202 FX必須情報#018 為替相場と金利差
(1)為替相場は、「時々ファンダメンタルズを反映する形で仕切り直ししては金利差と連動」というパターンになることが多い。なので、中長期的にはファンダメンタルズが重要になるし、短期的(あるいはファンダメンタルズに大きな変化がない場合)には金利差が為替相場にとって重要だ。
(2)長い間、ドル/円と米日金利差の連動性は、日本を無視して米金利だけを見ていればよかった。何故なら、日本の金利が硬直的(動かない)だったからである。早い話が米日金利差=米金利 だったのである。なので、例えば、米雇用統計が強いと、米金利上昇⇒ドル高・円安だった。
しかし、昨年暮れごろから、YCC解除だとかが言われ始めてから状況は変わっている。今は、日本の金利動向も勘案せねばならなくなっている。
実は、euro圏の金利はダイナミックに動いている。その結果、米金利と独米金利差の動きは異なることがある。米金利が上がってもそれ以上に独金利が上がることがあるのである。
つまり、米国金利上昇⇒ドル高 とは言えなくなっている。今のところ、日本の金利はまだダイナミックには動いていない。なので、米国金利上昇⇒円安/ドル高 であっても、米国金利上昇⇒ユーロ安/ドル高 とは限らないことである。
株価や金利と違って、為替は相対で決まるので、米国経済だけを見てドル高、ドル安とは言えなくなっている。難しい相場になってきた。
以下、ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/ドルとそれぞれの金利差との相関グラフを掲載する。
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