スイミー


酷い世の中の話だと思っていた
酷いことが普通に
流れるようにある世の中のように
当たり前に淡々と
酷い世の中を描いているのだと思っていた

子供の私はその本が好きだった
道徳的な本よりずっと
リアルで好きだった

スイミー


小学校の教科書にスイミーが載っていた
嬉しかった
その授業の日が楽しみだった
道徳的なこと
良いことしか載っていない教科書に

スイミー


授業で初めて
スイミーが良い話だと知った
そう理解するものだと知った

私が思っていたスイミーは間違っていた
私の考え方が違う事を知った
私が好きなスイミーの理由にバツがついた

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