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「スナック キズツキ」になりたい

『スナック キズツキ』にハマっています。最初はテレビドラマ。ある日の深夜、コーチングセッションが終わってひと息…となんとなくテレビをつけたら、クールダウンに驚くほどぴったりだったのです。

~人はみな、傷つきながら、傷つけながら生きてる。~
傷ついた人だけがたどり着ける店“スナックキズツキ”で
くたくたな夜に、ほっと一息つきませんか?

【ドラマ24】スナック キズツキ 「イントロ」より

その後、原作の漫画も読みました。ドラマや漫画に触れるなんて何年ぶりかな。短めに見積もっても今世紀初です。ファクト、データ、エビデンスがひしめく野暮で世知辛い世界にどっぷり浸かってしまっていたことに気づきました。創作のストーリーにほっこりする感覚が新鮮でした。

そして、いよいよファンならではのおこがましい幻想にいたりました。「スナックキズツキと Kamiya English Coaching は似てる」。図々しくもそんなふうに考えはじめたのです。

KEC にはいろんな人がやってきます。ティーンもシニアも、学生も社会人も主婦もいます。英語を学ぶスクールなら駅前に有名どころがいくらでもあるのに、得体のしれない KEC をわざわざ選んで訪ねてくる。扉を開けるには勇気が要るでしょう。はじめてお目にかかるときは、みなさん緊張した面持ちです。

「こんなのがあったんですね」「今まで目に入らなかった」とよく言われます。もう12年になります。

KEC のセッションでは、いつも手元に飲み物を置いてもらうようにお願いしています。遠隔なのでセルフサービスですが、カップやグラス、ペットボトルなどにも個性があらわれます。

緊張がほぐれてくると、みなさん自然とご自身の体験や気持ちを話してくれるようになります。ずっと英語をやっているけど、ちっとも上達しない。今は別に困ってないけど、このままじゃいけない気がする。英語でしか話せない相手との距離が縮まらない。ネイティブたちの輪に入れない。いまどき英語もできないなんてカッコ悪い。バイリンガルの友人がまぶしい。毎日英語を使う生活にあこがれていたけど、もう疲れちゃった。

話しながら、ご自身についての気づきがうまれます。そうか、自分はこれがやりたかったんだ。こうするとやる気になるんだった。受験のときは単語を必死で覚えた。英語が通じること、わかることがうれしかった。失敗しても間違えてもあたりまえだった。外国へ行ったり、転職したり。思い切ってやってみたら、思ったほど怖くなかったっけ。いや、昔にくらべたら、今のほうがうまくできていることだってあるじゃないか。

ときには私からちょっと大胆な提案をします。「えっ、それはちょっと…」と抵抗されることもあります。ひとりでは無理でも、一緒ならできることがあります。「漫画かよ」とツッコみたくなる展開が、実際に起きます。

プログラムを終えて出口に立ったときの彼らは、入ってきたときとは違います。どこかシャンとして、頼もしくなっています。そういえば、私が会うときはおひとりずつですが、受講生同士が実はご夫婦だったり、同僚だったりすることがあります。彼らの英語学習は、私の知らないところで続いていきます。

「コーチングではないとすると、じゃあ KEC の C は何なんだ」(参照)に結論は出ないままですが、KEC の K は「キズツキ」にできたらいいなと思います。

♪ あなたの話を聞くために
 きっと今夜も営業中〜


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