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263 日本の物価 予定通り動いているが・・・

植田総裁は、思っていたより物価上昇率の低下が遅れているというようなことを言っていた気がするが、気のせいだと思うので、私は聞き流した。

植田総裁が何度も言うように、日本の物価上昇は輸入物価上昇を基点とする。その輸入物価が低下しているのだから、日本の物価も沈静化に向かうということだ。そのタイミングが遅れていることはない。次のグラフのように、これからだ。場合によっては、さらに後ずれするかもしれない。いずれにしろ、今のところは、物価は予定通り推移している。

輸入物価上昇率はコア物価上昇率に先行する。

<半年先行するとした場合>
これが今の見通しだが、

<1年先行するとした場合>
ひょっとしてさらに後ずれするかもしれない。

しかし、加工食品やエネルギーを含む物価では、話にならない。消費者の観点からは重要であるが、輸入食品やエネルギー価格の上昇は国内業者には無関係だ。待ち望んでいるのは、国内業者の売上高に反映する食料・エネルギーを除く物価上昇率だ。

食料・エネルギーを除く物価上昇率を前年同期比で見ると見誤る。前年が大きく落ち込んでいたので、その前年比効果が出るからだ。

なので、よりトレンドがわかる3年前比をみると、食料・エネルギーを除く物価上昇率はいい感じに2%近くで推移しそうだ。いよいよデフレ脱却ということになる。これを確認して金融政策の正常化に転換というシナリオが期待できる。

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