価格指数で計量化するのが一般的だ。
問題は、
(1) ④と⑤の計量化ができない(あるいは極めて難しい)こと。
(2) それぞれの要素の影響度が、状況によって変化すること。
で、普遍的な推計式、あるいはファンダメンタルズによる金価格の妥当値を求めにくい。
長々書いてきたが、少し前までは、金価格の推計は次が基本で、これに派生するモデルが有効だった。
派生モデルはたくさんある。一例は
しかし、どの派生モデルも22年が説明がつかない。
ここで、ふと気が付いた。
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