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Twilight Force at 赤羽ReNY alpha

Twilight Forceを見に行ってきました〜

赤羽には17時ごろ到着。
既に駅前にはドラゴンが正面に描かれたTシャツを着た人がちらほらと。
赤羽はTwilight Kingdomだった…?とか考えつつRenyへ。

17:30に開場。自分の整理番号は300番台だったので割とあっさり入場。
さて、自分は赤羽Reny alphaは初めてだったのですが、なかなか面白い構造をしてました。入ってすぐ階段で下り、降りきったところで右に曲がるともうそこはステージの上手側。そこを直進するとステージの上手側の奥に物販スペースがあり、またバーカウンターは下手側のフロアに島のようにある、という配置。
ドリンクカウンターが一番奥にあるってなかなか珍しいのでは…。
そしてこの時点でフロアはかなりの混雑率。ここからもう300人も入る気しなかったです。
それでもなんとか入りきり、開演時間を迎えました。

ILLUSION FORCE

一番手はILLUSION FORCE!!!
名前は知っていたのですが見るのは今回が初めて。今日に向けて予習した際に初めて聴いたのですが、これがまたストレートなメロスピ。Dragonforce由来のスピード感がありながら、忙しなさをあまり感じさせないバランス感が見事だな、という印象を抱きました。
そしてどの曲でもサビの終盤に向けて駆け上るかのようなメロディーが美しい。最近のTwilight Forceにも通づるファンシーな明るさも持ち合わせていて、そういった点でも曲が頭に残りやすい魅力のあるバンドだなあと思っていました。
さて、この日はそのメロディーを堪能したいと思っていたのですが…ちょっと音が悪かったです。
ドラムのキックの音だけがカンカンと甲高く響いていて、ギターの美しいフレーズが全く聴こえてこない。ボーカルの声も全体的に隠れ気味なのも残念でした。
ハイトーンは割と抜けが良いのですが、ミドルレンジや低音は他の楽器と音域が被ってしまっているのかなかなか…。
このボーカルのメロディーが基本的に曲のメロディーを牽引しているため、総じてごちゃっとした仕上がりに聴こえてしまったのがなんともやりきれないですね。
あとはギターのピッチも少し不安定なように聴こえたのも気になりました。どうにも少しチューニングがズレているような、そんな感じの音程の揺れが。
曲はめちゃくちゃ良いので違う環境でまた見てみたいですね。アルバムも聴き込んで予習したいです。

Phantom Excaliver

フロアの熱気が良い意味でも悪い意味でも上がってきた頃に本日2回目の暗転。
そして二番手で登場したのはPhantom Excaliver!!!
このバンドは最近色々な所で名前聞くようになりましたね。LOUD PARKにも出たしMetal Battleには優勝するし…。あとはKnotfest二日目のSlipknotが演奏している時間に喫煙所でも見かけました。あれは単純にフライヤー配りに来てたんでしょうか。
さて、そんな話題のバンドはどんなもんじゃと臨んだわけですが、結果としてはめちゃくちゃ良かった。
予習時からコミカルで本格的、他のバンドに例えてしまうとマシンガンズみたいなところがあるなと思っていましたが、正にその通り。
「やっさっさ」や「メタルは裏切らない」など、どの曲もキャッチーなフレーズが多く、シンガロングが捗りました。
特に後者。Freedom Callばりのメタル愛だなあなんてぼんやり感じていましたが、これがライブで聴くと沸る。Metal Never Betray Usの掛け声のリズムもいいし、ここだけ英語なのもメタラーのツボを押さえてるような気がします。
フロアのウケも結構良かったのではないでしょうか。メロディック系のメタルの現場とはいえ、Twilight Forceのような海外バンドのサポートは主戦場ではないはず。それでも、かなりの人が拳を上げていました。まあキャラがついたタイプのバンド、という意味ではノリはTwilight Forceに近いものがある(?)ような気もするので、その点では受け入れられやすいのかもしれません。
また、MCでフロアに寄り添ったトークを展開していたのもウェルカムな雰囲気を呼び起こした一因だったのではないでしょうか。寄り添った、というよりはただ単に彼ら自身がフロアにいるメタラーと同じメンタリティだったということかもしれませんが。Kacchang(vo)がメロスピ愛について話す際にいくつもマイナーメロスピバンドの名前が飛び出し、その度にフロアから感嘆の声が飛んでいました。また、「メタルは裏切らない」をTwilight Forceのメンバーに聴かせたら”XJAPANのDAHLIA”みたいだと言われた、なんて話もしていました。Kacchangはそんなことないと思うんだけどなあって言ってましたが、個人的にはちょっとわかる。Aメロのギターの歪みの”それっぽさ”、かなりあると思います。
音もILLUSION FORCEの時より良くなっていました。相変わらずキックはカンカンなっていましたが、少なくともボーカルは圧倒的に聴きやすくなっていました。特に低音。ビビりながらもなんとか音を拾っていて、全体的にメロディーを追いやすくなりました。今回Phantom Excaliverのライブを楽しめたのはこのおかげかも。やはりこのジャンルにおいてボーカルのメロディーラインは生命線ですね。

Fellowship

フロアが本格的にサウナ状態になり、辛さを身にしみて感じてきた頃に本日3度目の暗転。
そして現れたのはFellowship!!!
ライブは1stの名曲、「GLORY DAYS」からスタート。最初の一音が鳴った瞬間、フロアのテンションが急上昇。今までの2バンドのライブではなかった、グワっと持ち上げられたような、そんな感覚がありました。メロイックサインを掲げる人の数も段違いですし、やはり海を越えてやってくるバンドのパワーは凄まじいな、と実感。
その後も彼らは1st中心に美しいメロディーの波でフロアを魅了。一方、曲間に挟まれるGoogle翻訳を用いた全日本語のMCには微笑ましい気持ちになりました。まだツアーに慣れてない感じが良かったです。
最後は一緒に歌ってほしいとの前置きからの「Glint」で締め。
さて、まず何よりも素晴らしかったのは彼らの曲そのもの。確かに彼らのパフォーマンスや振る舞い方にはぎこちなさがありました。しかし、曲の完成度はそのレベルではなかったです。壮大なオーケストラサウンドから始まり、伸びやかなフレーズと流れるようなボーカルラインが光る「GLORY DAYS」、どこか温かみのある「THE SAINT BEYOND THE RIVER」など、どの曲もメロスパーのツボを的確に刺激するメロディーが最初から最後までたっぷり。さらに、このバンドの特徴と言えるのが、その包容力のあるメロディー。言葉にするのは難しいのですが、色で例えると黄色やオレンジのような、そんな色が似合うような温かみのあるメロディーを持っているのが強い。メタル界では冷ややかな雰囲気が尊ばれる印象がありますが、この温かいメロディーとスリリングな演奏のコラボレーションが起こす化学反応にも無視できない魅力があると思います。
そしてその曲を支えているのが緻密な演奏。特に楽器隊の安定感は素晴らしい。ドラム、ベース、ギターが1人ずつの3人体制でありながら、音の薄さを全く感じさせないガッチリした演奏を保てていたのは素晴らしかったかと。Brad Wosco(gt)の完璧にハマったシュレッドなど、個々の的確なプレイでパワーメタルの美しさを完全に再現していました。一方、Matthew Cory(vo)のコンディションはあまり良くなさそうで、高音がなかなか出ず、歌い回しを変えている場面などもありました。聴いている限りピッチや強弱などのテクニックは目を見張るものがあったため、単純に調子が悪かったのかなと。まあ慣れない遠方でのツアーというのもあるでしょうし、そこは今後に期待です。
ステージングもコミカルで非常に良かったです。まず4人それぞれのキャラクターが全然違う。まずBradは長髪でハリーポッターシリーズのハグリッドの様な風貌ですが、それでいてちょこちょこ動き回るので可愛かったです。そしてMatthewは緑のマントを肩にかけ、さながら探検家かという風貌。Ed Munson(ba)も少し似ていましたが、丸メガネと濃い髭というスタイルがインテリ感を醸し出していてなんともよい。頭脳派のベーシストってなんか憧れます。実例をあまり知らないけど。Callum Tuffen(dr)はMatthewの影に隠れてあまり見えなかったのですが、エモ系ヘアーにフードを深く被った兄ちゃんといった感じ。ポストハードコアならともかく、ここでそのスタイルを見るかあ〜という驚きはありました。もしかしたらそっち系もいける人なのかもですね。
出音がさらに良くなっていたのも彼らにとってはプラスでしたね。この日はここまできてやっと全体のバランスが揃い、楽器隊は非常に聴きやすくなりました。メロディーとテクニックの応酬をしっかり楽しむにはこのバランスが大事なんですね。

Twilight Force

そして四組目は本日のトリ、Twilight Force!!!!
幕が上がるとそこには新譜のジャケットがババーンと。そして何故か既にステージにいるKristin(cho)。一瞬ステージセットかと思いました。
次々にメンバーが登場し、ライブは「Dawn of the Dragonstar」からスタート。
フロアの熱気はさらに高まり、モッシュこそ起きないものの、あちらこちらでジャンプの嵐が起こってました。これ、特段変わった状況ではないと思うかもしれませんが、2時間半のサウナすし詰め状態の後にできることじゃないんですよ…。
それでも3曲目の「Dragonborn」では気が付いたら自分も全力で飛び跳ねてました。
曲間にはAllyon(vo)の他にBlackwald(key)の口上がいい味出してました。確かにアルバムでもお馴染みのアレがないと始まらないですね。
彼らのキャラクターを用いたパフォーマンスはそれにとどまらず、「Flight of the Sapphire Dragon」ではドラゴン型の浮き輪(?)を客席に投げ入れてクラウドサーフさせたり、「The Enchanted Dragon of Wisdom」では演奏が止まり突然メンバーが石化したかのように固まるという一幕もあるなど、サービス精神マシマシ。後者ではAllyonがオーディエンスにコーレスさせてメンバーが石化から回復するなど、さながらディズニーのような展開が最高。CDとアー写からそのまま彼らの世界が現れたって感覚に浸れるんですよね。この日この時、やはり赤羽はTwillight Kingdomだった…。
「Flight of the Sapphire Dragon」以外は、この後も3rdや4thの曲メインで合間合間に1stのキラーチューンを混ぜるといったセトリで進行。「Twilight Horizon」ではサポートのKristinをメインボーカルに据えて演奏といった面白いサプライズもありました。「The Power of the Ancient Force」でライブは終了。彼らの出番だけで1時間半もあった濃厚なライブでした。
さて、まず驚いたのがその洗練された世界観。まずは彼らのいでたちですよ。Lynd(gt)とAerendir(gt)のエルフ二人組、暑そうなマントに身を纏ったAllyon、フードを深く被ったDe’Azsh(dr)など何とも華やかなメンバーがステージに揃っていました。Kristinもマレフィセントのような毒々しさがありましたし、Born(ba)が一番地味に見えてしまうくらいの存在感でした。なんかヴィジュアル系バンドを見に来たかのようでしたね。一足早いJapanese Visual Metal Tourだったか…???まあそんな衣装だったのでかなり暑そうなのはシュールでしたね。全員ちょこちょこはけてました。そして前述したパフォーマンス。正直ここまでしっかり固めてくるとは思わなかったので、嬉しい誤算でした。
クオリティが高かったのは世界観だけではなく、演奏もトップクラスのもの。特にボーカルはこの日一のレベル。幅広い音域が均一に出ていたし、ハイトーンも強く響き渡っていて、音源と大差ない完成度で驚きました。おそらく音響面ではあまりよろしくない環境の中、ここまでの存在感が出せるのが凄い…。もう相当高いなと思ったところから更に上がっていくんですよ。曲に込められた期待値も鬼のようなものですが、それをクリアするボーカルのスキルも常人のそれではなかったです。また、それを1時間半続けられるスタミナにも目を見張るものがありました。最後まで声を枯らすことなく、それもピッチや表現などの面でも安定感たっぷりで歌い上げ、そしてこれを四日連続で行うという事実。これがこの規模のバンドの実力か、と畏怖さえ覚えました。
もちろん彼を支える楽器陣+Kristinの技術も並のものではありません。まずDe'Azshは基本的にツーバスドコドコ。本当にどの曲でもブラストビートみたいなフレーズがあるし、手数もかなり多い。音源ではここまでドラムがテクニカルなバンドだという印象は受けなかったので意外でしたね。それでもほぼ音源かのような安定感でフルセットやりきっていました。ギターのエルフ2人組も素晴らしかったです。特にソロではここまでかというほど弾き倒していました。スウィープからなんからてんこ盛りで、しかもテンポはズレないし音の粒も綺麗に揃っていて見事。そしてAllyonより更に高い音域でコーラスをするKristinと堅実にバンドを支えるBorn、という完璧な布陣。Blackwaldの使う音色のバラエティにも驚きましたね。そこもアンタが弾くんかいって感じで。
最後に、音響面でもこのバンドはこの日1番の出来。やっぱ彼ら専門のPAが入っているんでしょうか。非常にバランス面で優れていたように感じました。惜しむらくはギターの音が少し小さかったことでしょうか。せっかくあれだけ引き倒しているのだからもう少し強調して欲しかったです。まあアルバムでの存在感を鑑みるとそれもバンド側の趣向であるような気もしますが…。
とにかくめちゃくちゃ良いライブでした!チケットを買う前は2ndしか聴いたことがなかった自分のような人間でも、全力で楽しませるクオリティとパワーは並外れたものだったなあと思います。

以上、Twilight Forceのライブの感想でした〜
エンタメ力とライブミュージックとしてのクオリティーを非常に高いレベルで両立していたバンドでしたね。また早く見たいです。
次のライブは7/2のMad Pit Fes~!!!!

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