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283 日本のGDP いいのか悪いのか?

今の日本のGDPを見るポイントは(見るポイントは時代によって変わる)
・経済規模を示す名目GDP、名目国内需要が3%成長しているか(特に前年同期比で)
・雇用者報酬が前年同期比で3%成長しているか?
・持続性はあるか?
である。3%成長というのは、それだけあれば、日本の税収も伸び、財政収支は安定すること(内閣府の試算から分かる)、また、日本の世界に対するプレゼンスが保てるということだ。

そういう観点から
名目GDPは前年同期比で5.4%伸びた。国内需要は前年同期比で3.1%伸びた。ついに、1997年から始まる失われた24年からはっきりと抜け出したようだ。

雇用者報酬は前年同期比で2.64%増加。もう少し加速させたいところだ。実質ベースではインフレで低下している。

今のGDP増加率を維持できれば、早晩、雇用者報酬の3%成長も可能だろう。

こうしてみると、今回のGDP統計はよかったといえるだろう。
ただ、インフレの影響で、実質雇用者報酬が低下していることなど不安がなくはない。
また、GDP統計とは別の話だが、中間層がなくなり、富裕層と貧困層に2極化しているのではと懸念される。
実質の家計消費が低迷しているのも気分のいいものではない。以前より数量的に買えていないということだ。


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