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304 日本の消費者物価 植田総裁が見ているものは?(2)

植田総裁の政策について、十分な理解がないようだ。

日銀への批判急増「国民生活を考えていない」 金融緩和は継続、植田総裁は「家計の負担は認識している」:東京新聞

植田日銀は同じ「わな」にはまるのか 慎重さの裏にある記憶と重荷:朝日新聞

日銀・植田和男総裁会見 政策修正時期「決め打ちは到底できない」 - 日本経済新聞

マスコミや消費者とズレがあるのは、

(1)タイムラグ
植田総裁は7月の展望リポート公表時の見通しに比べて消費者物価の上昇率のプラス幅の縮小の仕方が「少しゆっくりめかなという雰囲気はあるかと思う」と話す一方、企業の価格転嫁の動きについて「そろそろピークに近いと思っている」とも述べた。

明確な表現ではないが、以前話していたことからすると、次のグラフのように消費者物価上昇率の低下はこれから始まると考えているのだろう。「まぁ、待て」ということだろう。
輸入物価上昇率の低下が消費者物価に反映するまでのラグタイムが以前より遅い。以前は半年程度だったが、今は1年あるようだ。
明確に言わなかったのは慎重だからだ。明確に言うと、外した時にマスコミなどから鬼の首を取ったように批判されるからだろう。黒田さんと当時の副総裁は2年以内にデフレ脱却しなければ辞任するとまで言ったが、デフレから脱却できず辞任もしなかった。これでは信用がなくなる。

(2)物価高の犯人は円安だけではない
消費者物価上昇の起点となっている輸入物価上昇であるが、円安の寄与もあるが、主は商品価格指数の上昇である。利上げで多少円高に誘導したとしても効果は薄い。それどころか、下手をすると、上のグラフからも分かるようにデフレへ戻ってしまう可能性もある。しかも、賃上げムードも殺してしまう可能性もある。

円指数はドルやユーロ、元などに対する総合的な円の強さを表す指数。大きければ円高を意味する。

後藤さんのtwitterを見ても分かるように、値上がりしているのは主に、食品。本当に上がってほしいサービスはむしろ下がっている品目も多い。

Xユーザーの後藤達也さん: 「値上げ 目立つのは…? 品目ごとで値上げの目立つもの。多くは食品ですが、日用品(漂白剤、ラップなど)、耐久財(空気洗浄機や照明など)も値上げが目立ちますね。

Xユーザーの後藤達也さん: 「値下げ品目は?


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