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419 米 最も注目されるPCE価格指数
PCE価格指数はFRBの金融政策の目標対象になっているので、最も注目される指標だ。
公式的には「PCE価格指数前年同月比上昇率が安定的に2%」が目標
参照 FRBと金融政策について 基本事項|Kecofin
だが、実際には「コアPCE価格指数前年同月比上昇率が安定的に2%」を目標としている。食料やエネルギーは金融政策でコントロールできないこと、経験的に長期的には安定すると思われていることが理由だ。
今は、「住居費を除くコアPCE価格指数前年同月比上昇率」が注目されている。その上昇率については目標値は示されていないが、1.6%程度ではないだろうか?過去の経験値と、住居費の上昇率が経験的に2%を上回るので、その他項目は2%以下でないと、全体が2%にならないからだ。そして、今、住居費は供給不足から特殊な動きをしていると思われるので、とりあえずは、別途考えましょうと言うことだ。
コアPCE価格指数前年同月比上昇率、住居費を除くコアPCE価格指数前年同月比上昇率とも順調に(?)低下している。
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順調に(?)としたのは、住居費を除くコアPCE価格指数が前月比で大きく反騰し、パウエル議長が注目している6カ月前比も反騰したからだ。
6カ月前比を見るのは、前年同月比よりも現況をより早く反映していること、前月比に比べノイズが抑えられていると思われるから。
それでも、3か月前比、6カ月前比はともに1.7%で、FRBの許与範囲内だろう。なので、市場には、多少、安心感がある(利上げを考えるまでの懸念はないという意味で)。
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ただ、手放しで喜べないことは事実。
FRBは、「インフレ率低下に伴って、実質金利(名目金利-インフレ率)が高くなり過ぎないように利下げすると言っているが、インフレ率の低下が遅くなれば、当然、利下げも遅くなる。
FF先物が織り込むFFレート予想は、今年3回の利下げに後退している。(少し前までは、5回利下げが見込まれていた)
参照 CMEのFedWatch ツール - CME Group の 「probabilities」
ISMサービス業価格指数も不穏な動きをしている。
2月のISMサービス業指数は、3月5日(火)発表。
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